Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Wednesday, May 04, 2011

●事件、2つ

●奇妙な事件・あれこれ

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2011年5月4日、奇妙な(?)事件が
2つ、あった。

ひとつは、北朝鮮で、2人の日本人が
麻薬と偽造通貨所持の犯罪で、北朝鮮当局
に逮捕されたという事件。

もうひとつは、ビンラディン殺害に関して、
パキスタン政府は事前に何も知らされておらず、
それに対してパキスタン政府が不快感を
示したという事件。

2つのニュースを並べてみる。

++++++++++以下、日本経済新聞より抜粋++++++++++

 ……北朝鮮の朝鮮中央通信は4日、3月14日に北東部の羅先(ラソン)市で日本人男性3人を「麻薬や通貨偽造の犯罪」で拘束し、うち1人を国外に追放したと報道した。4月20日に拘束が明らかになっていた3人とみられ、北朝鮮が拘束を確認したのは初めて。

 同通信は3人が犯罪行為を認めているとしたうえで「極めて重大な犯罪であり、しかるべき法的責任を負うことになる」と指摘。拘束中の2人の法的な処理を進めていると報じた。朝鮮通信(東京)が4日伝えた。(日本経済新聞・5月4日)

++++++++++以上、日本経済新聞より抜粋++++++++++

++++++++++以下、TBS-iより抜粋++++++++++

 「部屋にはビンラディンと一緒に女性、つまり妻がいました。この妻は米兵に突進してきたので足を撃たれましたが、死亡してはいません。ビンラディンは撃たれ、死亡しました。武装してはいませんでした」(アメリカ カーニー大統領報道官)

 また、カーニー大統領報道官は「ビンラディン容疑者が生け捕りにされることに抵抗する懸念があった。実際に抵抗した」と述べ、殺害は正当だったことを強調しました。

 今回の作戦は、対テロ同盟国のパキスタンとの間に微妙な軋轢を生んでいます。アメリカはパキスタン当局から情報が漏れることを嫌い、事前通告しませんでしたが・・・

 「権限の与えられていない単独行動を常態化させることはできない。このような行為は両国の協力関係を傷つけ、国際平和を脅かすことになりかねない」(パキスタン外務省)。

 パキスタンは奇襲作戦について、「アメリカ側から全く知らされていなかった」として、深い懸念を表明しました。その一方で、「隠れ家の情報は以前から共有しており、ビンラディン容疑者の殺害はパキスタンにとっても重要な転機だ」とも述べていて、複雑な胸の内が伺えます。

++++++++++以上、TBS-iより抜粋より抜粋++++++++++

 まず北朝鮮で逮捕された日本人についての事件。
このニュースの中に出てくるキーワードが、「羅先(ラソン)市」という町。

 国交のない北朝鮮へ、なぜ日本人が入ったのか。
3人の日本人は、羅先(ラソン)市で何をしていたのか。
どうして羅先(ラソン)市へ行くことができたのか。

 その羅先(ラソン)市について、調べてみる。
以下、ウィキペディア百科事典より。


●羅先(ラソン)市1991年12月、朝鮮民主主義人民共和国政務院の決定により、621km2の「羅津・先鋒自由経済貿易地帯」(FETZ)が設定される。
1993年3月には「羅津・先鋒自由経済貿易区開発計画」によって地域が拡張される。
1998年には地帯の名称が「羅津・先鋒経済貿易地帯」となる。
計画は1993年~94年の北朝鮮核問題や96年の飢饉など不安定な政治要因により曲折を経ているが、中国資本の投資活動や韓国とのコンテナ輸送などで一定の成果を見せている。

中国・ロシアへの羅津港使用権付与

現在は中華人民共和国へ60年間に渡る租借権が付与されている。中華人民共和国が羅津港の使用権を北朝鮮より獲得している。中国は国際貿易港としての利用できるよう、物流ターミナル開発を進めていた。また2010年の報道では、北朝鮮はロシアにも50年の使用権を付与したとされる。

(以上、ウィキペディア百科事典より)

●自由貿易経済地帯

 羅先(ラソン)市は、「自由貿易経済地帯」ということらしい。
現在は、中国、ロシアが、租借権を獲得し、国際貿易港として使用している。

 羅先(ラソン)市と聞くと、エンペラーホテルを思い起こす。
北朝鮮でも、超最高級のホテルということになっている。
そのエンペラーホテルには、公設のカジノがある。
カジノでの賭博を目的に、多くの中国人観光客が羅先(ラソン)市へ、渡った。
が、中国人観光客との間に、トラブルが発生。
以後中国政府当局は、観光客の渡航を一時、禁止した(2004年)。

 その後(2005年)、渡航を解除。
現在(2011年)は、エンペラーホテルでのカジノも再開されているという。

●なぜ日本人が?

