●マガジン7-4日号
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子育て最前線の育児論byはやし浩司 2011年 7月 4日
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メルマガ(6万3000誌)の中で、2008年度、メルマガ・オブ・ザ・イヤーに
選ばれました!
【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●6月18日(土曜日)
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まずホトトギスが鳴いた。
へたくそな鳴き方だった。
「……ポッポー、ポキャキョク……」と。
外は、ほんのりと明るくなり始めていた。
窓のすぐ外で鳴いた。
大きいというより、クリアな声だった。
しばらくすると、今度はウグイスが鳴いた。
こちらはこのあたりの主。
春先には、終日、このあたりで鳴いている。
じょうずな鳴き方だった。
つづいてコジュケイ。
「……チョットコイ、チョットコイ……」と。
これは谷の向こうで鳴いた。
ついでヒヨドリ、カラス……。
山の朝は、鳥の合唱で目が覚める。
横を見るとワイフも起きていた。
「なあ、あのホトトギス、へたくそだな」と言うと、
ワイフは笑った。
「本当に、ヘタクソねエ」と。
6月18日、土曜日。
++++++++++++++++++
●ビワの収穫
今朝は、ビワの収穫で始まった。
どんよりと重い空。
雨で湿った枯れ葉。
それを長靴で踏みながら、畑へ。
一応、果樹園。
柿、梅、ハッサクなど。
こういう日は、マムシに注意。
昨年と今年は、まだ見ていない。
しかしマムシはどこにいるか、わからない。
このあたりの農家の人たちも、みなこう言う。
「マムシに居場所なし」と。
が、日中は、枯れ草の間で、とぐろを巻いて休んでいる。
長靴でそのあたりの枯れ葉をどかす。
安全を確かめる。
そのあと脚立を立て、ビワの木に登る。
そう言えば、数日前、近くのショッピングセンターへ行ったら、ビワを売っていた。
8個入りで、700円だった。
高い!
そんなことを思い出しながら、つぎつぎと、もいでは、口に入れる。
少しでも酸(す)っぱいと、そのまま吐き出す。
甘いのだけを選んで食べる。
「うちのは見栄えは悪いが、完全、無農薬」と。
のこぎりで大きな枝ごと、下に切り落とす。
その枝からワイフが、ビワの実をちぎって、カゴに入れる。
今年は大豊作。
あっという間に、ダンボール箱、数杯分のビワが収穫できた。
●暑気(あつけ)
居間に戻ると、頭がフラフラした。
暑気に当たったらしい。
作業服の上に、厚いビニール製の雨合羽。
作業服を脱ぐと、全身、汗でぐっしょりと濡れていた。
扇風機の前で涼んでいると、ワイフが水を持ってきてくれた。
「水分をたくさんとって、横になりなさいよ」と。
私「水分はビワで摂(と)った……」
ワ「気温がそれほど高くなくても、熱中症になる人はいるのよ」
私「気をつけるよ」と。
マムシがこわくて、私は雨合羽を着た。
それがよくなかったらしい。
私はそのままワイフの膝の上に、頭を置いた。
●雑談
いろいろな雑談をした。
まず映画の話。
『パイレーツ・オブ・カリビアン』。
これは今日の午後、観に行くつもり。
もうひとつは、『スーパー・8』。
近く劇場で公開される。
そのあとは、雑談、また雑談。
私「ないものねだりをしたら、キリがないよね」
ワ「そうよ」
私「ぼくたち、クリスマスも正月も、それに誕生日も、3人だけになってしまったよ」
ワ「みんなそうよ。私の友だちなんかも、みんなそうみたいよ」
私「でもね、名古屋のM君ね、還暦の祝いのときは、娘さん夫婦や、近所の人たちまで集
まり、祝ってもらったそうだよ」
ワ「私たちのときは、何もなかったわね」
私「でもね、こんな話もある……」と。
●あるもの感謝
友人に、K氏という人がいた。
10歳ほど、私より年上だった。
この20年近く、音信が途絶えた。
そのK氏。
私の家に遊びに来るたびに、こう言った。
「林さんは、いいなあ」と。
私たちの息子を見て、そう言った。
K氏には、子どもがいなかった。
が、そのときは、K氏の気持ちが理解できなかった。
私たちにしてみれば、子どもがいるのが当たり前。
日々の生活に追われ、むしろ、子育てをうっとうしく思っていた。
が、今は理解できる。
K氏はK氏なりに、子作りに励んでいたのかもしれない。
そのつど、親子連れを見るたびに、それをうらやましく思っていたのかもしれない。
だから「林さんは、いいなあ」と。
私「ないものをねだり始めたら、キリがない」
ワ「私も、そう思うわ。私たちは健康だし、したいことができるわ」
私「そうだよな。健康だよな」
ワ「そうよ。あなたももうすぐ64歳になるけど、64歳で持病のない人は、珍しいのよ」
私「そうだよな……」
ワ「それに仕事もあるでしょ。何、ぜいたく言っているのよ」
私「ないものねだりではなく、あるもの感謝だね」
ワ「そうよ。今、あるものに、感謝しなくちゃあ」と。
●夫婦仲
私「ところでさ、この前、名古屋のO君が遊びにきただろ」
ワ「……」
私「あのO君、今は、別居中みたいだよ」
ワ「そうみたいね」
私「そのO君が、ぼくたちを見てね、『林君たちは、仲がいいね』と言っていたよ」
ワ「私たちね、他人が見ると、仲がいい夫婦に見えるらしいわ」
私「ぼくは、ゼンゼン、そうは思っていないけどね」
ワ「あら、そんなことないわよ。私の友だちのKさんね、寝室も別々だって言っていたわ」
私「それでも夫婦なのかア?」
ワ「そうよ。たがいに1か月以上、口をきかないこともあるって……」
私「1か月? ぼくならとても耐えられないなア……」
ワ「みんな、いろいろな問題をかかえているのよ。私たちなんか、いいほうよ」と。
●人工中絶
ワイフの友人に、Uさん(女性)という人がいる。
その息子氏は、5年ほど前に結婚した。
そのときのこと。
息子氏がはじめて婚約者を家に連れてきた。
そのときのこと。
Uさんは、婚約者の体に妊娠線があるのを見落とさなかった。
妊娠した経験のある女性にできる、あの「白い線」である。
が、Uさんは、息子氏には、それは話さなかった。
「2人が幸福になれば、それでいい」と。
が、それから3年。
息子氏夫婦には、いまだに子どもができないという。
妊娠はするらしいが、すぐ流産してしまう。
で、先月も、息子氏から電話があり、また妊娠した、と。
ワ「でね、その電話がおかしいのよ。息子さんは、子宮外妊娠のことを心配していたとい
うのね」
私「ああ、あの話ね。ぼくも若いころ、産科医のゴーストライターをしていたから、よく
知っているよ」
ワ「でしょ。初産の人は、子宮外妊娠のことなど、心配しないわよね」
私「ふつうは、しない」
ワ「だからね、私、そのお嫁さんはね、子宮外妊娠もしたことがあるのではないかと思っ
ているの」
私「……可能性としては、ありえない話ではないよね」と。
人工中絶にも、時期がある。
早い時期であれば、外来手術で済んでしまう。
が、胎児がある程度大きくなると、そうはいかない。
子宮口を開くための処置も必要になる。
当然、入院手術ということになる。
さらに子宮外妊娠になると、かなりおおがかりな手術になる。
そのときの処置が悪いと、最悪のばあい、不妊症になってしまうこともある。
私「人工中絶した女性は、流産、早産をしやすくなるよ」
ワ「息子さんは、そういうことを知っているのかしら……?」
私「知らないだろうね。嫁さんにしても、そういうことは話さないだろうから……」
ワ「でも、Uさんは、知っているわよ」
私「Uさんも、息子さんには言わないだろうね」
ワ「言えないわよね」と。
前回、妻が流産したとき、Uさんの息子氏は、涙を流して泣いていたという。
たまたまその場にいたUさんは、「またがんばればいいから」と言って、息子氏を慰めたと
いう。
それにしても罪深いのは、その妻(=嫁)。
日々の生活の中で、どうやって、その罪を償っていくのだろう?
