Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Saturday, April 04, 2009

*Japanese Jingoism

●攻撃的な産経新聞
(Don’t shoot down the Missile! If we do so, it’s the beginning of the War! North Korea is a very very poor country. We should not start the war, even if we are said “coward”. The important thing is that we should note let the young boys send to the war-field.)

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産経新聞は、「東京発・特派員」として、きわめて攻撃的な
社説を配信した(4・4・夜)。
K国のミサイルを、断固、迎撃せよという内容のものである。

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それをそのまま転載させてもらう。

*************以下、産経新聞より***************

 K国の長距離弾道ミサイル「テポドン2号」の発射が、今日以降に繰り延べされた。全世界が注視する発射だから、金xx将軍は誰よりも緊張に震えているのだろう。もし、日本のミサイル破壊命令でテポドン2号が迎撃されでもすれば、北の情勢は劇的に変わる可能性を秘めている。

 9日は最高人民会議が開かれ、15日は先代の金xxの誕生日だから、発射に成功すれば国威発揚の機会だが、撃墜されればメンツ丸つぶれだ。撃てども逆襲を食らっては、その優劣は明らかだ。発射情報のミスに臆(おく)することはない。

 迎撃されれば、北の“首領”としての地位が揺らぎ、伝えられる後継者指名の思惑だって分からなくなる。核も弾道ミサイル開発も、将軍様の求心力の源泉であり、威信をかけたプロジェクトである。人々の飢えなど微塵(みじん)も考えず、核とミサイルにカネをつぎ込んできた。

 だからこそ、日本による迎撃のそぶりには、さすがの将軍様も大あわてだった。朝鮮通信がわざわざ重大報道と銘打ち、「断固たる報復攻撃を加える」だの「火の雷を浴びせる」だのと最大限の脅しを繰り返した。あれはむしろ、迎撃回避の懇願に違いない。

 2006年のように発射から40秒で燃え尽きてしまえば技術改良の失敗であり、これも将軍様の権威にかかわる。まして、米国のオバマ新政権を挑発して対価を稼ごうとした思惑がはずれる。実験に立ち会っているというイランへのミサイル技術供与も危うい。

 K国は93年に短距離のノドンを、98年にはテポドン1号を発射して飛距離を伸ばしてきた。K国はそれ以来、一貫して米国本土に達するミサイルの研究開発と、核弾頭の搭載を目指してきた。

 過去に、K国が日本列島上空にミサイルを通過させても、日本海に7発連射しても、日米の報復を受けなかったから今回も遠慮なくやろうとした。K国にとっての発射実験は、実入りよりリスクの方が大きくなければやめない。だが、ASO首相が意外や「破壊命令」を出したから将軍様は仰天した。

 それなのに、某官房副長官は愚かにも「ピストルの弾同士が当たるのは難しい」と足を引っ張った。敵対国に撃墜必至と思わせなければ、発射を躊躇(ちゅうちょ)する抑止にはならない。安全保障観のない政府高官はごめんこうむる。

 中国とロシアもK国の跳ね上がりに苦虫をかみつぶしている。日本のミサイル防衛(MD)がうまく機能して、テポドンがイージス艦や地上配備のパトリオットに撃墜されると、実戦で「MDの有効性」が立証されてしまう。K国の核が無力化するだけでなく、確率が限定的でも、中国の核もまた対日攻撃に使いにくい兵器になる。

 K国が譲歩するときとは、「体制崩壊」につながる経済制裁か軍事侵攻である。ゲーツ米国防長官が先月29日の米テレビで、「外交よりも経済制裁の方が成功する」と述べているのがそれだ。

 各国は粛々と国連安保理決議違反として国連で経済制裁を取りあげればよいのだ。K国が報復に「6カ国協議を崩壊させる」と息巻いても、あれはすでに崩壊している。援助がほしければ、日米韓でも日米韓中露とでも交渉のテーブルに着けばよいだけである。

 日本にとって重要なことは、MD計画の地道な努力があったからこそ、K国の恫喝(どうかつ)にもパニックにならずに済んでいることだ。逆説的にいえば、北はまたも「そこにある危機」を日本人に気付かせてくれた。

*************以上、産経新聞より***************

以上の内容を、順に吟味してみよう。
産経新聞は、つぎのように伝える。

●撃墜されればメンツ丸つぶれだ。撃てども逆襲を食らっては、その優劣は明らかだ。発射情報のミスに臆(おく)することはない(産経新聞)。

……迎撃ミサイルを開発したのは、日本ではなく、アメリカ。
そのアメリカから、1兆円近い、お金を出して、買っただけ。
産経新聞は、その上で、「発射情報のミスに臆するな」と説く。


●だからこそ、日本による迎撃のそぶりには、さすがの将軍様も大あわてだった。朝鮮通信がわざわざ重大報道と銘打ち、「断固たる報復攻撃を加える」だの「火の雷を浴びせる」だのと最大限の脅しを繰り返した。あれはむしろ、迎撃回避の懇願に違いない(産経新聞)。

……今度ばかりは、K国も本気だぞ。
日本には、その備えがあるのか。


●……だが、ASO首相が意外や「破壊命令」を出したから将軍様は仰天した(産経新聞)。

……こういう言い方は、どうかと思う。
まるで日本中が、自ら、戦争につき進んでいるよう。


●それなのに、某官房副長官は愚かにも「ピストルの弾同士が当たるのは難しい」と足を引っ張った。敵対国に撃墜必至と思わせなければ、発射を躊躇(ちゅうちょ)する抑止にはならない。安全保障観のない政府高官はごめんこうむる(産経新聞)。

