Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Thursday, February 24, 2011

●伊良湖ビューホテルにて

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 子育て最前線の育児論byはやし浩司      2月   25日号
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【1】(子育てのこと)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●離婚が悲劇になるとき(10%のニヒリズム)

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離婚というと、夫婦だけの問題と
考える人は多い。
しかしけっして、夫婦だけの問題ではない。
その夫婦を包む、家族の問題でもある。

こんな話を聞いた。

その老夫婦(ともに65歳)には、2人の
息子がいる。
その2人の息子が、相次いでこの数年間の
うちに離婚してしまった。

それぞれに3人ずつの子ども(孫)がいた。
つまり息子たちの離婚によって、その夫婦は
一度に6人の孫を失ったことになる。

こういうケースのばあい、いくら離婚しても、
元夫には、面会権のようなものが残る。
家事調停の場で、そのような取り決めもできる。
「養育費を支払うかわりに、月に1度は元夫と面会
させる」と。
が、家事調停らしい調停もしないまま、
つまり妻の方が、一方的に家を出てしまった。
また2人の息子にしても、この不況下。
養育費を支払う能力はなかった。

こうなると、本当に「失った」という状態になる。
それまでは毎年のように行き来していた家族だったが、
離婚と同時に、縁は切れた。
たがいに相手を罵倒しあうような状態になってしまった。

……この話を聞いたとき、私は、「孫も考えもの」と
思うようになった。
というのも、私にも3人の息子がいる。
うち2人は結婚している。
で、もし離婚ということになれば、孫たちは
元妻側に引き取られることになる。
そうなったとき、ショックは、大きい。

事実、ここに書いた老夫婦は、それ以後、一度に
10年は老(ふ)けてしまったという。
息子たちとの関係も切れてしまったという。

一度は、家族全体(老夫婦+息子たち+孫)の写真を、
誇らしげに年賀状に載せたこともある。
が、それも一時の夢で終わってしまった。
これを悲劇と言わずして、何と言う?

++++++++++++++++++

●10%のニヒリズム

 こういう話を聞くたびに、「10%のニヒリズム」という言葉を思い出す。
どこかの塾の教師が教えてくれた。
つまりいくら全力投球しても、最後の10%だけは、自分のためにとっておけ、と。
100%投球してしまうと、万が一のとき、そのあとがない。

 夫婦はともかくも、親子、親戚、近所づきあいなどなど。
とくに教育の世界では、そうかもしれない。
傷つくのは、いつも一方的に、こちら側だけということになる。
事実、私のばあいも、その子どもに全力投球しながらも、別の心で、つまり10%の
部分で、「この子も、いつか去っていく」と考える。
心の準備を怠らない。
またそれがあるからこそ、「さようなら」「元気でね」と、さわやかに別れることができる。

 一見、ニヒリズムに見えるかもしれない。
しかしこれはこの複雑な社会を楽しく生き延びるためのコツということになる。


Hiroshi Hayashi+++++++JAN. 2011++++++はやし浩司・林浩司

【2】(特集)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

 
●2011年1月5日(はやし浩司 2011-01-05)

●伊良湖ビューホテルへ

 浜松周辺で、景観第一のホテル言えば、伊良湖ビューホテル。
渥美半島(愛知県)の先端にある。
このホテルに泊まるようになって、もう4、5回目になる。
電車で豊橋まで。
豊橋から迎えのバスで、1時間10分。

 あいにくの曇り空。
どんよりとした灰色の雲が、下のほうまで降りている。
寒いというよりは、冷たい。
冬の冷気が体の芯までしみる。
バスが出る時刻まで、40分ほどあった。
駅構内のパン屋で
コーヒーを飲んで時間をつぶす。

●夢の中の家

 豊橋へ着く直前、私は一軒の家を見て、驚いた。
夢の中にときどき出てくる家、そのものだった。
小高い丘の上にあって、左右対称の形をした家だった。
赤い屋根に白い壁。
玄関は中央にあって、モダンな感じの家だった。

 「おい、夢の中に出てくる家があった!」と声をかけると、ワイフはこう言った。
「その反対じゃ、ないの?」と。

 実は、その通り。
私はこの当たりは何十回となく、電車で往復している。
そのときその家が、何らかの形で、記憶に残った。
記憶したという意識もないまま、記憶に残った。
どう記憶に残ったかも、わからないまま記憶に残った。
しかし残った。
それがときどき、私の夢の中に出てくる。

 つまり夢の中に出てくる家と同じ家を見たのではなく、脳のどこかに記憶された家を、
私は夢の中で見ていた。

●脳内ストレス

 ストレスが慢性化したり、許容限度を超えると、脳内でサイトカインが分泌
される。
脳内ストレスを引き起こす。
症状は、今の「私」。

 食欲が減退し、体が冷える。
性欲も減退するというが、これはもとから減退している。
やる気を失い、何を考えても、憂うつになる。

 「うつ」というのは、「こだわり」をいう。
何かのことでそれにこだわると、そればかりを考える。
取り越し苦労が多くなる。
被害妄想も強くなる。

 ……それではいけないということで、暮れの30日から、こうして
遊び回っている。
自宅で寝たのは、1日だけ。

 言い忘れたが、脳内ストレスを軽く考えてはいけない。
心臓疾患(心筋梗塞)や脳疾患(脳梗塞)の原因となる。
私も一時、心臓の変調を感ずるようになった。
それだけではない。
免疫機能が低下するため、がんを引き起こすこともあるという。