●罪
罪深いと言えば、こんな話も聞いたことがある。
15年ほど前、私の知人の娘が、オーストラリアへ留学したいと言い出した。
そこでオーストラリアの友人のN君に連絡すると、すぐ身元引受人になってくれた。
オーストラリアには、ワーキングホリディという留学制度がある。
昼間は働いて、夕方から夜学に通う。
で、最初の2か月は、N君の家に下宿(ホームステイ)した。
それからは自分でフラット(アパート)を借りて、そこに住んだ。
そのN君から、私に数回、こんな手紙が届いた。
「ヒロシ、親に話して、あの女の子をすぐ日本へ戻した方がいい」と。
で、理由を聞くと、毎晩のように取っ替え、引っ替え、男遊びに狂っているという。
オーストラリア人のN君の目にもあまるほどの(遊びぶり)だったらしい。
当時、『イエローキャブ』という本も話題になった。
ニューヨークのイエローキャブ(タクシー)のように、男を乗せて遊ぶ日本の若い女性
を揶揄(やゆ)したタイトルの本だった。
だれでも平気で乗せるから、「イエローキャブ」という。
「イエロー」というのは、もちろん黄色い肌の日本女性をいう。
が、私もその知人の娘をよく知っている。
いつだったか、その知人(父親)は、私にこう言った。
「娘には、門限をきびしく守らせています」と。
事実、私が知るかぎり、その娘は、親の前では、おとなしく静かな女性だった。
が、その女性が、やはり3年ほど前、結婚した。
相手は、何と京都のK大学を出た男性。
都市銀行に勤めている。
かなりの資産家の御曹司。
その話をN君にすると、N君は、すかさずこう言った。
「A stupid man!(バカな男だ)」と。
N君は、相手の男性を、「バカ」と言った。
何も男遊びする女性が悪いというのではない。
人並みはずれた性欲をもっている女性は、ゴマンといる。
またそういう女性を責めても意味はない。
現代は、そういう時代ではない。
所詮、「性は無」(今東光)。
便の排泄行為と同じ。
深い意味はない。
しかし私も、同意した。
「Yeah, a stupid man!(ホント、バカな男だ)」と。
●メール
体を起こして、メールを開く。
ドコモの携帯端末を購入してから、山荘でも、メールを読むことができる。
その中に、ある女性からの相談が届いていた。
四国のE県に住む女性からのものだった。
転載許可とあったので、そのまま紹介させてもらう。
『娘は幼稚園の年中児です。1歳の時離婚をし、実家に戻りました。
以前から幼稚園でのお友だちに対する言動が気になっていました。具体的には「あっち
いって」「じゃまだよ」「~したらいけないんだよ」などと否定的な言葉を強い調子で言い
ます。
一度、それを聞いたお友だちのママから、「○○ちゃんって怖いね」「気が強い子だよね」
「うちの子もそういってた」などと言っているのを耳にしたことがあります。
悲しい気持ちになりましたが、私の育て方が原因であることは認識しています。家庭環
境も良くないと思っています。仕事柄、週の半分は私が帰宅する前に就寝しています。さ
らに私の父と私は殆ど会話がありません。食事も(朝・昼・晩)父は自分の部屋に持って
行き、テレビを見ながら一人で食べています。理由はみたいテレビがあるかららしいです。
母は非常にだらしが無く、部屋は散らかり放題で、食事も惣菜など出来合いのものをよ
く利用します。お菓子やジュースも欲しがるだけ与えているようで、歯磨きなどもお願い
してもなかなかしてくれません。子供も肥満気味です。
私は出来る限りと思い、週3回の早く帰れる日は食事を作り、一緒に食べます。仕事の
都合をつけて、幼稚園の行事なども積極的に参加しています。
でも、頻繁にヒステリックに怒ってしまいます。お菓子をだらだら食べているとき、お
友達にきついことを言ったことがわかったとき、さらに私が、自分の親に対して苛々した
時などです。自分でも止められません。心療科を探してみたこともありますが行動に移せ
ませんでした。娘に人格を否定する言葉を投げつけたことも何度もあります。
自分なりに一生懸命やってはいるものの子供にとっては心が休まらないのかと悩んでい
ます。離婚をして実家に戻ってからずっとです。2歳児クラスのときは、「明るく元気な子」
と先生方もおしゃっていましたが、あのような言動から、ひとりで遊ぶことも増えたよう
です。笑顔も減りました。
生活は自立していますが、仕事中、子供を見てもらっているため、親に意見することはあ
りません。以前「お菓子ばかりでなく・・・」といった際、母親には「じゃあもう2度と
買ってこない」と強く言われ、それからは「子供が一人で留守番できるようになるまでの
辛抱だ」と自分に言い聞かせながら過ごしています。
子供が、優しい子、お友だちとケンカしながらも、仲良く元気に遊べる子、勉強や運動
はどっちでもいいから、ただこれだけを望んでいます。アドバイスをお願いします』(E県、
MSより)。
現在、娘さんは、4歳という。
●MSさんへ
子育ては重労働。
仮に子どもがそばにいなくても、その精神的負担には、相当なものがある。
一瞬たりとも、気が抜けない。
4歳児といえば、動きも活発。
目も離せない。
いわんやMSさんは、現在は離婚し、ひとりで子育てをしている。
そのための支援制度もあるが、現実には、不備だらけ。
が、こういうときの鉄則は、ひとつ。
「今できることだけを懸命にし、先のことは悩まない」。
「先」を求め、「先」を悩み、「先」に期待すると、不平や不満はかぎりなく増大する。
心配や不安も増大する。
というのも、「先」には、いつも欲望がからんでいる。
その欲望には、際限がない。
ひとつの「先」を達成すると、「もっと……」とか、「さらに……」となる。
だからいつまでたっても、安穏たる日々はやってこない。
MSさんも、「今」のこの瞬間に、集中する。
今、そこにある現実を原点とし、今、すべきことをする。
いろいろ問題が起きたとしても、過去は過去。
問題を過去(離婚)に結びつけないこと。
というのも、MSさんの子どもが現在示しているような症状は、少し生意気な子どもなら、だれにでも見られるもの。
「○○ちゃんって怖いね」「気が強い子だよね」「うちの子もそういってた」などなど。
心に引け目があると、悪い言葉ばかりが、気になるもの。
これらの言葉を言い換えると、こうなる。
「○○ちゃんって、しっかりしてるね」「負けず嫌いね」「うちの子もそういってた」と。
ただ現状をみるかぎり、両親の協力は不可欠。
