●日韓経済戦争(2011-10-25)
●八方美人(日韓経済戦争・2011-10-25版)
今日だけを見ているのではない。
ここ数日、日本の株はさがりっぱなし。
『東京株式午前10時:指数はマイナス転換、値下がり銘柄数は1000超に』(Yahoo経済記事の)の見出し。
一方、日韓スワップ協定のあと、韓国の株価は上昇に転じ、ウォン安にも歯止めがかかった。
そればかりか、サムスンは、増資増資の大合唱。
何しろ日本政府のお墨付き。
資金調達も楽になった。
「万が一のときは、スワップ協定が起動します」と。
その額、700億ドル。
約6兆円!
が、もちろん韓国側からは、一言の礼もない。
ないばかりか、またまた竹島(独島)問題。
言いたい放題、やりたい放題。
●戦略なき日本外交
一方で韓国を助け、その韓国に、日本の産業が叩きのめされている。
が、何も言えない。
何もできない。
IMFは、つい先月まで、「韓国はここ数か月にデフォルト(債務不履行)に陥る」と警告していた。
だったら、デフォルトさせればよい。
何も日本の首相がノコノコでかけて行ってまで、救済を申し出る必要はなかったはず。
仮に韓国のデフォルトで、日本の金融機関が被害を被れば、日本の金融機関を救済すればよい。
ウィキーリークスの暴露報道によれば、日本の鳩山内閣が誕生したとき、韓国のイ大統領は、アメリカの国務大臣(クリントン)に、つぎのように打電している。
「鳩山内閣は、自民党内閣とはまったく異質の、北朝鮮側寄りの政府である」と。
「北朝鮮側と、何本もの人脈もある」というようなデタラメまで伝えている。
こういうのをモマシという。
告げ口という。
たしかに反米色の濃い内閣ではあったが、そこまでの左翼政権ではなかったはず。
つまりこうしてアメリカを日本から離反させ、自らはアメリカの忠実な子分であることを宣言した。
現在の日米関係は、その延長線上にある。
今まで私は、お人好し外交はやめようと書いてきた。
しかし今、もうひとつ、新しい言葉を思いついた。
日本よ、八方美人は、やめよう、と。
このままでは、本当に日本は沈没してしまう。
最後にもうひとつ。
オバマ大統領とイ大統領との晩餐会での席でのこと。
何でも日本料理が出たそうだ。
それについて今(10月25日)、韓国では大問題になっている。
フランス料理やドイツ料理には、文句を言わない。
中華料理にも文句を言わない。
日本料理にだけ、文句を言う。
料理をごちそうになる立場であっても、日本料理が出たことに腹を立てる。
韓国という国は、この44年間、何も変わっていない。
Hiroshi Hayashi++++++Oct. 2011++++++はやし浩司・林浩司
【もの書き論byはやし浩司】2011/10/24記
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私はしがないもの書きでござんす。
しかし一寸の虫にも五分の魂とか。
そんな私にも、誰にも譲れないものは
あるには、あるんです。
称して、
「もの書き論byはやし浩司」。
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●頭の切り替え
昨日、ワイフがおもしろいことを言った。
「私、寝るとき、いろいろ考えていると、眠れなくなる」と。
が、一方、私はこうしてものを書いているとき以外、ほとんどものを考えない。
寝るときはなおさらで、頭の中はカラッポ。
それまで書斎で、何を書いていたかさえ、忘れてしまうことがある。
だから横になったら、昼でも夜でも、数分から、長くても5~10分以内には、眠ってしまう。
「あなたの特技みたいね」とワイフは、よく言う。
そう、私の特技のようなもの。
●書く前
今もそうだった。
書く前というのは、ツンとした緊張感が走る。
「さあ、書こう」と意気込む。
が、基本的にはカラッポ。
で、おもむろにキーボードを叩き始める。
まず日付を書く。
ラインを入れる。
しばらくすると、頭の中がモヤモヤし始める
そのモヤモヤが、急速にふくらんでくる。
ときに書きたいことが、怒濤のごとく押し寄せてくる。
あとは、それを文章にし、指先で叩き出していく。
が、それはけっして、楽な作業ではない。
書いている間は、結構、神経を使う。
重苦しい。
憂うつ。
ときにそこへ怒りが混入してくることもある。
そう(怒り)。
それを感ずることが多い。
他人に対する怒り。
自分に対する怒り。
とにかく「怒り」。
ときに緊張感が持続できず、意識がもうろうとしてくることもある。
しかし叩き出す。
頭の中のモヤモヤを叩き出す。
●爽快感
では、なぜ書くか?