●ワイフ

 そういう私を心配して、……というか、それにかこつけて、ワイフは
私をあちこちへ連れ出す。
昨日は、法多山(はったさん)へ、初詣に行ってきた。
浜松から車で1時間半ほどのところにある。
1月4日に初詣?
去年は、12月末に初詣の先取りをした。
人の混雑は、あまり好きではない。

 ふだんはもの静かな女性だが、ワイフは若いころから行動派。
「趣味は旅行」などと、平気で人に言う。
(旅行というのは、お金がかかるんだぞ!)

私も若いころは、ワイフに負けないほどの行動派だった。
しかしこのところ、「出かけたい」という気力そのものが、弱ってきた。
もしワイフの誘いや励ましがなかったら、今ごろは家の中でゴロゴロしていたはず。

●豊橋

 よその町に来てみると、それがよくわかる。
官民格差というか、「公・官」と結びついた業種は、立派。
結びついていない業種は、みすぼらしい。

 たとえば病院や医院など。
豪華な建物。
つぎに建設業や銀行など。
鉄筋のビル。。
昔は、米屋や酒屋が保護を受けたが、今は自由化された。
タバコ屋もそうだ。
とたん、みな、店を閉めた。

あわれなのは、一般商店。
何の保護もなく、みすぼらしい姿を、さらけ出している。
少し郊外へ行くと、正月の5日というのに、シャッターを下ろしたまま。
そんな商店が、ズラズラと並ぶ。

 ある程度の「格差」なら、まだがまんできる。
しかしここまで格差が広がってしまうと、そうはいかない。
心の下から怒りがわいてくる。
「公・官」が潤い、「民」は、重税であえぐ。
「公・官」は我が世の春を謳歌し、「民」は明日の仕事を心配する。

●被害妄想

 先ほど「被害妄想」という言葉を使った。
不安神経症ともいう。
最近ではパニック障害という。
心配ごとだけが、どんどんと勝手に膨(ふく)らんでいく。
動悸と胸騒ぎ。
体全体がフワフワと宙に浮いたようになる。
その恐怖感は、経験したものでないとわからない。

 が、おかしなもので、そういう状態になると、そういう状態のほうが、
ふつうとなる。
自分がおかしいと思う前に、みながおかしく見える。
が、やがて心が落ち着いてくる。
静かになる。
今度は逆に、「どうしてあんなことを心配したのだろう」となる。

●ハエ

 窓の外に、一匹のハエがいる。
大きな黒いハエで、それが上下、左右に動き回り、もがいている。
何とかして部屋の中に入ろうとしている。
私にはそう見える。

 この寒さ。
明日の朝には、死ぬだろう。
ハエにしてみれば、命がけの闘いということになる。

 ところでこの伊良湖ビューホテルは、東向きの部屋と西向きの部屋に
大きく分かれている。
今日は東向き。
明日は日の出が、部屋から見えるはず。
楽しみ。
で、その東向きの部屋。
眼下に渥美半島が豊橋のほうまでつづいているのがわかる。
通りの明かりが筋となって、遠くまで連なっている。

 ハエと明かり。
おかしな取り合わせだが、私はその2つを見ながら、この原稿を書いている。

●脱水症状

 食事は7時15分から。
たった今、大浴場から戻ったところ。
体中がすっきりした。
ついでに頭の中も。

 ワイフは目の前で、ガラスに顔をつけて外をながめている。
長男は、何かの本を読んでいる。
「何時?」と聞くと、「(6時)半」と、ワイフは言った。

 今日は一日中、ほとんど水を飲まなかった。
そのせいか、現在は、脱水状態。
自分でも、それがよくわかる。
その話をすると、ワイフがコップに水を入れて、もってきてくれた。

●食事から帰る

 食事のとき、ワイフとこんな話をする。
「ぼくたちは、よく今まで(=この年齢まで)、無事で生きてこられたね」と。
ワイフはそれに軽く同意してくれた。

 食欲が満たされると、人間は幸福感を覚えるという。
脳下垂体の一部にそういう機能がある。
反対に空腹になり、血糖値がさがると、イライラしてくる。
神経が過敏になる。

 今が、そういう状態。
つまり満腹感+満足感。

料理はバイキング方式。
このホテルのバイキング料理は、種類が豊富で、質もよい。
ジュース類の飲み物だけは、有料。
残念と言えば、残念。

 が、これはホテル側の判断ミス。
私が支配人なら、ジュース類を無料にする。
甘味料の入ったジュースは、それだけで血糖値をあげる。
食欲を減退させる。
つまりその分だけ、客の食べる料理の量が減る。

 フルーツ類は食べ放題なのだから、どう考えても矛盾している。
ジュースを飲む代わりに、フルーツをかじればよい。

ワ「本当ね。それだけでも感謝しなくちゃあ」
私「だろ。息子たちもみな、それなりに育ったしね」と。

(注:朝食もバイキング方式だったが、朝食の方では、ジュース類は飲み放題
だった。)

