●電子マガジンを創刊したころ(2002年)
件名:子育て情報(はやし浩司)-4号2001/06/24
彡彡人ミミ 彡彡彡彡彡
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子育て最前線の育児論
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2001年6月24日号(004号)
by はやし浩司(ひろし)
★★★★★★★★
01-6-24号
★★★★★★★★
つゆの中休み?
うっとおしい雨がやんで今日は一日
暑い日でした。お元気ですか?
はやし浩司(ひろし)
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4号のトピックス
「子どもの叱り方、ほめ方」について考えてみました。
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叱り方・ほめ方
●叱り方・ほめ方は、家庭教育の要(かなめ)
子どもを叱るときの、最大のコツは、恐怖心を与えないこと。「威圧で閉じる子どもの耳」と考
える。中に親に叱られながら、しおらしい様子をしている子どもがいるが、反省しているから、
そうしているのではない。怖いからそうしているだけ。親が叱るほどには、効果は、ない。叱ると
きは、次のことを守る。
(1)人がいうところでは、叱らない(子どもの自尊心を守るため)、(2)大声で怒鳴らない。そ
のかわり言うべきことは、繰り返し、しつこく言う。「子どもの脳は耳から遠い」と考える。聞いた
説教が、脳に届くには、時間がかかる。(3)相手が幼児のばあいは、幼児の視線にまで、おと
なの体を低くすること(威圧感を与えないため)。視線をはずさない(真剣であることを、子ども
に伝えるため)。子どもの体を、しっかりと親の両手で、制止して、きちんとした言い方で話すこ
と。にらむのはよいが、体罰は避ける。特に頭部への体罰は、タブー。体罰は与えるとしても、
「お尻」と決めておく。実際、約五〇%の親が、何らかの形で、子どもに体罰を与えている。
次に子どものほめ方。古代ローマの劇作家のシルスも、「忠告は秘かに、賞賛は公(おおや
け)に」と書いている。子どもをほめるときは、人前で、大声で、少しおおげさにほめること。そ
のとき頭をなでる、抱くなどのスキンシップを併用するとよい。そしてあとは繰り返しほめる。特
に子どもの、やさしさ、努力については、遠慮なくほめる。顔やスタイルについては、ほめない
ほうがよい。幼児期に一度、そちらのほうに関心が向くと、見てくれや、かっこうばかりを気にす
るようになる。実際、休み時間になると、化粧ばかりしていた女子中学生がいた。また「頭」に
ついては、ほめてよいときと、そうでないときがあるので、慎重にする。頭をほめすぎて、子ども
がうぬぼれてしまったケースは、いくらでもある。
叱り方、ほめ方と並んで重要なのが、「励まし」。すでに悩んだり、苦しんだり、さらにはがん
ばっている子どもに向かって、「がんばれ!」はタブー。ムダであるばかりか、かえって子どもか
らやる気を奪ってしまう。「やればできる」式の励まし、「こんなことでは!」式の、脅しもタブー。
結果が悪くて、子どもが落ち込んでいるときはなおさら、そっと「あなたはよくがんばった」式の
前向きの理解を示してあげる。
叱り方、ほめ方は、家庭教育の要であることはまちがいない。
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はやし浩司のHPのほうでは、写真入りで、「叱り方」を解説します。
「子どもの指導法」のコーナーをお読みください。
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
(写真が入るのは、6月27日以後の予定です。)
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こんな怒り方は、がまんのし方は、
子どもを、ダメにする!
「別冊PHP」(1997年・7月号で発表した原稿を転載します)
子育ては、言わば、条件反射の集まりのようなものです。そのとき、その場で、いちいち考え
て子どもを叱ったり、怒ったりする人はいません。たいていの人は、「頭の中ではわかっている
のですが、その場になると、ついカーッとして……」と言います。
ただ最近の傾向としては、小子化の流れの中で、子どもの機嫌をそこねまいと、叱るべきと
きに叱らない親、怒るべきときに怒らない親がふえています。あるいは強く叱ったあとに、「さっ
きは、ごめんね。お母さんが悪かった」と、子どもに謝る親も珍しくありません。こういう親の心
のスキ間をねらって、子どもはドラ息子、ドラ娘化します。
また子育てに不安を抱いていたり、子どもに何らかの不信感をもっている親は、どうしても子
どもを必要以上に強く叱ったり、怒ったりします。「いったい、いつになったら、あなたは私の言
うことが聞けるの!」と、です。あとはこの悪循環の中で、子どもはますます自分で考えたり判
断したりすることができなくなり、親の叱り方はますますはげしくなるというわけです。
が、何が悪いかといって、親の情緒不安ほど悪いものはありません。先週は子どもがお茶を
こぼしたときは何も言わなかった親が、今週は、子どもがお茶をこぼしたりすると、子どもの顔
が青ざめるほど子どもを怒鳴り散らすなど。こういう環境だと、子どもの性格は内閉し、さらに
悪い場合には、精神そのものが萎縮してしまいます。
園や学校などでも、皆が大声で笑うようなときでも、皆と一緒に笑えず、口もとをゆがめてクッ
クッと笑うなど。なお悪いことに、このタイプの親は、静かで従順な子どもほど、「いい子」と誤解
して、ますます子どもを悪い方向に追いやってしまう傾向があります。
叱り方、がまんのし方は、子育ての中でも要(かなめ)と言えるほど、重要であり、またそれだ
けに難しいことおです。叱るときや、がまんするときは、「ここが教育」と心してあたるようにしま
す。
ポイント1
朝、ぐずぐずする。……ストレスを発散させてやる
子どもは、自分の精神状態をうまくコントロールできません。そのため、心理的な抑圧状態が
続いたり、欲求不満が蓄積すると、それを「ぐずる」という方法で、表現します。暴れたり、暴言
を吐いたりするのをプラス型とするなら、ぐずるタイプはマイナス型ということになります。
だから表面的な症状だけをとらえて、それを悪いことだと決めてかからないこと。対処方法と
しては、ぐずるだけぐずらせながら、(たいていはぐずることによって、子どもはストレスを発散
させる)、様子をみます。それでもぐずるようであれば、原因をさがしますが、情緒が不安定な
子どもの場合、原因そのものがはっきりしないのが、ふつうです。
そういうときは、カルシウム、マグネシウムの多い食生活に心がけながら、スキンシップを、よ
り濃厚なものにします。叱ったり、つきはなしたりすることは、かえって逆効果で、症状をこじら
せます。
ポイント2
忙しいときに、まとわりつく……早めに子離れ、親離れの準備を
こんなことがありました。あるオランダ人夫妻(夫はイギリス人、妻はオランダ人)の家に遊び
に行ったときのこと。五歳になる女の子が、たまたま読書をしていたお母さんに話しかけてきま
した。そのときお母さんは、ひととおり女の子の言い分に耳を傾けたあと、その女の子にこう言
いました。「お母さんは、今、本を読んでいます。じゃましないでね」と。
欧米人は(自分の時間)(子どもと接する時間)というのを、実にはっきりと使い分けていま
す。欧米流の子育て法が、必ずしもよいというわけではありませんが、こういう毅然(きぜん)と
した態度が、「私は、私。あなたはあなた」というものの考え方を育てていきます。
つまるところ子育てというのは、子どもを自立させ、よき家庭人に育てることです。そういう視
点に立つなら、親はできるだけ早い時期に、子離れの準備をし、子どもには親離れの心がまえ
をもたせます。忙しかったら、「忙しいから、あとでね……」と言う。子どもの遠慮する必要はあ
りません。
ポイント3
外出時に言うことを聞かない……自己主張には耳を傾ける
自己主張とわがままは区別します。また自己主張と、とじこもり(がんこ)は区別します。自己
主張には、それをする理由がありますが、わがままにはありません。「お兄ちゃんは、この前、
○○をしてもらったのに、ぼくはしてもらっていない」と訴えるのは、自己主張ですが、理由もな
く、「あれほしてほしい、これをしてほしい」と騒ぐのは、わがままです。また自分の「カラ」に閉じ
こもり、がんこになることは自己主張とは言いません。
そこで子どもがワーワーと、その自己主張を始めたら、反論すべきことは反論しながらも、子
どもの言い分には、耳を傾けるようにします。その自己主張をする子どもほど、あとあとたくま
しい子どもになります。根性(がんばる力)や、忍耐力(いやなことをがまんしてする力)も、そこ
から生まれます。
わがままに対しては、一般的には、無視するという方法で対処します。わがままは言ってもム
ダだという環境を整えるようにします。子どもの「がんこ」については、生まれつきの問題、さら
には情緒の問題がからむため、無理をすれば、かえって逆効果です。
ポイント4
片づけをしない……こまごましたことは言わない
子どもに「先生の話をよく聞くのですよ」とか、「友だちと仲よくするのですよ」と言っても、意味
がありません。具体性がないからです。そういうときは、「先生が、どんな話をしたか、あとでマ
マに話してね」とか、「この○○を、Aさんにもっていってあげてね。きっとAさん、喜ぶわよ」と言
いなおします。同じように、子どもに、「部屋のあと片づけをしなさい」と言っても、意味がありま
せん。子どもには、その必要性がないからです。
こういうときは、たとえば「おもちゃは一つ」と教えます。遊ぶおもちゃはいつも一つ、と決めさ
せるわけです。こうすれば、子どもは次のおもちゃで遊びたいがため、前のおもちゃは片づけ
るようになります。
しかし一言。子どもにとっては、家庭は休息とやすらぎの場所だということを忘れてはなりま
せん。アメリカの劇作家は、こう言っています。「ビロードのクッションの上よりも、カボチャの頭
の上に座ったほうが、気が休まる」と。子どもが外の世界をもつようになったら、こまごまとした
ことを、あまりうるさく言わないことです。
ポイント5
兄弟げんか……よき聞き役に
兄弟げんかについて、いろいろ言われています。「歳の近い姉妹は、憎しみ相手」とか、「仲
のよい兄弟ほど、よくけんかする」とか、など。さらに下の子どもが生まれると、本能的な嫉妬
心から、上の子どもが赤ちゃんがえりを起こしたり、下の子どもに陰湿かつ執拗(しつよう)ない
じめを繰り返すこともあります。
しかし常識の範囲内の、ふつうの兄弟げんかなら、させたいだけさせます。子どもは兄弟げ
んかを通して、社会性を学び、問題解決の技法を学びます。互いのライバル心が、子どもどう
しを伸ばすこともあります。
ただしいくつかのルールがあります。まず暴力に訴え始めたら、制止すること。次に互いの言
い分をよく聞きながらも、親側が判断をくだしたり、一方的に一方を責めたり、罰したりしないこ
とです。
要するに「よき聞き役」になるということですが、たいていはそれで兄弟げんかはおさまりま
す。
ポイント6
勉強しない……勉強は楽しいものと思わせる
子どもの勉強ぐせをそぐものに、次の四悪があります。無理、強制、条件、それに比較です。
能力を超えた勉強を与えることを無理、時間を決めたりノルマを課し、それを強要すること
を、強制といいます。さらに「100点を取ったら、おこづかいを1000円あげる」というのが、条
件。「○○君は、もう小二の漢字が読めるのよ。あなたは読めないわね」というのが、比較で
す。条件づけが日常化すると、子どもは自分自身(「私は私」という考え方)を見失ってしまいま
す。
ただ幼児の場合、勉強するとかしないとかいうことではなく、「勉強は楽しいものだ」という潜
在意識をつくることに心がけます。イギリスの格言にも、「楽しく学ぶ子どもは、よく学ぶ」という
のがあります。この時期、一度、勉強嫌いにしてしまうと、その後、立ち直るのが、たいへんむ
ずかしくなります。そのためにも四悪は避けます。
ポイント7
泣きやまない……ぼんやりする時間をふやし、ズキンシップを多くする
子どもの泣き方にもいろいろあります。
シクシク泣く、くやし泣き。サメザメ泣く、悲し泣き。グズグズ泣く、ぐずる泣き。ワーワー泣く、
訴え泣き。ギャーギャー泣く、ヒステリー泣きなど。また子どもにも、うつ症があります。ささいな
ことを気にして、いつまでも泣く、ジクジク泣いたりします。あるいは突発的に大声をあげて泣き
出したり、暴れたりすることもあります。ほかにかんしゃく発作による、キーキー泣きもありま
す。
園や学校などで、いい子ぶり、ストレスをためやすい子どもほど、注意します。このタイプの子
どもの対処方法は、まず(1)一人でぼんやりとできる時間と場所を用意してあげること。家族
の人があれこれ気をつかうのは、かえって逆効果です。次に(2)カルシウム、マグネシウム分
の多い食生活にこころがけ、(3)やさしいスキンシップを大切にします。スキンシップには、人
知を超えた(?)不思議な力があります。魔法の力といってよいかもしれません。特に情緒が不
安定な子どもには、有効です。理由もなく、いつまでも泣き続けるようであれば、このスキンシッ
プを濃厚にしてみてください。
ポイント8
ものを大切にしない……ハングリーな子どもは伸びる
ものを大切にしないというのは、いわゆるドラ息子(娘)症候群の一つですが、このタイプの子
どもが裕福な家庭の子どもばかりかというと、そうではないというのが、最近の傾向です。
その背後には、飽食と甘やかしがあるわけですが、小子化がそれに拍車をかけます。子ども
が何かをほしがる前に、何でもホイホイと与えてしまう、などです。
子どもの生活力を養う秘訣は、常に子どもをややハングリーな状態に置くことですが、家庭で
はこんなテストをしてみてください。紙とクレヨンを与え、「ここに魔法の木があります。あなたの
ほしいものが、何でもできる不思議な木です。木を描いて、あなたのほしいものをいっぱい描い
てみてください」と指示します。子どもが次々とほしいものを描けばよし。「ほしいものがない」と
か、何か一種類のものだけを描くようであれば、飽食を疑ってみます。生活力の旺盛な子ども
ほど、あらゆる方向に触覚が向いていて、その分だけ、ほしいものをいっぱいもっています。
ポイント9
言葉づかいが悪い……人前できちんと話せればよしとする
子どもの口にフタをすることはできません。神様でもできません。つまり子どもの口が悪いの
は、当たり前。また言葉づかいが悪いからといって、それを責めても意味がありません。ムダ
です。むしろ悪い言葉も使えないほど、子どもを追いやってしまってはいけません。時にはお母
さんに向かって、「ババア」と言うこともありますが、ものを自由に言うということも、幼児の心の
発達には必要なのです。
むしろ言葉で注意しなければならないのは、(1)正しい言葉であるか、(2)豊かな言葉である
か、です。「ジュース、ほしい」ではなく、「私はジュースを飲みたいです」と言えるかどうか。また
夕日を見たとき、ただ「わー、すごい、すごい」だけではなく、「美しい」「感動的」「ロマンチック
ね」と、いろいろな言葉で表現できるかどうか、です。こうした基本的な言葉能力は、家庭環
境、特に母親の言葉能力によるところが大きい、です。もしあなたの子どもの言葉能力が貧弱
であれば、子どもを責めるのではなく、あなた自身が反省すべきだということです。
ポイント10
テレビゲームばかりする……頭ごなしの禁止命令は避ける
もう一〇年以上も前から、教育界では、この問題について大論争が続けられています。そし
てその結論は、「時代の流れには逆らわない」です。
私が子どものころには、マンガの功罪がさかんに論じられていたように思います。一時は「マ
ンガ禁止令」まで出されたことがあります(岐阜県)。しかし当時すでに手塚治虫氏が活躍して
いましたから、今から思えば、ずいぶんと時代錯誤の禁止令だったと思います。
ただマニアは別です。テレビゲームに夢中になるあまり、現実と空想の世界の区別がつかな
くなってしまったり、四六時中、そのことが頭から離れなくなったり……、というのは、もう「ゲー
ム」ではありません。ある男の子(小五)は、真夜中にまで起きて、一人でゲームをしていまし
た。こうなればやめさせます。
ふつうは時間と場所を決めて許すとか、反射運動型のゲーム(指先の器用さだけを競うゲー
ム)は避けるという方法で対処します。
(注意)「テレビゲーム」の害毒は、私がその後、あちこちの原稿で指摘しています。
ポイント11
おねしょ……マイナスは無視。プラスはほめる。
最近の研究では、おねしょは、多尿症や頻尿症と並んで、大脳生理学の分野で、機能障害
の一つとして説明されるようになってきています。つまり叱ってもムダであるばかりか、かえって
症状をこじらせたり、長引かせたりしまいますから注意してください。よく毎晩、真夜中に子ども
を起こしてトイレへ連れていくというようなことをする人がいますが、子どもをかえって神経質に
してしまい、やはり逆効果です。
ではどうするか? 子どものおねしょは、「ほめてなおす」です。つまりおねしょをした朝は、そ
れを無視。おねしょをしなかった朝は、それをほめるという方法です。そしてあとはあきらめま
す。
あるお母さんは、「ようし、あと一、二年は覚悟するぞ。したければしなさい」と宣言しました
が、そう宣言したとたん、いつの間にかおねしょはなおってしまったそうです。
おねしょというのはそういうものです。子どもにとっては、とても気持ちのよいもの(濡れたふと
んは別!)であることを、理解してあげてください。
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(以下第3号です)-4号以後、購読を始められた方は、どうかお読みください。
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●お子さん向けの、「読んでね」コーナー
●「子どもチェックシート」
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(近況ニュース)
★6月29日(金曜日)午前10時~より、静岡県教育委員会主催の
「教育講演会」で、基調講演をいたします。
場所:可美総合センターにて
(午後からは、パネルディスカッションを予定しています)
お申し込みは …… 053-458-7304です。
★「別冊PHP」9月号 (7月23日発売)増刊号にて、
「子どもをほめるコツ・しかるコツ」の特集記事を書かせてもらいました。
ぜひ、書店で、お買い求めください。
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中日新聞(東海版)では、
「乱舞するイメージ」を書きました。
Http://www.chunichi-tokai.co.jp/education/child_world/
を、ご覧ください。
右脳教育への疑問を、この記事の中に織り込みました。
なお新聞のほうは、「人間は考えるアシ」を掲載してもらいました。
インターネットでは、6月22日以後、紹介されます。よろしく!
