Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Tuesday, November 04, 2008

*How to give confidence to children

●ほめる

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子育ての要(かなめ)は、(1)ほめ方、(2)叱り方。

叱り方はよく話題になるが、ほめ方は、あまり
話題にならない。
元来、日本人というのは、人をけなすのは得意だが、
もちあげるのが苦手。
子どもに対しても、ほめるということを、あまりしない。

とくにおとなの間では、ほめられることに嫌悪感を
覚える人さえいる。
「私はできないから、わざとこうしてみなに、ほめられる
のだ」と。

つまり(ほめる)ということに、(裏)を感じてしまう。
これには理由がある。

まずほめる側の問題。
ほめる側は、つねに下心をもって、相手をほめる。
何かの利益をそこに重ねる。
会社などにおける表彰が、その一例である。

一方、ほめられる側は、ほめられながらも、相手の
下心を読もうとする。
「何か、あるぞ」とか、「どうしてほめられるのか?」と。
こうしてほめる側も、ほめられる側も、そこに(裏)を
感じ取ろうとする。
こうした傾向は、年配の人ほど、強い。

こんなことがあった。

いつもは静かなA子さん(年長女児)が、その日はちがった。
ハイハイと、元気よく手をあげた。
そこで私は、すかさず、A子さんをほめた。

で、その日のレッスンが終わったあとのこと。
廊下に出て、みなを見送っていると、A子さんの
おばあさん(祖母)が、A子さんにこう言っているのを
聞いた。

「あなたは、できないでしょ。だからああして先生が
わざとほめてくれるのよ。わかる?」と。

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●ほめて伸ばす、欧米の教育

欧米では、子どもをほめて伸ばす。
それが教育の基本になっている。

それに比較して日本では、子どもを
よく叱る。
叱るのが、教育の基本になっている。

このことはアメリカの小学校などで、
授業を参観させてもらうと、よくわかる。
聞いている私のほうが恥ずかしくなるほど、
よくほめる。

「君の意見は、すばらしい」
「君の意見には、独創的な発想が満ちている」
「君は、世界のリーダーになるべき人だ」とかなど。

親でも、人前で、自分の子どもについて、平気でこう言う。
「私は私の息子を、自慢に思っている」
「私は、お前(=息子や娘)を、誇りに思っている」など。

こうした教育観のちがいは、「教育」と「Educe(教育)」の
ちがいによる(田丸謙二先生指摘)。

「教育」というのは、「教え育てる」こと。
つまり日本の教育は、子どもを「型」にはめることを、
柱にしている。

これに対して「Educe」というのは、もともと「引き出す」
を意味する。
Education(教育)の語源にもなっている。
つまり「子どもの中から、才能を引き出すのが教育である」と。

さらに言えば、日本の教育は、寺小屋が基本になっている。
わかりやすく言えば、本山における小僧教育が基本になっている。
自由な思索、自由な発想そのものを許さない。
それが明治時代の学校教育の基本となり、今につづいている。

子どもをすなおに、ほめる。
何でもないことのようだが、これがむずかしい。
教師自身、親自身も、自由な発想を許容する
心の広さが必要である。

ただしほめるといっても、(努力)と(やさしさ)。
この2つについては、遠慮なくほめる。
(顔)や(スタイル)はほめない。

(頭)については、ほめるときと場所を、よく考えながら
ほめる。

(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司
子供のほめ方 褒め方 叱り方 叱りかた しかり方)