Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Monday, June 07, 2010

●BW教室

Hiroshi Hayashi+教育評論++June.2010++幼児教育+はやし浩司

●BW教室(幼児教室・「家族について」

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http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
より
「BW公開教室」→「2010年度版、6月号へ」

あるいは直接、

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へどうぞ!

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(ファミリス・原稿・過去版より)

以下は、ファミリス(静岡県教育委員会発行雑誌)に掲載された
Q&A(過去版2010年度)です。(掲載済み)

つづきは、「ファミリス」8月号で!


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7月号相談(Q&A)
相談(1)小学4年生の母から
 最近わが子の親に対する話し方が気になります。たとえば、私が何か「こうしなさい」と注意すると、「そんな法律がどこにあるの?」などと言ってくるので、ついつい怒ってしまうこともしばしば……。
 これは反抗期なのでしょうか?

A:思春期最大のテーマは、「同一性の確立」(エリクソン)です。(私はこうでありたい)という理想の自己像と、(現実の私)、つまり現実自己を、一致させようとします。一致した状態を「自我の同一性」と言います。その第一歩が、おとなの優位性の打破です。それが「思春期の反抗」と考えてください。
 (悪態)もそのひとつ。「そんな法律がどこにあるの?」と。それを許せということではありません。それができないほどまでに、子どもを抑えてはいけないということです。カリカリするのはしかたないとしても、「ああ、うちの子は、今、児童期から青年期へと、脱皮を始めているのだ」と、一歩退いて子どもを見ます。
 この時期、親意識(とくに「親に向かって何よ!」式の悪玉親意識)が強すぎると、子どもは親の前では仮面をかぶるようになります。自我の確立に失敗し、非行に走ったり、親子の間にキレツが入り、親子が断絶するケースも目立ちます。最悪のばあいには、自我の崩壊……。ナヨナヨとした軟弱な人間になることもあります。
 親には3つの役目があります。①ガイドとして子どもの前に立つ。②保護者として子どものうしろに立つ。そして3番目が重要ですが、③友として子どもの横に立つ、です。
 悪玉親意識を捨て、子どもの友になるつもりで、子どもの横に立ってみてください。とたん、肩の荷が軽くなりますよ。
 
(20字x30行)


Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

相談(2)小学4年生と小学1年生の母から
 長男への接し方で悩んでいます。長男にはどうしても小言を言う機会が多く、下の子は女の子で要領がよく、注意された長男をからかって、長男を怒らせます。それを見て私が怒る……の悪循環で、ときどきそんな雰囲気で日々を過ごしている長男がかわいそうになります。
 長男への接し方を変えるアドバイスはないでしょうか。

A:長男、長女に対しては、どうしても不安先行型の子育てになりがちです。「何をしても、不安」と。それが過干渉になったり、過関心に転じたりします。度を越すと、子どもの心が萎縮したり、反対に粗放化することもあります。
 あなただけではありません。ほとんどの親がそうです。が、そのリズムは、妊娠したときから始まっています。つまり「根」が深いということ。そういう思考回路が、あなたの脳の中にできあがってしまっています。そのためそのリズムを変えるのは、ほぼ不可能と考えてください。では、どうするか?
 ①そういう自分であると知って、仲よくつきあうこと。②「あなたはいい子」を口癖にし、あなた自身の心を作り変えること。
 長男の顔や姿を見たら、本人にはもちろん、父親や長女の前で、題目のようにその言葉を繰り返してみてください。3~4か月もすると、(それでも早いほうですが……)、あなたは自然な口調で、それが言えるようになります。そのとき、あなたが今、心配している問題は解決します。
 大切なことは、「子どもを直そう」と思わないこと。「今より状態を悪くしないこと」。それだけを考えて対処します。この種の問題には、二番底、三番底があります。親は、自分の子どもがより悪くなって、それ以前の状態が、まだよかったことを知ります。それが「悪循環」と言われるものです。
 
(20字x30行)


Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

5・6月号相談事例
相談(1)小学3年生の母から
 小学3年生になると、友達関係でいろいろあるとは先生から聞いていたのですが、早速わが子のカラーペンが一式なくなってしまい、とても心配しました。
 悪意からではなく、いたずらかもしれませんが、こういうときは、ただ見守るしかないのでしょうか? それとも、担任の先生に相談した方がいいのでしょうか?
(焼津市・A)