両親に任すべきことは、両親に任す。
両親に任せても、MSさん以上には、「悪い子」にはならないはず(失礼!)。
なぜならMSさん自身も、その両親に育てられているから。
たとえば糖分の多い食生活にしても、生活全体から見れば、マイナーな問題(=あとで
取り返しのきく、小さな問題)。
メールを読む範囲では、MSさん自身も、またMSさんの子どもも、満たされない欲求を
かかえ、欲求不満状態にあると思われる。
MSさん自身は、かなり性的なものかもしれない。
MSさんの子どもは、いわゆる愛情飢餓状態。
MSさん自身のことは、私にはどうとも書けないが、子どもについては、つぎの方法で、
改善できる。
(1)MSさん自身がもっと心を開くこと。おかしな親意識を捨て、さみしかったら、さ
みしいと言えばよい。
(2)MSさんが、もっと濃密な愛情表現をすること。添い寝、手つなぎ、抱っこなどな
ど。子どもをもっと、甘えさせる。MSさん自身が心を開いていないため、子どももまた
心を開けない状態にある。
「ママもさみしいから、いっしょに寝ようね」と、そう言えばよい。
ただし元夫(父親)の悪口、愚痴、不満、不平は、タブー中のタブー。
これらは、いつか子どもが、母親に何かのことで反感を覚えたとき、即、母親攻撃の材料
に転化してしまう。
要するに、今は今で、MSさんは、今の人生を楽しめばよい。
両親に子どもを任せ、したいことをすればよい。
考えようによっては、すばらしいチャンス。
MSさんが生き生きと楽しく過ごしていれば、かならずつぎのチャンスもやってくる。
繰り返しになるが、過去をジクジクと引きずってはいけない。
(追記、MSさんから、はやし浩司へ)
はやし浩司様
ご返信有難うございました。
涙でメールが読めませんでした。
娘が愛情飢餓状態なのはご指摘頂き、確信しているところです。
自分がそうだった、と思いながら・・、また昔のことと比べながらと後悔しながら、
今日も仕事から帰宅し、寝ている娘を見ながら感じました。
私の母は今日も、私が帰宅するとすぐに、私と娘の寝室から無言で出て行きました・・・。
私は寂しいけど、それまで娘と一緒に寝てくれていた、と考えるように、考えられるよう
に、なっていきたいと思います。
娘が、今後、波風ありながらも健やかに明るく過ごせればいいのだなと改めて感じていま
す。
私が満たされない部分があることは解かっていても、自分でも具体的に認識できていない
けれど、やりがいのある仕事を続けられることを支えに、何とか、何とか、日々、毎日つ
つがなく終わることを願って過ごしていました。
少し楽しもうかなとも思います。昔のように。
自分の人生も考えようと思います。そうは言っても、大げさなことは出来ないけど、楽し
い、明るいお母さんになりたいと思います。
はやし浩志司様、ただいっぱいいっぱいになり、突発的に、偶然に見て、初めて送ってみ
たこのようなメールでしたが、
返信頂き、救われた人間がいることを、お知らせすると共に、感謝したいと思います。
大切なお時間を割いて頂き、有難うございました。
今日はこれから、娘の出世時のアルバムを見ながらビールを飲みたいと思います。
ありがとうございました。
【はやし浩司より、MSさんへ】
つっぱらないで、負けを認め、心にすなおになればいいのです。
『負けるが勝ち』ですよ。
負けていると、心はキズまるけになりますが、キズまるけになればなるほど、元のキズが
わからなくなります。
あのね、あなたのお母さん。
本当は、あなたのお母さんが、いちばん苦しんでいるのですよ。
娘には幸福になってもらいたい。
しかし自分を捨てた娘が、そこにいる。
(あなたにはその意識はなかったかもしれませんが……。)
たいへんな葛藤をしていると思いますよ。
一度、心を開いて、お母さんにこう言ってみてはどうでしょうか。
「お母さん、ごめんね」と。
たった一言でいいです。
あとは時間が解決してくれます。
すぐに反応がないからといって、あきらめてはいけません。
「お母さんに心配をかけて、ごめんね」と、です。
もし4歳の子どもが、今、あなたと同じ境遇に置かれたとしたら、あなたは自分の子ど
もをどう思うでしょうか。
あなたはきっと苦しむと思いますよ。
あなたは結婚するのも、離婚するのも、私の勝手……と思っているかもしれません。
しかしその向こうには、親がいて、そういうあなたをいつも心配して見ているのです。
ちょうど今、あなたが4歳の子どもを心配して見ているようにです。
だから「ごめんね」です。
心を開いて!
体はあとからついてくる!
問題も、それで解決する!
●恋愛至上主義について
電子マガジンに『恋愛至上主義』について書いた。
それについて2人の人から、メールが届いた。
1人は男性。
もう1人は女性。
【S氏から、はやし浩司へ】
……そう、こういうはなしは、温泉にでも浸かりながらのんびり語り合うのがいいで
すね(笑)。
ちなみに、『アジャストメント』は観ていないのですが、このごろアメリカ人の
恋愛観には辟易しています。
ドラマ『デッドゾーン』とか『ギャラクティカ』のような奥深い人間ドラマがあ
る一方で、フェロモンに支配された?老若男女の乱交?礼賛のような底の浅いも
のも多数あります。
ゆうべたまたま見たドラマ『グレイズ・アナトミー』で、「人はなぜ浮気するの
だろう?」というセリフがあってアングリしたのですが(笑)、その前にもっと
自制とかしないのかとツッコミ入れたくなりました。
アメリカ人は、性の欲望のままに行動することを、ちょうど「警察官に銃を向け
たらその気はなくても撃ち殺されてもしかたない」という価値観というかカルチャー
と同様に、全面肯定しているんだなと納得しました。そのくせ議員には潔癖を求
める矛盾。
少なくとも、「性=愛」とするアメリカ恋愛観は、日本人にとってはかなり異質
なものであるとおもいます。
【Hさんから、はやし浩司へ】
……現代、映画が世の中の人たちに及ぼす影響はどれほどなのでしょうか?
見れば何かしら影響はあると思いますが、あまり大きいものではないと思うのですが。
(中には非常に大きな影響を受けてしまう人もいるでしょうが)
そう考える私はこう思います。
映画はあくまでも映画。「昔々あるところに~そして二人は、ず~っと幸せに過ごしまし
た。」で、好いのではないでしょうか?
恋愛の賞味期限についてあっさり語っている映画もたくさんあります。
なかでも印象にあるのは”ダメージ”という映画です。
先生はご覧になったでしょうか?