少し前だが、こんなことを言った人がいた。
「そんなこと(=原稿を書くこと)をして、何になるの?」と。
あるいは「人間、ものごとをあまり深く考えないほうがいいよ」とも。
私に好意をもって、そう言ったのではない。
私をさげすんで、そう言った。
だから私は、こう答えた。
「便秘のウンチみたいでね。吐き出さないと、気分が悪くなるからです」と。
実際、その通り。
頭の中のモヤモヤを叩き出したときの爽快感には、格別なものがある。
頭の中がスッキリする。
カラッポになる。
便秘の人が、1週間分の便をドッと出したときのよう……というたとえは、あまりよくない。
わかっている。
下品。
しかしそれに近い。
●インナー・トリップ
ものを書くことの楽しさは、それだけではない。
だれもいない原野を歩く。
未踏の原野で、そこには荒涼たる世界が広がっている。
空もあるが、光はあっても、漆黒の空。
「インナー・トリップ」という言葉を使う人がいる。
「心の旅」という意味でそう言うらしい。
が、私は「脳の旅」という意味で、そう言う。
(あまりちがわないが……。)
脳の中の、あちこちを旅する。
それがおもしろい。
何があるかわからない。
だから、おもしろい。
が、ものを書く楽しさは、ここから始まる。
……だれもいない原野を歩いていると、ときに、その下にキラリと光るものを見つけることがある。
私はそれを「宝石」と呼んでいる。
それまでだれも知らなかったもの。
だれも手を触れたことがなかったもの。
それを見つけたときの喜びは大きい。
あとはその宝石を拾いあげ、その宝石をみがいていく。
文にする。
それが「私」ということになる。
●死後の世界を生きる
そういう意味で、私の頭の中には、「読者」というのは、いない。
率直に言って、もう、どうでもよい。
読んでくれる人がいれば、うれしい。
いなくても、構わない。
「ものを書いて稼ぐ」という卑しい根性は、10年以上も前に捨てた。
「読者を意識して、媚(こび)を売る」という浅ましい根性も、10年以上も前に捨てた。
それよりも重要なのは、時間。
私に残された時間は、短い。
脳みその老化も、このところ、強く感ずるようになった。
あと5年か?
長くて10年か?
10年といっても、瞬時。
そのことは自分の過去を振り返ってみれば、わかる。
私はもうすぐ満64歳になる。
54歳から、今日までの10年は、瞬時に過ぎた。
これからの10年も、そうだろう。
その間にできるだけたくさん、「私」を叩き出していく。
どうせ死ねば、「私」はこの宇宙もろとも、消えてなくなる。
そのあと、ひょっとしたら、私が書いた文の一部でも読んでくれる人がいるかもしれない。
そのとき私は、時空を超えて、その人と心をつながる。
私にとっては、それが「死後の世界を生きる」ということになる。
●いっぱしの作家気取り?