●「給料よりも、心の豊かさ」(C新聞・1面コラム)

 昨日、C新聞のコラム(1面)に、こんなエッセーが載っていた。
題して「給料よりも、心の豊かさ」と。
内容は、読まずとも、私にはすぐわかった。
言いたいことも、私にはすぐわかった。
が、読んでみた。

 ……あるサラリーマンが会社をやめ、どこかの島に移住した。
そこで鍼灸師の資格を取り、今はその島で生活している。
収入は何分の1かに減ったが、心豊かな生活を楽しむことができるようになった、と。

 ありきたりの幸福論である。
貧しさや苦労を知らない世代の、たわごとである。
こんなふうに考える人が多くなったら、それこそこの日本は沈没してしまう。
すでに日本は、1人当たりの国民所得で、シンガポールに抜かれている。
2025年までには、韓国にも抜かれると予想されている。
GDPでは、すでに中国に抜かれてしまった。

 タイトルが、『モノよりも、心の豊かさ』というのなら、まだ私も納得する。
しかし今の若い世代は、あの「貧しさ」を知らない。
知らないから、今のままの繁栄が、この先もずっとつづくと錯覚している。
だから平気で、こう言う。

 『給料よりも、心の豊かさ』と。
その記事をまとめたのは、たぶん若い編集者なのだろう。
生活の苦しさを知らないロマンチスト?
あるいは女性?
中高年の編集者なら、こういう記事は書かない。

 たしかにお金では、幸福は買えない。
心の豊かさも買えない。
しかしお金がなくなったら、まちがいなく不幸になる。
心も貧しくなる。
「現実」のもつきびしさが、まるでわかっていない。

●苦労

 私の息子たちにしても、こう言う。
『パパは、仕事ばかりしていて、家族をかまってくれなかった。
家族はバラバラだった』と。

 それはその通りだったかもしれない。
いや、たしかにそうだった。
認める。
しかし私はこう言いたい。
「もっと不幸な家庭を、たくさんのぞいて来い!」と。

 私が子どものころ住んでいた隣の人は、OTさんと言った。
今でも、よく覚えている。
OTさんの家業は、キャラメルを紙を包む仕事。
仕事といっても、内職仕事。
その仕事を朝から夜中までしていた。
2人の子どもがいた。
1人は、私より1級、年上。
その同級生が、家事全体を担当していた。

 そういう苦労を、今の若い人たちは知らない。
知らないから、平気で言う。
「仕事よりも家庭が大切」と。

 が、今のままでは、やがて日本も、あの時代に逆戻り。
すでにそのようになりつつある。
国際経済を戦争にたとえるなら、戦争というのは先手、先手で攻めてこそ、勝てる。
守勢に回ったとたん、負ける。
世界中が血眼(ちまなこ)になって戦争をしているのに、『給料より……』とは!

●日本は貧しい

 またまた愚痴になってしまった。
が、これだけは言える。
苦労を知らないから、感謝の念も生まれない。
今のこの日本の繁栄にしても、自分たちが作り上げたものと錯覚している。

 いつだったか、私が息子の1人に、「戦後の日本は貧しかった」と言ったときのこと。
息子はこう言い返した。
「パパ、そんなのは、自業自得だよ」と。

 しかし今でも日本は、貧しい。
土地も狭い。
農地もない。
資源もない。
あるのは、「日本人」というマンパワーだけ。
そのマンパワーが、パワーを失いつつある。

 公務員が就職人気業種の1位になり、外国へ出たいという若者が
どんどんと減っている。
恋愛ごっこだの、家族ごっこだの、そんな遊びに明け暮れている。
言うなれば、ままごと。
だから義兄は、こう言った。

 「もう一度、日本を貧乏のドン底に叩き落してやればいい。
そうすれば、今の若い人たちも、目が覚めるだろう」と。

 暴論に聞こえるかもしれない。
しかし私は少しも暴論とは思わない。
苦労をしていないから、富や幸福は、「もらうもの」と思っている。
この依存性をぶち壊すには、一度貧乏を、自ら経験させるしかない。

●無事

 が、私たちが「無事で生きてこられたね」というときの「無事」には、もっと
別の意味がある。
たとえばバブル経済のころ、私の教室の周辺だけでも、10教室ほど、幼児教室や
小学生対象の個人塾があった。
しかし今、残っているのは、私の教室だけ。

 また私は学G研という塾連盟のメンバーにもなっていた。
最盛期には、50~60人のメンバーがいた。
アカデミックな雰囲気をもった、すぐれた連盟だった。
が、現在、その中で、生き残っている教室(塾)は、ほとんどない。
私の教室を含めて、1~2教室程度ではないか。
この10年、音信が途絶えてしまったから、詳しくは知らない。

 そういう現実をふまえて、「無事」という言葉を使う。
もっともワイフが「無事」というときは、「健康」をさすことが多い。
「大きな病気をしなかったから、よかった」と、いつも言っている。
そのワイフにしても、0~2歳のころは、やせ細り、「2歳まで生きている
かどうかわからない」と言われていた。

●つぎの世代

 では、どうするか?
どう考えたらよいのか?