ジェレミー・アイアンズ扮する外交官が息子の恋人であるジュリエット・ビノシュと恋に
落ちるのですが、恋というよりも、愛欲に陥る、です。
最後に全てを失った男が、かつての”女”を偶然見かけて思うのです。
「なんてことない、どこにでもいる普通の女だった」と。
ハッピーな気分になれる映画を見て、それから少しの間楽しくウキウキした気持ちで過ご
し、その後厳しい現実社会に向き合う。ハッピーエンドの映画の役割はそれだけだと思い
ます。愛さえあれば。。。と考える事ができる人がどれだけいるでしょうか。日本人であっ
ても、欧米人であっても。そう思うことが出来れば、どれほど幸せなことでしょうか。
●懐疑派と否定派
S氏(男性)は、おおむね、私の意見に同感ということか。
Hさん(女性)は、「映画には、それほどの力はない」と。
『恋愛至上主義』というのは、恋愛という「愛」があれば、何でも許されるという考え
方をいう。
しかしこれはあくまでも比較してみてわかること。
その時代のその渦中にある人には、理解できない。
自分の姿を、客観的に浮かびあがらせることすらできない。
だから現在の若い人たちに、「君たちは、恋愛至上主義者だ」と言っても、理解されないば
かりか、かえって猛反発をくらってしまうだろう。
が、私にはできる。
私はすでに半世紀以上も生きてきた。
この半世紀だけを見ても、過去と現在を比較することで、その変化を知ることができる。
わかりやすく言えば、現在の恋愛至上主義が、たった50年前には、いかに異常なもので
あったかということが、そのころの自分と比較するとわかる。
さらに言えば、男も更年期を迎え、性欲から解放される時期がやってくる。
そのころになると、若いころの自分がいかに「性」の奴隷であったかがわかる。
若い男性のばあい、(私もそうだったが)、24時間のうち、23時間は「女」のことばか
り考えている。
だからフロイトは、「性的エネルギー」という言葉を使った。
が、それは重要な現象かもしれないが、(種族を後世に残すという意味において)、しか
しけっしてすべてではない。
もちろん至上ではない。
が、現代という社会においては、人は、欲望の追求に生きがいを求め、それがまた「善」
であるという前提で生きている。
もろもろの経済活動を例にあげるまでもない。
「恋愛」も、その「欲望」のひとつ。
S氏は、それをつぎのように端的に表現している。
『少なくとも、「性=愛」とするアメリカ恋愛観は、日本人にとってはかなり異質なもので
あるとおもいます』と。
で、私たち日本人は、アメリカ式の恋愛観の影響を受けているか、いないか。
ひとつの例として、戦後、アメリカのGHQは、日本で見せるアメリカ映画について、ひ
とつの条件をつけた。
ウソか本当かという話は別として、(というのも、事実、すべてそうであったから)、「映画
の中には、かならずキスシーンを1回は入れること」と。
それまでの日本人は、キス(接吻)とは、無縁の世界に生きていた。
性愛行為の途中でのことは知らないが、「好きよ」「好きだ」と、唇を重ねるということは、
まずなかった。
私の子どもの時代にもなかった。
それが日本映画にも影響を与え、日本映画の中にも、キスシーンがごくふつうのこととし
て現れるようになった。
(この説に疑問をもつ人は、自分で調べてみたらよい。)
私なんかは、いつもこう思った。
「あんな臭い口を、どうしてくっつけあうのか?」と。
当時の日本人にとっては、虫歯は、老若男女問わず、国民病でもあった!
●草刈り
ないものをねだっても、仕方ない。
今、ここにあるものに感謝する。
で、今日のキーワードは、「ねだる」。
今、あるものをさがそう。
それを感謝しよう。
(1)今のところ健康
(2)今のところ仕事も順調
(3)今のところ夫婦仲も良好
(4)今のところ人間関係も良好(つきあっている人だけの範囲内で……)
というのも、今朝、起き、雨戸を開けてびっくり!
何と我が家の前の土手の草刈りを、だれかがしてくれていた。
私が草を刈らねばならない、私の土地である。
その土地を、ときどき草刈りをしてくれる人がいる。
先ほどまで心当たりのある人、何人かに電話をかけてみた。
が、みな、「私ではない」と。
?????????????
本当に不思議なことがあるものだ。
というか、村の人たちの温かい心遣いが、うれしい。
Life is beautiful!
そうそう10時ごろになって、あのホトトギスがじょうずに鳴くようになった。
「トウキョウー、トッキョ、キョカキョク(東京、特許、許可局)」と。
鳥も練習を重ねて、じょうずに鳴くことができるようになるものらしい。
6月18日、みなさん、おはようございます。
Hiroshi Hayashi+++++++June. 2011++++++はやし浩司・林浩司
【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●ある悲惨な事件(Yahoo Newsより)「息子を撲殺した父親」
Yahoo News様へ
転載をお許しください。
あまりにも悲惨な事件なので、胸が詰まりました。
++++++++++++++++++
Yahoo Newsに、たいへん悲惨な
事件が紹介されていた。
一行読むごとに、胸が詰まった。
息苦しかった。
数回、読みなおした。
さらに胸が詰まった。
さらに息苦しくなった。
そのまま紹介させてもらう。
つまりこういう現実が、現実にある。
そういう現実を、より多くの方にも
知ってもらいたい。
ここに登場する父親、母親、そして
殺された息子。
みんないい人だ。
そんないい人たちが、ときとして悲惨な
事件を引き起こす。
+++++++++++++++++
************以下、Yahoo Newsより**************
【法廷から】(Yahooニュースより)
銀行員として定年まで堅実に勤め上げた男は、30年間自宅に引きこもっていた息子の
頭や顔に何度も金属バットを振り下ろした。真面目な男がなぜこれほど残虐な犯行に及んだのか。秋田市で長男=当時(50)=を金属バットで殴り殺した父親で無職、田口脩吉
被告(79)の口からは、仕事に邁進し、定年を迎えた男の寂漠たる光景が綴られた。(原
圭介)
■動かなくなった息子の顔を洗面器に
事件は昨年11月12日午後6時ごろ、発生した。自宅で夕食を食べている長男の背後
から父親が金属バットで襲いかかり、執拗に頭部や顔を殴って、外傷性ショックで死亡さ
せた。凄惨きわまりない殺人だった。
秋田地裁(馬場純夫裁判長)で開かれた裁判員裁判。
被告人質問で、検察官は田口被告の残虐性を浮かび上がらせようとした。
検察官「途中で長男にバットを取り上げられ、投げられた。しかも長男は反撃もしなか
った。なぜ殴るのを止めなかったのか」
被告「夢中になってやっていて、中途でやめるのはダメだと思った」
被告は長男が動かなくなってからも、洗面器の水に長男の顔をつっこみ、死んだことを
確認した。
一人息子の長男は東京の専修大学に進んだ。ところが大学3年生のときに意味不明の言
動が始まり、精神疾患と診断された。卒業はしたものの、就職できずに帰郷。2階の部屋
に閉じこもって、本を読みふける生活を始める。以来約30年、部屋から出るのは食事の
ときだけ。自分では着替えもせず、髪やひげも伸び放題で、部屋は酸えた臭いが充満して
いたという。
隣家の証言では、2階の窓は曇りガラスで、長男の姿はほとんど見えなかった。ただ、
夜は明かりが着き、音楽が大きな音で流れることがあったという。
一方、田口被告は福島大経済学部を卒業後、地元の北都銀行(旧羽後銀行)に就職。約
40年間、真面目に勤めた後、さらに8年間、別の会社にも勤務した。厚生年金と長男の
障害者年金、妻の国民年金を合わせると月の収入は30万円を超え、老後の生活は決して