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「読んでね」コーナーは、直接お子さんに呼びかけるコーナーです。
お子さんが、読んでくださることを願っています。
対象年齢は、小4~中学生を考えて、書きました。
賢明な人、愚(おろ)かな人
賢明な人はね、なくす前に、その価値に気づくんだよ。
しかしね、愚かな人は、なくしてから、その価値に気づくんだよ。
たとえば健康。たとえば時間。たとえば家族。
それからね、愚かな人とは、つきあってはダメだよ。
愚かな人とつきあっていると、君たちまで、愚かになるよ。
いいかな。
自分よりすぐれている人を見つけて、
その人をいつも目標にするといいよ。
賢明な人はね、いつも自分より、より賢明な人をみつけて、
自分の力のないことを、嘆くのさ。
愚かな人はね、いつも自分より、より愚かな人をみつけて、
それで自分をなぐさめるのさ。
それからね、賢明な人は、愚かな人を相手にしない。
でもね愚かな人は、賢明な人に、あれこれ文句を言ってくる。
自分が愚かだとわかっていないからね。
だからちょうど、図書館で本を選ぶように、
君たちも、友や仲間を選ぶんだよ。
これはとても大切なことだよ。
バカな人
ついでにね、
「フォレスト・ガンプ」という映画の中で、
フォレストのお母さんが、こう言うよ。
「バカなことをする人を、バカと言うのよ。頭じゃ、ないのよ」と、ね。
いい映画だから、一度は見てごらん。
いいかな。バカなことをする人を、バカというんだよ。
勉強ができないとか、成績が悪いとか、そういうことではないよ。
バカなことをする人を、バカというんだよ。
タバコを吸ったり、バイクで夜中に騒いだり、
ゴミを平気で捨てたり、道路にツバをはいたり、
人をキズつけるようなことを平気で言う人を
バカって、いうんだよ。
人をいじめたり、いやがらせをしたり、仲間ハズレをしたりして
おもしろがっている人を、バカっていうんだよ。
君は、そのバカな人ではないんだよ。
だってね、
この文章を読んでね、バカの本当の意味がわかったからね。
相手のこと
イギリスのことわざに、ね、
「相手は、自分が相手を思うように、自分を思う」というのが、あるよ。
つまりね、
君が、AさんならAさんを、「いい人だ」と思っていると、
Aさんも、君のことを、「いい人だ」と思っているということ。
君が、AさんならAさんを、「いやな人だ」と思っていると、
Aさんも、君のことを、「いやな人だ」と思っているということ。
そういう意味でね、人間の心は、カガミのようなものだね。
だからね、みんなと仲よくしたかったら、みんなのことを「いい人だ」と
思うようにするといいよ。そうするとね、みんなも、君のことを
「いい人だ」と思うようになるよ。やってみたら?
家庭
君は、どこで心を休めているのかな?
家の中。そう家の中だよね。
でも、その家の中のどこかな?
居間かな? 台所かな?
「トイレの中」と言った人もいたよ。
「お風呂の中」と言った人もいたよ。
あるいは「ふとんの中」と言った人もいたよ。
でもね、もし君が、家族のいる、
みんなの中が、一番安心できるとしたら、
それはすばらしいことだよ。
君は、すばらしい家族をもっているということ。
うらやましい、ね。
もしそうなら、君は、君の家族を、
大切にしたらいいよ。
自信をもって、ね。
(ほか、30項目)続きはホームページで
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
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子どもチェックシート
「うちの子はどんな子だろう……?」と思われたら、ぜひ、お読みください。
過干渉児
□性格が内閉し、自信喪失ぎみ。どこかオドオドしている。
□はきはきしたところがなく、心因性の下痢、腹痛、脱毛症を訴える。
□行動は消極的で、他人について行く感じ。生活力が弱い(以上、内閉型)。
□言動が粗放(ガサツ)で、乱暴。静かな落ちつきがない。
□他人に対して無頓着、無遠慮。時にめちゃめちゃな積極性を示す(以上、粗放型)。
拒否症
□なにかの作業をさせようとすると、かたくなにそれを拒む。
□無理にさせようとすると、体をかたくし、視線をそらす。
□ため息をはく、ささいなことにこだわるなど、気うつ症状もある。
□もともと暗示に弱く、神経質で繊細な面がある。
□どちらかというと、融通がきかないタイプだと思う。
集中力のない子ども
□注意力が散漫で集中力がなく、すべてにあきっぽい。
□瞬間的な興奮性や集中力はみ見せるものの、持続性がない。
□注意しても効果なく、ぼんやりと空をみつめたり、うつろな目つきをする。
□体をダラダラとさせ、作業をさせても時間つぶしばかりをする。
□全体に伸び悩んでいる。時間をかけている割に成果がでない。
ひ弱な子ども
□外の世界ではすぐいじけ、くじけやすい。依存心が強く、すぐ助けを求める。
□決断力に欠け、意思がはっきりしない。友だちにいじめられる。
□特に友人関係でたくましさに欠け、抗議したり、喧嘩ができない。
□反面、家の中では内弁慶になり、暴言をはいたり乱暴をすることが多い。
□社会に適応しにくい性格だと思う。
(ほか30項目)続きはホームページで
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
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ホームページは
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
を、ご覧ください。
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ほかに……
「こどものページ」が充実しました!
エッセイが、全体で、10作ほど、ふえました!
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件名:子育て情報(はやし浩司)004
彡彡人ミミ 彡彡彡彡彡
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子育て最前線の育児論
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2001年7月6日号(004号)
by はやし浩司(ひろし)
★★★★★★★★
01-7-6号
★★★★★★★★
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★静岡県教育委員会発行の、「ファミリス」に、9月号から
連載記事が載ります。どうかご覧になってください。
「教育委員会」というと、コワ~イイメージをもって
おられる方も多いと思いますが、私の記事は、きわめて
実用的です。楽しみにしておいてください。
★「別冊PHP」9月号(7・23発売)に特集記事が載ります。
どうかご覧になってください。
★「浜松百撰」で、子育て対談をします。7月24日予定ですので、
記事はそれ以後載ると思います。ご注目ください。
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あなたの子育てをチェックしてみませんか?
お子さんのちょっとした、しぐさの中に、
実は重大な警告が隠されている……というようなことが
よくあります。
たとえば……
(机とお子さんの相性)
●お子さんが好きそうな食べ物や、おもちゃをそっと
机の上に置いてみてあげてください。
そのときお子さんが
(1)そのまま机に座って、食べ物を食べたり、おもちゃ
で遊んだりすれば、だいじょうぶ。
(2)しかしその食べ物やおもちゃを、別の場所に移動して
食べたり、遊んだりするようであれば、お子さんと
机の相性はよくないとみます。
長い間、相性の悪い机を使っていると、勉強嫌い……
ということにもなりかねませんので、ご注意ください。
●同じように、たとえば親子の断絶なども、ちょっとした様子
から、その初期症状を知ることができます。
それをまとめたのが、「子育て診断」です。わかりやすい15項目に
してみましたので、どうかご活用ください。
詳しくは……
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
の中、
(育児診断)→(子育て危険度早期診断)をご覧になってください。
7月10日に、新居町教育委員会のほうで、講演をします。その席を
借りて、結果の集計をし、その結果は、また私のホームページのほうに
掲載しておきますので、11日以後、結果をお知りになりたい方は、どう
かまたご覧になってください。
**************************************
親子の断絶が始まるとき
●最初は小さな亀裂
最初は、それは小さな亀裂で始まる。しかしそれに気づく親は少ない。「まさか……」「ま
だ何とかなる……」と思っているうちに、やがて互いの間の不協和音は大きくなる。そしてそれ
が、断絶へと進む……。
今、「父親を尊敬していない」と考えている中高校生は五五%もいる。「父親のようになりたく
ない」と思っている中高校生は七九%もいる(「青少年白書」平成十年)。が、この程度ならまだ
よいほうだ。親子といいながら会話もない。廊下ですれ違っても、目と目をそむけあう。まさに
一触即発。親が何かを話しかけただけで、子どもは「ウッセー!」と。そこで親は親で、「親に向
かって、何だ、その態度は!」となる。あとはいつもの大げんか!
……こう書くと、たいていの親はこう言う。「うちはだいじょうぶ」と。「私は子どもに感謝されて
いるはず」と思っている親もいる。しかし本当にそうか。そこでこんなテスト。
あなたの子どもが、学校から帰ってきたら、どこで体を休めているか、それを観察してみてほし
い。そのときあなたの子どもが、あなたのいるところで、あなたのことを気にしないで、体を休め
ているようであれば、それでよし。あなたと子どもの関係は良好とみてよい。しかし好んであな
たの姿の見えないところで体を休めたり、あなたの姿を見ると、どこかへ逃げて行くようであれ
ば、要注意。かなり反省したほうがよい。ちなみに中高校生の多くが、心が休まる場所としてあ
げたのが、(1)風呂の中、(2)トイレの中、それに(3)ふとんの中だそうだ(「学外研」九八年報
告)。
●断絶の三要素
親子を断絶させるものに、三つある。権威主義、相互不信、それにリズムの乱れ。「私は親
だ」というのが権威主義。「子どものことは、私が一番よく知っている」という親ほど、あぶない。
この権威主義が強ければ強いほど、子どもは親の前では、仮面をかぶる。いい子ぶる。その
分だけ、子どもの心は離れる。次に相互不信。「うちの子はすばらしい」という自信が、子ども
を伸ばす。しかし親が「心配だ」「不安だ」と思っていると、それはそのまま子どもの心となる。
人間の心は、鏡のようなもの。イギリスの格言にも、「相手は、あなたが思っているように、あな
たのことを思う」というのがある。つまりあなたが子どものことを「すばらしい子」と思っていると、
あなたの子どもも、あなたを「すばらしい親」と思うようになる。そういう相互作用が、親子の間
を密にする。が、そうでなければ、そうでなくなる。三つ目にリズム。あなたの子どもがまだヨチ
ヨチ歩きをしていたころを思い出してみてほしい。そのときあなたは子どもの横か、うしろを歩
いていただろうか。そうであれば、それでよし。しかしあなたが子どもの前を、子どもの手を引
きながら、ぐいぐいと歩いていたとするなら、あなたと子どものリズムは、そのときから狂い始め
ていたとみる。おけいこ塾でも何でも、あなたは子どもの意思を無視して、勝手に決めていた
はずだ。やがてあなたは子どもと、こんな会話をするようになるかもしれない。親「あんたは誰
のおかげでピアノがひけるようになったか、それがわかっているの! お母さんが高い月謝を
払って、毎週ピアノ教室へ連れていってあげたからよ!」子「いつ誰が、そんなこと、あんたに
頼んだ!」と。
権威主義は百害あって一利なし。頭ごなしの命令は、タブー。子どもを信じ、今日からでも遅
くないから、子どものうしろを歩く。決して前を歩かない。アメリカでは、親子でも、「お前はパパ
に何をしてほしい」とか、「ママはぼくに何をしてほしい」と聞き合っている。そういう謙虚さが、子
どもの心を開く。親子の断絶を防ぐ。
************************************
これからも、よろしくご購読ください。
はやし浩司
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(以下、003号です。)
まだの方はどうかお読みください。
朝晩は気持ちのよい日になりました。お元気ですか?
「はやし浩司のホームページ」が、またまた充実しました。
また、ぜひ、ご覧になってください。
はやし浩司(ひろし)
*********************************
ホームページに、またまた新しいコーナーが、新登場!
●お子さん向けの、「読んでね」コーナー
●「子どもチェックシート」
**********************************
(近況ニュース)
★6月29日(金曜日)午前10時~より、静岡県教育委員会主催の
「教育講演会」で、基調講演をいたします。
場所:可美総合センターにて
(午後からは、パネルディスカッションを予定しています)
お申し込みは …… 053-458-7304です。
★「別冊PHP」9月号 (7月23日発売)増刊号にて、
「子どもをほめるコツ・しかるコツ」の特集記事を書かせてもらいました。
ぜひ、書店で、お買い求めください。
************************************
中日新聞(東海版)では、
「乱舞するイメージ」を書きました。
Http://www.chunichi-tokai.co.jp/education/child_world/
を、ご覧ください。
右脳教育への疑問を、この記事の中に織り込みました。
なお新聞のほうは、「人間は考えるアシ」を掲載してもらいました。
インターネットでは、6月22日以後、紹介されます。よろしく!
