●日中経済戦争
【日中経済戦争】(はやし浩司 2011-06-10)
●中国のバブル経済の崩壊
2011年に入ってから、中国経済が
急速のおかしくなってきた。
「11月、北京市の賃貸家賃と住宅価格の比率は500倍を突破、国際的な基準とみなされている200倍を大きく上回るなどバブルが懸念されている」(「ネットの声」より)と。
500倍?
200倍?
その国の経済はさまざまな統計的データをもとに、算定される。
しかしこんな経済指標があるとは、私は知らなかった。
わかりやすく言えば、こうだ。
国際的な基準によれば、一戸あたり2000万円で建設された高層住宅であれば、家賃は、200分の
1の、約10万円(月額)が、相場、それが中国では、4万円。
「安い」というのではない。
貸し手は、住宅価格の高騰を見込んで、つまり投資として高層住宅を建設する。
が、10万円では高すぎる。
だから4万円。
が、これでは元は取れない。
つまり無理がある。
その無理が、今、まさにはじけようとしている。
……というのは、一例。
今、「中国経済 バブル崩壊」で検索すると、60万件もヒットする。
中国経済の崩壊は、きわめて近い。
サーチチャイナのHPには、つぎのようにある。
「……投資調査会社A・ゲーリー・シリングのシリング氏はこのほど、「中国経済は2012年に『ハードランディング』することでバブルがはじけ、世界経済が衰退する可能性がある」との見解を示した。環球時報が報じた」(サーチチャイナ)と。
日本のときとちがい、中国では土地バブルは、起きない。
土地はすべて国家に帰属する。
それで「住宅」となる。
が、それにしても……!
●被害を最小限に
とはいっても、私は何も中国経済のことを心配しているわけではない。
ただいつもこう、思っている。
「日本よ、日本人よ、お人好しはやめよう」と。
こと経済に関して言えば、食うか食われるか。
それが現実。
サッカーの試合を思い浮かべればよい。
それが巨大化したのが、国際経済。
勝つか、負けるか。
そういう世界では、「お人好し」は通用しない。
よい例が、オウンゴール。
相手チームがヘマで、オウンゴールにしてくれれば、私たちはそれを喜ぶ。
もちろんその反対もある。
それが国際経済。
中国のバブル経済が崩壊すれば、もちろん日本経済も大打撃を被る。
しかし日本は、中国の、これ以上の台頭を許してはいけない。
経済的脅威だけが問題ではない。
軍事的脅威もある。
そのためにも、中国のバブル経済崩壊を、歓迎はしないまでも、日本はうまく利用する。
あるいは被害を最小限に抑えるための準備だけは、今から、しっかりとしておく。
●アメリカ経済
中国経済だけではない。
アメリカ経済もおかしい。
このままではデフォルト(債務超過=国家破綻)すると言われている。
この8月にも、第一の危機がやってくるという(2011)。
が、アメリカのばあい、いざとなったら、札・印刷機を回せばよい。
お金はいくらでもある。
その一方で、アメリカ・ドルをほしがっている国は、いくらでもある。
そういう意味で、「基軸通貨」というのは、強い。
強いが、いつまでも強いというわけではない。
ドルへの不信感は、そのまま貴金属価格の高騰へとつながっている。
現在、金はグラム4000円以上、プラチナは、グラム5000円以上。
が、それだけではない。
加えてEU経済もおかしい。
もちろん日本経済もおかしい。
おかしいが、こうして書き出したら切りがないので、この話はここまで。
●上海の現状
上海に住むMさん(友人、女性)が、こんなレポートを送ってくれた。
中国の実態経済をかいま見るようで、たいへん興味深い。
【上海のMさんより】
●不動産について:
不動産を買う事がないので、また、周囲の日本人駐在員で不動産を買う人も聞いたことが無いので何ともいえませんが。。。
知り合いの中国人は既に上海市内に3物件、日本に2件あるそうです。
更に、もう1件、日本に買うとか。
我が家の家賃はこの3年上がっていませんが、上海市内では、少し前から家賃は上昇傾向にあります。
賃貸に関してはまだまだ強気だと思います。
大家が店子を追い出したいがためにビルの電気を止めてしまって、お店を移転せざるを得なくなった。。。なんて話はよくあります。
分譲は、先にも書いたように、具体例を知らないので何も言えません。
ただ、億ションは未だ、たくさんあります。
今まで住んでいたところが更新を機に値上がりするので、引っ越す、という知人が最近2件ありました。
2人ともマンションは別の場所です。
携帯にマンションの宣伝がよく送られてきます。
今日来た物件は「72平米。頭金46万元(=570万円)」。
物件の値段は書かれてません。場所は未だ開通してない地下鉄の駅のそば、というだけ。
昨日きたのは「100万元(=1240万円)より。
地下鉄○号線××駅そば。
サービスアパートメント」。
決して上海市中心部ではありません。
ちなみにスターバックスのカフェラテ(トールサイズ)、25元(310円)。
タクシーの初乗り料金12元(149円)。
朝日が中国で生産販売している牛乳、1L、25元(310円)。
近所の果物屋の今日のスイカ、1.7元(21円)(500gあたり)。
近所のローカルパン屋の食パン、1斤7元(87円)。
2006年当時は4、5本しか通ってなかった地下鉄がいまや建設中のものを含めて13本あります。
(あっという間に出来てしまう上海の地下鉄!)