 ひとつには教育がある。
教育によって、日本の活力を生み出す。
が、私たちの世代が、つぎの世代に残せるものとしたら、それしかない。
それ以外の部分については、無力でしかない。
はっきり言えば、どうしようもない。

 つぎの世代の世界は、つぎの世代の人たちが作っていく。
「元気」といっても、私たちに残された元気は、もうどれほどもない。
現状を生きるだけで、精一杯。
どうであれ、私たちは、その世界を見ることはないだろう。

●中国人

 ワイフが2度目の入浴から戻ってきた。
濡れたタオルを、物干しに掛けている。
「隣の4部屋くらいは、中国人みたいよ」と。

 前回、秋に来たときも、中国人がたくさん来ていた。
たまたま尖閣諸島付近で、日本の海上保安庁の船と、中国の漁船が衝突したころだった。
中国政府は、日本への観光旅行を中止するなどと言っていた。
が、このホテルには影響はなかった(?)。
そのときも、結構、混雑していた。
ただ回を重ねるごとに、つまり毎年、見るたびに、中国人の態度が大きくなっていく
のには、驚く。
今の今も廊下で、甲高い声をあげて、騒いでいる。
傍若無人。

 このホテルにとっても、また日本全体にとっても、今は、中国サマサマ。
日本のバブル経済がはじけたとき、日本は経済破綻の崖っぷちに立たされた。
その日本経済をかろうじて支えてくれたのが、実は中国だった。
中国の高度成長の波に乗って、日本は何とかもちこたえた。
もし中国からの観光客が来なかったら、このホテルも、経営が成り立たない
だろう。

 ここはじっとがまんのとき。
そのうち静かになるだろう。

●時刻は10時

 時間のたつのは早い。
夕食をとり、2度目の風呂につかって戻ったら、もう10時!
1~2時間という時間が、あっという間に過ぎてしまった。
これはどうしたことか。

 眠りたいという思いと、もっと文を書いていたいという思いが、交互に
現れては消える。
どうしよう?
ワイフと長男は、ベッドの上で、本を読んでいる。

 そう言えば、この1~2日、PSP(ソニーのゲーム機)将棋では、負けてばかり。
集中力がつづかない。
これもサイトカイン(脳内ホルモン)によるものか。
このつづきは、明日の朝、また書く。
この部屋からは、もし天気がよければ、すばらしい朝日が拝めるはず。
では、おやすみ。
1月5日、午後10時。

●午前6時

 時刻は午前6時。
真っ暗闇の中で、パソコンを立ち上げる。
この文を書き始める。

 ……目が覚める前、こんな夢を見ていた。

 私はどこかの(自宅?)にいた。
裏のほうを見ると、雑草の生えた広場になっていて、子どもが何人か遊んでいた。
ワイフは家の中にいて、家事をしていた。
が、そこへ2人の子どもが、家の中に入ってきた。
あとを追いかけるようにして、ブラジル人の母親が入ってきた。
日本語が話せない。
が、どうやら「しばらく子どもを預かってくれ」と言っているようだ。
私とワイフは、2人の子どもを預かることにした。

 夢は、私が何かの遊具を取り出すところで終わった。
そこで目が覚めた。
(自宅?)と言っても、見覚えのない家だった。
古い農家のような家で、土間は、黄色の土がむき出しになっていた。
どうしてそんな夢を見たのだろう。

●1月6日

 今年の日本経済について、どこかの雑誌がその特集を組んでいた。
5~6人ほどの学者や研究者が、その予想を書いていた。
立ち読みだったので、記憶をたどってみる。

(1) 中国のバブル経済が崩壊する。
(2) 日本のインフレが進む(円安になり、1ドルが100円になる。)
(3) 株価があがり、景気がよくなる。
(4) 韓国が「失われた10年に突入する」などなど。

 こうした予想は、例年だと、それほどの幅もなく一致するもの。
が、今年の予想は、みな、バラバラ。
X氏は、景気はよくなると主張し、Y氏は、景気は悪くなるという。
Z氏は、第二、第三のリーマンショックが襲ってくるという。
つまりそれだけ今年の景気は予想がしにくいということらしい。
ひとつの問題として、日本の航空業界を考えてみる。

●J社問題(航空業界)

 J社がかかえる問題は、いくつかある。
ひとつは旧態依然の経営体質。
ひとつはLCC(激安運賃運行)時代への対応。
ひとつはオープンスカイ問題。

 この先、J社が生き残っていこうとすれば、現在のような鎖国状態を政府に維持して
もらう。
国内便専門会社として、国内便だけに徹する。

EUでは、すでにLCCは、日常化している。
わかりやすく言えば、街中の乗り合いバスのような存在になっている。
場合によっては、パリから地方空港まで、300円(日本円で300円だぞ!)で
乗れる時代になった。
客はネットを見ながら、最低料金になったところでチケットを買う。
それをプリントアウトして、空港へかけつける。
そのまま飛行機に乗る。