*********************************
「読んでね」コーナーは、直接お子さんに呼びかけるコーナーです。
お子さんが、読んでくださることを願っています。
対象年齢は、小4~中学生を考えて、書きました。
賢明な人、愚(おろ)かな人
賢明な人はね、なくす前に、その価値に気づくんだよ。
しかしね、愚かな人は、なくしてから、その価値に気づくんだよ。
たとえば健康。たとえば時間。たとえば家族。
それからね、愚かな人とは、つきあってはダメだよ。
愚かな人とつきあっていると、君たちまで、愚かになるよ。
いいかな。
自分よりすぐれている人を見つけて、
その人をいつも目標にするといいよ。
賢明な人はね、いつも自分より、より賢明な人をみつけて、
自分の力のないことを、嘆くのさ。
愚かな人はね、いつも自分より、より愚かな人をみつけて、
それで自分をなぐさめるのさ。
それからね、賢明な人は、愚かな人を相手にしない。
でもね愚かな人は、賢明な人に、あれこれ文句を言ってくる。
自分が愚かだとわかっていないからね。
だからちょうど、図書館で本を選ぶように、
君たちも、友や仲間を選ぶんだよ。
これはとても大切なことだよ。
バカな人
ついでにね、
「フォレスト・ガンプ」という映画の中で、
フォレストのお母さんが、こう言うよ。
「バカなことをする人を、バカと言うのよ。頭じゃ、ないのよ」と、ね。
いい映画だから、一度は見てごらん。
いいかな。バカなことをする人を、バカというんだよ。
勉強ができないとか、成績が悪いとか、そういうことではないよ。
バカなことをする人を、バカというんだよ。
タバコを吸ったり、バイクで夜中に騒いだり、
ゴミを平気で捨てたり、道路にツバをはいたり、
人をキズつけるようなことを平気で言う人を
バカって、いうんだよ。
人をいじめたり、いやがらせをしたり、仲間ハズレをしたりして
おもしろがっている人を、バカっていうんだよ。
君は、そのバカな人ではないんだよ。
だってね、
この文章を読んでね、バカの本当の意味がわかったからね。
相手のこと
イギリスのことわざに、ね、
「相手は、自分が相手を思うように、自分を思う」というのが、あるよ。
つまりね、
君が、AさんならAさんを、「いい人だ」と思っていると、
Aさんも、君のことを、「いい人だ」と思っているということ。
君が、AさんならAさんを、「いやな人だ」と思っていると、
Aさんも、君のことを、「いやな人だ」と思っているということ。
そういう意味でね、人間の心は、カガミのようなものだね。
だからね、みんなと仲よくしたかったら、みんなのことを「いい人だ」と
思うようにするといいよ。そうするとね、みんなも、君のことを
「いい人だ」と思うようになるよ。やってみたら?
家庭
君は、どこで心を休めているのかな?
家の中。そう家の中だよね。
でも、その家の中のどこかな?
居間かな? 台所かな?
「トイレの中」と言った人もいたよ。
「お風呂の中」と言った人もいたよ。
あるいは「ふとんの中」と言った人もいたよ。
でもね、もし君が、家族のいる、
みんなの中が、一番安心できるとしたら、
それはすばらしいことだよ。
君は、すばらしい家族をもっているということ。
うらやましい、ね。
もしそうなら、君は、君の家族を、
大切にしたらいいよ。
自信をもって、ね。
(ほか、30項目)続きはホームページで
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
件名:子育て情報(はやし浩司)2001-7-6-(2)
彡彡人ミミ 彡彡彡彡彡
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q 0―0 MMMMM ∩ ∩ MM m
(″ ▽ M ⌒ ⌒ M″ v ゛)/ ̄)
凸/Σ▽乃q ・ ・ p ̄Σ▽乃 ̄` /
\ /(″ ▽ ゛)\ 厂 ̄
===○=======○====
子育て最前線の育児論
================
2001年7月6日号(004号)
by はやし浩司(ひろし)
(前回のが、文字化けしたとの苦情がありましので、
再度送ります。)
★★★★★★★★
01-7-6号
★★★★★★★★
*************************
★静岡県教育委員会発行の、「ファミリス」に、9月号から
連載記事が載ります。どうかご覧になってください。
「教育委員会」というと、コワ~イイメージをもって
おられる方も多いと思いますが、私の記事は、きわめて
実用的です。楽しみにしておいてください。
★「別冊PHP」9月号(7・23発売)に特集記事が載ります。
どうかご覧になってください。
★「浜松百撰」で、子育て対談をします。7月24日予定ですので、
記事はそれ以後載ると思います。ご注目ください。
**************************
あなたの子育てをチェックしてみませんか?
お子さんのちょっとした、しぐさの中に、
実は重大な警告が隠されている……というようなことが
よくあります。
たとえば……
(机とお子さんの相性)
●お子さんが好きそうな食べ物や、おもちゃをそっと
机の上に置いてみてあげてください。
そのときお子さんが
(1)そのまま机に座って、食べ物を食べたり、おもちゃ
で遊んだりすれば、だいじょうぶ。
(2)しかしその食べ物やおもちゃを、別の場所に移動して
食べたり、遊んだりするようであれば、お子さんと
机の相性はよくないとみます。
長い間、相性の悪い机を使っていると、勉強嫌い……
ということにもなりかねませんので、ご注意ください。
●同じように、たとえば親子の断絶なども、ちょっとした様子
から、その初期症状を知ることができます。
それをまとめたのが、「子育て診断」です。わかりやすい15項目に
してみましたので、どうかご活用ください。
詳しくは……
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
の中、
(育児診断)→(子育て危険度早期診断)をご覧になってください。
7月10日に、新居町教育委員会のほうで、講演をします。その席を
借りて、結果の集計をし、その結果は、また私のホームページのほうに
掲載しておきますので、11日以後、結果をお知りになりたい方は、どう
かまたご覧になってください。
**************************************
親子の断絶が始まるとき
●最初は小さな亀裂
最初は、それは小さな亀裂で始まる。しかしそれに気づく親は少ない。「まさか……」「ま
だ何とかなる……」と思っているうちに、やがて互いの間の不協和音は大きくなる。そしてそれ
が、断絶へと進む……。
今、「父親を尊敬していない」と考えている中高校生は五五%もいる。「父親のようになりたく
ない」と思っている中高校生は七九%もいる(「青少年白書」平成十年)。が、この程度ならまだ
よいほうだ。親子といいながら会話もない。廊下ですれ違っても、目と目をそむけあう。まさに
一触即発。親が何かを話しかけただけで、子どもは「ウッセー!」と。そこで親は親で、「親に向
かって、何だ、その態度は!」となる。あとはいつもの大げんか!
……こう書くと、たいていの親はこう言う。「うちはだいじょうぶ」と。「私は子どもに感謝されて
いるはず」と思っている親もいる。しかし本当にそうか。そこでこんなテスト。
あなたの子どもが、学校から帰ってきたら、どこで体を休めているか、それを観察してみてほし
い。そのときあなたの子どもが、あなたのいるところで、あなたのことを気にしないで、体を休め
ているようであれば、それでよし。あなたと子どもの関係は良好とみてよい。しかし好んであな
たの姿の見えないところで体を休めたり、あなたの姿を見ると、どこかへ逃げて行くようであれ
ば、要注意。かなり反省したほうがよい。ちなみに中高校生の多くが、心が休まる場所としてあ
げたのが、(1)風呂の中、(2)トイレの中、それに(3)ふとんの中だそうだ(「学外研」九八年報
告)。
●断絶の三要素
親子を断絶させるものに、三つある。権威主義、相互不信、それにリズムの乱れ。「私は親
だ」というのが権威主義。「子どものことは、私が一番よく知っている」という親ほど、あぶない。
この権威主義が強ければ強いほど、子どもは親の前では、仮面をかぶる。いい子ぶる。その
分だけ、子どもの心は離れる。次に相互不信。「うちの子はすばらしい」という自信が、子ども
を伸ばす。しかし親が「心配だ」「不安だ」と思っていると、それはそのまま子どもの心となる。
人間の心は、鏡のようなもの。イギリスの格言にも、「相手は、あなたが思っているように、あな
たのことを思う」というのがある。つまりあなたが子どものことを「すばらしい子」と思っていると、
あなたの子どもも、あなたを「すばらしい親」と思うようになる。そういう相互作用が、親子の間
を密にする。が、そうでなければ、そうでなくなる。三つ目にリズム。あなたの子どもがまだヨチ
ヨチ歩きをしていたころを思い出してみてほしい。そのときあなたは子どもの横か、うしろを歩
いていただろうか。そうであれば、それでよし。しかしあなたが子どもの前を、子どもの手を引
きながら、ぐいぐいと歩いていたとするなら、あなたと子どものリズムは、そのときから狂い始め
ていたとみる。おけいこ塾でも何でも、あなたは子どもの意思を無視して、勝手に決めていた
はずだ。やがてあなたは子どもと、こんな会話をするようになるかもしれない。親「あんたは誰
のおかげでピアノがひけるようになったか、それがわかっているの! お母さんが高い月謝を
払って、毎週ピアノ教室へ連れていってあげたからよ!」子「いつ誰が、そんなこと、あんたに
頼んだ!」と。
権威主義は百害あって一利なし。頭ごなしの命令は、タブー。子どもを信じ、今日からでも遅
くないから、子どものうしろを歩く。決して前を歩かない。アメリカでは、親子でも、「お前はパパ
に何をしてほしい」とか、「ママはぼくに何をしてほしい」と聞き合っている。そういう謙虚さが、子
どもの心を開く。親子の断絶を防ぐ。
************************************
これからも、よろしくご購読ください。
はやし浩司
*************************************
(以下、003号です。)
まだの方はどうかお読みください。
朝晩は気持ちのよい日になりました。お元気ですか?
「はやし浩司のホームページ」が、またまた充実しました。
また、ぜひ、ご覧になってください。
はやし浩司(ひろし)
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ホームページに、またまた新しいコーナーが、新登場!
●お子さん向けの、「読んでね」コーナー
●「子どもチェックシート」
**********************************
(近況ニュース)
★6月29日(金曜日)午前10時~より、静岡県教育委員会主催の
「教育講演会」で、基調講演をいたします。
場所:可美総合センターにて
(午後からは、パネルディスカッションを予定しています)
お申し込みは …… 053-458-7304です。
★「別冊PHP」9月号 (7月23日発売)増刊号にて、
「子どもをほめるコツ・しかるコツ」の特集記事を書かせてもらいました。
ぜひ、書店で、お買い求めください。
************************************
中日新聞(東海版)では、
「乱舞するイメージ」を書きました。
Http://www.chunichi-tokai.co.jp/education/child_world/
を、ご覧ください。
右脳教育への疑問を、この記事の中に織り込みました。
なお新聞のほうは、「人間は考えるアシ」を掲載してもらいました。
インターネットでは、6月22日以後、紹介されます。よろしく!
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「読んでね」コーナーは、直接お子さんに呼びかけるコーナーです。
お子さんが、読んでくださることを願っています。
対象年齢は、小4~中学生を考えて、書きました。
賢明な人、愚(おろ)かな人
賢明な人はね、なくす前に、その価値に気づくんだよ。
しかしね、愚かな人は、なくしてから、その価値に気づくんだよ。
たとえば健康。たとえば時間。たとえば家族。
それからね、愚かな人とは、つきあってはダメだよ。
愚かな人とつきあっていると、君たちまで、愚かになるよ。
いいかな。
自分よりすぐれている人を見つけて、
その人をいつも目標にするといいよ。
賢明な人はね、いつも自分より、より賢明な人をみつけて、
自分の力のないことを、嘆くのさ。
愚かな人はね、いつも自分より、より愚かな人をみつけて、
それで自分をなぐさめるのさ。
それからね、賢明な人は、愚かな人を相手にしない。
でもね愚かな人は、賢明な人に、あれこれ文句を言ってくる。
自分が愚かだとわかっていないからね。
だからちょうど、図書館で本を選ぶように、
君たちも、友や仲間を選ぶんだよ。
これはとても大切なことだよ。
バカな人
ついでにね、
「フォレスト・ガンプ」という映画の中で、
フォレストのお母さんが、こう言うよ。
「バカなことをする人を、バカと言うのよ。頭じゃ、ないのよ」と、ね。
いい映画だから、一度は見てごらん。
いいかな。バカなことをする人を、バカというんだよ。
勉強ができないとか、成績が悪いとか、そういうことではないよ。
バカなことをする人を、バカというんだよ。
タバコを吸ったり、バイクで夜中に騒いだり、
ゴミを平気で捨てたり、道路にツバをはいたり、
人をキズつけるようなことを平気で言う人を
バカって、いうんだよ。
人をいじめたり、いやがらせをしたり、仲間ハズレをしたりして
おもしろがっている人を、バカっていうんだよ。
君は、そのバカな人ではないんだよ。
だってね、
この文章を読んでね、バカの本当の意味がわかったからね。
相手のこと
イギリスのことわざに、ね、
「相手は、自分が相手を思うように、自分を思う」というのが、あるよ。
つまりね、
君が、AさんならAさんを、「いい人だ」と思っていると、
Aさんも、君のことを、「いい人だ」と思っているということ。
君が、AさんならAさんを、「いやな人だ」と思っていると、
Aさんも、君のことを、「いやな人だ」と思っているということ。
そういう意味でね、人間の心は、カガミのようなものだね。
だからね、みんなと仲よくしたかったら、みんなのことを「いい人だ」と
思うようにするといいよ。そうするとね、みんなも、君のことを
「いい人だ」と思うようになるよ。やってみたら?
家庭
君は、どこで心を休めているのかな?
家の中。そう家の中だよね。
でも、その家の中のどこかな?
居間かな? 台所かな?
「トイレの中」と言った人もいたよ。
「お風呂の中」と言った人もいたよ。
あるいは「ふとんの中」と言った人もいたよ。
でもね、もし君が、家族のいる、
みんなの中が、一番安心できるとしたら、
それはすばらしいことだよ。
君は、すばらしい家族をもっているということ。
うらやましい、ね。
もしそうなら、君は、君の家族を、
大切にしたらいいよ。
自信をもって、ね。
(ほか、30項目)続きはホームページで
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
件名:子育て情報(はやし浩司)005号
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===○=======○====KW(8)
子育て最前線の育児論
================
2001年7月11日号(005号)
by はやし浩司(ひろし)
★★★★★★★★
01-7-11号
★★★★★★★★
★「子育て診断テスト」の結果が出ました!(協力:静岡県新居町教育委員会のみなさん)
詳しくは、
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
のトップページの「お知らせボード」をご覧ください!
+++++++++++++++++++++++
★「断絶度テスト」「ドラ息子テスト」も用意しました!
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
の「子育て早期診断テスト」に詳しく書いてあります。
(一部表などがみにくいので、詳しくはhpのほうをご覧ください)
+++++++++++++++++++++++
「断絶度テスト」
子どもの心(親子の断絶度)を知る、5つのテスト(中学生版)
子どもは無意識のうちにも、心の中の状態を、行動で示すことがあります。そういう行動を手が
かりに、子どもの心の中を知ろうというのが、このテストです。ぜひご家庭で、活用してみてくだ
さい。
(1)学校から帰ってきたときの、あなたの子どもの表情を観察してみてください。ふだん、何も
ない日の様子です。
「ただいま!」と明るい声で帰ってくる。
0点
明るいというふうでもないが、暗いというふうでもない。
1点
黙って帰ってきて、そのまま自分の部屋に入っていく。
2点
帰宅時刻が遅く、ゆううつそうな表情で帰ってくる。
3点
(2)学校から帰ってきたとき、あなたの子どもはどこで体を休めていますか。それを観察してみ
てください。
親の姿の見えるところで平気で体を休めている。
0点
あまり親を気にしないで休めているようだ。
1点
親のいるところをいやがるようだ。
2点
親のいないところを求める。親の姿が見えると逃げる。
3点
(3)「最近、学校で、何か変わったことがある?」と聞いてみてください。そのときあなたの子ど
もは……。
学校で起きた事件や、その内容を話してくれる。
0点
少しは話すが、めんどうくさそうな表情をする。
1点
ほとんど話してくれない。
2点
即座に、回答を拒否し、「うるさい!」と逃げる。
3点
(4)何か荷物運びのような仕事を、あなたの子どもに頼んでみてください。そのときあなたの心
の様子はどうですか。
いつもやってくれるので、平気で頼むことができる。
0点
心のどこかで、やってくれるかなという心配はある……。
1点
親のほうが遠慮し、恐る恐る……といった感じになる。
2点
拒否されるのがわかっているから、とても言えない。
3点
(5)休みの旅行の計画を話してみてください。「家族でどこかへ行こうか」というような話でよい
です。そのときあなたの子どもは……。
ふつうの会話の一つとして、話に乗ってくる。
0点
しぶしぶ話にのってくるといった雰囲気。
1点
「行きたくない」と、たいてい拒否される。
2点
家族旅行など、もう問題外といった雰囲気だ。
3点
★ 結果はいかがでしたか。
点数が15~12点
目下、断絶状態ですね。
11~ 9点
危険な状態ですから、注意してください。
8~ 6点
日本の中学生としては平均的です。
5~ 0点
良好な関係です。
以下4号です。
++++++++++++++++++++++++++
★静岡県教育委員会発行の、「ファミリス」に、9月号から
連載記事が載ります。どうかご覧になってください。
「教育委員会」というと、コワ~イイメージをもって
おられる方も多いと思いますが、私の記事は、きわめて
実用的です。楽しみにしておいてください。
★「別冊PHP」9月号(7・23発売)に特集記事が載ります。
どうかご覧になってください。
★「浜松百撰」で、子育て対談をします。7月24日予定ですので、
記事はそれ以後載ると思います。ご注目ください。
+++++++++++++++++++++++++++
あなたの子育てをチェックしてみませんか?
