Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Saturday, March 15, 2008

*How can we prevent from bullying among children. Here is my suggestion.

●好きな子、嫌いな子(Those whom we like, those whom we don’t like)
Here I introduce an easy way to know its each relationship between children, developed by Morea. Just advice children to write the names, with whom he or she wants to sit next or with whom he or she doesn’t want to sit next. Then we can know who is suitable as a leader of the class or who is supposed to be bullied in the future. Then we can apply this for preventing of bullying among children.)

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以前、こんな原稿を書いた。
この原稿が、思わぬところで、
反響を呼んでいる。

「反響」といっても、
たいしたものではないが、
まず一読してほしい。

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【あなたは過関心ママ?】

●過関心は子どもをつぶす

 子どもの教育に関心をもつことは大切なことだが、しかしそれが度を超すと、過関心になる。こんなことがあった。

ある日一人の母親が私のところへやってきて、こう言った。「学校の先生が、席決めのとき、『好きな子どうし、並んでいい』と言ったが、うちの子(小二男児)のように友だちがいない子どもはどうすればいいのか。そういう子どもに対する配慮に欠ける行為だ。これから学校へ抗議に行くので、あなたも一緒に来てほしい」と。さらに……。

 子どもが受験期になると、それまではそうでなくても、神経質になる親はいくらでもいる。「進学塾のこうこうとした明かりを見ただけで、カーッと血がのぼる」と言った母親もいたし、「子どものテスト週間になると、お粥しかのどを通らない」と言った母親もいた。しかし過関心は子どもの心をつぶす。が、それだけではすまない。母親の心をも狂わす。

●育児ノイローゼ

 子どものことでこまかいことが気になり始めたら、育児ノイローゼを疑う。症状としては、ささいなことで極度の不安状態になったり、あるいは激怒しやすくなるのほか、つぎのようなものがある。(1)どこか気分がすぐれず、考えが堂々巡りする、(2)ものごとを悲観的に考え、日常生活がつまらなく見えてくる。さらに症状が進むと、(3)不眠を訴えたり、注意力が散漫になったりする、(4)無駄買いや目的のない外出を繰り返す、(5)他人との接触を避けたりするようになる、など。

 こうした症状が見られたら、黄信号ととらえる。育児ノイローゼが、悲惨な事件につながることも珍しくない。子どもが間にからんでいるため、子どもが犠牲になることも多い。

●汝(なんじ)自身を知れ

 過関心にせよ、育児ノイローゼにせよ、本人自身がそれに気づくことは、まずない。気づけば気づいたで、問題のほとんどは解決したとみる。そういう意味でも、自分のことを知るのは本当にむずかしい。『汝自身を知れ』と言ったのはキロン(スパルタの七賢人の一人)だが、哲学の世界でも、「自分を知ること」が究極の目的になっている。

で、このタイプの親は明けても暮れても、考えるのは子どものことばかり。子育てそのものにすべての人生をかけてしまう。たまに子どものできがよかったりすると、さらにそれに拍車がかかる。いや、その親はそれでよいのかもしれないが、そのためまわりの人たちまでその緊張感に巻き込まれ、ピリピリしてしまう。学校の先生にしても、一番かかわりたくないのが、このタイプの親かもしれない。

●生きがいを別に

 子育ては人生の「大事」だが、しかし目標ではない。そこでこう考える。『子育ては子離れ』と。子育てを考えたら、一方で手を抜くことを考える。手を抜くことを恐れてはいけない。子どもというのは不思議なもので、手を抜けば抜くほど、たくましく自立する。

要するに「程度を超えない」ということだが、それがまた親子のきずなを深める。あのバートランド・ラッセル(イギリスの哲学者、ノーベル文学賞受賞者)もこう言っている。『子どもに尊敬されると同時に子どもを尊敬し、必要な訓練はほどこすけれども、決して程度を超えない親のみが、家族の真の喜びを与えられる』と。

●一人の人間として

 あなたが母親なら、母親ではなく、妻でもなく、女性でもなく、一人の人間として、生きがいを子育て以外に求める。ある母親は、娘が小学校へ入学すると同時に手芸の店を開いた。また別の母親は、医療事務の講師をするようになった。地域の会に積極的に参加するようになった人もいるし、何かのボランティア活動をするようになった人もいる。