 そんな芸当が、日本の航空会社にできるだろうか?
とくにJ社にできるだろうか?
プライドばかりが、やたらと強い。
そのプライドをかなぐり捨てて、そこまでLCCに徹することができるだろうか?
できないとするなら、従来どおり、鎖国主義を貫くしかない。
日本の空を細々と飛ぶしかない。
が、それで安泰かというと、そうでもない。

 近く、東京―大阪間が、リニアモーター列車で結ばれる。
新幹線網がさらに充実する。

さらに世界中のLCCが、日本へ参入しつつある。
すでにたとえば札幌から福岡へ行くとき、札幌から仁川(韓国)まで
大韓航空を使い、同じ大韓航空を使って仁川から福岡まで行く。
そんな人がふえている。
そのほうが料金にしても、はるかに安い。

 当の昔に、日本の航空会社は、国際競争力を失っている。
J社はさかんに「黒字になった」とはしゃいでいるが、中身は赤字路線を廃止しただけ。
余剰人員をクビにしただけ。
体質は何も変わっていない。
問題は何も解決していない。

 J社がかかえる問題は、日本経済全体がかかえる問題と考えてよい。
つまりJ社は、日本経済の縮図。

製造会社は海外で活路を見出しているが、航空会社にはそれができない。
できるとすれば、逆に人件費の安いパイロットや客室乗務員を、外国から雇うという
方法がある。
整備は外国の整備会社に任す。
つまり日本の航空会社を、外国の航空会社と同じレベルに置く。
そこからスタートする。
何なら、J社の本店を、タイのバンコクに置けばよい。 

いっそのこと、日本、台湾、韓国、マレーシア、シンガポール、フィリッピンで
共同して、1つの航空会社を作ったらどうか。
そのほうがわかりやすい。

かなり乱暴なJ社再建論だが、大筋ではそれほどまちがっていないと思う。

 ……それにしても、1企業を救済するために、国税を1兆円も使う必要は
本当にあったのだろうか。
国民1人当たり、約1万円。
浜松市の人口は80万人だから、浜松市だけで、80億円。
カルフォルニア州より小さな国に、航空会社が2社。
子会社も含めると、10社以上。

●ロビーで

 先ほどワイフがホテルのアンケート用紙に、意見を書いた。
それには「大満足」とあった。
よかった。

 私はロビーにあった椅子を窓側に向けた。
そこに座り、今、この文を書いている。
眼下には、渥美半島の先が見える。
小さな小山があり、灯台はその小山に隠れて見えない。
先ほど自動車運搬船が、左方面からやってきて、右方面へと消えていった。
空は相変わらず曇り。
鉛色の黒い影を伴った雲が、すぐ上に見える。

 風は強い。
朝、露天風呂に入ったが、風で湯しぶきがあがり、私の顔面を叩きつけた。
波も荒いはずだが、ここから見るかぎり、のどかな冬の海。
幾重にも皺(しわ)になった海面が、ゆっくりと岸へ打ち寄せている。

 「いい正月だったね」と言うと、ワイフは満足そうに笑った。
やりたいことは、すべてした。
そんな満足感が私の心を満たした。

 で、今度の正月を総括すると、こうなる。

「子離れと、居直りの正月」。
やっと子離れができた。
子離れを完成させた。
「これからは私の人生」と。

「居直り」というのは、「私の人生は、こんなもの」と、自分に納得できた。
たいしたことはできなかった。
これからもできないだろう。
あるがままの自分を認め、そのまま残りの人生を生きていく。
つまり、これからは、もうだれにも邪魔されず、自分の人生を生きていく。

 ……2年前、実兄と実母を亡くした
昨年、実家を処分した。
姉との5年闘争にも、ケリをつけた。
そして今年、2011年の1月。
息子たちとも、ケリをつけた。
私は生まれて始めて、「自由」を勝ち取った。
今の私を束縛するものは、何もない。
「私は自由だ!」と。

 もっともワイフに言わせると、「何よ、今ごろ」となる。
「あなたはね、若いころは、どうしようもないマザコンだったのよ。
60歳を過ぎて、やっと子離れできたのよ」と。
先ほども、ここまで書いたことを読み聞かせてやったら、そう言った。

私「でもね、つい昨年まで、ぼくはこう考えていたよ。
もし息子たちの身に何かあれば、家や土地を売ってでも助けてやろうと」
ワ「今どき、そんな親はいないわよ。息子たちだって、そんなこと望んでいないわよ」
私「そうだね。でもね、ぼくはお前と結婚する前から、収入の半分を、
実家へ送っていたよ。息子たちには、そんな気持ちはみじんもないよ」
ワ「今どき、そんな若い人はいないわよ。時代が変わったのよ」
私「そうだね」と。

●常識と意識

 一度心の中にできた常識を変えるのは、容易なことではない。
意識を変えるのは、さらに難しい。
が、私には私の常識があった。
その常識に従って、自分の意識を作りあげた。
私なりの家族像、親像、親子像、家庭像を作りあげた。

 が、時代は変わった。
たしかに変わった。
その変化を知りつつ、その変化に順応できなかった。
できないから、がんこ親父となり、それをワイフや息子たちに押しつけた。
が、そこで猛烈な反発を食らった。
考えてみれば、それだけのこと。