貧しくはなかった。
■被告も鬱病に罹患
被告は犯行の2カ月前、弁護士に相談して遺言書を作成。親類宛に自分の死後の後始末
について頼む手紙も書いている。弁護人は被告が自殺も考えていたことを引き出した。
弁護人「遺言書や手紙をどんな気持ちで書いたのですか」
被告「息子を殺して私も死のうと思いました。私が先に死ねば、息子が一人残り、女房
もかわいそうだと思ったから」
10年ほど前、長男の将来を心配し、被告も鬱(うつ)病に罹患(りかん)。治ったもの
の、不眠は続き、犯行前まで睡眠薬を手放せなかった。21年10月には大腸ポリープの
手術をした。その後、退院したが、貧血を起こして救急車で運ばれた。その頃から体力の
衰えを痛感し、長男の殺害と自殺を漠然と考えるようになったという。
犯行の3週間前にも、長男を殺そうと、風呂場にいる長男の背後から漬け物石を首に押
しつけ水死させようとしたが、石を落としたため未遂に終わった。気づいた妻(75)か
ら「今度こんなことをしたら、あんたを殺す!」とどなられた。
■まだ体力が残っているうちに…凶行へ
未遂後いったんは反省したものの、殺意は再び鎌首をもたげてくる。犯行当日、自宅近
くのスポーツ店にバットを買いにいった被告は、重すぎると振れないし、軽すぎると長男
への衝撃が少ないと、念入りに品定めし、ちょうどいいと思った720グラムの金属バッ
トを購入した。
自宅に戻った被告は、妻や長男に見つからないように、自分のベッドの下に隠したあと、
夕食で長男が降りてくる直前に、彼がいつも食事で座る席の斜め後ろに隠した。食事に集
中している長男の後ろにそっと回り、死角から襲いかかる計算だった。妻がいたら殺せな
いと、妻が留守の間に殺害することも計算の内だった。
被告は犯行後、血で染まった室内で少しだけ床や家具を拭いたあと、返り血を浴びた服
を着たまま、自分のベッドに横たわり、ぐったりしていた。自殺することもなかった。
検察官「包丁で自分を刺すことは考えませんでしたか」
被告「包丁は痛いので、使おうと思わなかった」
検察官「服が脱げかかっていた遺体に、ふとんをかけてやる気は起きませんでしたか」
被告「ふとんをかけるような力は残っていませんでした」
帰宅した妻に発見され、「あんたがやったんだべ。あんたなんかいらない。息子さ返せ」
となじられたが、「どこさ行ってた」と応じた。
検察官「『殺してすまん』とどうして(妻に)一言謝る気持ちになれなかったんですか」
被告「うーん…」
検察側は、強い殺意と計画性の裏側に、長男への憎しみや、愛情の薄さが感じられると
指摘する。
長男は最近、被告の財布からたびたび数千円の金を抜き取り、お菓子や雑誌を買っていた。被告専用の冷蔵庫からも食べ物を失敬していた。
検察官「注意したとき、長男は反発しましたか」
被告「はい。『やってねー』『おれじゃねー』と」
検察官「そういう長男をどう思っていましたか」
被告「腹立たしく思いました」
検察官「長男がいない方が自分は楽だ、という気持ちがありませんでしたか」
被告「ありました」
被告は体力の衰えを感じ、まだ体力が残っているうちに長男を殺害しようと考えたとい
う。
■財産譲る相手は被告の妻の妹
被告は、長男の病気を治したり、環境を変える努力をしなかったのだろうか。
一度だけ市内の病院に入院の手続きをして部屋も決まったが、長男は被告の手を振り切
り、強く拒否して自宅に逃げ帰った。通院も最初の5、6年は続けたが、その後は、長男
の代わりに妻や被告が病院に症状を話して薬をもらうようになっていた。
事件の数カ月前、妻から、財産を処分し将来、長男を施設に入れることを提案された。
検察官「提案にどう答えましたか」
被告「金がかかるからだめだと言いました」
検察官「いくらかかるか調べたことはありますか」
被告「ありません」
検察官「施設に入れるのに反対した理由は」
被告「長男は入院もいやがったので、無理に施設に入るように言ってもだめだと思いま
した」
被告の自宅の土地価格は約1千万円。200万円の貯金もあった。
しかし、被告が書いた遺言状では、被告が死んだあと、財産を譲る相手は妻ではなく、
妻の妹だった。
弁護人「なぜ妻に相続させようとしなったのですか」
被告「女房とは仲が悪いので…」
弁護人「息子の病状や将来について妻に相談しようとしたことは?」
被告「ありません」
弁護人「なぜですか」
被告「『そばに来るな』と手で払われるので、話ができませんでした」
■「家族の中で孤立、同情する側面も」
退職して終日家にいるようになった被告の唯一の趣味は、植木や花の世話。妻は友だち
と遊びに行ったり、パチンコに興じたり。パチンコをやめる、やめないで夫婦は何度か口
論になった。犯行の日も妻はパチンコに出かけ、帰ってきたのは午後11時ごろだった。
退職後、長男と食事をともにすることはあっても、会話はほとんどなかった。妻とは会
話はもちろん、食事をいっしょにすることもほとんどなかった。
裁判員「会社に40年間勤めて、楽しかった想い出は?」
被告「(社内)旅行」
ぽつりと答える被告の背中に孤独感がにじむ。エリート銀行員としてまじめに働いた人
生。しかし、いつの間にか妻子との心の絆は切れてしまっていたのか。
しかし、公判の中で、こんな話が明らかになる。風呂場での殺害未遂のあと、妻は長男
に「お父さんを許してね」と話した。長男は「何でもない」と応じたという。被告はちょ
っと驚いた表情を見せた。
検察官「この話をどう思いますか」
被告は「うーん」と言ったきり黙ってしまった。法廷で田口被告が表情を露わにするこ
とはなかった。
証人として出廷した妻は、「(被告を)許してやってほしい。刑を軽くしてやってほしい」
と訴えた。
被告が退職するまでの40数年、長男の身の回りの面倒を見てきたのは妻。妻と長男の
心はつながっていたが、退職後、被告は孤立感を募らせ、母子の愛情に嫉妬し、言うこと
を聞かない母子に憎しみさえ覚えていったのではないかと感じた。
検察側は、さしたる抵抗もせずに逃げ回る長男を執拗(しつよう)に追いかけて殺害し
た残虐性や、確実に殺害できる方法を用意周到に準備して実行した計画性を重視。「安易で
自分勝手な犯行」と、懲役10年を求刑した。
これに対して弁護側は、鬱病や老い、治る見込みのない長男の精神疾患、妻との不仲が
絶望につながり、「八方ふさがりで、やむなく犯行に及んだ」と情状酌量を求めた。
戦後の高度経済成長の中で、ひたすら働いてきた不器用なサラリーマンが、仕事を失っ
て家庭に戻ると、拠り所がなかったという悲哀も考えさせられた。
弁護人「これからの人生をどうしたいと思っていますか」
被告人「部屋の中で、ずっと長男のことを拝んでいきたい」
細々とした声が、静まりかえった法廷に響いた。
10日、秋田地裁は懲役7年の判決を言い渡した。判決理由には「犯行は安易で短絡的
だが、家族の中で孤立感を深め、同情する側面も……」と。
************以上、Yahoo Newsより**************
●一言一句のもつ重み
息子を案ずる父親。
殺されそうになりながらも、父親をかばう息子。
その間にあって、悶絶する母親。
そして父親の孤独。
絶望。
ここに書かれた一言一句を、じっくりとみなさんも読んでほしい。
コメントなど、つけようもない。
(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司
BW はやし浩司 息子を撲殺した父親)
Hiroshi Hayashi+++++++June. 2011++++++はやし浩司・林浩司
【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□
●インチキ検査をしても、バレるぞ!(静岡県茶から放射能!)
