Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Saturday, September 04, 2010

●もうひとつの地球温暖化問題(地上オゾン)

【付記】地上オゾン(光化学オキシダント濃度)

●もうひとつの地球温暖化問題

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2年前と、7年前に書いた原稿を、
再掲載します。

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●地上オゾンの恐怖(Photochemical Oxidant)
Photochemical Oxidant is to affect the growth of plants and vegetables on earth. According to the recent research done by Agricultural Environment Technical Center of Japan, in China the production of cereals would be dropped abt . 40%~60% by the year of 2020.

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TK先生から、地上オゾンの話を
聞いてから、もう7、8年になる。

中国から流れてきた排気ガスが、
光化学オキシダントとなって、植物の
光合成に影響を与えるというのだ。

TK先生は、当時、すでに沖縄などでは、
20%近く収穫量が落ちているという
ような話をしてくれた。
(聞き覚えなので、この数字は不正確。)

しかしそれがますます現実味を帯びてきた。

読売新聞は、つぎのように伝える。

++++++++++以下、読売新聞++++++++++

 中国大陸からの大気によって、光化学オキシダントの濃度が上昇する
「越境汚染」問題で、日本海沿岸部のある地点のコメの収量を調べたところ、
内陸部との比較で、約1割少なくなっているとする研究結果を、
農業環境技術研究所(茨城県つくば市)が、20日、山口県で
開かれた日本農業気象学会で発表した。

 光化学オキシダントは近年、日本海の離島などで、高濃度で観測され、
昨年は新潟、大分県で注意報が発令された。
農作物の収量減少は実験から推測されてはいたが、部分的とはいえ、
実際に濃度と収量の関連が裏付けられたのは初めて。

 研究は、長谷川利拡主任研究員によるもの。品種と肥料水準は、
同一の日本海沿岸部の1地点と約30キロ内陸に入った1地点を選び、
1980年からの収量データを比較した。両地点の近くで測定された
光化学オキシダントの5~9月の平均濃度は、2001~05年の
平均では沿岸地点が0・045ppmで、内陸地点の0・031ppm
より高かった。

 濃度は沿岸、内陸ともに上昇していたが、沿岸では96~05年にかけて、
毎年、内陸部の2倍にあたる0・001ppm高くなっていた。

 両地点の玄米の1平方メートル当たりの収量は、
沿岸は80~96年は平均588グラムだったのが、
97~05年は560グラムに減った。逆に内陸では、
577グラムから609グラムに増えた。
80年代は沿岸の方が内陸よりも多かった収量が、
90年代半ばから逆転し始め、2000年以降は内陸が沿岸を常に上回った。

 沿岸では、内陸と異なり、夜になっても光化学オキシダント濃度が下がらなかった。
夜間に海からオゾンが流れ込み、昼間の高濃度を保ったとみられる。

 小林和彦東大教授(農学)によると、収量が減るのは、
光化学オキシダントの主成分であるオゾンが植物の葉の中に入り、
光合成作用を妨げるため。農作物への影響について、
中国では研究者らが「2020年には濃度が0・055ppmを超え、
大豆、トウモロコシ、小麦の収量が40~60%減少する」と推定している。

+++++++++以上、読売新聞(3月20日)+++++++++++++

とくに気になるのは、最後の部分。そこには、こうある。

「中国では研究者らが、2020年には濃度が0・055ppmを超え、
大豆、トウモロコシ、小麦の収量が40~60%減少すると推定している」と。

わかりやすく言えば、光化学オキシダント濃度(地上オゾン)がふえるため、
中国では、2020年には、大豆、トウモロコシ、小麦の収穫量が、半減する
というのだ。

しかしこれは何も、中国だけの話ではない。

読売新聞によると、すでに新潟県、大分県では、「注意報」まで発令
される状態になっているという。

今では酸性雨による木々の立ち枯れなど、珍しくも何ともない。
この日本でも、ごくふつうの景色になってしまった。

そこへ今度は、光化学オキシダント!

さらにそれに加えて隣の韓国では、中国からの黄砂による健康被害まで
報告されるようになっている。
黄砂は、大気汚染とは、直接には関係ない。
しかし(大気汚染)→(温暖化)→(砂漠化)→(黄砂の大量発生)と
つなげてみると、元凶は、やはり大気汚染ということがわかる。

不測の事態が、また別の不測の事態を生み出す。
このドミノ倒しによって、地球環境は、爆発的に悪化する。
ほんの7、8年前には、科学者の間では、ほんのうわさ話にしか過ぎなかった。
「地上オゾン」という名前すら、世間ではほとんど知られていなかった。

私が5年前に書いた原稿を載せる。日付は、03年の4月になっている。

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●異常気象

 このところ、SARS(新型肺炎)だとか、北朝鮮問題とか、何かと世相が、騒がしい。で、そういう騒がしさにまぎれて、おととい(4月17日)、静岡県のS町で、31・5度という、観測史上はじまって以来という、気温を記録した。たしか昨年(02年)は、5月末に、30度を超えたと思う。そのときも、「観測史上はじめて」という言葉を聞いたような気がする。(あいまいな記憶で、申し訳ありません。)それが今年は、去年より、約40日も、早まったことになる!

 私が子どものころは、30度を超えるのは、毎年梅雨あけの、7月に入ってからだった。それがふつうだった(岐阜県)。30度を超えると、「真夏日」ということになり、川で泳ぐのが許された。しかしそれとて、梅雨があけてからのこと。だいたい7月10~15日過ぎのことだった。しかし今では、4月の中旬に、30度を超える!? ゾーッ!