……「安全保障観のない政府高官は、ごめんこうむる」と切り捨てるところが恐ろしい。


●中国とロシアも北の跳ね上がりに苦虫をかみつぶしている。日本のミサイル防衛(MD)がうまく機能して、テポドンがイージス艦や地上配備のパトリオットに撃墜されると、実戦で「MDの有効性」が立証されてしまう。北の核が無力化するだけでなく、確率が限定的でも中国の核もまた対日攻撃に使いにくい兵器になる(産経新聞)。

……中国は、その分だけ、核ミサイルの数をふやすだけ。
迎撃ミサイルの数以上の、核ミサイルを日本へ撃ち込んでくるだろう。


●援助がほしければ、日米韓でも日米韓中露とでも交渉のテーブルに着けばよいだけである(産経新聞)。

……「援助がほしければ」という言い方は、いくら私でもできない。
「日本は傲慢」と言われる理由は、こんなところにもある。


●日本にとって重要なことは、MD計画の地道な努力があったからこそ、北朝鮮の恫喝(どうかつ)にもパニックにならずに済んでいることだ。逆説的にいえば、北はまたも「そこにある危機」を日本人に気付かせてくれた(産経新聞)。

……とんでもない!
今、日本中はパニックだぞ。
日本よ、日本人よ、おとなになれ。
謙虚になれ。
マネーだけで、すべてを解決できると思うな。


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【日本人の欠陥】

●弱者の立場で

日本人は、昔から弱者の立場、被害者の立場で、ものを考えることができない。
そういう立場に立たされたことさえ、ない。
昨日も、ある男性(71歳)と、こんな議論をした。
彼らのもつ反日感情について話題になったときのこと。
その男性は、こう言った。

「君は、朝鮮半島を日本が植民地にしたというが、あそこは日本の領土だった。
つまり日本の国内問題だった。
日本に対して、反日感情をもつこと自体、おかしい」と。

で、私はこう反論した。

「それは日本側の論理。
相手の人たちは、そうは思っていない。
日本に植民地にされたと思っている。
蹂躙(じゅうりん)されたと思っている。
そこをわかってあげないと、彼らの気持ちを理解することはできない」と。

●国に優劣はない

強いか弱いかということになれば、(今は)、日本が強いに決まっている。
しかしいくら強いからといって、パワーで相手を、ねじ伏せてはいけない。
『撃てども逆襲を食らっては、その優劣は明らかだ』(産経新聞)とは?
大切なことは、「戦争はしてはいけない」ということ。
「殺し合いをしてはいけない」ということ。
避けられるものなら、避けたらよいということ。
もう一度、その原点に立ち返って、ものを考えてみてほしい。

たまたま今は、日本に経済力があるから、「優劣」という言葉を使うことができる。
もしこんな論理がまかり通るなら、10年後、あるいは20年後、今度は中国に
同じことを言われても、日本は文句を言わないこと。
また言えない。
あと6年で、日本と中国の立場は逆転する。

私はこの社説を読んではじめて、なぜ中国やロシアが、国連安保理のK国制裁に
反対の姿勢を示しているのか、その理由がわかったような気がした。

またなぜ今回のミサイル迎撃から、韓国が逃げ、アメリカが逃げたのか、その
理由がわかったような気がした。

恐らく我が国のASO首相も、同じような論陣を張り、韓国やアメリカに迫ったに
ちがいない。
これから先、どれほど多くの日本の若者たちが戦場に送られ、殺されることか。
あるいはこの日本国内で、どれほど多くの犠牲者が出ることか。

繰り返すが、戦争というのは、始めるのは簡単。
しかし終えるのは、むずかしい。
そのままズルズルと、泥沼へ……。

産経新聞の特派員は、武器をもつことだけが、安全保障と考えている。
「逆襲」「報復」とかいう言葉も並ぶ。
『安全保障観のない政府高官は、ごめんこうむる』(産経新聞)とまで!

しかしそれには条件がある。
あのシンガポールでさえ、それぞれの家に、シャルターを設置している。
アパートですら、シャルターの設置を義務付けている。

が、この日本は、丸裸。
こんな状態で、K国と戦争を始めて、無事ですむはずがない。
少しは頭を冷やせ。
おとなになれ。

あんな国を相手にするな。
どこまでも貧しく、どこまでもあわれで、どこまでも悲しい国ではないか。
日本よ、日本人よ、あんな国と心中してはいけない。
日本の若者たちを、あんな国の犠牲者にしてはいけない。
日本では昔から、『触らぬ神にたたりなし』とか、『負けるが勝ち』とかいうではないか。
相手が愚かなら、笑ってすませばよい。
そういう度量をもってこそ、日本は大国である。
大国になれる。

それにしてもこういう意見を、社説として、堂々とかかげる産経新聞には驚いた。
これではまるで、主戦論。
あの東条英機が、そこに蘇(よみがえ)って返ってきたかのような感じさえする。
(09-4-4-夜、11:00PM)


Hiroshi Hayashi++++++++April. 09+++++++++はやし浩司