お子さんのちょっとした、しぐさの中に、
実は重大な警告が隠されている……というようなことが
よくあります。
たとえば……
(机とお子さんの相性)
●お子さんが好きそうな食べ物や、おもちゃをそっと
机の上に置いてみてあげてください。
そのときお子さんが
(1)そのまま机に座って、食べ物を食べたり、おもちゃ
で遊んだりすれば、だいじょうぶ。
(2)しかしその食べ物やおもちゃを、別の場所に移動して
食べたり、遊んだりするようであれば、お子さんと
机の相性はよくないとみます。
長い間、相性の悪い机を使っていると、勉強嫌い……
ということにもなりかねませんので、ご注意ください。
●同じように、たとえば親子の断絶なども、ちょっとした様子
から、その初期症状を知ることができます。
それをまとめたのが、「子育て診断」です。わかりやすい15項目に
してみましたので、どうかご活用ください。
詳しくは……
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
の中、
(育児診断)→(子育て危険度早期診断)をご覧になってください。
7月10日に、新居町教育委員会のほうで、講演をします。その席を
借りて、結果の集計をし、その結果は、また私のホームページのほうに
掲載しておきますので、11日以後、結果をお知りになりたい方は、どう
かまたご覧になってください。
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親子の断絶が始まるとき
●最初は小さな亀裂
最初は、それは小さな亀裂で始まる。しかしそれに気づく親は少ない。「まさか……」「ま
だ何とかなる……」と思っているうちに、やがて互いの間の不協和音は大きくなる。そしてそれ
が、断絶へと進む……。
今、「父親を尊敬していない」と考えている中高校生は五五%もいる。「父親のようになりたく
ない」と思っている中高校生は七九%もいる(「青少年白書」平成十年)。が、この程度ならまだ
よいほうだ。親子といいながら会話もない。廊下ですれ違っても、目と目をそむけあう。まさに
一触即発。親が何かを話しかけただけで、子どもは「ウッセー!」と。そこで親は親で、「親に向
かって、何だ、その態度は!」となる。あとはいつもの大げんか!
……こう書くと、たいていの親はこう言う。「うちはだいじょうぶ」と。「私は子どもに感謝されて
いるはず」と思っている親もいる。しかし本当にそうか。そこでこんなテスト。
あなたの子どもが、学校から帰ってきたら、どこで体を休めているか、それを観察してみてほし
い。そのときあなたの子どもが、あなたのいるところで、あなたのことを気にしないで、体を休め
ているようであれば、それでよし。あなたと子どもの関係は良好とみてよい。しかし好んであな
たの姿の見えないところで体を休めたり、あなたの姿を見ると、どこかへ逃げて行くようであれ
ば、要注意。かなり反省したほうがよい。ちなみに中高校生の多くが、心が休まる場所としてあ
げたのが、(1)風呂の中、(2)トイレの中、それに(3)ふとんの中だそうだ(「学外研」九八年報
告)。
●断絶の三要素
親子を断絶させるものに、三つある。権威主義、相互不信、それにリズムの乱れ。「私は親
だ」というのが権威主義。「子どものことは、私が一番よく知っている」という親ほど、あぶない。
この権威主義が強ければ強いほど、子どもは親の前では、仮面をかぶる。いい子ぶる。その
分だけ、子どもの心は離れる。次に相互不信。「うちの子はすばらしい」という自信が、子ども
を伸ばす。しかし親が「心配だ」「不安だ」と思っていると、それはそのまま子どもの心となる。
人間の心は、鏡のようなもの。イギリスの格言にも、「相手は、あなたが思っているように、あな
たのことを思う」というのがある。つまりあなたが子どものことを「すばらしい子」と思っていると、
あなたの子どもも、あなたを「すばらしい親」と思うようになる。そういう相互作用が、親子の間
を密にする。が、そうでなければ、そうでなくなる。三つ目にリズム。あなたの子どもがまだヨチ
ヨチ歩きをしていたころを思い出してみてほしい。そのときあなたは子どもの横か、うしろを歩
いていただろうか。そうであれば、それでよし。しかしあなたが子どもの前を、子どもの手を引
きながら、ぐいぐいと歩いていたとするなら、あなたと子どものリズムは、そのときから狂い始め
ていたとみる。おけいこ塾でも何でも、あなたは子どもの意思を無視して、勝手に決めていた
はずだ。やがてあなたは子どもと、こんな会話をするようになるかもしれない。親「あんたは誰
のおかげでピアノがひけるようになったか、それがわかっているの! お母さんが高い月謝を
払って、毎週ピアノ教室へ連れていってあげたからよ!」子「いつ誰が、そんなこと、あんたに
頼んだ!」と。
権威主義は百害あって一利なし。頭ごなしの命令は、タブー。子どもを信じ、今日からでも遅
くないから、子どものうしろを歩く。決して前を歩かない。アメリカでは、親子でも、「お前はパパ
に何をしてほしい」とか、「ママはぼくに何をしてほしい」と聞き合っている。そういう謙虚さが、子
どもの心を開く。親子の断絶を防ぐ。
************************************
これからも、よろしくご購読ください。
はやし浩司
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件名:子育て情報(はやし浩司)7-29
彡彡人ミミ 彡彡彡彡彡
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(″ ▽ M ⌒ ⌒ M″ v ゛)/ ̄)
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子育て最前線の育児論
================
★★★★★★★★
01-7-29号(006)
★★★★★★★★
by はやし浩司(ひろし)
この数日、浜松市は涼しい日が続いています。お元気ですか?
+++++++++++++++++++++++++++++++
今日は、また新しい角度から、子育てを考えてみました。
たとえば不登校。
「登校拒否」という言葉は、イギリスのI.T.ブロードウィンが、1932年に最初に
使い、1941年にアメリカのA.M.ジョンソンが、「学校恐怖症」と命名した
ことに始まります。
ジョンソンは、「学校恐怖症」を、(1)心気的時期、(2)登校時のパニック時期
(3)自閉期の3期に分けて、学校恐怖症を考えています。
私はそれをさらに4期に分け、それをわかりやすくまとめてみました。
それが以下の原稿です。
一度ご覧になっていただくと、お子さんの不登校を、第1期、もしくは第2期の
段階で、未然に防いでいただくことができます。
+++++++++++++++++++++++++++++
子どもが不登校児になるとき
●学校恐怖症の子ども
子どもが不登校を起こす背景や原因は、決して一様ではない。いじめや暴力が原因で不登
校を起こすケース、あるいは集団教育になじめず不登校を起こすケースなど。私の息子の一
人はひどい花粉症で、毎年春先になると、決まって不登校を繰り返した。花粉症による睡眠不
足が、その引き金になった。が、こうした不登校の中でも比較的多く、また期間が長期化する
のタイプの不登校に、不安障害による不登校がある(長崎大・中根充文ほか)。一九四一年に
アメリカのジョンソンという学者が、「学校恐怖症」と名づけたのが、それである。このタイプの
不登校には、段階的な特徴があるのが知られている。
第一期・不調期…登校時刻になると、身体的不調を訴える。頭痛や腹痛、吐き気、気分の悪
さ、朝寝坊、寝ぼけ、疲れ、倦怠感など。午前中は症状が重く、午後は軽くなり、夕方になると
静かに収まってくる。床につく前に親が、「明日は学校へ行くの?」と聞くと、明るい声で「行く」と
答えたりする。この段階で、親が学校へ行きたがらない理由を聞くと、「A君がいじめるから」と
か言ったりする。そこでA君を排除すると、今度は「B君がいじめるから」と言い出したりする。タ
ーゲット(原因とする人や理由)がそのつど移動するのが特徴である。
第二期・パニック期…登校時刻になるとパニック状態になり、はげしく抵抗したり、泣き叫んだ
りする。親が無理に学校へ連れていこうとすると、狂人のように暴れたりする。しかしいったん、
学校へ行かなくてもよいとわかると、一転して今度は別人のように静かで穏やかな表情を見せ
る。あまりの変わりように、たいていの親は、「これが同じ子どもか?」と思うことが多い。
第三期・自閉期…親が学校へ行かせるのをあきらめ、子どももそれに慣れてくると、子どもは
自分の世界に閉じこもるようになる。暴力、暴言などの攻撃的態度は減り、見た目には穏やか
な状態になり、落ち着く。ただ心の緊張感は残り、親の不用意な言葉などで、突発的に激怒し
たり、暴れたりすることはある。この状態で症状は、数か月から数年という単位で、一進一退を
繰り返す。
第四期・回復期…少しずつ友人との交際を始めたり、外へ遊びに行くようになる。数日学校行
っては休むというようなことを、断続的に繰り返したあと、やがて登校できるようになる。
●対処のまずさが、問題を深刻にする
第一期で注意しなければならないのは、たいていの親はこの段階で、「わがまま」とか、「気
のせい」とか決めつけ、その前兆症状を見落としてしまうことである。あるいは子どもの言う理
由(ターゲット)に振り回され、もっと奥底にある子どもの(心の問題)を見逃してしまう。しかしこ
のタイプの子どもが不登校児になるのは、第二期の対処のまずさによることが多い。ある母親
はトイレの中に逃げ込んだ息子(小一児)を外へ出すため、ドライバーでドアをはずした。そし
て泣き叫んで暴れる子どもを無理やり車に乗せると、そのまま学校へ連れていった。その母親
は「このまま不登校児になったらたいへん」という恐怖心から、子どもをはげしく叱り続けた。
が、こうした衝撃は、たった一度でも、それが大きければ大きいほど、子どもの心に取り返しが
つかないほど大きなキズを残す。もしこの段階で、親が、「そうね、誰だって学校へ行きたくない
ときもあるわね。今日は休んで好きなことをしたら」と言ったら、症状はそれほど重くならなくて
すむかもしれない。
要は子どものリズムで考えるということ。あるいは子どもの視点で、子どもの立場で考えるこ
と。そういう謙虚な姿勢が、このタイプの子どもの不登校を、未然に防ぐことができる。
++++++++++++++++++++++++++++++
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
のほうで、「お母さんのためのコーナー」を用意しました。
(子どもの指導法)→(おうちの方へ)と進んでいただくと、
このコーナーにいきます。
++++++++++++++++++++++++++++++
おうちの方へ
先生の批判はタブー
子どもの前で、
学校の先生の批判や悪口は、
タブー中のタブー。
子どもはが先生の指導に従わなくなるばかりか、
あなたの話は、確実に、先生に伝わります。
子どもは、絶対に隠しごとはできません。
先生と接する時間のほうが、
長いのです。
だから、これは絶対に守ること。
もし先生への批判をするなら、
子どものいないところでします。
子どもとは関係のない世界でします。
これは家庭教育の
大鉄則です。
恩着せはしない
「産んでやった」だの、「育ててやった」だの、
子どもに恩着せはしない。
それが日常化すると、子どもは子どもで、
「産んでもらった」だの、「育ててもらった」だのと、言い出す。
日本人の悪いクセです。
無意識のうちに、そういう意識を
子どもに植えつけてしまう……。
あるいは植えつけられてしまう……。
結局は独り立ちできない親が、
自分の依存心を、子どもに植えつけているだけ。
子どもは子どもで、親離れできなくなってしまうだけ。
親は親で、前向きにいきる。
どこまでも前向きに生きる。
そういうひたむきな姿勢が、子どもを伸ばす。
子どもを自立させる。
子どもをたくましくする。
無条件の愛
見返りを求めない愛。
すべてを許し、受け入れる。
それが無条件の愛。
親の愛は、その無条件の愛。
裏切られても、裏切られても、
その愛を貫く。それが無条件の愛。
「立派な」は、もうやめよう!
「立派な社会人」思想。
それが戦後の日本の教育の根幹だった。
しかしこの言葉の裏で、
いかに多くの子どもたちがキズつき、倒れ、
そして日本の教育をゆがめたことか!
立派な社会人など、いらない。
人間に、立派な人も、そうでない人もいない。
人間は皆、同じ。平等。
みんな、自分がすべきことを、
自分ができることを、
懸命に、ただひたすら懸命にすればいい。
人がどう思おうと、
人が何と言おうと、
ただひたすら自分の道を進めばいい。
結果はあとからついてくる。
名誉や地位や肩書きは、あとからついてくる。
仮にそんなものなくても、
その人の価値とは関係ない。
あっても、その人の価値とは関係ない。
だからあなたも、自分の子どもに、
「立派な人になれ」と言うのをやめよう。
言うとしたら、「人に尊敬される人になれ」と、教えよう。
「心の美しい人になれ」と、教えよう。
子どもに洗ってもらおう
子どもは心の洗濯人。
子どもに接していると、
心が洗われる。
子どもの純粋さに、
あなたも心を洗ってもらおう。
汚れて、疲れた心を
洗ってもらおう。
知識や経験は、
時として
あなたを見苦しくする。
だから、知識や経験のない
子どもを笑ってはいけない。
下に見てはいけない。
あなたも子どものように、
虹を見て、感動しよう。
広い海を見て、感動しよう。
それともあなたは、
もう、あの純粋は心を
忘れてしまったとでも
いうのか。
許して忘れる
親は
許して、忘れる。
FOR・GIVE(許す) & FOR・GET(忘れる)
つまり、子どもに愛を与えるために子どもを許し、
子どもから愛を得るために、子どもを忘れる。
子育てで行き詰まりを覚えたら、
この言葉を思い出してみてほしい。
あなたは必ずその先に出口を見出すはず。
++++++++++++++++++++++++++++++
++++++++++++++++++++++++++++++
以下は、前号の内容です。はじめての方は、どうかお読みください。
+++++++++++++++++++++++++++++++
★「子育て診断テスト」の結果が出ました!(協力:静岡県新居町教育委員会のみなさん)
詳しくは、
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
のトップページの「お知らせボード」をご覧ください!
+++++++++++++++++++++++
★「断絶度テスト」「ドラ息子テスト」も用意しました!
