Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Thursday, September 23, 2010

●団塊の世代は、余剰パワー?

●ソフリエ

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「ソフリエ」という言葉が、ある
雑誌に載っていた。
定年退職後の老人男性を指した言葉で、
育児のできる男性を意味する。
そのための育児講座があり、そこで認定
されると、「ソフリエ」の認定資格が
与えられるのだそうだ。

いわく「団塊世代をマンパワーとして
活用し、孫育てに生かすことで、生活の
充実と子ども世代の負担軽減を見込める」
(某雑誌)とか。
つまり「一石二鳥」とか。

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●バカにするな!

 こういう発想ができるのは、そういう世代の若い人たち。
私たち団塊の世代を余剰人間としかみない、そういう連中どもである。
以前……といっても、10年ほど前にも、そうした動きが浜松市でもあった。
「これから先、団塊世代をどう使っていくか」と。
何かの会議で、討論の議題になったらしい。

 が、「団塊世代をマンパワーとして活用する」だと!?
バカも休み休み言え。
このドラ息子、ドラ娘ども!

 私たちがほしいのは、「仕事」。
経験や知識を生かした仕事。
たしかに体力は弱る。
気力も知力も弱る。
そのため、一人前の仕事は、無理。

だったら仕事を週3日制にするとか、労働時間も、午後からだけにするとか。
1人分の仕事を、2人で分けてするという発想で、(あるいは3人で分けるという
発想でもよいが)、私たちの「仕事」を考えてほしい。
ちゃんと給料がもらえる、「生きがい」を考えてほしい。
私たちが求めているのは、「暇つぶし」ではない。

……とまあ、できるだけ穏やかな口調で書いたが、やめた。
本音で書く。

何が、孫育てだ!
そんなことは、自分でやれ!
ジーちゃん、バーちゃんだから、孫の世話でもさせておけば、ハッピーなはず?
そういうありきたりの先入観だけで、私たちが置かれた現状をとらえるな。

誤解するな!
「孫の世話と庭いじり」……だれもそんな生活が理想の老後とは思っていないぞ。
そういうものを繰り返したところで、心の空白感を埋めることはできない。
もっとはっきり言えば、どうしてそれが生きがいにつながるのか?
子育ての失望感は、いやというほど、味わった。
(お前たち若造が、その結果だろ!)
ほとんどは、「もう子育てはこりごり」と考えている。
その上、どうして今、孫育てなのだ!

視点が反対だろ!
子どもや孫が、団塊の世話をする。
「ジーちゃん、バーちゃん、長い間、ありがとうございました。
これからは生きがいを求めて、がんばってください。
その応援をさせていただきます」と言うのなら、まだ話がわかる。
それを何が、「孫育て」だ!

●偏見と誤解

 ところでいつ見ても腹立たしいテレビ番組(NHK)がある。
「パソコン講座」とか何とかいう番組である。

 講師役は若い男女。
生徒役は、どこかノーブレインな(=脳みそがなさそうな)、中高年の男女。
(演技なのだろうが)、わざとバカ丸出しの様子で、講座を受ける。
「(グラフィックソフトで)、線が描けた!」
「(フォト・レタッチで)、写真が加工できた!」と、
たわいもないことで、そのつど歓声をあげて喜んでみせる。

 ああいう番組を見ていると、ディレクターの老人観がよくわかっておもしろい。
つまりわれわれ団塊の世代を、バカにしている。
バカにした上で、ああいう番組を作っている。

 パソコンというのは、若者の道具であるという偏見と誤解。
老人は、パソコンを使えないという偏見と誤解。
老人には、思考力がないという偏見と誤解。
さらに言えば、老人には、美的感覚や色彩感覚がまったくないという偏見と誤解。
そういった偏見と誤解に、あの番組は満ちあふれている。

 どうして反対に、パソコンに詳しい団塊の世代を講師に使わないのか?
携帯電話のキーを叩くことしか能がない若者を、生徒にしないのか。
つまり「ソフリエ」というのは、それと同じ発想でつながっている。
あるいはその延長線上にある。

そこらの若造に、戦後のあの60年を生きてきた人間の重みがわかってたまるか!
バカヤロー!

 その「パソコン講座」。
少し前に見た番組では、写真を切り抜いて、部分的に拡大する作業をしていた。
たしかどこかの橋の写真だった。
その写真の一部を切り抜いて、色彩明度を少し変える。
とたん写真の迫力が、変化する(?)。
それを見て、生徒役の中高年の男女が、お決まりのバカ丸出しの歓声!
「ワーッ、すごい!」「ウォー!」と。
私はそれを見ていて、こう思った。
生徒役の中高年の男女に対して、だ。

「お前らには、長い間生きてきたプライドというものがないのか!」と。
「逆に、若い人たちに自信をもって、教えてやることはないのか!」と。

 教えてもらうことは何も、恥ではない。
わからないことは教えてもらえばよい。
しかし自分がもつ人間性まで、落とすことはない。
堂々とした姿勢で、生徒役をすればよい。
ついでに言えば、こう。
「だからといって、それがどうしたの?」と。
「写真が加工できたからといって、それがどうしたの?」と。

●統合性の確立

 これについては、たびたび書いてきた。
10年も前から書いてきた。
大切なのは、統合性の確立。

 その統合性の確立がしやすい環境を、用意する。
また助ける。
励ます。
評価する。
そういう制度を確立する。

 いつかは、どんな若い人でも、老齢期を迎える。
この問題は、老人の問題としてではなく、自分の問題として考えたらよい。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 BW はやし浩司 ソフリエ 老人パワー 団塊世代の生きがい 生きがいとは 老人の生きがい)


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