Mより
1元=12・4円(2011年6月10日現在)
(以上、(かっこ)内は、私の方で計算。)
Hiroshi Hayashi+++++++June. 2011++++++はやし浩司・林浩司
【今週は、「家族」について学習しました】(年長5、6歳児)
Hiroshi Hayashi+++++++June. 2011++++++はやし浩司・林浩司
●今日は6月10日、ワイフの誕生日
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今日は6月10日、ワイフの誕生日。
ワイフは、満xx歳になる。
仕事の帰りに、弁当とケーキを買った。
家に帰って、息子と3人で祝った。
が、すぐ外出。
今夜は、『X-Men』の先行上映会があった。
午後8時から。
ワイフの誕生日プレゼント(?)をかねて、それを観た。
星は、3つの★★★。
その映画の帰り。
今夜は田町(浜松市の中心街)にある、
クレタケ・インというビジネスホテルに
泊まることにした。
誕生日には、特別割引ということで、
一泊2800円で泊まれる。
それにポイント割引が200円ついて、
2600円!
2人で、2600円。
クレタケ・インさん、ありがとう。
・・・ということで、今、この原稿を
そのホテルの中で書いている。
時刻はまもなく11時になるところ。
ワイフは、風呂に入っている。
+++++++++++++++++++
●出かける(=外出する勇気)
先日、近くの温泉で出会った男性が、こう教えてくれた。
70歳くらいの男性だが、精悍な顔つきをしていた。
「秘訣は何ですか?」と聞くと、こう教えてくれた。
「出かける勇気をもつことです」と。
私「出かける勇気?」
男「そうです。出かける勇気です。年を取ると、出かけるのがおっくうになります。できれば家の中で、ゴロゴロしていたいと思うようになります。そういう自分にムチを打って、あえて出かけます。その出かけるとき、勇気がいります。だから出かける勇気なのです」と。
ナルホド!
その通り!
年を取ったら、あえて外出する。
その努力を怠らない。
用がなくても、外出する。
その勇気を失ってはならない。
実は、今夜もそうだった。
「X-Men」(ファースト・ジェネレーション)については、あまり観たいという欲求が起きてこなかった。
似たような映画はたくさん観た。
「アイアンマン」もそのひとつ。
しかしあえて外出。
映画は、ボケ防止によい(?)。
証明された事実ではないが、そんな気がする。
●ミュータント(突然変異体)
猿人に対して、人類がいる。
その人類に対して、ミュータント(突然変異体)がいる。
人類とミュータントの関係をわかりやすく説明すると、そうなる。
そのミュータント。
さまざまな超能力(特殊能力)をもっている。……そうだ。
映画「X-Men」の中では、そうなっていた。
が、観ているうちに疑問、また疑問。
ただの娯楽映画なのだから、楽しめばよい。
それはよくわかっているが、疑問、また疑問。
で、結論はこう。
「あんな程度のミュータントたちが出現したら、世界は大変なことになる」と。
「あんな程度」というのは、あんな程度。
そこらのチンピラに少し毛が生えたような人間(?)。
欲望のかたまり。
仮にそんな能力があったとしても、安易に使ってもらっては困る。
映画の中で、ミュータントたちはこう言う。
「我々が王となって、世界を支配する」と。
しかし、だ。
私なら人間の世界など相手にしない。
冒頭に書いたことを思い出してほしい。
こう書いた。
「猿人に対して、人類がいる。
その人類に対して、ミュータントがいる」と。
猿が島へ行って、猿の「王」になったところで、どんな意味があるというのか。
あんな猿どもを相手にし、王様気分になったところで、それで満足できるというのか。
たとえば私の山荘近辺には、数10匹もの野生の猿が住んでいる。
動物は嫌いではないが、猿たちといっしょに生活しろと言われても、私にはできない。
断わる。
ミュータントにしても、そうだ。
自由に空を飛べる。
すさまじい破壊力で、ビルごと吹っ飛ばすこともできる。
どんな人間にも変身できる。
そんなミュータントが、人間の世界など、相手にするだろうか。
相手にされる人間だって、困る。
つまり脳みそのレベルは、そのまま。
人間のまま。
だから「世界はたいへんなことになる」。
●「お茶にすれば、8分の1」?
まず民間の販売会社から、指摘をされた。
それを受けて、県側はこう言った。
「混乱を招くから、公表を差し控えてほしい。県も独自で検査をするから」(中日新聞)と。
その結果、静岡県の本山茶から、基準値以上の放射線が観測された。
それを受けて、県側は、「出荷自粛を要請した」。
が、このあとの説明が、ヘン!