 最大の疑問は、なぜ日本人が、その羅先(ラソン)市にいたかということ。
それについて、「東京都渋谷区恵比寿1丁目・情報発信基地BLOG」は、つぎのように説明している。

『……北朝鮮当局に拘束されたのは、北海道の70代の男性と東京・千葉の40代と30代の男性で、3人には麻薬密輸の疑いが持たれており、70代の男性は釈放され帰国しましたが、2人は現在も拘束されているということです。

3人は東京に本社がある機械メンテナンス会社の社員で、食品加工会社との仕事で、3月上旬に中国東北部の吉林省から陸路で経済特区である羅先市に入っていたということです。

北朝鮮側は保釈金を要求しているとみられます』と。

 つまり3人は、陸路で、中国東北部の吉林省から、羅先(ラソン)市へ入ったということらしい。

 北朝鮮側の情報によれば、(だれも信用していないが)、「麻薬密輸の疑い」とか。
盗人たけだけしいというか、麻薬(北朝鮮で「麻薬」というと、覚醒剤を意味する)にせよ、偽札にせよ、北朝鮮では、国家事業のはず。
少なくとも、個人、あるいは企業レベルの話ではない。
国家事業として、北朝鮮は、麻薬や偽札の製造を行っている。

 本当に2人の日本人は、麻薬の密輸を企んでいたのだろうか。
だいたい時期がおかしい。
こんな時期に、食品加工会社のメンテナンスの仕事のために、羅先(ラソン)市へ入ったとは?
ふつうなら、羅先(ラソン)市へなどへは、行かない。
日本政府による、経済制裁のまっ最中である。
拉致問題、核兵器開発問題など。
少しでも国際常識がある人なら、北朝鮮へは近づかない。
が、あえて羅先(ラソン)市へ入った?

 いったい、どういう素性の人たちなのだろう?
本当に「麻薬=覚醒剤」の密輸をたくらんでいたのだろうか。
日本政府がまったく動く気配を見せないのは、やはりそういうスジの人たちだからなのだろうか。

Hiroshi Hayashi++++++はやし浩司

●ビンラディン殺害

 あのビンラディンがアメリカ軍によって、殺害された。
アメリカでは、それを喜んで、祭騒ぎまで起きている。
気持ちはわかるが、それでテロが収まるとは、とうてい思えない。
貧者には、貧者の論理というのが、働く。
アメリカは、その貧者の論理というのが、まったくわかっていない。
(ついでに、この日本も!)

 で、貧者の論理については、たびたび書いてきた。
そこでここでは、このニュースについての「謎」を書いてみたい。

 ビンラディンの殺害について、パキスタン政府は、つぎのような声明を出している。
『権限の与えられていない単独行動を常態化させることはできない。このような行為は両国の協力関係を傷つけ、国際平和を脅かすことになりかねない』(パキスタン外務省)と。

 つまりパキスタン政府は、「何も知らなかった」「何も知らされていなかった」と。

 しかしこんなことはありえない。
ありえないということは、ありえない。
今回の作戦は、アメリカ軍とパキスタン軍との共同作戦とみる。
が、パキスタン軍が、ビンラディンの殺害に荷担していたというのは、まことにもってま・ず・い。

 パキスタン政府が、即座に、報復の対象となってしまう。
そこで事実は、こうではなかったか。
これはあくまでも私の推測だが、あらかじめアメリカ軍とパキスタン軍との間に、こんな取り決めがあったと考えるべき。

パ「私たちは、何も知らなかったことにしてくれ」
ア「わかった。アメリカ軍の単独行動ということにしよう」
パ「我々が荷担していたとわかったら、我々が報復される」
ア「わかった。君たちには、迷惑をかけない」
パ「だったら、ビンラディンを、君たちに渡す」と。


Hiroshi Hayashi+++++++May. 2011++++++はやし浩司・林浩司