Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Tuesday, April 01, 2008

*A Wondrful Story

●とても、すばらしい話(A Wonderful Story)
My son has written a wonderful story, which was actually happened in one of schools in USA. Here I would like introduce it.

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息子がこんな記事を、自分のBLOG
に書いた。

そのまま紹介させてもらう。

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●ピンクのシャツ

幼稚園と小学校が普通一緒になっているここアーカンソーでは、
誠司が今年8月から行く幼稚園/小学校へ、今ぐらいから登録の
手続きをしなければいけない。知人とよく小学校の話をしてい
て気になるのは、皆そこへ行っている子供の親の平均収入の話
だったり、NCLBで行っている統一テストの平均点だとか、そう
いうくだらない話が多い、ということだ。

前までは高校でそんな話を聞くことが多かったと思うのだけど、
今では幼稚園からそんな感じなのだろうか。

学校の良し悪し、というのはそこでどんな友達を作り、彼らと
どんな経験をするか、ということに尽きる。

去年の9月の年度始めに起きた(北米の学校は9月に始まる)、
どこにでもある普通の中、高校での出来事。

ある最年少の生徒が、ピンク色のシャツを着て初めてこの学校
へ登校して来た。年上のいじめっ子がその少年を見つけ、「お前、
ホモだろう、明日から毎日ぶっ飛ばしてやる。」などと脅した。
それを見つけた2人の生徒が、僕を含め北米全土が注目する行動
を起こす。

「もういじめなんて沢山だ、と思ったんです。」
後のインタビューでそのうちの一人が話したコメント。

いじめを目撃した次の日、彼らは地元の安売り店でピンク色の
シャツ50着を買い、いじめられた生徒の側に立とうと、翌日
そのシャツを着て登校。Eメールなどで他の友人に呼びかけ、
反いじめの為に賛同するよう促した。次の日、彼らが登校すると、
予想していた10、20人の参加を遥かに上回る数百人もの生徒が
ピンク色のシャツを着て登校し、クラス、学年を超えて学校中が
ピンクだらけになったのだそうだ。

そんな中、いじめられた生徒が学校へ登校してきた時の光景を
目撃したクラスメート達は、「とても感動的な光景だった」と
話している。そのクラスでの模様を想像する度にいつも鳥肌が経つ。

「いい学校」とはどこかに住所付きで存在するのではない。
平均点だとか、いくら予算があるだとか、くだらないデータを
元にアタフタせず、僕はただ誠司によい友達とかけがえのない
思い出を沢山作って欲しいなあ、と願うのみ。
(08年4月1日)

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●『No Country』

たまたま今、『No Country』という映画を見てきた。
07年度、アカデミー賞・4部門を獲得したとか。
期待が大きすぎた分だけ、がっかり。
ただの殺人映画。
頭の狂った殺し屋の、ただの殺人映画。

「どうしてあんな映画が、アカデミー賞?」と、叫びたくなる
ような映画だった。

ただ一点、ところどころに、ベトナム戦争の話が出てきたのが、
気になった。
みな、あの戦争の犠牲者(?)ということか。

星は、ひとつの★。が、本当は、ひとつもつけたくない。
帰り際、「二度と見たくないね」と言うと、ワイフも
すなおに、それに同意してくれた。

で、そのとき、こんな会話もした。

私「どうしてあんな映画が、アカデミー賞で、4部門も獲得
したんだろ?」
ワ「アメリカの世相を、そのまま反映しているからじゃ、ない?」
私「あんなに、殺伐としているんだろうか?」
ワ「かもね……?」と。

で、家に帰って、息子のBLOGをのぞく。
読んで、ほっとする。

いつだったか、息子の友人のスミスという男性が、私たちを
車で空港まで送りながら、こんなことを言ったのを思い出す。

「Mr & MRs ハヤシ、ハリウッド映画だけを見て、
これがアメリカだと思わないでほしい」と。

今、その言葉が、しみじみと胸の中で、響く。

アメリカといっても、広い。このアジアがスッポリと入るくらい
広い。
だからいろいろな人がいて、いろいろなドラマを展開する。
それはわかるが、『No Country』は、たとえそれが
事実ではあっても、いちばん見たくない映画の部類に属する。
(きびしい批評で、ごめん。)

あえて言うなら、だれだって小便をする。大便もする。
しかしだれが、小便する男の映画や、大便をする男の映画を
見たがるだろうか。
とくに子どもには、見せてはいけない!

私「日本にも、昔、緒方拳が主演した、『復讐するは我にあり』
という映画があった。ぼくは、あの映画のほうが、凄味(すごみ)
があったように思う」
ワ「そうね。あの映画のほうが、凄かったわね」と。

そのとき道路で、知りあいの女性が、「こんにちは」と声を
かけてくれた。
その瞬間、私たちは映画の世界から解き放された。我にかえった。

息子へ、

すばらしい話、ありがとう!