 本当によい正月だった。
2011年1月6日。
伊良湖ビューホテル・ロビーにて。
近く、改装工事に入るという。
それが終わったら、また泊まる予定。
最後に繰り返しになるが、伊良湖ビューホテルほどの景観を備えたホテルは、
そうはない。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
BW はやし浩司 2011年正月 伊良湖ビューホテル はやし浩司 2011-01
06)


【3】(近ごろ、あれこれ)□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□□

●1月7日

++++++++++++++++++

今朝は、運動、なし。
そのこともあって、寒くてしかたない。
先ほどまで、手先は、こたつの中に入れたまま。
今、やっと手を出した。
キーボードを叩き始めた。

いよいよ明日から、仕事始め。
長い休みだった。
それもあって、緊張感が、どうも盛りあがらない。
ワイフは「午後は、映画を観に行こう」と言っている。
運動不足もあって、何となく、体がだるい。
ブルブルと震えたあと、あくびがつづけて出る。

窓の外には、栗の木。
まだ黄色い葉を残して、がんばっている。
この浜松では、今ごろが、「秋」ということになる。
やがて冬のないまま、春を迎える。

+++++++++++++++++++

●折りたたみ式自転車

 3、4日前、折りたたみ式自転車を買った。
値段は1万500円。
定価は1万5000円とか。
新春初売り、目玉商品ということで、その値段で売ってもらった。
安い!

 この自転車なら、車(プリウス)で持ち運べる。
そう考えて、買った。
が、まだ一度も乗っていない。
明日から通勤に乗るつもり。
帰りはワイフの車に積んで帰ればよい。

●「遊びにおいでください」

 日本人は、「遊びにおいでください」という言葉を、あいさつ代わりに使う。
深い意味はない。
あくまでも、「あいさつ」。
年賀状などにも、そう書いてくる人は多い。

 とくに岐阜県の山間地方では、よく使う。
「正月には来てください」
「昼飯を食べていってください」
「またうちに寄ってください」と。

 そう言われた方も、それをよく知っているから、適当に答える。
「ええ、また……」とか、何とか。
そういう言葉を真に受けてはいけない。
「じゃあ、来週にでもおうかがいします」などとでも言おうものなら、さあ、たいへん!
相手の様子や態度が、ガラリと変わることも珍しくない。

 一方、オーストラリア人は、こうした「あいさつ」をしない。
「うちで泊まれ」と言ったら、言葉通り、受け取ればよい。
むしろ断るほうが、失礼。
だからめったにそういう言葉を、使わない。

 で、困るのが私。
相手にそう言われたとき、どこまで本気で考えてよいか、わからないときがある。
迷う。
一方、「口のうまい人」というのは、多い。
相手が本気になる一歩、すれすれの手前で、言葉を切る。
「じゃあ、一度、行こうかなあ」と思い始めた矢先、「じゃあ、さようなら」と。

 こういた言い方を、日本人のやさしさと解釈すべきか。
それともいいかげんさと解釈すべきか。
ただ言えることは、日本人も、欧米化し始めているということ。
言葉を言葉通りに受け取る人が、ふえてきた。
一方、そういうあいまいな言い方をする人が、減ってきた。

 私は、そのほうが、よいと思っている。
たとえばこの浜松では、あまりそういう言い方をしない。
その分だけ、相手の心がよくわかり、つきあいやすい。

 ところで私自身は、そういう言葉を使わない。
あいまいな言い方イコール、ずるい言い方ととらえる。


Hiroshi Hayashi+++++++JAN. 2011++++++はやし浩司・林浩司

【土星の輪(環)】(不思議探検byはやし浩司)

+++++++++++++++++++++++

昨夜、床に就いてから、土星のことを考えた。
土星の輪が気になった。
(本当は「環」と書いて「わ」と読む。以下、「輪」で統一。)
「どうして土星の輪が、輪なのか?」と。
とたん、頭の中が冴えてしまった。

土星の輪が輪であるためには、何らかの力、たとえば
磁場が働いているはず。
その力は、どこでどのようにして生み出されて
いるのか。

また輪なら輪でよい。
どうしてその輪は、レコード盤のようになっているのか。
もちろん厚みはあるはず。
が、宇宙から見ると、紙のように薄い。
土星の大きさに比べると、極薄のパラフィン紙のよう。

あの輪は、小さな岩石でできているという。
それはわかるが、どうして岩石どうしが衝突をしないのか。
衝突を繰り返せば、輪はバラバラになってしまうはず。
小さな岩石というか、衝突を繰り返せば、砂のように
なってもおかしくない。

が、最大の謎は、なぜあの輪には、「筋」があるのか。
しかもその筋は、写真で撮影されるたびに、微妙に
模様を変えている。
(これは写真の取り方にもよるのかもしれないが……。)
どうして筋の模様が変わるのか。

いつもならこういうときは、つまり何か疑問をもったような
ときは、書斎へ入る。
調べる。
しかし昨夜は、寒かった。
私の書斎は、小さなこたつだけ。
床は、アイススケート場の氷のように冷たい。
書斎へ戻る気がしなかった。
そのままがまんした。
眠ってしまった。