A:鉄則はただひとつ。『友を責めるな、行為を責めよ』(イギリスの教育格言)です。担任の先生にこうした事案は、遠慮なく報告したらよいでしょう。しかしそのとき、事実だけを客観的に話し、特定の子どもの名前を出したり、批判したりしてはいけません。自分の判断を加えていけません。「事実」だけを話します。あとの判断、対処の仕方はプロの先生に任せます。
 もし相手の子どもの名前がわかっていたら、逆にその子どもをほめてみます。「あの子はいい子ね」と。あなたの家に招待するのもよいでしょう。あなたがその子どもと友だちになるつもりで、間に入ります。子どもというのは、自分を信じてくれる人の前では、よい子を演じようとします。逆にそうした性質を利用して、その子どもを、よい友だちに作り変えてしまいます。
 日本でも昔から『魚心あれば、水心』といいますね。英語にも、『相手は、あなたの思うように、あなたのことを思う』というのがあります。心理学の世界では、これを「好意の返報性」といいます。あなたがその子どもをよい子と思っていると、そうした心は、あなたの子どもを介してかならず、相手の子どもに伝わります。
 大切なことは、あなたの子どもが気持ちよく、楽しく通学することです。負けるところは負け、妥協するところは妥協します。けっしてカリカリしてはいけません。


(20x30行)


Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

相談(2)小学5年生の母から
 わが子のクラスで「いじめがある」とか「騒ぐ子がいて担任の先生が困っている」などという話を子どもから聞き、親として心配がふくらんでいます。子どもの話だけで判断するよりは、懇談会などで直接聞く方がいいと思うのですが、聞き方が難しそうです。
親の心配を伝え、なおかつ先生批判にとられない聞き方は、どうすればいいでしょうか?
(藤枝市・Y)


A:この程度の問題で、動揺しないこと。いじめのない学級はありません。困っていない先生など、い・ま・せ・ん。もし心配なら、1、2年、年上の子どもをもつ父母に相談してみることです。できれば、別の学校の父母に、相談します。たいてい「うちもそうでしたよ」というような回答をもらって、その場で問題は解決するはずです。
 が、鉄則があります。どんなばあいも、子どもの前で、学校や先生の批判をしたり、悪口を言ってはいけません。子どもの前では、「あなたの学校はすばらしい」「あの先生は、最高!」と言います。
 もしあなたが学校や先生を批判したり、さらに悪口を言ったりすると、あなたの子どもは先生の指示に従わなくなります。これを心理学の世界では、「三角関係」といいます。わかりやすく言えば、子どもが「二重拘束」の状態に置かれるということです。子ども自身が、糸の切れた凧のようになってしまいます。
 教育で何が大切かといって、先生との信頼関係ほど、大切なものはありません。信頼関係がなければ、教育そのものが、崩壊します。その信頼関係は、向こうからやってくるものではありません。親であるあなた自身が、努力で作るものです。
 なお相談といっても、同じクラスの父母に相談するのは、避けてください。あなたの話しが曲解され、たまにおおげさになることがあります。


(20x30行)

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

相談(3)小学4年生と小学1年生の母から
 長男への接し方で悩んでいます。長男にはどうしても小言を言う機会が多く、下の子は女の子で要領がよく、注意された長男をからかって長男を怒らせます。それを見て私が怒る……の悪循環で、ときどきそんな雰囲気で日々を過ごしている長男がかわいそうになります。
長男への接し方を変えるアドバイスはないでしょうか?
(静岡市・K)


A:心配先行型、不信先行型の子育てがリズムになっています。何をしても、否定的にとらえてしまう。それに(下の子)との比較も、日常化しているようですね。これは、ま・ず・い!
 子育てをしていて、「悪循環」を感じたら、思い切って、引きます。つまりあきらめます。子育ての世界では、『あきらめは、悟りの境地』といいます。(私が考えた格言ですが…。)「どうにでもなれ!」と、一歩退きますが、だからといって、無視したり、冷淡になれということではありません。
 愛情でくるんだ、「暖かい無視」です。で、ここが重要ですが、「求めてきたときが与えどき」と心がけます。長男が助けを求めてきたときは、すかさず、(すかさずです)、それに応じてあげます。そしてあとは、最初はうそでもいいですから、「あなたはいい子」を口ぐせにします。
 何か月も言いつづけていると、やがてあなたの子どもは、あなたの口ぐせどおりの子どもになります。つまりこうしてあなた自身の子育てのリズムを作りかえます。
 また(条件)(比較)(無理)は、子育ての3悪です。「勉強したら、~~を買ってあげる」(条件)、「妹は~~なのに…」(比較)、それに能力を超えた期待をかける(無理)は、タブーです。
 長男は長男、妹は妹。ともに長所だけを見て、それですませます。


(20x30行)


Hiroshi Hayashi+教育評論++June.2010++幼児教育+はやし浩司