そういう形で、つまり子育て以外のところで、自分を燃焼させる場をつくり、その結果として子育てから遠ざかる。

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●ソフト開発

この中で、私は、「好きな子どうし並ばせてみる」ということについて、書いた。
ここに書いた母親は、それを問題にした。

しかしこの方法、つまり「好きな子どうし並ばせてみる」というのは、
心理学的に、子どもどうしの人間関係を知るひとつの方法として、
たいへん有効である。子どもの深層心理を知り、さらには、(いじめの問題)
を解くカギになる。

もっと言えば、この方法は、モレノという学者が考えた、「ソシオメトリー」
として、心理学の世界では、確立された方法のひとつである。

具体的に方法を説明しよう。

私の教室に、7人の子どもがいる。全員、小4である。
その子どもたちに、一枚の紙を渡す。

「あなたはだれと並んで座りたいですか。名前を1人書きなさい」
「またあなたは、だれと並んで座りたくないですか。名前を1人書きなさい」と。

「秘密は守ります」「だれにも見せない」ということを、何度も念を押す。
この方法を応用するためには、何よりも、教師と生徒の間の信頼関係が大切。
その信頼関係がなければ、この方法を、応用することはできない。

で、7人の子どもがこう書いたとする。

A:いっしょに座りたい人……C
  いっしょに座りたくない人……F

B:いっしょに座りたい人……D
  いっしょに座りたくない人……C

C:いっしょに座りたい人……A
  いっしょに座りたくない人……F

D:いっしょに座りたい人……C
  いっしょに座りたくない人……G

E:いっしょに座りたい人……D
  いっしょに座りたくない人……G

F:いっしょに座りたい人……C
  いっしょに座りたくない人……E

G:いっしょに座りたい人……E
  いっしょに座りたくない人……F

そこでこれらの関係を図表化してみる。
A、B、C、D、E、F、Gの7人を、それぞれ線でつないでみる。

すると、Cに、人気が集まり、一方、Fが人気がないのがわかる。
Cとライバル関係にあるBは、Dに好意を寄せている。
Gも孤立しているが、Bの仲間に入れることは可能である……などなど。
そういうこともわかる。

つまりこの方法によって、そのクラスが、どういう人間関係で構成されているか、
おおまかに知ることができる。
同時に、人気のある子どもや、そうでない子どもを知ることによって、どの子どもを
リーダーにすると、クラスがまとまり、またどの子どもが、仲間はずれにされているかが、
わかる。

仲間はずれにされている子どもは、当然、将来、いじめの対象になることも考えられる。
またその相関図がわかれば、どうすれば、いじめを防ぐことができるかもわかる。

ここでは7人の子どもを例にあげたが、簡単なプログラミングで、
50人単位、100人単位の人間関係を知るソフトも可能である。

(二男に頼めば、すぐソフトを開発してくれると思うが……。
BASIC言語でもよければ、私にもできる。EXCELでは無理だと思う。
どなたかスポンサーになってくれる人は、いないか?)

プリグラミングの条件として……。

(1)「座りたい人」を(+1)にする。
(2)「座りたくない人」を(-1)にする。
(3)(+)の得点の多い人を、青い円で表示する。
   得点に応じて、円の大きさを変える。
   たとえば(+3)の人は、円の半径を30ドットにする。
   (+5)の人は、円の半径を50ドットにする。
   (-)の得点の多い人を、赤い円で表示する。
(4) それぞれの相関関係を、図表化する。
たとえば、いっしょに座りたい人に向かっては、青線表示。
座りたくない人に向かっては、赤線表示。
(5) その相関関係を、シャッフルしながら、まとめていく。
(方法としては、赤線、青線の長さが最短になるように表示する。)
(6) こうして人気のある人、人気のない人が一目でわかるようにする。
ライバル関係(派閥の長関係)にある人は、黄色の線でつなぐ。
その人を救済する立場にある人を、緑の線でつなぐ。

教育関係(学校)では、この方法で、教師は、いじめの対象となりやすい子どもを
事前に知ることができる。
またどうすれば、その子どもを、ワクの中に取り込めるかもわかる。

時間があれば、ソフトの開発をぜひやってみたい。

(私はこう見えても、20代の終わりごろから、30代のはじめ、自分で
ソフトを開発して遊んでいた。一度だけだが、私が開発した、「宇宙空間移動
ゲーム」は、地元のパソコンソフト会社が、買いあげてくれた。)
(これは自慢話!)

ともかくも、そういうこともあるから、学校の先生が、「好きな子どうし並んでみなさい」
と言っても、親は、過剰に反応しないこと。
子どもの人間関係を、それによって、簡単に知ることができる。
ひょっとしたら、その先生も、この方法を試してみたのかもしれない。

……ということで、以前書いた原稿を、ここで再度、とりあげてみた。

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