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
の「子育て早期診断テスト」に詳しく書いてあります。
+++++++++++++++++++++++
「断絶度テスト」
子どもの心(親子の断絶度)を知る、5つのテスト(中学生版)
子どもは無意識のうちにも、心の中の状態を、行動で示すことがあります。そういう行動を手が
かりに、子どもの心の中を知ろうというのが、このテストです。ぜひご家庭で、活用してみてくだ
さい。
(1)学校から帰ってきたときの、あなたの子どもの表情を観察してみてください。ふだん、何も
ない日の様子です。
「ただいま!」と明るい声で帰ってくる。
0点
明るいというふうでもないが、暗いというふうでもない。
1点
黙って帰ってきて、そのまま自分の部屋に入っていく。
2点
帰宅時刻が遅く、ゆううつそうな表情で帰ってくる。
3点
(2)学校から帰ってきたとき、あなたの子どもはどこで体を休めていますか。それを観察してみ
てください。
親の姿の見えるところで平気で体を休めている。
0点
あまり親を気にしないで休めているようだ。
1点
親のいるところをいやがるようだ。
2点
親のいないところを求める。親の姿が見えると逃げる。
3点
(3)「最近、学校で、何か変わったことがある?」と聞いてみてください。そのときあなたの子ど
もは……。
学校で起きた事件や、その内容を話してくれる。
0点
少しは話すが、めんどうくさそうな表情をする。
1点
ほとんど話してくれない。
2点
即座に、回答を拒否し、「うるさい!」と逃げる。
3点
(4)何か荷物運びのような仕事を、あなたの子どもに頼んでみてください。そのときあなたの心
の様子はどうですか。
いつもやってくれるので、平気で頼むことができる。
0点
心のどこかで、やってくれるかなという心配はある……。
1点
親のほうが遠慮し、恐る恐る……といった感じになる。
2点
拒否されるのがわかっているから、とても言えない。
3点
(5)休みの旅行の計画を話してみてください。「家族でどこかへ行こうか」というような話でよい
です。そのときあなたの子どもは……。
ふつうの会話の一つとして、話に乗ってくる。
0点
しぶしぶ話にのってくるといった雰囲気。
1点
「行きたくない」と、たいてい拒否される。
2点
家族旅行など、もう問題外といった雰囲気だ。
3点
★ 結果はいかがでしたか。
点数が15~12点
目下、断絶状態ですね。
11~ 9点
危険な状態ですから、注意してください。
8~ 6点
日本の中学生としては平均的です。
5~ 0点
良好な関係です。
以下4号です。
++++++++++++++++++++++++++
★静岡県教育委員会発行の、「ファミリス」に、9月号から
連載記事が載ります。どうかご覧になってください。
「教育委員会」というと、コワ~イイメージをもって
おられる方も多いと思いますが、私の記事は、きわめて
実用的です。楽しみにしておいてください。
★「別冊PHP」9月号(7・23発売)に特集記事が載ります。
どうかご覧になってください。
★「浜松百撰」で、子育て対談をします。7月24日予定ですので、
記事はそれ以後載ると思います。ご注目ください。
+++++++++++++++++++++++++++
あなたの子育てをチェックしてみませんか?
お子さんのちょっとした、しぐさの中に、
実は重大な警告が隠されている……というようなことが
よくあります。
たとえば……
(机とお子さんの相性)
●お子さんが好きそうな食べ物や、おもちゃをそっと
机の上に置いてみてあげてください。
そのときお子さんが
(1)そのまま机に座って、食べ物を食べたり、おもちゃ
で遊んだりすれば、だいじょうぶ。
(2)しかしその食べ物やおもちゃを、別の場所に移動して
食べたり、遊んだりするようであれば、お子さんと
机の相性はよくないとみます。
長い間、相性の悪い机を使っていると、勉強嫌い……
ということにもなりかねませんので、ご注意ください。
●同じように、たとえば親子の断絶なども、ちょっとした様子
から、その初期症状を知ることができます。
それをまとめたのが、「子育て診断」です。わかりやすい15項目に
してみましたので、どうかご活用ください。
詳しくは……
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
の中、
(育児診断)→(子育て危険度早期診断)をご覧になってください。
7月10日に、新居町教育委員会のほうで、講演をします。その席を
借りて、結果の集計をし、その結果は、また私のホームページのほうに
掲載しておきますので、11日以後、結果をお知りになりたい方は、どう
かまたご覧になってください。
**************************************
ご購読、ありがとうございました!
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件名:子育て情報(はやし浩司)8-7
彡彡人ミミ 彡彡彡彡彡
| ⌒ ⌒ | MM ⌒ ⌒ MM
q 0―0 MMMMM ∩ ∩ MM m
(″ ▽ M ⌒ ⌒ M″ v ゛)/ ̄)
凸/Σ▽乃q ・ ・ p ̄Σ▽乃 ̄` /
\ /(″ ▽ ゛)\ 厂 ̄
===○=======○====KW(8)
子育て最前線の育児論
================
★★★★★★★★
01-8-7号(007)
★★★★★★★★
by はやし浩司(ひろし)
++++++++++++++++++++++++++++++++++
お元気ですか?
マガジン7号をお届けします。
今回は
(1)簡単なテストでわかる、子どもの知能(1)を送ります。
(2)子どもの巣立ちと老後を考えます
お役にたてればうれしいです。
++++++++++++++++++++++++++++++++++
●簡単なテストでわかる、あなたのお子さんの合理的判断力
(考える力の深さを、このテストで知ることができます。)
(方法)
(1)紙(B5~A4サイズ)と鉛筆を用意します。(クレヨン、サインペンでも構いません)
(2)子どもに次のものを描かせます。
(3)山→川→家→木を二本→道→花→白い雲→鳥→お日様
(注意)最初は、「山を描いてごらん」と指示します。しかし次に
何を描くかを、言ってはいけません。子どもが山を描き終えたら、
そのときはじめて、「次に川を描いてね」と指示します。
川を描くとき、瞬間ですが、子どもはどこに描くか、あるいは
どういうふうに描くかを迷うはずです。しかしそのときでも
決して、子どもを助けたり、アドバイスしてはいけません。
子どもが川を描き終わるまで、静かに待ちます。
(どんな絵になっても、この段階では、何も言ってはいけません。)
こうして次々と、子どもに絵を描かせていきます。
(4)できあがった絵を見ながら、子どもの合理的判断力をみます。
(山)紙の中央に大きく描かれていればよしとします。
(川)山の下、あるいは山の上を流れていればよしとします。
合理的判断力の育っていない子どもは、不自然な位置に川を書きます。
また自分で考えるクセ(習慣)のない子どもは、山の横に言われるまま
川を並べて描きます。
(家)山との大きさを比較してください。あまり考えない子どもは、山より
大きな家を描いたりします。
(木を二本)木が二本、自然な位置にあればよしとします。三本~以上描くようで
あれば、日ごろ、口うるさくないか疑ってみてください。
(道)自然な位置に、自然な形であればよしとします。子どもは無意識のうちにも
自然な位置に道を描こうとします。これが合理的判断力です。
(花)子どもが描く花と、あなたが日ごろ描く花を見比べてみてください。
親子の密着度が大きい親子ほど、同じ花(形、はなびらの様子など)を
描きます。
(白い雲)雲が山より高い位置にあればよしとします。
(鳥)絵のじょうず、じょうずでないをこの鳥を見て判断します。(集団でこのテストを
するとき、一つの基準とします。)
(お日様)最後にお日様を描かせて、テストをしめくくります。
「はやし浩司のホームページ」のほうで、
具体的に、子どもたちが描いた図を示しながら説明しておきました。
興味のある方は、そちらをご覧ください。
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
(目次)→(子どもの指導法)→(子育て論文集)のコーナーです。
+++++++++++++++++++++++++++++++++
今回は、「子どもの巣立ち」を考えてみました。
その時々は、遅々として進まない子育てですが、
終わってみると、あっという間のできごと……。
そんな思いを書いたのが、次の「子どもが巣立つとき」です。
よろしかったら、読んでいただけませんか?
+++++++++++++++++++++++++++++++++
子どもが巣立つとき……
階段でふとよろけたとき、三男がうしろから私を抱き支えてくれた。いつの間にか、私はそん
な年齢になった。腕相撲では、もうとっくの昔に、かなわない。自分の腕より太くなった息子の
腕を見ながら、うれしさとさみしさの入り交じった気持ちになる。
男親というのは、息子たちがいつ、自分を超えるか、いつもそれを気にしているものだ。息子
が自分より大きな魚を釣ったとき。息子が自分の身長を超えたとき。息子に頼まれて、ネクタイ
をしめてやったとき。そうそう二男のときは、こんなことがあった。二男が高校に入ったときのこ
とだ。二男が毎晩、ランニングに行くようになった。しばらくしてから女房に話を聞くと、こう教え
てくれた。「友だちのために伴走しているのよ。同じ山岳部に入る予定の友だちが、体力がな
いため、落とされそうだから」と。その話を聞いたとき、二男が、私を超えたのを知った。いや、
それ以後は二男を、子どもというよりは、対等の人間として見るようになった。
その時々は、遅々として進まない子育て。イライラすることも多い。しかしその子育ても終わっ
てみると、あっという間のできごと。「そんなこともあったのか」と思うほど、遠い昔に追いやられ
る。「もっと息子たちのそばにいてやればよかった」とか、「もっと息子たちの話に耳を傾けてや
ればよかった」と、悔やむこともある。そう、時の流れは風のようなものだ。どこからともなく吹
いてきて、またどこかへと去っていく。そしていつの間にか子どもたちは去っていき、私の人生
も終わりに近づく。
その二男がアメリカへ旅立ってから数日後。私と女房が二男の部屋を掃除していたときのこ
と。一枚の古ぼけた、赤ん坊の写真が出てきた。私は最初、それが誰の写真かわからなかっ
た。が、しばらく見ていると、目がうるんで、その写真が見えなくなった。うしろから女房が、「S
よ……」と声をかけたとき、同時に、大粒の涙がほおを伝って落ちた。
何でもない子育て。朝起きると、子どもたちがそこにいて、私がそこにいる。それぞれが勝手
なことをしている。三男はいつもコタツの中で、ウンチをしていた。私はコタツのふとんを、「臭
い、臭い」と言っては、部屋の真ん中ではたく。女房は三男のオシリをふく。長男や二男は、そ
ういう三男を、横からからかう。そんな思い出が、脳裏の中を次々とかけめぐる。そのときはわ
からなかった。その「何でもない」ことの中に、これほどまでの価値があろうとは! 子育てとい
うのは、そういうものかもしれない。街で親子連れとすれ違うと、思わず、「いいなあ」と思ってし
まう。そしてそう思った次の瞬間、「がんばってくださいよ」と声をかけたくなる。レストランや新
幹線の中で騒ぐ子どもを見ても、最近は、気にならなくなった。「うちの息子たちも、ああだった
なあ」と。
問題のない子どもというのは、いない。だから楽な子育てというのも、ない。それぞれが皆、
何らかの問題を背負いながら、子育てをしている。しかしそれも終わってみると、その時代が
人生の中で、光り輝いているのを知る。もし、今、皆さんが、子育てで苦労しているなら、やが
てくる未来に視点を置いてみたらよい。心がずっと軽くなるはずだ。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
のほうで、「巣立ち、そして老後」というコーナーを新設しました。
「まだ先のこと……」と思っておられる方も多いと思いますが、いつかみなさんの
お役にたてればうれしいです。
以下前号です+++++++++++++++++++++++++++++++
今日は、また新しい角度から、子育てを考えてみました。
たとえば不登校。
「登校拒否」という言葉は、イギリスのI.T.ブロードウィンが、1932年に最初に
使い、1941年にアメリカのA.M.ジョンソンが、「学校恐怖症」と命名した
ことに始まります。
ジョンソンは、「学校恐怖症」を、(1)心気的時期、(2)登校時のパニック時期
(3)自閉期の3期に分けて、学校恐怖症を考えています。
私はそれをさらに4期に分け、それをわかりやすくまとめてみました。
それが以下の原稿です。
一度ご覧になっていただくと、お子さんの不登校を、第1期、もしくは第2期の
段階で、未然に防いでいただくことができます。
+++++++++++++++++++++++++++++
子どもが不登校児になるとき
●学校恐怖症の子ども
子どもが不登校を起こす背景や原因は、決して一様ではない。いじめや暴力が原因で不登
校を起こすケース、あるいは集団教育になじめず不登校を起こすケースなど。私の息子の一
人はひどい花粉症で、毎年春先になると、決まって不登校を繰り返した。花粉症による睡眠不
足が、その引き金になった。が、こうした不登校の中でも比較的多く、また期間が長期化する
のタイプの不登校に、不安障害による不登校がある(長崎大・中根充文ほか)。一九四一年に
アメリカのジョンソンという学者が、「学校恐怖症」と名づけたのが、それである。このタイプの
不登校には、段階的な特徴があるのが知られている。
第一期・不調期…登校時刻になると、身体的不調を訴える。頭痛や腹痛、吐き気、気分の悪
さ、朝寝坊、寝ぼけ、疲れ、倦怠感など。午前中は症状が重く、午後は軽くなり、夕方になると
静かに収まってくる。床につく前に親が、「明日は学校へ行くの?」と聞くと、明るい声で「行く」と
答えたりする。この段階で、親が学校へ行きたがらない理由を聞くと、「A君がいじめるから」と
か言ったりする。そこでA君を排除すると、今度は「B君がいじめるから」と言い出したりする。タ
ーゲット(原因とする人や理由)がそのつど移動するのが特徴である。
第二期・パニック期…登校時刻になるとパニック状態になり、はげしく抵抗したり、泣き叫んだ
りする。親が無理に学校へ連れていこうとすると、狂人のように暴れたりする。しかしいったん、
学校へ行かなくてもよいとわかると、一転して今度は別人のように静かで穏やかな表情を見せ
る。あまりの変わりように、たいていの親は、「これが同じ子どもか?」と思うことが多い。
第三期・自閉期…親が学校へ行かせるのをあきらめ、子どももそれに慣れてくると、子どもは
自分の世界に閉じこもるようになる。暴力、暴言などの攻撃的態度は減り、見た目には穏やか
な状態になり、落ち着く。ただ心の緊張感は残り、親の不用意な言葉などで、突発的に激怒し
たり、暴れたりすることはある。この状態で症状は、数か月から数年という単位で、一進一退を
繰り返す。
第四期・回復期…少しずつ友人との交際を始めたり、外へ遊びに行くようになる。数日学校行
っては休むというようなことを、断続的に繰り返したあと、やがて登校できるようになる。
●対処のまずさが、問題を深刻にする
第一期で注意しなければならないのは、たいていの親はこの段階で、「わがまま」とか、「気
のせい」とか決めつけ、その前兆症状を見落としてしまうことである。あるいは子どもの言う理
由(ターゲット)に振り回され、もっと奥底にある子どもの(心の問題)を見逃してしまう。しかしこ
のタイプの子どもが不登校児になるのは、第二期の対処のまずさによることが多い。ある母親
はトイレの中に逃げ込んだ息子(小一児)を外へ出すため、ドライバーでドアをはずした。そし
て泣き叫んで暴れる子どもを無理やり車に乗せると、そのまま学校へ連れていった。その母親
は「このまま不登校児になったらたいへん」という恐怖心から、子どもをはげしく叱り続けた。
が、こうした衝撃は、たった一度でも、それが大きければ大きいほど、子どもの心に取り返しが
つかないほど大きなキズを残す。もしこの段階で、親が、「そうね、誰だって学校へ行きたくない
ときもあるわね。今日は休んで好きなことをしたら」と言ったら、症状はそれほど重くならなくて
すむかもしれない。
要は子どものリズムで考えるということ。あるいは子どもの視点で、子どもの立場で考えるこ
と。そういう謙虚な姿勢が、このタイプの子どもの不登校を、未然に防ぐことができる。
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http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
のほうで、「お母さんのためのコーナー」を用意しました。
(子どもの指導法)→(おうちの方へ)と進んでいただくと、
このコーナーにいきます。
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子どもの前で、
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タブー中のタブー。
子どもはが先生の指導に従わなくなるばかりか、
あなたの話は、確実に、先生に伝わります。
子どもは、絶対に隠しごとはできません。
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子どものいないところでします。
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これは家庭教育の
大鉄則です。
恩着せはしない
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子どもに恩着せはしない。
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「産んでもらった」だの、「育ててもらった」だのと、言い出す。
日本人の悪いクセです。
無意識のうちに、そういう意識を
子どもに植えつけてしまう……。
あるいは植えつけられてしまう……。
結局は独り立ちできない親が、
自分の依存心を、子どもに植えつけているだけ。
子どもは子どもで、親離れできなくなってしまうだけ。
親は親で、前向きにいきる。
どこまでも前向きに生きる。
そういうひたむきな姿勢が、子どもを伸ばす。
子どもを自立させる。
子どもをたくましくする。
無条件の愛
見返りを求めない愛。
すべてを許し、受け入れる。
それが無条件の愛。
親の愛は、その無条件の愛。
裏切られても、裏切られても、
その愛を貫く。それが無条件の愛。
「立派な」は、もうやめよう!
