【10ー28、私の満65歳の誕生日に】
○孤独
私はずっと、人を恨んでばかりいた。
人を信じず、人からも信じられない。
何があっても、裏切られた。
だまされた。
そんなふうに考えていた。
が、私はまちがっていた。
私は与えることを恐れ、失うことを恐れていた。
ケチでためこみ屋。
何を見ても、裏から見ていた。
考えることは、批判ばかり。
批評ばかり。
あれが悪い、これが悪い、と。
そんな私に与えられた代償は、「孤独」。
私は子どもころから、ずっと孤独だった。
さみしかった。
ひとりで寝ることもできなかった。
○喜び
大切なことは、与えること。
相手が喜ぶように、与えること。
私がうれしいときは、それをだれかに分け与えること。
けっしてその喜びを、自分だけのものにしてはいけない。
モノでも、心でも。
何でもそうだ。
それを与えきったとき、私たちは心の重荷から解放される。
真の自由を手に入れることができる。
○プレゼント
今日は私の誕生日。
昨日、2人の友が、我が家に来てくれた。
オーストラリアから、わざわざ、来てくれた。
そして今夜、3人の家族と1人の友が、私の誕生日を祝ってくれた。
うれしかった。
メールを開くと、孫たちが、写真を送ってくれていた。
それが届いていた。
大きなバースデー・ケーキの写真だった。
うれしかった。
ただただ、うれしかった。

そのあと私は友に、2台のパソコンをあげた。
1台は2年ほど前に買ったもの。
もう1台は、1年ほど前に買ったもの。
「どちらかあげるよ」と言ったら、友は3時間も迷った。
一長一短。
それで私はこう言った。
「パソコンというのは、ぼくにとっては恋人のようなもの。
君なら大切にしてくれると思うから、2台とももっていってほしい」と。
息子には、iPadをそのままあげた。
ワイフが、誕生日プレゼントにと、買ってくれたものだった。
前からほしかった。
やっと手に入れた。
が、息子はもっとほしがっていた。
ワイフにはこう言った。
「お前にも、何かあげるよ。ごめんね」と。
○別れ
明日、その友はオーストラリアへ帰る。
セントレア(名古屋空港)まで、見送る。
さみしい。
直行バスで行く。
先ほど、その予約を入れた。
それが終わったとき、ワイフがこう言った。
「帰りにどこかへ泊まらない?」と。
即座に私はこう言った。
「いいよ」と。
私「2人だけで、祝いなおしか」
ワ「そうね」と。
○感謝
失うことを恐れない。
減ることを恐れない。
命にしても、そうだ。
どう願ったところで、「時」は、どんどんと過ぎていく。
その分だけ、命は短くなっていく。
あがいても、もがいても、無駄。
なるようになる。
なるようにしか、ならない。
私は生きてきた。
今も生きている。
今まで健康に生きてきた。
今も、健康。
病気らしい病気は、何もしなかった。
この先のことはわからない。
が、そのときはそのとき。
私のような人間が感謝をしなかったら、だれが感謝するのか。
みなさん、ありがとう。
この文を読んでくれた、みなさん、ありがとう。
2012/10/28記

Hiroshi Hayashi+++++++Oct. 2012++++++はやし浩司・林浩司
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