++++++++++++++++++++++

●カッシーニ

 土星探査機、カッシーニが、不思議な写真を地球に届けてきた(2009年8月12日)。
それには土星の輪を横切る、謎の物体が移されていた。
輪の大きさから計算しても、巨大な物体と考えてよい。

(Photo1)

width="461" height="316" alt="090811-saturn-equinox-rings-picture_big.jpg">

中央の白い物体が、それである。
いったい、この物体は、何なのか。

 それはさておき、土星の輪の構造について、「AstroArts」サイトは、
つぎのように説明している。

『粒子の大きさを表している。5センチ以下の大きさの粒子が少ない領域が紫、5センチと
1センチ以下の粒子が含まれる領域がそれぞれ緑と青に着色されている。写真で白く写って
いる領域は、粒子があまりに集まっているため電波による撮影ができなかった部分である。
他の画像と合わせて考えると、どうやら土星の環は、どの領域も様々な大きさの粒子が集
まってできていて、大きい物で数メートルになるようだ』(同・サイトより)。

(Photo2)

width="1000" height="750" alt="rings.jpg">

 つまり岩石といっても、大きいので数メートル、5センチ~1センチ程度ということ
らしい(カッシーニの分析による)。
が、土星にまつわる謎は、これだけではない。

たとえば土星の北極付近を流れるジェット気流は、何と六角形になっている。
カルフォルニア工科大学の、サヤナギ・クニオ氏も、「地球の気象現象の規模が数週間程度
であることを考えると、この六角形構造の寿命の長さは特別な現象だ。これは、木星の大
赤斑を形成する不思議な気象条件に匹敵する謎だ」(Livedoor News)と述べている。

 詳しくは……
http://news.livedoor.com/article/detail/4498557/

 が、ここでは土星の輪についての謎に焦点をしぼりたい。

●インターネット

 しかし便利になった。
すばらしく便利になった。
15年前なら、こうした疑問をもったら、図書館へ足を運ばねばならなかった。
が、今は、小さな書斎の中で、瞬時にそれが調べられる。
しかもそれだけではない。

 たまたま火星の写真を見ていたときのこと。
何と、その中に、私とワイフがあの夜見たのと同じ形のUFOが写りこんでいるのを
知った(NAVARサイト)。
驚いた!

http://matome.naver.jp/odai/2128073146356728601/2128081244857809503

(Photo3)

width="1023" height="1023" alt="d88cbd81.jpg">

width="480" height="640" alt="●火星上のUFO.jpg">

 火星の上空に、ブーメラン型のUFOが写っている。
この形は、まさに私たちが、あの夜、見たUFOの形である。
しかも35年近くも、前に!
それについては、地元の中日新聞に記事を書かせてもらった。
またまた話が脱線してしまうが、どうか許してほしい。
そのときの記事の一部をここに掲載する。
イラストは、その夜私たちが見たUFOである。
このUFOと、火星上空を飛ぶ(?)UFOと比べてみてほしい。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

(photo4)

width="907" height="1215" alt="img126.jpg">

http://www.flickr.com/photos/86343436@N00/58300138/
http://www.flickr.com/photos/86343436@N00/58300138/sizes/l/in/photostream/

 こんなことまでわかるから、インターネットは、たまらない!
ぞっとするほど、楽しい!

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●再び土星の輪

 土星の輪は、12本の環と、6本の隙間でできているという。
それぞれに名前がついている。
が、それについて調べていたら、またまたとんでもない写真が、目にとまった。

 同じ「NAVAR」サイトは、土星の輪の上に写る、巨大なUFOの写真を紹介
している。

http://matome.naver.jp/odai/2128073146356728601/2128081197357795203

 いったい、これはどういうことなのか?
この写真の信憑性も問題になるが、土星には、(「土星にも」と書くべきか)、底知れぬ
謎が隠されていることがわかる。

●土星

 土星自体は高速で回転している。
そのため土星は完全な球形ではなく、扁平な形をしている。
そのことと磁場の形成と関係あるかどうかは、私にはわからない。

 なおウィキペディア百科事典は、土星の構造について、つぎのように説明している。

『……土星の内部は木星と似ている。中心に岩石の核があり、その上に液体金属水素の層、
水素分子の層がある。様々な氷も存在している。
土星の内部は高温であり、核では12,000K に達し、土星が太陽から受けているよりも多く
のエネルギーを放出している。
このエネルギーのほとんどは、ケルビン・ヘルムホルツ不安定(重力によるゆっくりとし
た圧縮)により生成されていると考えられているが、それだけで熱生成の全てが説明でき
ているわけではない』と。

 土星の内部では、何か、不思議なことが起きているらしい。
では、土星の輪はどうなのか?