「立派な社会人」思想。
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しかしこの言葉の裏で、
いかに多くの子どもたちがキズつき、倒れ、
そして日本の教育をゆがめたことか!
立派な社会人など、いらない。
人間に、立派な人も、そうでない人もいない。
人間は皆、同じ。平等。
みんな、自分がすべきことを、
自分ができることを、
懸命に、ただひたすら懸命にすればいい。
人がどう思おうと、
人が何と言おうと、
ただひたすら自分の道を進めばいい。
結果はあとからついてくる。
名誉や地位や肩書きは、あとからついてくる。
仮にそんなものなくても、
その人の価値とは関係ない。
あっても、その人の価値とは関係ない。
だからあなたも、自分の子どもに、
「立派な人になれ」と言うのをやめよう。
言うとしたら、「人に尊敬される人になれ」と、教えよう。
「心の美しい人になれ」と、教えよう。
子どもに洗ってもらおう
子どもは心の洗濯人。
子どもに接していると、
心が洗われる。
子どもの純粋さに、
あなたも心を洗ってもらおう。
汚れて、疲れた心を
洗ってもらおう。
知識や経験は、
時として
あなたを見苦しくする。
だから、知識や経験のない
子どもを笑ってはいけない。
下に見てはいけない。
あなたも子どものように、
虹を見て、感動しよう。
広い海を見て、感動しよう。
それともあなたは、
もう、あの純粋は心を
忘れてしまったとでも
いうのか。
許して忘れる
親は
許して、忘れる。
FOR・GIVE(許す) & FOR・GET(忘れる)
つまり、子どもに愛を与えるために子どもを許し、
子どもから愛を得るために、子どもを忘れる。
子育てで行き詰まりを覚えたら、
この言葉を思い出してみてほしい。
あなたは必ずその先に出口を見出すはず。
件名:子育て情報(はやし浩司)8-7-2
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01-8-7号(007)
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今回は
(1)簡単なテストでわかる、子どもの知能(1)を送ります。
(2)子どもの巣立ちと老後を考えます
お役にたてればうれしいです。
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●簡単なテストでわかる、あなたのお子さんの合理的判断力
(考える力の深さを、このテストで知ることができます。)
(方法)
(1)紙(B5~A4サイズ)と鉛筆を用意します。(クレヨン、サインペンでも構いません)
(2)子どもに次のものを描かせます。
(3)山→川→家→木を二本→道→花→白い雲→鳥→お日様
(注意)最初は、「山を描いてごらん」と指示します。しかし次に
何を描くかを、言ってはいけません。子どもが山を描き終えたら、
そのときはじめて、「次に川を描いてね」と指示します。
川を描くとき、瞬間ですが、子どもはどこに描くか、あるいは
どういうふうに描くかを迷うはずです。しかしそのときでも
決して、子どもを助けたり、アドバイスしてはいけません。
子どもが川を描き終わるまで、静かに待ちます。
(どんな絵になっても、この段階では、何も言ってはいけません。)
こうして次々と、子どもに絵を描かせていきます。
(4)できあがった絵を見ながら、子どもの合理的判断力をみます。
(山)紙の中央に大きく描かれていればよしとします。
(川)山の下、あるいは山の上を流れていればよしとします。
合理的判断力の育っていない子どもは、不自然な位置に川を書きます。
また自分で考えるクセ(習慣)のない子どもは、山の横に言われるまま
川を並べて描きます。
(家)山との大きさを比較してください。あまり考えない子どもは、山より
大きな家を描いたりします。
(木を二本)木が二本、自然な位置にあればよしとします。三本~以上描くようで
あれば、日ごろ、口うるさくないか疑ってみてください。
(道)自然な位置に、自然な形であればよしとします。子どもは無意識のうちにも
自然な位置に道を描こうとします。これが合理的判断力です。
(花)子どもが描く花と、あなたが日ごろ描く花を見比べてみてください。
親子の密着度が大きい親子ほど、同じ花(形、はなびらの様子など)を
描きます。
(白い雲)雲が山より高い位置にあればよしとします。
(鳥)絵のじょうず、じょうずでないをこの鳥を見て判断します。(集団でこのテストを
するとき、一つの基準とします。)
(お日様)最後にお日様を描かせて、テストをしめくくります。
「はやし浩司のホームページ」のほうで、
具体的に、子どもたちが描いた図を示しながら説明しておきました。
興味のある方は、そちらをご覧ください。
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
(目次)→(子どもの指導法)→(子育て論文集)のコーナーです。
+++++++++++++++++++++++++++++++++
今回は、「子どもの巣立ち」を考えてみました。
その時々は、遅々として進まない子育てですが、
終わってみると、あっという間のできごと……。
そんな思いを書いたのが、次の「子どもが巣立つとき」です。
よろしかったら、読んでいただけませんか?
+++++++++++++++++++++++++++++++++
子どもが巣立つとき……
階段でふとよろけたとき、三男がうしろから私を抱き支えてくれた。いつの間にか、私はそん
な年齢になった。腕相撲では、もうとっくの昔に、かなわない。自分の腕より太くなった息子の
腕を見ながら、うれしさとさみしさの入り交じった気持ちになる。
男親というのは、息子たちがいつ、自分を超えるか、いつもそれを気にしているものだ。息子
が自分より大きな魚を釣ったとき。息子が自分の身長を超えたとき。息子に頼まれて、ネクタイ
をしめてやったとき。そうそう二男のときは、こんなことがあった。二男が高校に入ったときのこ
とだ。二男が毎晩、ランニングに行くようになった。しばらくしてから女房に話を聞くと、こう教え
てくれた。「友だちのために伴走しているのよ。同じ山岳部に入る予定の友だちが、体力がな
いため、落とされそうだから」と。その話を聞いたとき、二男が、私を超えたのを知った。いや、
それ以後は二男を、子どもというよりは、対等の人間として見るようになった。
その時々は、遅々として進まない子育て。イライラすることも多い。しかしその子育ても終わっ
てみると、あっという間のできごと。「そんなこともあったのか」と思うほど、遠い昔に追いやられ
る。「もっと息子たちのそばにいてやればよかった」とか、「もっと息子たちの話に耳を傾けてや
ればよかった」と、悔やむこともある。そう、時の流れは風のようなものだ。どこからともなく吹
いてきて、またどこかへと去っていく。そしていつの間にか子どもたちは去っていき、私の人生
も終わりに近づく。
その二男がアメリカへ旅立ってから数日後。私と女房が二男の部屋を掃除していたときのこ
と。一枚の古ぼけた、赤ん坊の写真が出てきた。私は最初、それが誰の写真かわからなかっ
た。が、しばらく見ていると、目がうるんで、その写真が見えなくなった。うしろから女房が、「S
よ……」と声をかけたとき、同時に、大粒の涙がほおを伝って落ちた。
何でもない子育て。朝起きると、子どもたちがそこにいて、私がそこにいる。それぞれが勝手
なことをしている。三男はいつもコタツの中で、ウンチをしていた。私はコタツのふとんを、「臭
い、臭い」と言っては、部屋の真ん中ではたく。女房は三男のオシリをふく。長男や二男は、そ
ういう三男を、横からからかう。そんな思い出が、脳裏の中を次々とかけめぐる。そのときはわ
からなかった。その「何でもない」ことの中に、これほどまでの価値があろうとは! 子育てとい
うのは、そういうものかもしれない。街で親子連れとすれ違うと、思わず、「いいなあ」と思ってし
まう。そしてそう思った次の瞬間、「がんばってくださいよ」と声をかけたくなる。レストランや新
幹線の中で騒ぐ子どもを見ても、最近は、気にならなくなった。「うちの息子たちも、ああだった
なあ」と。
問題のない子どもというのは、いない。だから楽な子育てというのも、ない。それぞれが皆、
何らかの問題を背負いながら、子育てをしている。しかしそれも終わってみると、その時代が
人生の中で、光り輝いているのを知る。もし、今、皆さんが、子育てで苦労しているなら、やが
てくる未来に視点を置いてみたらよい。心がずっと軽くなるはずだ。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
のほうで、「巣立ち、そして老後」というコーナーを新設しました。
「まだ先のこと……」と思っておられる方も多いと思いますが、いつかみなさんの
お役にたてればうれしいです。
以下前号です+++++++++++++++++++++++++++++++
今日は、また新しい角度から、子育てを考えてみました。
たとえば不登校。
「登校拒否」という言葉は、イギリスのI.T.ブロードウィンが、1932年に最初に
使い、1941年にアメリカのA.M.ジョンソンが、「学校恐怖症」と命名した
ことに始まります。
ジョンソンは、「学校恐怖症」を、(1)心気的時期、(2)登校時のパニック時期
(3)自閉期の3期に分けて、学校恐怖症を考えています。
私はそれをさらに4期に分け、それをわかりやすくまとめてみました。
それが以下の原稿です。
一度ご覧になっていただくと、お子さんの不登校を、第1期、もしくは第2期の
段階で、未然に防いでいただくことができます。
+++++++++++++++++++++++++++++
子どもが不登校児になるとき
●学校恐怖症の子ども
子どもが不登校を起こす背景や原因は、決して一様ではない。いじめや暴力が原因で不登
校を起こすケース、あるいは集団教育になじめず不登校を起こすケースなど。私の息子の一
人はひどい花粉症で、毎年春先になると、決まって不登校を繰り返した。花粉症による睡眠不
足が、その引き金になった。が、こうした不登校の中でも比較的多く、また期間が長期化する
のタイプの不登校に、不安障害による不登校がある(長崎大・中根充文ほか)。一九四一年に
アメリカのジョンソンという学者が、「学校恐怖症」と名づけたのが、それである。このタイプの
不登校には、段階的な特徴があるのが知られている。
第一期・不調期…登校時刻になると、身体的不調を訴える。頭痛や腹痛、吐き気、気分の悪
さ、朝寝坊、寝ぼけ、疲れ、倦怠感など。午前中は症状が重く、午後は軽くなり、夕方になると
静かに収まってくる。床につく前に親が、「明日は学校へ行くの?」と聞くと、明るい声で「行く」と
答えたりする。この段階で、親が学校へ行きたがらない理由を聞くと、「A君がいじめるから」と
か言ったりする。そこでA君を排除すると、今度は「B君がいじめるから」と言い出したりする。タ
ーゲット(原因とする人や理由)がそのつど移動するのが特徴である。
第二期・パニック期…登校時刻になるとパニック状態になり、はげしく抵抗したり、泣き叫んだ
りする。親が無理に学校へ連れていこうとすると、狂人のように暴れたりする。しかしいったん、
学校へ行かなくてもよいとわかると、一転して今度は別人のように静かで穏やかな表情を見せ
る。あまりの変わりように、たいていの親は、「これが同じ子どもか?」と思うことが多い。
第三期・自閉期…親が学校へ行かせるのをあきらめ、子どももそれに慣れてくると、子どもは
自分の世界に閉じこもるようになる。暴力、暴言などの攻撃的態度は減り、見た目には穏やか
な状態になり、落ち着く。ただ心の緊張感は残り、親の不用意な言葉などで、突発的に激怒し
たり、暴れたりすることはある。この状態で症状は、数か月から数年という単位で、一進一退を
繰り返す。
第四期・回復期…少しずつ友人との交際を始めたり、外へ遊びに行くようになる。数日学校行
っては休むというようなことを、断続的に繰り返したあと、やがて登校C
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名:子育て情報(はやし浩司)8-15
彡彡人ミミ 彡彡彡彡彡
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凸/Σ▽乃q ・ ・ p ̄Σ▽乃 ̄` /
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===○=======○====KW(8)
子育て最前線の育児論
================
★★★★★★★★
01-8-15号(08)
★★★★★★★★
by はやし浩司(ひろし)
++++++++++++++++++++++++++++++++++
お元気ですか?
マガジン8号をお届けします。
前回、「簡単な知能テスト」を送りましたが、サイトのほうでは、
さらにそれを充実させました。
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
→目次より、(NEW!子どもの心・能力・知力)とおいでください。
++++++++++++++++++++++++++++++++++
●子どもの心を知る
●子どもの能力を知る
●子どもの知力を知る
●子どもの生活力を知る、の4部作になっています。
それぞれ子どもたちが実際書いたり、描いた作品をもとに
子どもの能力を考えます。
どれも紙と鉛筆(クレヨン)があればできるテストばかりです。
どうかご家庭で、ご利用ください。
++++++++++++++++++++++++++++++++++
あなたのお子さんは、箱の立体図形(見取り図)が、描けますか?
(1)だいたい正確に描ける
(2)四角の集まりのようで、かろうじて箱に見えるのが描ける
(3)まだ描けない
老人のボケ症状に詳しいあるドクターが、こう話してくれました。
「箱の立体図形が描ける老人は、小学3年生以上の知的能力があるとみる。
しかし描けない老人は、小学3年生以下の知的能力の人とみる」と。
実際、ボケの診断法の一つとして、立体図形の模写が採用されています。
箱の立体図形が描けるようになるのは、小学3年生くらいからとみます。
が、もしあなたのお子さんが、幼児で、ほぼ正確に立体図形が描けるようなら、
かなり知的能力のすぐれたお子さんとみてようでしょう。具体的な例と、作品
は、サイトの「子どもの知力を知る」に掲載しておきましたので、興味の
ある方は、どうかご覧になってください。
++++++++++++++++++++++++++++++++++
幼児教育の誤解
幼児教育には、多くの誤解があります。その中の四つ(がんばり、すなお、
やさしさ、まじめ)について。
(1)好きなこと(たとえばサッカー)を一日中しているから、がまん強い子
とみる人がいますが、好きなことをするのは、「がんばり」とは言いません。
子どもにとって、がまん強い、つまり忍耐力というのいは、いやなことをする力
のことをいいます。ためしにあなたのお子さんに、台所の生ゴミを手で始末させ
てみてください。そのとき、「ハ~イ」と言って、それができれば、がまん強い子ども
ということになります。
(2)親や先生の言うことに、ハイハイと、従順に従う子どものことを、「すなおな
子ども」と考える人がいます。これも誤解です。幼児教育の世界では、
すなおな子どもというのは、心(情意)と、表情が一致している子どものことを
いいます。たとえばいやだったら、しっかりと、それを「いやだ」と言える子ども
です。そうでない子どもは、考えていることと、外に出てくる表情がバラバラに
なります。これを「仮面をかぶる」とか、「(心と表情が)遊離する」と言います。
教える側からすると、「何を考えているかわからない子ども」となります。これは
あまり好ましい状態とは言えません。
(3)やはり従順で、すなおで、柔和な表情をしていて、欲のない子どものことを、
「やさしい子ども」と考えている人がいますが、これも誤解です。幼児教育の世界では
「相手を喜ばすことができる子ども」をやさしい子どもといいます。S君は、毎日
幼稚園で、ほかの子どもを三輪車に乗せて、自分はそれを押していました。
そういう子どもを「やさしい子ども」と言います。
(4)先生や親の言いつけをしっかりと守る子どもを、「まじめな子ども」と
思っている人は多いですね。これも誤解です。他人の目を意識しないで、
自分の心に決めたことを忠実に守ろうとする子どものことを、「まじめな子ども」と
言います。私がA子さん(小3)に、「ジュースを買ってあげようか」と声をかけた
ときのこと。そのとき、私とA子さんは、バス停で、バスを待っていました。すると
A子さんは、こう言いました。「私は家で夕ご飯を食べるからいいです」と。
「ジュースを飲むと、夕ご飯が食べられなくなる」と言うのです。こういう子どもを
「まじめな子ども」と言います。
あなたのお子さんはいかがですか。一度、これら四つをあてはめて
考えてみてください。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++
夏休み、家でゴロゴロしていたら、三男から突然、ハガキが届きました。
それについて、こんなエッセイを書いてみました。
よろしかったら、どうかお読みください。
++++++++++++++++++++++++++++++++++
三男からのハガキ※
●一三年ぶりの屈辱●後悔は心のトゲ
富士山頂からハガキが届いた。見ると三男からのものだった。登頂した日付と時刻に続い
て、こう書いてあった。「一三年ぶりに屈辱を晴らしました。今、どうしてあのとき泣き続けたか、
その理由がわかりました」と。
一三年前、私たち家族は富士登山を試みた。私と女房、一三歳の長男、一〇歳の二男、そ
れに七歳の三男だった。が、九合目を過ぎたところで、そこから見あげると、山頂が絶壁の向
こうに見えた。私は多分そのとき三男にこう言ったと思う。「お前には無理だから、ここに残って
いろ」と。女房も同じ意見だった。で、女房と三男を山小屋に残して、私たちは頂上をめざし
た。つまりその間中、三男はよほど悔しかったのだろう、山小屋で泣き続けていたという。
三男はそのあと、高校時代には山岳部に入り、部長を務め、全国大会にまで出場している。
今の彼にしてみれば富士山など、そこらの山を登るくらい簡単なことだろう。その日も、大学の
教授たちとグループを作って登山しているということだった。女房が朝、新聞を見ながら、「きっ
とE君はご来光をおがめたわ」と喜んでいた。が、私はその三男のハガキを見て、胸がしめつ
けられた。あのとき私は、三男の気持ちを確かめなかった。私たちが登山していく姿を見なが
ら、三男はどんな思いでいたのか。そう、振り返ったとき、三男が女房のズボンに顔をうずめて
泣いていたのは覚えている。しかしそのまま泣き続けていたとは!