……とまあ、いっぱしの作家のようなことを書いてしまった。
「何を偉そうに!」と思っている人も多いはず。
そう、「はやし浩司」などという存在は、そこらのチリよりも軽い。
自分でも、それがよくわかっている。
だから余計に、「私は私」となる。
今さら他人の目など、気にしても、どうしようもない。
どうにもならない。
私のことを奇人と思おうと、反対に奇特な人間(実際、そう言ってきた人が何人かいる)と思おうと、私の知ったことではない。
「だれもいない原野を歩く」ということは、それをいう。
そこには、だれもいない……。
ただし一言。
●五分の魂
私は今まで、他人の文章をまねたり、盗作したことは一度もない。
もしそんなことをすれば、私の努力(=過去)のすべてが、水のアワ。
もしどこかで私が書いているのと似たような文に出会ったら、私ではなく、そちらの人間のほうを疑ってほしい。
名もない、チリのような物書きだが、その心意気だけは、世界の大作家にも負けない。
……というか、最近の育児書の中には、明らかに私の文からの流用、盗作といったものが、多い。
新聞広告の見出しを読んだだけでも、それがわかる。
そういうことが平気でできる人というのは、「文」に対する考え方が、私とは基本的な部分でちがう。
言うなれば「金儲けの道具」として、「文」を利用している。
こういう言葉はあまり使いたくないが、私はそういう人を「軽蔑する」。
心底、軽蔑する。
Hiroshi Hayashi++++++Oct. 2011++++++はやし浩司・林浩司
●10月25日(EUの経済危機)
今朝は、何と、午前5時起き。
その少し前、蚊に刺されて目が覚めた。
しばらく天井を見て、おとなしくしていたが、そのまま起床。
そのまま書斎へ。
このところ毎日の運動量をふやしている。
昨日は、ワイフと1時間、ウォーキング。
夜はサイクリング。
近く、大きな講演会がある。
怠(なま)けた脳みそでは、講演会はできない。
●EU経済危機問題
一家にたとえるなら、こういうこと。
E子さん(EU)家族には、10人の息子がいる。
E子さんの夫は、すでに他界。
E子さんには収入がない。
が、息子には、でき・ふできがある。
いちばん年少の息子(十男=イタリア)は、のんきな性格で、ロクに働きもせず、遊んでばかりいる。
趣味は、ヨット遊び。
借金がかさみ、破産寸前。
そこでE子さんは、長男(ドイツ)と二男(フランス)に、十男を助けるように指示。
が、長男は、こう言った。
「すでに何100万円と貸しているが、一向に返してくれない。もういやだ」と。
とくに長男が、しぶった。
長男は、そこそこの働き者で、それなりに収入もある。
E子さん家族の中では、いちばんの金持ち。
乗っている車も、ベンツ。
●二男
二男(フランス)には、もうひとつ大きな事情がある。
二男は、三男(イタリア)にも、長男よりも多額の金を貸している。
それだけでない。
二男は三男の連帯保証人にもなっている。
三男に何かのことがあれば、二男がその責任を負わねばならない。
が、その三男と十男は、一蓮托生。
隣同士で、同じ商売をしている。
言い忘れたが、二男は農業を営んでいる。
裕福ではないが、ブドウ畑でそこそこの収入をあげている。
三男は、二男にこう言った。
「何とかして十男を助けてやろうよ」と。
●E子さんの決断
そこでE子さんは、十男を除く9人の息子に、1人、100万円ずつ出すように言った。
計900万円。
このお金は、何とか、集まりそう。
それをE子さんが預かり、万が一のときは、そのお金を融通しあって、たがいに助ける。
助け方は、3つある。
(1)直接的に金に困った息子を助ける。
が、この方法のばあい、900万円では、とても足りない。
十男は何とかなるが、三男は小さいが町工場を経営している。
もし三男が破綻ということにでもなれば、その倍の2000万円くらいが必要になる。
そこでE子さんは、こう考えた。
(2)みなに倍の、200万円ずつ出させる。
100万円で足りないなら、200万円ずつにする。
が、これには、長男が反対した。
「母さん、甘やかすのも、いいかげんにしておけ!」と。
ほかの兄弟たちも、反対した。
「そんなお金、ナ~イ!」と。
(2)E子さんが、利息の支払いの保証人になる。
そこで第三の方法。
たとえば長男や二男が、ほかの兄弟を助けるため、銀行から借金をしたようなとき、その利息分について、E子さんが保証人になる。
あるいは一部を、立て替えて払う。
こうすれば、銀行から、より多額のお金を借りることができる。
が、元本は、そのまま。
が、銀行側は、渋った。
「お金を貸すのはいいが、元本はだれが返してくれるのか」と。
そこでE子さんは、銀行とかけあった。