 気象庁には、「平年並み」という言葉がある。しかしこの言葉ほど、いいかげんな言葉はない。気象庁がいう平年並みというのは、過去30年間の平均気温をいう。だからもし30年ごとに5度ずつ気温が上昇したとしても、平年並は、平年並になってしまう? 「今年の気温は平年並みです」と。

 しかし地球温暖化は、確実に進行している。しかも予想より、はるかに早いペースで進行している。数字の上では、この半世紀で、1度前後しか上昇していないというが、実感は、とてもそんなものではない。気象庁は、ひょっとしたら、世界の指導者と申しあわせて、ウソを言っているのではないのか? ……つまりそう思ってもおかしくないほど、実感気温とかけ離れている。

 たとえば気象庁の記録によれば、2000~02年度においてさえ、この浜松市での最高気温は、31度前後(8月)ということになっている。しかしこんなのは、まっかなウソ。昨年は、わりと涼しかったほうだが、それでも浜松市内では、連日、40度近くは、あった。「今日の最高気温は、32度でした」などと報道されるたびに、私は温度計を見ながら、「どこの気温のことを言っているのか?」と思った。

 しかしそれにしても、深刻な話である。地球温暖化が進めば、やがて地球は火星のようになると言う人もいる。今のまま温暖化が進めば、その可能性は、きわめて高い。そこまでいかなくても、あと10年もすれば、2~3月期に、30度を超えるようになるかもしれない。そうなれば日本の気象状態は、完全に狂う。

……と、まあ、地球温暖化の問題を考えていると、SARSや北朝鮮の問題が、小さく見えてくるから不思議である。それにSARSや北朝鮮の問題は、まだ人間の力で何とかなる。が、地球温暖化はそうではない。人類滅亡どころか、すべての生物が死滅する。

だから、地球温暖化を考えていると、「どう解決するか」ということよりも、「どう静かに滅亡するか」という問題になってしまう。いや、滅亡するなら滅亡するで、かまわない。問題は、それまでのプロセス。人間は、決して静かには滅亡しないだろう。恐らく(というより、確実に)、まさに地獄を経験するに違いない。秩序やモラルは崩壊し、殺人や暴力が、日常的に横行するようになる。略奪や殺人が、日常的に横行するようになるかもしれない。知能が高い分だけ、「末期」は、悲惨(ひさん)なものになる。

 そこで人類には希望がないのかというと、方法がないわけではない。一つは宇宙へ飛び出すという方法。もう一つは、人類がたくわえた知識や知恵を、コンピュータの形で後世に残すという方法。地球の周辺に、何かのガスをまいて、それで太陽光線をさえぎるという方法。あるいは太平洋のど真ん中で、数千発の核兵器を爆発させて、地球の大気に「穴」をあけるという方法などがある。

どこかSF的だが、しかしすでにそういう方向で考えている科学者もいるという。いざとなれば、方法はいくらでもある?

 しかしまあ、人間も、好き勝手なことをしたものだ。もっとも、私たちおとなは、自業自得としての結果だから、あきらめることができるが、かわいそうなのは、子どもたちである。これから先、どういう未来を経験することやら? 申し訳ないことをしたと思うのと同時に、考えれば考えるほど、気が重くなる。たいへん悲観的なことを言うが、この問題だけは、もうくるべきところまできたような感じがする。単純な問題ではないだけに、どこから手をつけてよいのかさえわからない。たとえばこんなこともある。

 ところで「地上オゾン(対流圏オゾン)」という言葉を聞いたことがあるだろうか。種々の排気ガスや煙が化学的に反応して、それが地上オゾンになるという。温室効果ガスの一つだが、その地上オゾンが、5%ふえると、農作物が約20%減少するという※。そこであの北朝鮮だが、近年、農業生産が慢性的に不振状態にあるという。その原因のひとつが、地上オゾンではないかと言われている。

もちろん韓国も影響を受けているらしい。もちろんその発生源は、中国、ロシア。日本も、沖縄あたりに影響が出始めているという。農作物だけではない。森林も影響を受ける。そしてその結果として、ますます地球の温暖化は進む……。あああ。
(030419……この原稿は、去る、4月19日に書いたものです。)

※……この数値は、ある科学者から直接、会話の中で聞いたもので、確たる根拠があるわけではありません。ただ沖縄地方における地上オゾン濃度の上昇率と、農作物の減少率が根拠になっていると、その科学者は言っていました。(了解をもらっていないので、名前を出すことができません。)

(注)ここでいうTK先生というのは、光合成、触媒の世界ではよく知られた、田丸謙二先生をいいます。

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最後に、昨日、こんなニュースが新聞に載っていた。
何でもあの火星から、塩のかたまりが、見つかったという。
しかもその塩のかたまりが、何百か所から見つかったという。

つまりかつては、火星にも海があったということ。

このことが何を意味するか?
一説によれば、火星にも人間のような知的生物がいたという。
その知的生物たちが、現在の地球人と同じように、発展とともの(?)、
火星温暖化を招いてしまったという。

もちろんこれはSF的な話でしかない。

……とまあ、いろいろ考えられるが、そこでどうだろう。
このあたりで、名前を変えてみたら……?

「地球温暖化」ではなく、「地球火星化」と。
そうすれば、もう少し、ことの深刻さを、より多くの人にわかって
もらえるようになるかもしれない。

(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司 Hiroshi Hayashi education essayist writer Japanese essayist 地球温暖化 地球火星化 光化学オキシダント 地上オゾン はやし浩司)