Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Tuesday, May 11, 2010

●損害保険会社

【損害保険会社というインチキ会社】

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「インチキ」と断言してよい。
世の中に、こういう会社が、堂々と存在する
こと自体、これこそまさに「不正義」。
私は、Dさん(交通事故被害者)の話を
聞いていて、それを強く感じた。
久々に、ムラムラと、腹の底から怒りが
わきあがってくるのを感じた。

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●交通事故、Dさんのケース

 Dさん(女性、40歳)の夫は、2年6か月前、交通事故に遭った。
朝の通勤中のできごとだった。
Dさんの夫の名前を、Y氏(43歳)としておく。
Y氏はいつものようにバイク(50CC)に乗り、会社に向かっていた。
通い慣れた道である。

 で、いつものように信号のある交差点に入った。
信号は青だった。
3車線ある広い道。
Y氏はその3車線のいちばん、外側を走っていた。
信号は緑。
Y氏は直進。
そのとき前方から、右折してきた軽自動車にはねられた。
明らかに右折してきた軽自動車が、悪い。
100%、悪い!

●植物状態

 救急車が来るまで、30分近く、時間がかかった。
不運だった。
が、Y氏はそのときは、自分で救急車に歩いて入るほど、気力はしっかりしていた。
しかしそれが最後だった。

 Y氏は、以後、2年半、植物人間状態で、病院で過ごすことになった。
ときどき意識は戻ることはあったが、会話はできなかった。
家族を見分けることもできなかった。

 が、2年半。
おととい(5月10日)治療を打ち切り、Y氏は、郊外にある専門の障害者施設に転居した。
これから先、生涯を、死ぬまでそこで過ごすという。
完全看護だが、回復の見込みはない。
つまり医師に見放された。

●損害保険金

 Dさんは、Y氏(夫)が入院してからというもの、女手ひとつで、家族を支えてきた。
一度、「仕事をしていたよかったです」と言ったことがある。
Dさんは、ずっと夫と共働きをしていた。
2人の子どもがいたが、気丈夫な女性で、笑顔を絶やさなかった。
ハツラツとした、前向きな生き方が、すてきだった。

 が、おととい(5月10日)の夜、Dさんに久しぶりに会って、驚いた。
Dさんは、疲れきった表情をしていた。
「どうしたのですか?」と聞くと、「今日、病院から、施設に移りました」と。

 その手続きなどで、たいへんだったらしい。

私「……で、いらぬことを聞きますが、損害保険のほうはどうなっていますか?」
D「……治療費を払ってもらっています」
私「治療費? そんなものは当然でしょう。損害賠償金とか、慰謝料はどうなっていますか?」
D「えっ、そんなもの、もらえるのですか!」と。

●損害保険会社

 ほとんどの損害保険会社内部には、3種類のマニュアルが用意してある(友人の弁護士談)。

(1)「素人向けマニュアル」
(2)「内部向けマニュアル」
(3)「専門家(弁護士、対訴訟用)マニュアル」の3種類である。

 相手が素人とわかると、損害保険会社は、損害保険額(=任意保険)の支払いをできるだけ安くすまそうとする。
わかりやすく言えば、自賠責の範囲で、かつ当事者どうしの示談ですまそうとする。
そのほうが、支払額が、ぐんと安くすむ。
で、そのための特別のマニュアルが用意してある。
しかも相手の損害保険会社の名前を聞くと、あの悪名高い、X保険会社。
つい先日も、保険金の未払い問題で、国会で取りあげられた会社である。

 簡単に言えば、被害者とは適当に連絡を取り合い、訴訟沙汰にさせないこと。
保険会社にすれば、支払いを安くすますことが、利益につながる。
そのため、最初の6か月くらいの間は、ひんぱんに連絡を入れ、あたかも被害者の味方のようにふるまう。
被害者の動向をうかがい、示談で話をすませようとする。

●司法書士のN君

 学生時代の友人のN君は、開口一番、こう言い切った。
長野市で、司法書士を開業している。

「林君、それはひどいよ。
死亡事故より、ひどいよ。
保険金額は、満額でも足りないよ。
これは億単位(1億円以上)の損害保険になるよな。
裁判しかないよ。
すぐ裁判しろよ!」と。

 この一言で、決まった。
N君自身も、ひどい交通事故を起こし、損害保険会社を相手に、4年近くも闘った。

私「相手(損害保険会社)は、示談へもっていこうとしているようだ」
N「あいつら、そういう手を使うんだよな。
許せないね」
私「許せない」と。

●3年の消滅時効

 交通事故の損害保険請求は、3年で消滅時効が成立する。
3年たったら、請求権そのものが、消滅する。
Dさんのケースでは、すでに2年と6か月が経過している。
ギリギリである。

 私は即、金沢市で弁護士を開業しているK君に電話を入れた。
「弁護士を紹介してほしい」と。
K君は、こう言った。

「簡単な事件だから、だれにでもできる。
残念だが、浜松には知り合いはいない。
まず、交通事故無料法律相談所へ行くべきだ。
そこで弁護士を選任しろ」と。
そして長野市のN君と同じように、「これは弁護士を立てる事案だ。すぐ弁護士を立てろ」とアドバイスしてくれた。

 私は、電話を切るとすぐ、紹介された相談所へ電話を入れた。
予約制になっていた。
私は翌々日の木曜日の午後に、予約を入れた。
私はその時間帯には、Dさんに同行できないので、ワイフに同行してもらうよう、頼んだ。
ワイフは、快く引き受けてくれた。

●損害保険

 損害保険といっても、幅は広い。
夫のY氏の損害は当然としても、妻であるDさんが受けた精神的苦痛、損害、さらに2人の子どもの受けた精神的苦痛となると、量り知れない。
もちろん慰謝料、さらには、Dさん自身が、そのため休業したことなどによる損害も含まれる。

 「治療費どころではない」というのは、そういう意味である。

 が、いまだに損害保険会社は、治療費のみを払って、あとはノラリクラリと時間稼ぎをしている。
Dさんの話を聞いていて、それがよくわかった。
たとえば必要な書類を送ってこない。
そこでDさんがそれを請求すると、「えっ、送っていませんでした? すぐ送ります」などと、とぼけてみせる、など。
ほかにいろいろと小細工もしているようだ。

 が、Dさんは、女性。
一方で仕事をもちながら、2人の子どもの世話で日々を追われている。
静かに自分を見つめる時間もない
もちろん法律的知識もない。
そういう人を、損害保険会社は、「素人」と位置づける。
「素人」と位置づけて、よいようにもてあそぶ。
許せない!

(つづく)

Hiroshi Hayashi+教育評論++May.2010++幼児教育+はやし浩司

●BLOGタイトル最前線の子育て論byはやし浩司

(BW幼児教室byはやし浩司)

●テーマ「文字遊び」(3歳児+4歳児クラス)
by はやし浩司(BW子どもクラブ)浜松市 Japan
(hiroshi hayashi Hamamatsu Japan May 11th 2010)

●教室でのレッスン風景