++++++++++++++++++++
業者を守ろうと、インチキ検査を繰り返しても
バレるぞ!
少しは恥を知れ!
++++++++++++++++++++
(東京新聞)6-18日
『【パリ発】フランス競争消費違反取り締まり総局(DGCCRF)は十七日、日本からパ
リ近郊の空港に 空輸された静岡県産の緑茶の葉から欧州連合(EU)の許容基準の二倍を
超える一キログラムあたり1038ベクレルの放射性セシウムが検出されたため、押収 し
たと発表した。
福島第一原発の事故後、フランスに輸入された日本産食品から放射性物質が検出されたの
は初。
EUでは三月下旬から福島や東京など十二都県産の食品を輸入する際、放射性物質検査を
義務付けているが、静岡県産の食品は対象外としていた。ただフランスは日本からの食品
に対して独自に検査していた。
フランスは今回の結果を受け今後、静岡県産の検査を強化していくことを決定。さらに欧
州全体でも従来の十二都県産に加え、静岡県産も検査対象とするよう欧州委員会に要請す
る。AFP通信によると、出荷元などは明らかにされていない』(以上、東京新聞)と。
●今日は6月18日、6月15日に書いた原稿より
3日前に書いた原稿を再掲載!
Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司
●さらにおかしな論理
静岡県のお茶から、規制値以上の放射線が観測された。
これに対して、静岡県の川勝平太知事は、こう言った。
「(飲用茶について)それぞれ1キロ当たり、5・8~7・3ベクレルと、飲用茶の規制値
(1キログラム当たり200ベクレル)を大幅に下回ったことを強調。……飲用茶は数
ベクレルで安心して飲んでほしい」(中日新聞・6・15)と。
川勝知事は学者であったはず。
その川勝知事が、こういう「?」なことを堂々と言うところがおかしい。
言うまでもなく放射性物質は、ほかの薬物や毒物とちがい、一度体の中に取り込まれたら
最後、体の中でどんどんと蓄積されていく。
尿となって排出される分や、半減期を経て、半減して分もある。
しかし基本的には蓄積されていく。
そういうお茶を、20キロ(20リットル)飲んだら、どうなるのか?
40キロ飲んだら、どうなるのか?
お茶にも濃さがある。
逆にこんな論理がまかり通るなら、どんなに汚染されたお茶でも、お湯で薄めれば安全と
いうことになってしまう。
さらに「?」なことがある。
先日の報道では、(原茶)→(製茶)にした段階で、放射線の濃度は5倍になる。
しかし飲用する段階では、(お湯で薄めるので)、8分の1になると言っていた。
どうして規制値内(500ベクレル以下)の製茶が、お湯で薄めたら、「5・8~7・3
ベクレル」になるのか?
単純に計算すれば、83分の1になったことになる(500÷6・0で計算)。
何度も計算しなおしてみたが、やはり83分の1。
念のため、新聞記事をそのまま紹介する。
私の書いていることを疑う人がいたら、自分で計算してみたらよい。
「……一方で、規制値(500ベクレル)を超えた2工場の製茶を、飲用茶として独自検
査したことを(川勝知事は)明かし、それぞれ5・8~7・3ベクレルと、飲用茶の規制
値(1キログラムあたり200ベクレル)を大幅に下回ったことを強調」と。
つまり製茶の段階で、500ベクレルを超えていたお茶だったが、お湯で溶かしてみた
ら、6・0ベクレル前後になった。
だから、安全、と。
こんなバカな、手品みたいなことが、どうして起こるのか?
さらに今回の検査では、重大な見落としがある。
こうある。
「放射性セシウムの検出量は、581~654ベクレルで……」と。
わかるかな?
放射性物質といっても、その種類は、無数にある。
毒性がきわめて強いプルトニウム、ストロンチュームもそれに含まれる。
放射性ヨウ素もその1つだが、そのヨウ素にしても、134,132,135,133,
131などの種類がある。
調べたのは、たったの1種類。
放射性セシウムだけ。
さらに県の報告が1日遅れたことについて、川勝知事は、こう居直っている。
「(遅れたことで、どういう)損害が出たのか言ってみてください」(中日新聞)と。
こういうバカなことを平気で言うところが恐ろしい。
あのね、損害は、これから出るの!
1日遅れれば、その分だけ、工場からの出荷が野放しになるの。
正確な数字はわからないが、仮に1日、1トンの出荷量のある工場だったら、その1トン
が、市中に出回ることになるの!
それを日本人が、飲むことになるの!
●やがて否応なしに……
東京に住む石原氏にしても、静岡市に住む川勝氏にしても、やがて否応なしにその事実
を突きつけられる日がやってくる。
私はけっしてそれを望む者ではないが、しかしこんなごまかしは、いつまでもつづかない。
やがて東京都全体に避難勧告が発布されるようになるかもしれない。
静岡県茶が全面、出荷禁止になるかもしれない。
だったら今は、「?」なコメントは控え、事実の収集だけに心がけるべきではないのか。
が、現実は、逆行している。
同じ中日新聞には、こうある。
「(すでに)一番茶の出荷を終えた工場も多いことから、地区内にある約100工場すべて
を検査する当初の方針を変更し、今後は要望のある工場のみを検査する」と。
「今後は、要望のある工場のみを検査する」と。
そうでなくても、静岡県茶については、農薬汚染が問題になっている。
ご存知の方も多いかと思うが、茶の産地にある、ため池、川からは、生物という生物が、
ほとんど姿を消した。
そういう事実を、隠しに隠しつづけている。
そういう地域で、「今後は、要望のある工場のみを検査する」?
どこの工場が、あえて「要望」など、するものか?
バカも休み休み言え。
……つまりこうして私たちの不信感は、募(つの)っていく。
庶民の代表として、本来なら庶民の側に立つべき人間が、企業側の利益の保護だけを考え
て発言する。
行動する。
私の予想では、この日本は、このまま行き着くところまで行く。
またそこまで行かないと、気がつかない。
本来なら、ヒステリー状態ではなく、パニック状態になっていてもおかしくないのだが…
…。
2011/06/15記
Hiroshi Hayashi+++++++June. 2011++++++はやし浩司・林浩司
【恋愛至上主義】について、補足
(はやし浩司より読者の方へ)
こんばんは!