「借金を、半額に棒引きにしてほしい。もし二男が自己破産するようなことにでもなれば、あなたがには1円も返ってこないよ」と。
が、銀行にも銀行の事情がある。
もしそんなことをすれば、信用を失う。
銀行の経営そのものが成り立たなくなる。
こうして3者(E子さん、ほかの兄弟たち、銀行)が、話し合いに入った。
「どうしよう」「どうしましょう」と。
兄弟の中には、「思い切って十男とは縁を切ろう」という意見を出す者もいた。
が、そんなことをすれば、家族の結束を誇ってきた、E家がバラバラになってしまう。
十男(ギリシャ)が破綻すれば、三男(イタリア)もあぶない。
二男(フランス)もあぶなくなる。
こうしてE家の内部では、ああでもない、こうでもないという内部紛争(もめごと)がつづいている。
が、E家の人たちは、もうひとつ、重要なことを忘れている。
こうした(もめごと)は、E家全体の信用をなくす。
それまでほかの兄弟たちと取り引きをしていた人たちまで、E家全体を、要注意家族として警戒するようになる。
仮に今回の危機を何とか乗り越えたとしても、さらに大きな経済危機となって、E家を襲う。
あるいはその前に、ドカンと、全体がおかしくなる。
世界の金貸したちは、常に「先読み」をする。
「あの家、あぶないぞ」と。
そのウワサが出たら最後、E家全体が、破産する。
●国の危険度
国の危険度は、たとえば、国債の利回りをみればわかる。
10月25日現在の、国債の利回りをみてみる。
イギリス・10年国債……2・554%
フランス・10年国債……3・300%(額面割れ)
ドイツ・10年国債 ……2・118%
イタリア・10年国債……5・927%(額面割れ)
ギリシャ(十男)は、番外。
イタリア(三男)の利回りが、5・927%!
かなりあぶない。
あぶないから、利回りをよくしなければならない。
そうでなければ、だれも国債を買ってくれない。
それが、5・927%!
今度の経済危機問題は、ギリシャではなく、本命はイタリア、それにつづくポルトガルということになる。
●そこで日本!
長男と二男は、ズル賢い。
長男はその町内でも、「オオカミ」という異名をもつ。
長男は、こう言った。
「だったらさあ、あの金持ちをカモにしないか? 日本(ニチモト)の馬鹿だよ。あいつなら金を出す」と。
二男は、即、それに応じた。
「それがいい。あいつは少しおだてれば、すぐその気になる」と。
そこで長男(ドイツ)と二男(フランス)は、ニチモト家に電話をかけた。
ニチモト家は、E子さんの家族から電話がかかってきたというだけで、大喜び。
「一人前に相手にしてもらえた」と、大喜び。
二つ返事で、「何とかしましょう」と。
ニチモ家の懐(ふところ)には、たんまりと現金(ドル)がある。
プラスみな、経済音痴。
いろいろ災難はあったようだが、ほかの国よりは、マシ。
……昨日(10月24日)までの動きを追ってみると、おおかたそういうことになる。
●どうなるか?
私たちが「どうなるか?」と心配しても、どうにもならない。
日本政府(=官僚)すら、アテにならない。
国民のことなど、何も考えていない。
年金問題ひとつ取りあげても、それがわかるはず。
「いかにすれば、外国で大きな顔ができるか」と、そればかりを考えている。
となると、私たちの仕事と資産は、(あればの話だが……)、自分で守るしかない。
が、それをここに書くのは、私の管轄外。
いちばん確実なのは、タンス預金。
しかしタンス預金にしても、どんどんと目減りしていくだけ。
そのうち菓子パン一個、300円とか500円になる。
ただひとつ気になっているのは、3・11大震災以来、バブル経済が始まっているということ。
地域によっては、土地の価格が5~6倍になったところもあるという(新聞報道)。
何千万円という絵画が、飛ぶように売れ始めたという(新聞報道)。
温泉地でも、1万円前後で泊まれるホテルや旅館がある一方、一泊、10万円前後のホテルや旅館がにぎわっているという(新聞報道)。
震災直後、日本政府(日銀)は、30兆円という金を、市中にバラまいた。
それ以後、その額が100兆円になったと報道しているところもある。
銀行はあり余る資金を、どんどんと客に貸しつけている。
それがバブルを引き起こし始めている
何やら恐ろしいことが、この日本でも起こりつつある。
……というか、メチャメチャ。
スタグフレーション※下の、ハイパーインフレ。
私はそんな印象をもち始めている。
(注※)スタグフレーション……経済現象の一つ。stagnation(停滞)とinflation(インフレーション)の合成語。
Hiroshi Hayashi++++++Oct. 2011++++++はやし浩司・林浩司
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