*The National Budget of Japan in Crisis
●2008年度一般会計予算(The Japanese National Budget)
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2008年度の日本の一般会計予算は、
つぎのようであった。
歳入、つまり国の税収は、83・1兆円。
うち借金(公債金)が、25・3兆円。
歳出、つまり国の支出は、83・1兆円。
うち借金返済のための支出(国債費)が、20・2兆円。
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一家の家計にたとえると、こうなる。
月給が、57・8万円。
しかしそれでは生活できないので、毎月、30・5万円の借金。
計、88・3万円の生活。
(結構、よい生活ができるぞ!)
が、借金もたまってきた。
その返済に、毎月、24・3万円。
だから実際に使えるのは、62・9万円。
(以上、収入、支出のパーセントを、万円に置き換えた。)
これだけみても、日本の経済は、かなりあぶない!
月給が、57・8万円なら、その範囲で生活をすればよい。
ふつうなら、そう考える。
しかし日本の財務省には、そういう考えは、みじんもない。
結果、たまりにたまった借金(国債)が、約553兆円!
国民1人あたり、約433万円!
(参考:「時事用語」成美堂出版)
公務員の給料だけで、40兆円近くもあるのだから、
当然、そのあたりから削減すべき。
結局こうした借金は、つぎの世代の人たちの負担となって
跳ね返ってくる。
が、それだけではすまない。
すでに「老人粗大ゴミ論」が、声高に叫ばれるようになっている。
ウソだと思うなら、若い人たちのBLOGをのぞいてみるとよい。
そこには、かなり辛辣(しんらつ)な言葉で、老人論が
語られている。
長生きすればするほど、私たちは、ゴミ扱いを受けるようになる。
が、それもそのはず。
やがて人口の3分の1が、満65歳以上になる(2050年)※。
医療費、介護費の負担だけで、日本経済は破産してしまう。
そうなったとき、若い人たちに向かって、「私たちのめんどうを
みてほしい」とは、とても言えない。
中には、「私には貯金があるから……」と思っている人もいるかも
知れない。
が、このまま進めば、2050年ごろには、貨幣価値は
今の3分1~5分の1以下になっているはず。
若い人の数、そのものが少ない。
どうやったら、2人の人が、1人の老人を支えることができるというのか。
つまりお金の問題ではなく、現実に無理、ということ。
すでに今、とくに後期高齢者に対して、医療機関が医療を拒否する
という話が、あちこちから伝わってきている。
実は私の母(当時91歳)もそうだった。
センターから救急車で病院へ運ばれたとき、担当の医師はこう言った。
「検査はしますが、延命処置はもうしません」と。
私たち夫婦が戸惑っていると、「天命ですから」とも。
それでもまだよいほうかもしれない。
私の義兄は、前立腺がんの手術を受けたとき、やはり担当の医師は
こう言ったという。
「75歳以上は、手術をしません」と。
どうやらそのあたり、つまり74~75歳前後に、医療機関では、
ひとつの線引きがなされつつあるようである。
これから先、その線引きが、下がることはあっても、上がることはない。
「65歳以上は、どんどん、死んでもらいます」と。
すべての責任を公務員にかぶせることはできない。
また一人一人の公務員に責任があるわけではない。
しかし本気で、行政改革を進めないと、この日本は、たいへんなことになる。
この不況すら、どこ吹く風。
民間企業では、首切り、リストラ、人員削減が、嵐のように巻き起こっている。
が、そういう話は、公務員の世界からは、まったく聞こえてこない。
聞こえたとしても、せいぜい、採用人員の削減程度。
繰り返すが公務員の人経費だけで、40兆円と言われている。
国家税収のほとんどが、公務員の人件費で消えている。
まず、この異常さを、正すべき。
外国なら、とっくの昔に、暴動が起きているだろう。
しかしその一方で、公務員の数が多いから、それもできない。
あなたの身内や、近い知人の中にも、1人や2人は、かならずいる。
ひょっとしたら、あなた自身も、そうかもしれない。
2008年度の一般会計予算を見ていたら、ムラムラと、
そんな怒りが、心の中にわいてきた。
『怒ったときは愚痴を言うな』。
……ということで、この話は、ここまで。
(注※)
高齢化率(満65歳以上の老人)
2008年……22・0%
2050年……35・7%
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