「検査したのは、5倍に濃縮された荒茶。お茶にしてのむときは、(湯で薄められるので)、8分の1になる」と。
だから「基本的には安全」(静岡県知事・談話)と。
私はこれを読んだとき、「日本の数学教育は何のためにあるのか?」と、思わず考え込んでしまった。
微分や積分の問題は解けても、簡単なかけ算ができない?
もう一度、よく読んでみてほしい。
製茶組合(=県)の言い分は、こうだ。
(1)5倍の濃縮した荒茶で検査したのだから、放射線濃度も5倍になった。
(2)しかし飲むときは、お湯で薄めて飲むので、8分の1になる。と。
●放射線量に「しきい値」はない
しきい値……つまり「これ以下の量なら、安全」という基準は、こと放射線に関してはない。
ほかの薬物、毒物には、それがある。
しかし放射線に関しては、ない。
つまり「20ミリシーベルト以下なら安全」という、言い方そのものが、ナンセンス。
それを百も承知の上で、「8分の1になるから、安全」とは?
では、同じお茶を8杯飲んだら、どうなるのか。
お茶というのは、毎日、飲む。
飲む量にも、個人差がある。
多い人だと、(私のばあい)、1日に1~2リットルも飲む。
体内に蓄積される放射性物質は、当然、その分だけ、多くなる。
●10シーベルトで即死
10シーベルトの放射線を浴びたら、即死と言われている(「原発事故」宝島社)。
もう少し正確には、こうある。
(ベクレルとシーベルトちがいについては、何度も書いてきたので、ここでは省略する。)
『4シーベルトで、50%が急性傷害死。
これは国際放射線防護委員会(ICRP)の認めた(半数致死)に相当する。
ちなみに、2・2シーベルトで、5%が、急性傷害死、9・3シーベルトで、99%が
急性傷害死する』(同書、P24)と。
もう少し数字を整理してみよう。
2・2シーベルト…… 5%が急性傷害死
4シーベルト ……50%が急性傷害死
9・3シーベルト……99%が急性傷害死
そこで問題なのは、では1シーベルトなら安全かという問題。
もちろん答えは「NO!」。
「急性」から「晩発性」へと移行するだけである。
仮に1シーベルトの放射線を受けた人が、平均1年後に死亡したとする。
では、半分の0・5シーベルト(500ミリシーベルト)の人はどうなるのか。
単純に計算すれば、2倍の平均2年後に死亡することになる。
「しきい値はない」というのは、そういう意味である。
●風評?
すでにオーストラリアでは、「静岡県も汚染された」というニュースが飛び交っている。
さっそく、オーストラリアのK君からメールが入った。
「静岡県も汚染されたというニュースが流れているが、これは誇張なのか、それとも事実なのか」と。
私はこう返事を書いた。
「残念ながら、事実だ」と。
こうした事実を、何とか「風評」とした片づけたがる県や製茶業界。
気持ちはわかるが、これはもう風評の段階を超えている。
風評というのは、根も葉もないデマをいう。
つまりもうデマではない。
事実である。
そこで重要なことは、事実は事実として受け入れた上で、たとえばこうする。
(1)これから出荷するお茶については、すべて検査し、それがもつ放射線量を表示する。
今のように、(たまたま販売会社から指摘され、県が検査した製茶工場だけをさして)、「ほかの製茶工場では、基準値を下回っていました」では、国民は納得しない。
言い換えると、こういうごまかしを繰り返すから、国民は不信感をもつ。
政府の言うことを信用しなくなる。
結果として、風評(?)だけが、ひとり歩きするようになる。
●数学
ともあれ、お湯に溶かして飲むから、8分の1の放射線濃度になるというのは、インチキもよいところ。
繰り返すが、そういうお茶を、8杯飲んだら、同じ。
どうしてこんな簡単なかけ算も、できないのか?
言い換えると、学校教育というのは、何のためにあるのか。
計算はできる。
問題も解ける。
しかし自分で考える力がない。
またそういう力を育てていない。
だからこういう説明を受けると、そのまま鵜呑みにしてしまう。
「5倍に濃縮したのだから、放射線量が5倍になって当たり前」
「お湯に溶かすから、8分の1になるから、安全」と。
繰り返すが、荒茶であろうが製茶であろうが、私たちはそれを「お茶」という。
私たちは、そのお茶を飲む。
「濃縮したから、放射線量が5倍になった」というのは、言い訳にもならない。
ともあれ、福島第一原発では、多くの人たちが事故処理の作業に当たっている。
今の今も、大量の放射線を、全身に浴びながら、作業に当たっている。
そういう人たちには、本当に頭がさがる。
申し訳ない気分にすらなる。
が、「どうかがんばってください」と言ったところで、言葉が詰まってしまう。
つまりそういう人たちと比べると、私たちが心配している放射線の量などというのは、微々たるもの。
それに10年後、20年後にがんになるとしても、ちょうどそのころ平均寿命も尽きる。たいへん悲しいことだが、そこまで割り切らないと、この先、お茶すら飲めなくなる。
ただ一言。
政府も自治体も、ウソや隠しごとをしないで、「事実」をありのまま公表してほしい。
あとは私たち自身が、自分で考え、行動する。
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