尾崎豊の時代から始まって、世代間の確執闘争が
はげしくなったように感じています。
若い人たちが、高齢者の経験や知恵に耳を傾けなくなった。
とくに子育てにおいては、です。
ご存知のように、子どもの教育においては、若い親たちは、
自分がもっとも正しいと考えています。
その返す刀で、両親の育児観を否定してしまいます。
が、これはたいへんまずい結果をもたらします。
先人の知恵を織り込まない分だけ、ものの考え方が、極端化しやすくなります。
そのひとつとして、恋愛至上主義をあげました。
一度恋愛すると、若い人たちはそれがすべてと考えます。
しかしそこで冷静になってほしいのです。
自分が知りうる人間(異性)の数というのは、限られているのです。
その狭い範囲の中で、最良?の人を選んでいるにすぎないのです。
つまりそれでもって、至上と考えてはいけません。
性がきわめて自由なオーストラリアにおいてでさえ、婚約期間は
長くなる傾向があります。
1~2年と言うのは、当たり前です。
彼らは籍を入れるのに、きわめて慎重です。
むしろ日本のほうが異常です。
犬やネコの血統書登録程度にしか、考えていません。
「恋愛しました」「結婚します」「籍を入れます」と。
またアメリカにしても、カルフォルニア州は一部です。
全体では、もっと保守的ですね。
アメリカ人自身がそういっています。
ハリウッド映画だけを観て、アメリカを判断しないでほしいとです。
が、日本では、何度も書きますが、いまや、恋愛至上主義、全盛期です。
後先のことを考えないで、恋愛、即、結婚へと突っ走ってしまいます。
が、その分だけ、破綻する夫婦もふえています。
その結果、離婚率こそ、アメリカ並ですが、仮面夫婦となると、
その数倍はいるとみてよいでしょう。
みな、子どもの養育や世間体を考えて、仮面夫婦をつづけています。
その点アメリカ人は、そういう「仮面」が苦手…、つまり表と裏、本音と建前を
使い分けませんから、そのまま離婚してしまいます。
オーストラリア人もそうですね。
言い換えると、日本人のほうが、実際には形だけの夫婦が多いということです。
これを「家族崩壊」といいます。
(家庭崩壊ではなく、家族崩壊です。)
日本人の恋愛観、夫婦観、家族観は、戦後大きく変わりました。
これは事実です。
この先のことはわかりませんが、ますますアメリカぽくなっていくことだけは
事実です。
それはそれでしかたのないことですが、そのため世代間の軋轢(あつれき)は
ますますはげしくなっていくことでしょう。
社会のシステムがそれについてくればよいのですが、そうでなければ、そうでない。
「混乱」あるのみ。
これから先、20~30年は、それがつづくと思います。
最後に意識を変えるのは、本当にむずかしい。
新しいシステムになれるのは、もっとむずかしい。
脳の中の思考回路が、加齢と共に、固定化するからです。
若い人たちが、それを理解してくれればよいのですが、それを期待しても
無理でしょう。
私たちは私たちで、防衛するしかないのです。
わかりやすい例として、「墓」の問題があります。
われわれの年代以上の者は、墓にある種のこだわりをもっています。
(宗教心のあるなしにかかわらず、です。)
しかし若い人たちに、「墓など、無意味」と言われてしまうと、
それまでです。
反論のしようがありません。
だから私のばあいは、友人の寺の墓地に、無縁仏として入れてもらうよう、
すでに今から頼んであります。
それが「防衛」ということになります。
「アジャストメント」は、もちろんただの娯楽映画です。
私のような視点をもって見るような、ヘソまがりはいないでしょう。
ハハハと笑って楽しめば、それでよいのです。
おおせの通りです。
(ただありきたりの映画評論ではつまらないから、あのような意見を書きました。)
で、たった今、「パイレーツ・オブ・カリビアン」を観てきました。
これも実にくだらない、たわいもない映画です。
哲学性、ゼロ。
ストーリーも、ありきたり。
「インデイアナ・ジョーンズ」のリメイク版?
聖杯がどうの、永遠の命がどうの、と。
星は、がっかりの、2つだけ。
★★
で、期待は、いよいよ「SUPER・8」。
来週、公開です。
楽しみにしています。
では、これで・・・
Hiroshi Hayashi+++++++June. 2011++++++はやし浩司・林浩司
●静岡県川勝知事の反論(飲茶は安全?)
まず時事通信の記事(6・16)。
『……仏当局などによると、162キロの緑茶に対する検査で、欧州連合(EU)基準の1キロ
当たり500ベクレルを上回る、同1038ベクレルの放射性セシウムが検出された。緑茶は廃
棄処分される。
仏当局は今回の検出を受け、静岡県産の野菜類に対する検査強化を決定。また、同県産
品をEUレベルでも検査対象に加えるよう欧州委員会に申し入れる方針という』(以上、時
事通信)。
これに対して静岡県の川勝知事が、即座に反応。
こう反論した。
「飲茶にすれば、放射線量は100分の1程度になるので、飲んでも安全」(ヤフーNEW
S)と。
●「しきい値」
川勝知事は、放射線のしきい値について、大きな誤解をしている。
「しきい値」というのは、「それ以下の値なら安全」という「値」をいう。
しかしこと、放射線に関して言えば、しきい値は、存在しない。
そんなことは科学者の間では、常識(注※1)。
たとえば1時間当たり、1シーベルトの放射線を浴びた100人のうち、1年以内に1
0人ががんで死んだとする。
では、0・5シーベルトなら、どうなるか。
100人のうち、5人が、がんで死ぬことになる。
あるいは2年以内に10人が死ぬでもよい。
(実際には、こんな単純な計算ではないが……。注※2)
では、1シーベルトの1000分の1ではどうか。
1時間当たり、1ミリシーベルトの放射線を浴びたとする。
このばあいは、100人のうち、1年以内に0・01人が死ぬことになる。
0・01人ではわかりにくいから、10000人のうち、1人が死ぬと言い換えてもよい。
10年の以内に、10人が死ぬでもよい。
もし放射線を浴びた人が、10万人だったら、10年に以内に、100人が死ぬことにな
る。
放射線は、ほかの毒物や薬物とはちがって、ある一定量以下なら無害ということは、あ
りえない。
量が少なければ、死者の数が減るだけ。
あるいは仮に10年はだいじょうぶでも、20年後には障害が現れる。
つまり「しきい値」は、存在しない。
●お湯で薄めれば安全?
そこで再び、川勝知事の論理。
「飲茶にすれば、放射線量は100分の1程度になるので、飲んでも安全」と。
もしこんなバカげた論理が、(「バカ」と断言しても、さしつかえないと思うが)、まかり通
るなら、どんな放射線物質でも、水で希釈すれば、安全ということになる。
もちろんお湯でもよい。
水で1000倍に薄めればよい。
1万倍に薄めればよい。
だったらわかりやすく、海水に混ぜて、海へ流せばよい。
海水によって、かぎりなく希釈され、放射線物質でも安全になる(?)。
しかしこんなバカげた論理は、世界では通用しない。
むしろかえって、世界の人の笑いものになるだけ。
が、それだけではすまない。
静岡県は信用を失う。
世界中が、静岡県茶の輸入を禁止にするのは、時間の問題。
最初からきちんと検査し、その数値に応じて、しっかりと出荷停止処分にすればよかっ
た。
それをごまかすから、こういうことになる。
それに当初は、「飲茶にすれば8分の1になる」と言っていたはず。
それが今度は、「100分の1になる」と。
仮に100分の1でも、そのお茶を、100杯飲んだら、どうなるのか?