「後悔」という言葉がある。それは心に刺さったトゲのようなものだ。しかしそのトゲにも、刺さ
っていることに気づかないトゲもある。私はこの一三年間、三男がそんな気持ちでいたことを知
る由もなかった。何という不覚! 私はどうして三男に心にもっと耳を傾けてやらなかったの
か。何でもないようなトゲだが、子育ても終わってみると、そんなトゲが心を突き刺す。私はや
はりあのとき、時間はかかっても、そして背負ってでも、三男を連れて登頂すべきだった。重苦
しい気持ちで女房にそれを伝えると、女房はこう言って笑った。「だって、あれは、E君が足が
痛いと言ったからでしょ」と。「Eが、痛いと言ったのか?」「そう、E君が痛いから歩けないと泣
いたのよ。それで私も残ったのよ」と。とたん、心の中をスーッと風が通り抜けるのを感じた。軽
い風だった。さっそくそのあと、三男にメールを出した。「登頂、おめでとう。よかったね」と。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
子育てで行き詰まったら……
「許して忘れる」が原則です。
英語では、
「FOR/GIVE & FOR/GET」と言います。
つまり子どもに愛を与えるために許し、
子どもから愛を得るために忘れるということです。
もしあなたが子育てで袋小路に入ったら、
この言葉を心の中で念じてみてください。
きっとあなたの心は軽くなりますよ。
詳しくは、トップページから、「心のオアシス」へどうぞ。そちらで書いておきました。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
老後のこと
子育ての最中は、はやく子どもが成長することを願いながら、
一方で自分が年をとっていくのに気がつかないものです。
しかし子育てが終わると、どっとやってくるのが、老後。
そんな老後のことを少し考えてみませんか。サイトのほうで、
少しずつ書き始めました。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
以下、7号です。まだの方はお読みください。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
(1)簡単なテストでわかる、子どもの知能(1)を送ります。
(2)子どもの巣立ちと老後を考えます
お役にたてればうれしいです。
++++++++++++++++++++++++++++++++++
●簡単なテストでわかる、あなたのお子さんの合理的判断力
(考える力の深さを、このテストで知ることができます。)
(方法)
(1)紙(B5~A4サイズ)と鉛筆を用意します。(クレヨン、サインペンでも構いません)
(2)子どもに次のものを描かせます。
(3)山→川→家→木を二本→道→花→白い雲→鳥→お日様
(注意)最初は、「山を描いてごらん」と指示します。しかし次に
何を描くかを、言ってはいけません。子どもが山を描き終えたら、
そのときはじめて、「次に川を描いてね」と指示します。
川を描くとき、瞬間ですが、子どもはどこに描くか、あるいは
どういうふうに描くかを迷うはずです。しかしそのときでも
決して、子どもを助けたり、アドバイスしてはいけません。
子どもが川を描き終わるまで、静かに待ちます。
(どんな絵になっても、この段階では、何も言ってはいけません。)
こうして次々と、子どもに絵を描かせていきます。
(4)できあがった絵を見ながら、子どもの合理的判断力をみます。
(山)紙の中央に大きく描かれていればよしとします。
(川)山の下、あるいは山の上を流れていればよしとします。
合理的判断力の育っていない子どもは、不自然な位置に川を書きます。
また自分で考えるクセ(習慣)のない子どもは、山の横に言われるまま
川を並べて描きます。
(家)山との大きさを比較してください。あまり考えない子どもは、山より
大きな家を描いたりします。
(木を二本)木が二本、自然な位置にあればよしとします。三本~以上描くようで
あれば、日ごろ、口うるさくないか疑ってみてください。
(道)自然な位置に、自然な形であればよしとします。子どもは無意識のうちにも
自然な位置に道を描こうとします。これが合理的判断力です。
(花)子どもが描く花と、あなたが日ごろ描く花を見比べてみてください。
親子の密着度が大きい親子ほど、同じ花(形、はなびらの様子など)を
描きます。
(白い雲)雲が山より高い位置にあればよしとします。
(鳥)絵のじょうず、じょうずでないをこの鳥を見て判断します。(集団でこのテストを
するとき、一つの基準とします。)
(お日様)最後にお日様を描かせて、テストをしめくくります。
「はやし浩司のホームページ」のほうで、
具体的に、子どもたちが描いた図を示しながら説明しておきました。
興味のある方は、そちらをご覧ください。
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
(目次)→(子どもの指導法)→(子育て論文集)のコーナーです。
+++++++++++++++++++++++++++++++++
今回は、「子どもの巣立ち」を考えてみました。
その時々は、遅々として進まない子育てですが、
終わってみると、あっという間のできごと……。
そんな思いを書いたのが、次の「子どもが巣立つとき」です。
よろしかったら、読んでいただけませんか?
+++++++++++++++++++++++++++++++++
子どもが巣立つとき……
階段でふとよろけたとき、三男がうしろから私を抱き支えてくれた。いつの間にか、私はそん
な年齢になった。腕相撲では、もうとっくの昔に、かなわない。自分の腕より太くなった息子の
腕を見ながら、うれしさとさみしさの入り交じった気持ちになる。
男親というのは、息子たちがいつ、自分を超えるか、いつもそれを気にしているものだ。息子
が自分より大きな魚を釣ったとき。息子が自分の身長を超えたとき。息子に頼まれて、ネクタイ
をしめてやったとき。そうそう二男のときは、こんなことがあった。二男が高校に入ったときのこ
とだ。二男が毎晩、ランニングに行くようになった。しばらくしてから女房に話を聞くと、こう教え
てくれた。「友だちのために伴走しているのよ。同じ山岳部に入る予定の友だちが、体力がな
いため、落とされそうだから」と。その話を聞いたとき、二男が、私を超えたのを知った。いや、
それ以後は二男を、子どもというよりは、対等の人間として見るようになった。
その時々は、遅々として進まない子育て。イライラすることも多い。しかしその子育ても終わっ
てみると、あっという間のできごと。「そんなこともあったのか」と思うほど、遠い昔に追いやられ
る。「もっと息子たちのそばにいてやればよかった」とか、「もっと息子たちの話に耳を傾けてや
ればよかった」と、悔やむこともある。そう、時の流れは風のようなものだ。どこからともなく吹
いてきて、またどこかへと去っていく。そしていつの間にか子どもたちは去っていき、私の人生
も終わりに近づく。
その二男がアメリカへ旅立ってから数日後。私と女房が二男の部屋を掃除していたときのこ
と。一枚の古ぼけた、赤ん坊の写真が出てきた。私は最初、それが誰の写真かわからなかっ
た。が、しばらく見ていると、目がうるんで、その写真が見えなくなった。うしろから女房が、「S
よ……」と声をかけたとき、同時に、大粒の涙がほおを伝って落ちた。
何でもない子育て。朝起きると、子どもたちがそこにいて、私がそこにいる。それぞれが勝手
なことをしている。三男はいつもコタツの中で、ウンチをしていた。私はコタツのふとんを、「臭
い、臭い」と言っては、部屋の真ん中ではたく。女房は三男のオシリをふく。長男や二男は、そ
ういう三男を、横からからかう。そんな思い出が、脳裏の中を次々とかけめぐる。そのときはわ
からなかった。その「何でもない」ことの中に、これほどまでの価値があろうとは! 子育てとい
うのは、そういうものかもしれない。街で親子連れとすれ違うと、思わず、「いいなあ」と思ってし
まう。そしてそう思った次の瞬間、「がんばってくださいよ」と声をかけたくなる。レストランや新
幹線の中で騒ぐ子どもを見ても、最近は、気にならなくなった。「うちの息子たちも、ああだった
なあ」と。
問題のない子どもというのは、いない。だから楽な子育てというのも、ない。それぞれが皆、
何らかの問題を背負いながら、子育てをしている。しかしそれも終わってみると、その時代が
人生の中で、光り輝いているのを知る。もし、今、皆さんが、子育てで苦労しているなら、やが
てくる未来に視点を置いてみたらよい。心がずっと軽くなるはずだ。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++++
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
のほうで、「巣立ち、そして老後」というコーナーを新設しました。
「まだ先のこと……」と思っておられる方も多いと思いますが、いつかみなさんの
お役にたてればうれしいです。
件名:子育て情報(はやし浩司)9-5
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子育て最前線の育児論
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★★★★★★★★
01-9-5号(09)
★★★★★★★★
by はやし浩司(ひろし)
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
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このところ涼しいですね。
9号をお届けします。
*******************
ところで……
あなたは子どもの横か、うしろを歩いていますか?
親子の断絶は、かなり早い時期(幼児期)から始まります。
この時期に、その兆候をとらえる……、そして予防する……、
それが断絶を防ぐ方法です。
*******************
今日は、雑誌「ファミリス」9月号に載せてもらった記事を
そのまま紹介します。
「ファミリス」は、静岡県教育委員会が編集発行する子育て雑誌です。
県外の方でも、購入できます。ご希望の方は、私のホームページの
トップページから、「ファミリスにコーナー」まで。一冊300円プラス送料
です。
*******************
(1)親子の断絶が始まるとき
●最初は小さな亀裂
最初は、それは小さな亀裂で始まる。しかしそれに気づく親は少ない。「まさか……」「まだう
ちの子は小さいから……」と思っているうちに、互いの間の不協和音はやがて大きくなる。そし
てそれが、断絶へと進む……。
今、「父親を尊敬していない」と考えている中高校生は55%もいる。「父親のようになりたくな
い」と思っている中高校生は79%もいる(「青少年白書」平成十年)。が、この程度ならまだ救
われる。親子といいながら会話もない。廊下ですれ違っても、目と目をそむけあう。まさに一触
即発。親が何かを話しかけただけで、「ウッセー!」と、子どもはやり返す。そこで親は親で、
「親に向かって、何だ!」となる。あとはいつもの大げんか!
……と、書くと、たいていの親はこう言う。「うちはだいじょうぶ」と。「私は子どもに感謝されてい
るはず」と言う親もいる。しかし本当にそうか。そこでこんなテスト。
あなたの子どもが、学校から帰ってきたら、どこで体を休めているか、それを観察してみてほし
い。そのときあなたの子どもが、あなたのいるところで、あなたのことを気にしないで、体を休め
ているようであれば、それでよし。あなたと子どもの関係は良好とみてよい。しかし好んであな
たの姿の見えないところで体を休めたり、あなたの姿を見ると、どこかへ逃げて行くようであれ
ば、要注意。かなり反省したほうがよい。ちなみに中学生の多くが、心が休まる場所としてあげ
たのが、(1)風呂の中、(2)トイレの中、それに(3)ふとんの中だそうだ(「学外研」九八年報
告)。
●断絶の三要素
親子を断絶させるものに、三つある。権威主義、相互不信、それにリズムの乱れ。「私は親
だ」というのが権威主義。「子どものことは、私が一番よく知っている」「子どもは親に従うべき」
という親ほど、あぶない。親が権威主義的であればあるほど、子どもは親の前では、仮面をか
ぶる。いい子ぶる。が、その分だけ、子どもの心は離れる。親は親で、子どもの心を見失う。次
に相互不信。「うちの子はすばらしい」という自信が、子どもを伸ばす。しかし親が「心配だ」「不
安だ」と思っていると、それはそのまま子どもの心となる。人間の心は、鏡のようなものだ。イギ
リスの格言にも、「相手は、あなたが思っているように、あなたのことを思う」というのがある。つ
まりあなたが子どものことを「すばらしい子」と思っていると、あなたの子どもも、あなたを「すば
らしい親」と思うようになる。そういう相互作用が、親子の間を密にする。が、そうでなければ、
そうでなくなる。三つ目にリズム。あなたの子どもがまだヨチヨチ歩きをしていたころを思い出し
てみてほしい。そのときあなたは子どもの横か、うしろを歩いていただろうか。そうであれば、そ
れでよし。しかしあなたが子どもの前を、子どもの手を引きながら、ぐいぐいと歩いていたとする
なら、あなたと子どものリズムは、そのときから狂い始めていたとみる。おけいこ塾でも何でも、
あなたは子どもの意思を無視して、勝手に決めていたはずだ。今もそうだ。これからもそうだ。
そしてあなたは、やがて子どもと、こんな会話をするようになる。親「あんたは誰のおかげでピ
アノがひけるようになったか、それがわかっているの! お母さんが高い月謝を払って、毎週ピ
アノ教室へ連れていってあげたからよ!」、子「いつ誰が、そんなこと、お前に頼んだア!」と。
権威主義は百害あって一利なし。頭ごなしの命令は、タブー。子どもを信じ、今日からでも遅
くないから、子どものうしろを歩く。決して前を歩かない。アメリカでは親子でも、「お前はパパに
何をしてほしい?」「パパはぼくに何をしてほしい?」と聞きあっている。そういう謙虚さが、子ど
もの心を開く。親子の断絶を防ぐ。
++++++++++++++++++++++++++++++++++
不況時代に、どう子どもを育てるか……?
深刻な問題ですね。
いやいや、私の仕事も、いろんな面で、大打撃を受けています。
かろうじてがんばっていますが、いつまでもつことやら……?