●輪の構造

 土星の輪の構造については、『宇宙ニュース大辞典』が詳しく説明している。

http://kakocha.blog119.fc2.com/blog-entry-45.html

『……最近の望遠鏡や性能のよい双眼鏡を使えば土星の環は容易に観測することができる。
環は土星の赤道から 6,630 km から 120,700 km の距離まで広がっており、シリカや酸化
鉄、氷の粒子などで構成されている。
粒子は細かい塵状のものから、小さな自動車程度の物まで様々である。
土星の環の起源については有力な説が2つある
一つは19世紀にエドゥアール・ロシュが唱えた説で、土星の衛星が土星に近づきすぎて潮
汐力によって破壊されたというものである。
この前提として、破壊された衛星に彗星や小惑星が衝突したとされている。
もう一つはリングの構成物は元々衛星ではなく、土星形成時の星雲の成分がそのまま外に
残った物という説である。
後者で形成された場合、土星の環は数百万年も形状を維持できるほど安定していないため、
この説は今日ではそれほど広くは受け入れられていない。

土星の環は内側から順にD環、C環、B環、A環、F環、G環、E環があり、F環、G環
はよじれた構造をしている。
地球から観察した場合、環の間隙は最も大きなカッシーニの間隙とエンケの間隙のみ見る
ことができるが、ボイジャーは土星の環に何千もの空白区間があることを発見した。
この構造は土星にある多くの衛星の副産物と考えられる。
また、衛星の運動以外では粒子同士の重力的共鳴現象によって環を形作っていると考えら
れる。

環の厚さはその大きさに比べて非常に薄く、特に内側ほど薄い。
各環の中央部の厚さは不明であるが、端部ではC環が約5m、B環が5~20m、A環が10
~30mである。仮に土星本体の直径を10mとして模型を作ったとすると、環の厚さは数μ
m程度となる。
なお、G環の厚さは100km、E環は1万kmと推定されている。

F環は、羊飼い衛星のパンドラとプロメテウスの二つの衛星によって形を維持していると考
えられており、物質密度の高いコアという部分と淡いストランドという部分で構成され、
形状は常に変化している。
2005年9月のカッシーニの観測により、F環のストランドが螺旋状であることが発見され
た。螺旋構造の成因はF環とS/2004 S 6の衝突によると推測されている。

2006年3月、カッシーニによってエンケラドゥス南極付近に噴出孔が発見され、E環はこ
こから放出された物質によって形成されたと考えられている』(以上、『宇宙ニュース大辞
典』より)。

●どうして「輪」なのか。

 土星の輪の構造については、よくわかった。
が、どうして「輪」なのか。

それについても、『宇宙の大辞典サイト』(上述)は、詳しく説明している。

『1980年まで、土星の環の構造は土星の重力のみによって形作られると説明されてきた。
しかし、ボイジャーはB環のなかに暗い放射状の構造を発見した。
これはスポークと呼ばれ、重力による環の軌道運動だけでは説明できない物だった。
この現象は土星の環がほぼ土星の磁気圏内を運動しているため、環を構成している粒子の
電磁相互作用によって生じていると考えられている。
しかしスポークが形成される原因ははっきりと分ってはいない。

カッシーニは2004年7月の土星到着以来、ボイジャーと同等以上の精度で環を撮影したが、
しばらくの間スポークは認められなかった。
2005年9月に、スポークの写真が得られ、四半世紀を経てその存在があらためて確認され
た。スポークは、環の平面が太陽と大きな角度をなす土星の夏・冬には消失し、環の平面
が公転面と重なる土星の春・秋に姿を現すと考えられている』(以上、『宇宙ニュース大辞
典』より)。

●スポーク?

 スポーク?
自転車のスポークと同じように考えてよいのか?
B環の中に、放射状の構造(?)を発見したという。

(Photo5)

width="470" height="485" alt="土星の輪に現れるスポーク">

『……この現象は土星の環がほぼ土星の磁気圏内を運動しているため、環を構成している
粒子の電磁相互作用によって生じていると考えられている。しかしスポークが形成される
原因ははっきりと分ってはいない』(Wapediaより)。
写真の黒い影が、そのスポークと呼ばれる部分である。
そのスポークも、土星の輪の生成に関係がある(?)。

●結論

 結局、私ごときの素人が、とやかく言うような問題ではない。
それが結論ということになる。
この分野の専門家たちが、土星の輪についても、徹底的に研究、分析を行っている。
私がもったような疑問など、この世界では、幼児の戯言(たわごと)のようなもの。
月を見ながら、「どうして月は落ちてこないの?」と。
そうたずねる幼児と同じ。

 ……ということで、この話はここまで。

 それにしても宇宙は謎に満ちている。
あれこもこれも謎だらけ。

 土星の輪にしても、しかり。
これで謎が解けたわけではない。
輪のことを調べていたら、今度は「スポーク」が出てきた。
「UFO」も出てきた。
六角形を描いて回転する、大気の流れまで出てきた。
さらに火星上のUFOまで出てきた。
ふつうの形なら驚かないが、それは明らかにブーメラン型をしていた。
さらに土星の輪の上に並ぶ、巨大なUFOも出てきた。

 まさに何でもござれ!

 ……しかし眠られぬ夜は、こうしてはるかかなたの宇宙に視点を置くとよい。
心が広くなる。
夢見もよい。

(はやし浩司 家庭教育 育児 教育評論 幼児教育 子育て Hiroshi Hayashi 林浩司 
BW はやし浩司 土星の環 土星の輪 スポーク 土星の輪の謎 土星の環の謎 火星
のUFO)


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