●JAL問題
●12月9日(木曜日)
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小寒い朝。
ウォーキングマシンで一汗。
そのまま、つまりパジャマ姿で書斎へ。
メールを読む。
孫たちへのプレゼントが届いたよう。
よかった!
ところで栗の木の上に、二羽のキジバトの雛がいたが、
今朝見たら、一羽しかいない?
よくさがしてみたが、やはり一羽。
どうしたのだろう。
食事のときワイフもそれを心配していた。
「巣立ったのかしら?」と。
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●手元にない
昨夜も床に入ってから、「日本の論点」を読んだ。
そのためその本は、書斎にはない。
「どうしよう?」。
何度も悩む。
寝室へ取りにいくべきか、否か。
取りに行くのも、めんどう。
しかし今、いちばんおもしろい本は、「日本の論点2011」(文藝春秋)。
日本の現状が、地図でその場所を見るように、よくわかる。
それに私の知らないことが、山のように書いてある。
何というか、未開の原野を前にしたような気分になる。
それが楽しい。
そんなわけで、手元がさみしくてならない。
やはり取ってこよう。
●JAL問題(整理解雇すべきは、天下り官僚たち)
JALもANAも、結局は「日本」という「温室」の中で、細々と経営をつづける
しかない。
日本の空だけを飛びつづけるしかない。
それが唯一、生き残る道。
「日本の論点2011」を読んで、そう感じた。
今や世界は、LCC(低コスト航空会社)時代。
EUでは、バス料金並、電車料金並……というか、バスや電車と同じように利用されて
いる。
しかも料金は、ばあいによっては、300円、700円(日本円)になることもあると
いう(フランスの地方空港から、パリ・オルリー空港までの料金)。
……利用者はネットを見ながら、徐々に料金がさがっていくのを見る。
満席直前になると、ばあいによっては、300円、700円になる。
その直前に航空券の申し込みをする。
あとはそれをプリントアウトし、急いで空港へ。
席は早い者勝ち。
バス、あるいは電車(自由席)に乗るような感覚で、飛行機に乗る。
で、そのうちこんな珍現象が見られるようになるかもしれない。
たとえば羽田から沖縄へ行くとき、羽田から一度マニラまで飛ぶ。
マニラから沖縄へ戻る。
それでも料金は、JALやANAの2分の1、と。
日本を取り巻く環境は、すでにその段階へ来ている。
が、JALは、(ANAも)、あまりにも腰が重い。
国の施策に振り回され、身動きさえままならない。
つまり小回りができない。
「日本の論点」によると、残された時間は、あと2年。
2年たつと、支援機構の後ろ盾を失う。
「その先は新たなスポンサーが必要であり、その手段が再上場。
その絶対条件が、黒字体質への転換である」(P374)と。
それについて中条潮氏は、こう書いている。
「(JALの)再建は、国の規制からの解放による経営の独立性の確保と、自己責任
の徹底が必須であるにもかかわらず、政府は日本航空の広告の過大さを指摘したり、
LCC子会社を設立するよう圧力をかけたりしてきた。
これでは日本航空自身がいくら努力をしても、結局は国の施策に押しつぶされて
再倒産してしまい、機構の資金は無駄になる」(P370)と。
今日、12月9日を期限に、JALは、強制的な整理解雇に踏み切るという。
しかし整理解雇すべきは、天下りしてやってきた元官僚たちである。
JALを、がんじがらめにしているこうした元官僚たちから、まずJALという鳥を
解き放つ。
それなくして、JALの再建はありえない。
Hiroshi Hayashi++++Dec. 2010++++++はやし浩司・林浩司
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