というのが、現状です。
まあ、がんばって、生きていくしかないですね。
そういうあなたのために、「不況時代の子育て論」です。
+++++++++++++++++++++++++++++++++++
不況時代の子育て論
たくましい子ども
子どものたくましさは、危機的な状況においてみるとわかる。A君(年長児)は、両親が急用で
実家へ帰るときになったときのこと。簡単な食事の用意、戸じまりはもちろんのこと、四歳にな
る妹の世話まですべて一人でやりこなした。そのつど母親が実家から電話をして、あれこれ指
示したというが、母親はこう言って笑った。「やらせればできるもんですね」と。こういう子どもを
「たくましい子ども」という。
そのたくましさ。「子どもは使えば使うほど、たくましくなる」と覚えておく。家事でも何でも、子
どもにさせる。中に、「子どもに楽をさせるのが、親の愛」と考えている人がいるが、これは誤
解。こんな子ども(年中児)がいた。帰りの時刻になっても、机の上のものを片づけようともしな
い。そこで身ぶり手ぶりで、片づけるよう指示したのだが、そのうちメソメソと泣き出してしまっ
た。「片づける」という意味すら、わからないようだった。が、その日は運の悪いことに、母親が
その子どもを迎えにきていた。母親は子どもの泣き声を聞きつけると教室の中へ飛び込んで
きた。そしてていねいだが、すご味のある声でこう言った。「どうして、うちの子を泣かすのです
か!」と。
自我とたくましさ
「私は私」というものの考え方を「自我」という。教える側からすると、自我の強い子どもは、
「つかみどころ」がはっきりしている。「この子どもはこういう子どもだ」という輪郭(りんかく)のこ
とだと思えばよい。反対に自我の弱い子どもは、そのつかみどころがない。「何を考えているか
わからない子ども」ということになる。ものの考え方が、優柔不断で、グズグズした感じになる。
フロイドの自我論はよく知られているが、それを子どもにあてはめると、次のようになる。
(参考)フロイト(1856~1939、オーストリアの心理学者)は、自我の強弱によって、人の様
子は大きく変わるという。それを子どもに当てはめた表が、次のものである。
自我が強い子ども
●ものごとに攻撃的になり、積極的になる。「やる」「やりたい」という言葉が、子どもの口からよ
く出てくる。
●現実感が強く、ものの考え方が現実的になる。頼れるのは自分だけというような考え方をす
る。
●将来に向かって、創造的な趣味が多くなる。たとえば「お金をためて楽器を買う。その楽器で
コンクールに出る」「友だちの誕生日のプレゼント用に、船の模型を作る」など。
●ほしいものがある。目の前にはお金がある。こういうときセルフコントロールができ、自分の
行為にブレーキをかけることができる。自制心が強く、そのお金には手を出さない。
自我の弱い子ども
●ものごとに防衛的になり。消極的になる。「いやだ」「つまらない」という言葉が多くなる。
●ものの考え方が非現実的になり、空想や神秘的なものにあこがれや期待を抱いたりするよ
うになる。
●一時的な快楽を求める傾向が強くなり、趣味も退行的かつ非生産的になる。たとえば意味も
ないカードやおもちゃをたくさん集める、など。もらった小遣いも、すぐ使ってしまう。
●衝動性が強くなり、ほしいものに対して、ブレーキをかけられなくなる。盗んだお金で、ほしい
ものを買っても、欲望を満足させたという喜びのほうが強く、悪いことをしたという意識が生まれ
ない。
自我……意識される客体としての自己に対して、自分を意識する主体(哲学)。個々の心理現
象を、一貫した全体的な「自分」として意識する体験(心理学)。人格の中枢機関(精神分析)な
ど。自我のとらえ方は、必ずしも一致していない。英語ではego、selfという。
その自我は、「育てる」という視点からではなく、「引き出す」という視点で考える。どんな子ど
もも、生まれながらにして、その自我は平等に備わっている。つまり子どもというのは、あるべ
き環境の中で、あるがままに育てれば、その自我は強くなる。反対に、親の過干渉、過関心が
続くと、その自我はつぶれる。
自己主張(自我)とわがまま
よく誤解されるが、自己主張(自我)とわがままは違う。自己主張にはそれを主張するだけの
理由がある。しかしわがままには、ない。たとえば「お兄ちゃんは、この前、○○を買ってもらっ
たのに、どうしてぼくはだめなのか」と言うのは、自己主張。「あれがほしい、これがほしい」と泣
き叫ぶのは、わがままということになる。一般に自己主張には、ていねいに耳を傾けてあげ
る。わがままは無視するという方法で、対処する。
がんばる力
よく「うちの子はサッカーだと一日中している。忍耐力はあるはずだ」と言う人がいる。しかし
そういうのは忍耐力とは言わない。子どもの場合(おとなもそうだが)、いやなことをする力のこ
とを忍耐力という。たとえばあなたの子どもに、台所の生ゴミを手で始末させてみてほしい。そ
のときそれをいやがらずにすれば、あなたの子どもは忍耐力のある子どもということになる。
この忍耐力のある子どもは、学習面でも伸びる。もともと「勉強」には、ある種の苦痛がつき
もの。その苦痛を乗り越える力が、忍耐力ということになる。
その忍耐力をつけるためには、子どもは、幼いうちから使う。できれば「乳児のときから使
う」。……と、講演会の席などで話すと、親は驚く。「乳児のときから……!」と。その通り。子育
てのリズムは、実は子どもが乳児のときから始まる。もっと正確には、子どもを妊娠したときか
ら始まる。ある母親は、子どもを妊娠したとき、胎教とか何とか言って、クラシック音楽を聞か
せた。その子どもが生まれると、時間に正確にミルクを与えた。そして子どもが四歳になると、
音楽教室と英会話教室へ通わせた。この母親に共通するのは、「何でも子どもが望む前に与
える」というリズムである。一度このリズムができると、そのリズムを変えるのは容易ではない。
子どものうしろを歩く
あなたの子どもがヨチヨチ歩きをし始めたころのことを思い出してほしい。そのときあなたは、
(1)子どもの前を手を引きながら歩いていた。(2)子どもの手を握りながら、子どもの横を歩い
ていた。(3)子どものうしろを、子どもをガードするように歩いていた。
どのケースであるにせよ、それがあなたの子育てのリズムとみる。(1)のタイプに親は、何ご
とにつけ権威主義的で、「子どものことは、私が一番よく知っている」と言う。そして子どものこと
を何でも先に決めてしまう。おけいこごとでも、何でもだ。しかしその裏で、子どもの心があなた
から離れ始めているのに気づかない。最初は小さな亀裂だが、その亀裂はやがて大きくなる。
そして断絶へ……と。
英語国では、親子でもこんな会話をしている。父親「お前はパパに何をしてほしいのか」、子
ども「では、パパは、ぼくに何をしてほしいの」と。こういう謙虚な気持ちが、互いの心を開く。
もしあなたが(1)のような親だったなら、今日からでも遅くはない。子どものうしろを歩く要領
で、子どもの心を確かめながら子育てをしてみてほしい。たったそれだけのことだが、あなたは
親子の断絶を防ぐことができる。
リズムと自立
子育ての目標は、子どもを「よき家庭人として、自立させる」こと。そこであなたのテスト。
あなたの子ども(小学三年生くらい)が、寝る前になって突然、「明日の宿題をやっていない」
と言ったとする。そのとき、あなたは(1)、子どもを起こして、一緒に宿題をすませてあげる。
(2)、「宿題をやっていないのは、あなたが悪い。明日、学校で叱られてきなさい」と言って、そ
のまま寝させる。
これは両極端なケースで、その中間ということもある。しかしもしあなたが(2)のような親であ
るなら、あなたは子どもの自立を考えた子育てをしていることになる。「自立」とは、自らが立つ
ということ。つまり、自分で考え、自分で行動し、自分で責任をとるということ。一見冷たい子育
てに見えるかもしれないが、子どもを自立させるということは、自分で責任をとらせるというこ
と。が、もし(1)のようであれば、これまた一見、子ども思いのやさしい親に見えるかもしれない
が、こういう子育て観(リズム)は、子どもから自立心を奪う。それだけではない。そういう甘さの
間げきをぬって、子どもがドラ息子、ドラ娘化する危険性もある。
子育て自由論
子どもは自由にして育てる。自由とは、もともと「自らに由る」という意味。そしてその内容は、
自分で考えさせ、自分で行動させ、自分で責任をとらせるということ。特に三番目の「自分で責
任をとらせる」ということが大切。こんな親がいた。
その子ども(中三男児)が、万引きをして補導されたときのこと。その母親は、「進学にさしつ
かえる」ということで、その夜のうちにあちこちを走り回り、事件そのものをもみ消してしまった。
その子どもがそのあと、ますますドラ息子化したことは言うまでもない。
子どもを自由にする時期は、できるだけ早い時期がよい。乳幼児のとこからでも、早過ぎると
いうことはない。たとえばミルクでも、子どもが泣いてから与える、など。そういう姿勢が、子ども
をたくましくする。
あと片づけと、あと始末
日本人の習性のようなものだが、日本人は、あと片づけにはうるさいが、あと始末には甘い。
たとえば冷蔵庫から牛乳パックを取り出して飲んだとする。そのときそのパックをまた冷蔵庫
へ戻せば、それでよし。しかしそのままにしておくようであれば、あと始末のできない子どもとみ
る。
数年前だが、アメリカ人の友人が私にこう言った。「ヒロシ、日本の子どもたちは一〇〇%、
スポイルされているよ」と。「スポイル」というのは、「ドラ息子」という意味である。そこで私が、
「では君は、一体、子どものどういうところをみてそう思うのか」と聞くと、こう話してくれた。
「ときどきホームスティさせてやるのだが、料理の手伝いをしない。食後も、食器洗いを手伝
わない。シャワーを浴びても、アワを流さない。朝起きても、ベッドをなおさない。何もしないの
だよ」と。
一方、欧米では、あと片づけについては、親はそれほどうるさく言わない。反対に、あと始末
にはうるさい。かなり突っ張ったような子どもでも、食後は食器をシンクへ運び、それを自分で
洗ったりしている。反対にこの日本では、「勉強する」「宿題がある」と言えば、子どもはすべて
を免除される。親、「スキヤキの焼き豆腐がないから、スーパーで買ってきて」、子、「勉強があ
る」、親、「じゃあ、いいわ」と。
よき家庭人思想
日本ではことあるごとに、学校の先生はこう言う。「立派な社会人になってくれ」「社会で役立
つ人になれ」と。一方、アメリカやオーストラリアでは、こう言う。「よき家庭人にんれ」と。「よき
市民になれ」と言うときもある。フランス人に確かめたら、フランスでもそうだそうだ。ドイツでも
そうだそうだ。私はこうした違いから、日本人の子育てを、出世主義。欧米の子育てを、家族主
義と呼んでいる。もちろん彼らにそういう主義があるわけではない。それが彼らにしてみれば、
常識なのだ。
何でもないような違いだが、この違いは大きい。日本の出世主義は、日本独特の上下意識、
さらには権威主義とからみついている。そしてそれが全体として学歴信仰や学校神話と結びつ
いている。一方、たとえばアメリカ人にしても、日本でいうような学歴社会はない。大学にして
も、入学後の学部変更は自由だし、大学から大学への転籍すらほぼ自由化されている。学校
にしても、九七年度だけでも、いわゆる家庭で勉強する「ホームスクーラー」が、一〇〇万人を
超えた。二〇〇一年末には、二〇〇万人になるだろうと言われている。「LIF(自由に学ぶ)」と
いう組織も、できている。こうした違いの背景にあるのが、ここでいう家族主義である。子どもの
ときから、アメリカの子どもたちは、「よき家庭人として自立する」ことを徹底的に叩き込まれて
いる。だから大学生にしても、親のスネをかじって大学へ通う子どもなど、さがさなければなら
ないほど、少ない。どこの大学へ入るかよりも、どこからどの程度の奨学金を得るかのほう
が、彼らにしてみれば重要なのだ。「大学へ行くのは、その道のプロになるため」という意識も、
そこから生まれる。
一芸論
子どもの才能は作るものではない。見つけるもの。S君(年長児)は、父親が新車を買ったと
き、その車についているスイッチに、たいへん興味をもった。そこで父親がパソコンを買い与え
ると、案の定S君は、そのパソコンにのめり込んでいった。小学三年生のときにはベーシック言
語を。中一のときには、C言語をマスターしてしまった。今は、大手のコンピュータソフト会社
で、プログラムの分析技師をしている。
またB子さんは、歩くよりも先に、風呂の中で泳ぐことを覚えた。そこで母親が水泳教室に入れ
てみたところ、まさに水を得た魚のように泳ぎ始めた。このB子さんは、そののち、中学三年の
ときには、水泳の全国大会にまで出場するようになった。
こうした例は多い。が、この一芸には、もう一つの意味がある。中に、「勉強一本」という子ど
もがいる。しかしこのタイプの子どもは、一度つまずくと、それこそ坂をころげ落ちるように、成
績がさがる。そういうときのために、というわけではないが、子どもには一芸をもたせるとよい。
その一芸が子どもを側面から支える。
一芸論(2)
ここでいう一芸といっても、それは集団の中で「光るもの」でなければならない。カード集めを
しているとか、ゲームをうまくできるというのは一芸ではない。モデルガンをたくさんもっていると
いうのも、一芸ではない。一芸というのは、努力と才能によって、前向きに伸びていくものをい
う。
この一芸を見つけたら、お金と時間をたっぷりとかける。この思い切りのよさが、子どもの一
芸を伸ばす。
プロ型社会の到来
日本のバブル経済が崩壊したとき、同時に日本の「エリート神話」も、崩壊した。Y証券の倒
産劇の中で、社長が、「みんな、私が悪いのです」と泣いてみせたのが、それを象徴している。
私たちが学生時代には、大企業の社長がマスコミの前で大泣きするなどということは、考えら
れなかった。また就職先にしても、都会の大企業へ就職できたのは「出世組」。そうでないの
は、「失敗組」と考えられていた。
五年ほど前だが、私にこう言った男(六八歳)がいた。「君は、学生運動か何かをしていて、ど
うせロクな仕事にはつけなかったのだろう」と。私が「幼児教育を開いています」と言ったときの
ことである。こうした職業観は、日本人が共通してもっていたものであり、それが一方で日本の
教育をゆがめてきた。
が、これからはもうそういう時代ではない。日本以外の先進国では、学生たちは、その道のプ
ロになるために勉強している。大学生たちも、そういう意識をしっかりともっている。日本もやが
てそうなるだろうし、またそうしなければならない。権威者が、力もないまま、いばったり、権力
を振り回すような時代は、もう終わったのだ。
プロを認める社会
プロ型社会では、当然のことながら、プロであることが正当に評価されねばならない。が、と
いうことは同時に、私たちの意識もプロ化しなければならない。言うなれば、「互いに力のなさ
をなぐさめあうような甘い社会」からの脱皮をするということ。今までの日本の社会は、あまりに
も、「ムラ」的であった。(このムラ意識は日本のよさだと主張する人もいるにはいるが、もしそ
うなら、「国際化」などという言葉は使わないことだ。それともアフリカの原住民のように、東洋
の島国でひっそりと、静かに暮らすということか。)
そういう意味では、きびしい世界がやってくる。それは覚悟しなければならない。話はそれた
が、ここでいう一芸論は、そういうプロ型社会の到来を予想したものである。
(以下、続く……)
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以下、前号です
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お元気ですか?
マガジン8号をお届けします。
前回、「簡単な知能テスト」を送りましたが、サイトのほうでは、
さらにそれを充実させました。
http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/
→目次より、(NEW!子どもの心・能力・知力)とおいでください。
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●子どもの心を知る
●子どもの能力を知る
●子どもの知力を知る
●子どもの生活力を知る、の4部作になっています。
それぞれ子どもたちが実際書いたり、描いた作品をもとに
子どもの能力を考えます。
どれも紙と鉛筆(クレヨン)があればできるテストばかりです。
どうかご家庭で、ご利用ください。
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あなたのお子さんは、箱の立体図形(見取り図)が、描けますか?
(1)だいたい正確に描ける
(2)四角の集まりのようで、かろうじて箱に見えるのが描ける
(3)まだ描けない
老人のボケ症状に詳しいあるドクターが、こう話してくれました。
「箱の立体図形が描ける老人は、小学3年生以上の知的能力があるとみる。
しかし描けない老人は、小学3年生以下の知的能力の人とみる」と。
実際、ボケの診断法の一つとして、立体図形の模写が採用されています。
箱の立体図形が描けるようになるのは、小学3年生くらいからとみます。
が、もしあなたのお子さんが、幼児で、ほぼ正確に立体図形が描けるようなら、
かなり知的能力のすぐれたお子さんとみてようでしょう。具体的な例と、作品
は、サイトの「子どもの知力を知る」に掲載しておきましたので、興味の
ある方は、どうかご覧になってください。
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