またベクレルとシーベルトは、ちがう。
放射性物質の能力が、ベクレル。
人体への影響度を数値化したのが、シーベルト。
今後の人体への影響を考えるなら、「1キロ当たり1038ベクレル」というのは、きわめて深
刻な数字と考えてよい。
へたな反論を繰り返せば繰り返すほど、静岡県は、信用を失う。
事実、失った。
フランス政府は、こう決定した。
「仏当局は今回の検出を受け、静岡県産の野菜類に対する検査強化を決定」(時事通信)と。
Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司
(参考)
(注※1)低い線量の被曝についても、線量とがんや白血病などの発生確率は比例すると
考えるのが直線しきい値なしモデル(LNTモデル)と呼ばれる仮説である。LNTモデルはICRP
勧告第26号(1977年)において、人間の健康を護る為に放射線を管理するには最も合理的
なモデルとして採用された。各国の国内規制もICRPの勧告に準じていることが多い。
(注※2)1990年のICRP勧告60号においては、放射線に起因する発がんの確率は被曝線
量に対する二次式の形で増えると評価されている。線量が低いときには二次項は一次項よ
りずっと小さくなるので、実用上は一次式で表される(すなわち線量と発がんの確率は比
例している)。その比例係数は0.05、すなわち被曝1シーベルトごとにがん発生の確率が
5%上がるとしている(以上、ウィキペディア百科事典より)
Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司
●インチキ検査をしても、バレるぞ!(静岡県茶から放射能!)
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業者を守ろうと、インチキ検査を繰り返しても
バレるぞ!
少しは恥を知れ!
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(東京新聞)6-18日
『【パリ発】フランス競争消費違反取り締まり総局(DGCCRF)は十七日、日本からパ
リ近郊の空港に 空輸された静岡県産の緑茶の葉から欧州連合(EU)の許容基準の二倍を
超える一キログラムあたり1038ベクレルの放射性セシウムが検出されたため、押収 し
たと発表した。
福島第一原発の事故後、フランスに輸入された日本産食品から放射性物質が検出されたの
は初。
EUでは三月下旬から福島や東京など十二都県産の食品を輸入する際、放射性物質検査を
義務付けているが、静岡県産の食品は対象外としていた。ただフランスは日本からの食品
に対して独自に検査していた。
フランスは今回の結果を受け今後、静岡県産の検査を強化していくことを決定。さらに欧
州全体でも従来の十二都県産に加え、静岡県産も検査対象とするよう欧州委員会に要請す
る。AFP通信によると、出荷元などは明らかにされていない』(以上、東京新聞)と。
●今日は6月18日、6月15日に書いた原稿より
3日前に書いた原稿を再掲載!
Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司
●さらにおかしな論理
静岡県のお茶から、規制値以上の放射線が観測された。
これに対して、静岡県の川勝平太知事は、こう言った。
「(飲用茶について)それぞれ1キロ当たり、5・8~7・3ベクレルと、飲用茶の規制値
(1キログラム当たり200ベクレル)を大幅に下回ったことを強調。……飲用茶は数
ベクレルで安心して飲んでほしい」(中日新聞・6・15)と。
川勝知事は学者であったはず。
その川勝知事が、こういう「?」なことを堂々と言うところがおかしい。
言うまでもなく放射性物質は、ほかの薬物や毒物とちがい、一度体の中に取り込まれたら
最後、体の中でどんどんと蓄積されていく。
尿となって排出される分や、半減期を経て、半減して分もある。
しかし基本的には蓄積されていく。
そういうお茶を、20キロ(20リットル)飲んだら、どうなるのか?
40キロ飲んだら、どうなるのか?
お茶にも濃さがある。
逆にこんな論理がまかり通るなら、どんなに汚染されたお茶でも、お湯で薄めれば安全と
いうことになってしまう。
さらに「?」なことがある。
先日の報道では、(原茶)→(製茶)にした段階で、放射線の濃度は5倍になる。
しかし飲用する段階では、(お湯で薄めるので)、8分の1になると言っていた。
どうして規制値内(500ベクレル以下)の製茶が、お湯で薄めたら、「5・8~7・3
ベクレル」になるのか?
単純に計算すれば、83分の1になったことになる(500÷6・0で計算)。
何度も計算しなおしてみたが、やはり83分の1。
念のため、新聞記事をそのまま紹介する。
私の書いていることを疑う人がいたら、自分で計算してみたらよい。
「……一方で、規制値(500ベクレル)を超えた2工場の製茶を、飲用茶として独自検
査したことを(川勝知事は)明かし、それぞれ5・8~7・3ベクレルと、飲用茶の規制
値(1キログラムあたり200ベクレル)を大幅に下回ったことを強調」と。
つまり製茶の段階で、500ベクレルを超えていたお茶だったが、お湯で溶かしてみた
ら、6・0ベクレル前後になった。
だから、安全、と。
こんなバカな、手品みたいなことが、どうして起こるのか?
さらに今回の検査では、重大な見落としがある。
こうある。
「放射性セシウムの検出量は、581~654ベクレルで……」と。
わかるかな?
放射性物質といっても、その種類は、無数にある。
毒性がきわめて強いプルトニウム、ストロンチュームもそれに含まれる。
放射性ヨウ素もその1つだが、そのヨウ素にしても、134,132,135,133,
131などの種類がある。
調べたのは、たったの1種類。
放射性セシウムだけ。
さらに県の報告が1日遅れたことについて、川勝知事は、こう居直っている。
「(遅れたことで、どういう)損害が出たのか言ってみてください」(中日新聞)と。
こういうバカなことを平気で言うところが恐ろしい。
あのね、損害は、これから出るの!
1日遅れれば、その分だけ、工場からの出荷が野放しになるの。
正確な数字はわからないが、仮に1日、1トンの出荷量のある工場だったら、その1トンが、市中に出回ることになるの!
それを日本人が、飲むことになるの!
●やがて否応なしに……
東京に住む石原氏にしても、静岡市に住む川勝氏にしても、やがて否応なしにその事実
を突きつけられる日がやってくる。
私はけっしてそれを望む者ではないが、しかしこんなごまかしは、いつまでもつづかない。
やがて東京都全体に避難勧告が発布されるようになるかもしれない。
静岡県茶が全面、出荷禁止になるかもしれない。
だったら今は、「?」なコメントは控え、事実の収集だけに心がけるべきではないのか。
が、現実は、逆行している。
同じ中日新聞には、こうある。
「(すでに)一番茶の出荷を終えた工場も多いことから、地区内にある約100工場すべて
を検査する当初の方針を変更し、今後は要望のある工場のみを検査する」と。
「今後は、要望のある工場のみを検査する」と。
そうでなくても、静岡県茶については、農薬汚染が問題になっている。
ご存知の方も多いかと思うが、茶の産地にある、ため池、川からは、生物という生物が、
ほとんど姿を消した。
そういう事実を、隠しに隠しつづけている。
そういう地域で、「今後は、要望のある工場のみを検査する」?
どこの工場が、あえて「要望」など、するものか?
バカも休み休み言え。
……つまりこうして私たちの不信感は、募(つの)っていく。
庶民の代表として、本来なら庶民の側に立つべき人間が、企業側の利益の保護だけを考え
て発言する。
行動する。
私の予想では、この日本は、このまま行き着くところまで行く。
またそこまで行かないと、気がつかない。
本来なら、ヒステリー状態ではなく、パニック状態になっていてもおかしくないのだが…
…。
2011/06/15記
Hiroshi Hayashi+++++++June. 2011++++++はやし浩司・林浩司
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