●はやし浩司 2011-05-04
●5月2日(火曜日)
●長電話
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昨夜、いとこと、2時間ほど電話で話す。
どのいとことでもそうだが、一度話し始めると、
長電話になってしまう。
短くて、1時間。
長いときは、数時間。
そのいとこ。
漢字では、従兄弟とか、従姉妹とか、書く。
年上であれば、従兄、従姉とか書く。
私はいとこの中でも、最年少に近いから、
「いとこ」というときは、ほとんどが、従兄、従姉と
いうことになる。
家族関係が濃密な家柄で生まれ育ったため、
親戚づきあいも濃密なら、いとこどうしのつきあいも、濃密。
それがよいことなのか。
よくないことなのか。
よい面もあるし、
そうでない面もある。
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●人、それぞれ
人間にも、鳥類に似た「刷り込み」があることがわかってきた。
生後直後から7か月くらいまでの間の期間をいう。
この時期を「敏感期」という。
それについては、すでに何度も書いてきた。
つまりこの時期に、基本的な人間関係が、本能に近い部分にまで刷り込まれる。
私たちがいう「親子関係」は、こうして生まれる。
その延長線上に、親戚関係があり、いとこ関係がある。
もっとも、それには地域性がある。
親戚関係が濃密な地域もあれば、そうでない地域もある。
同じ地域でも、家庭によってもちがう。
大切なことは、私は私。
人は人。
それぞれがそれぞれの考え方を尊重するということ。
「私が正しい」と思うのは、その人の勝手。
が、だからといって、「相手に向かってまちがっている」と言ってはいけない。
人間関係というのは、そういうもの。
●年長風
家父長意識ともいう。
私の家系では、ほんの数歳年上というだけで、年長風を吹かす。
ほかの家系では、あまり見られない現象である。
それだけものの考え方が、封建的ということか。
で、子どものばあい、兄弟、姉妹について、上下関係をもたせないほうがよい。
たとえば「お兄ちゃん」「お姉ちゃん」という言い方は避ける。
名前で、呼ぶ。
「ケンちゃん」「サトちゃん」と。
そのほうが兄弟、姉妹関係がうまくいく。
のちのち仲のよい兄弟、姉妹になる。
まずいのは、ことあるごとに、「あなたはお兄ちゃんだから……」と、上下関係で
子どもをしばること。
封建的な意識の強い人、権威主義的なものの考え方をする人ほど、そういう言葉を
よく使う。
人間に上下関係はない。
兄弟、姉妹に上下関係はない。
親子にも、夫婦にも、上下関係はない。
●過去の経歴
これはいとこの話ではない。
そのいとこの近所に、こんな人(男性、70歳)が住んでいるという。
東京の某一流大学を出たあと、国の出先機関の、副長まで勤めた。
今は、定年で退職し、今は年金生活。
が、その男性は、近所では、だれにも相手にされていない。
敬遠されているというよりは、相手にされていない。
が、当の本人には、それがわからない。
「私は偉い」と思い込んでいる。
話し方からして、そういう話し方をするという。
相手が年下とわかっただけで、話し方の口調まで変化する。
相手を見下した言い方に変化する。
「君ねエ~~」と。
その男性のことが話題になった。
●死にざま
人は、死期が近づいてくると、自分の死にざまをいろいろと想像する。
想像するというよりは、死にざまを組み立てる。
派手な葬儀を望む人もいれば、家族だけの密葬を望む人もいる。
名声や地位で飾り立てる人もいれば、人知れず死ぬことを望む人もいる。
私の母などは、いつも口癖のように、こう言っていた。
「葬式だけは、きちんとやってくれよ」と。
要するに、その人の見栄、メンツ、世間体の問題ということになる。
そのこだわり方によって、死にざまの組み立て方がちがってくる。
で、その男性だが、いとこの話では、いまだに学歴や職歴にこだわっているという。
「ぼくなんか、高校しか出ていないから、いつもバカ扱いだよ」と。
「20年ほど前だったか、こう言われたこともある。
君ねエ、算数の成績は何点だったのかねエ?、とね」と。
いとこは、それを話しながら、笑った。
●運命
もっともこの先、60%の人は独居老人となり、孤独死を迎えるという。
発見までの平均日数は、6日。
「60%」といえば、ほとんど。
つまり多数派。
だったら、居直る。
それが当たり前という前提で生きる。
派手な葬式など、望むべくもない。
つまりそういう前提で死にざまを組み立てる。
つまりそれが「運命」。
その運命は、すなおに受け入れる。
へたに逆らうと、運命は、キバをむく。
キバをむいて、あなたに襲いかかる。
だから、いいじゃないの、独居老人。
孤独死。
そう割り切ってしまえば、未来が見えてくる。
私のばあい、ある年齢がきたら、有料の老人ホームに入る。
すでにその準備を始めた。
心の準備も始めた。
●裸
ともかくも、退職したら、それまでの肩書、地位は捨てる。
一人の人間に戻る。
戻って、裸になる。
……というのは、常識。
何も私があえてここに書くまでもない。
へたに過去を引きずるから、みなに、嫌われる。
嫌われるだけなら、まだしも、まわりの人たちの心が読めない。
先の男性も、周囲の人たちからは、「人間のクズ」と呼ばれている。
こんなことがあったという。
その男性は、ことあるごとに、「先日、知事と会食してね」とか、
「○○大臣とは、10年のつきあいがあってね」とかなど言う。
「今度○○会社、ほら一流企業の○○会社、あの会社がG町にホテルを建設
することになったよ。ぼくに常務はどうかと打診があってね、今、迷っているん
だよ」とも。
そういう話を聞いていたので、いとこが、たまたま自分の娘の就職先のことで
困っていたときのこと。
その男性に娘のことで相談することにした。
その男性に頼めば、何とかなるだろうと思った。
で、その男性を訪れると、開口一番、その男性は、こう聞いたという。
「で、お嬢さんは、どこの大学ですかア?
一流大学でないと、ぼくも紹介しづらいのだヨ」と。
いとこは私にこう言った。
「一流大学だったら、就職先で苦労などしないよ。
一流大学でないから、何とかしてほしいと、相談に行ったんだよ」と。
●悪口
ある賢人は、こう言った。
「人の悪口ほど、楽しいものはない」と。
たしかにそれはそうで、そのいとこと話していると、ポンポンと話がはずむ。
「あいつは少しボケたね」
「あの人もあぶないと」
「あいつは、同じ話を何度もするよ」と。
それが楽しい。
い「ぼくたちも、あと10年かなあ」
私「うん……。でも、ぼくはそういうことは考えないようにしている」
い「そうだよね。年齢なんて、関係ないよね」
私「そうだよ。明日のために、今日、準備する。明日が最後とわかっていても、
準備する」
い「そうだよなあ」
私「明日は、かならずやってくる。そうだろ?」
い「そうだね」と。
ほかにもいろいろな話をした。
たいていは知人の健康や、仕事、さらには息子や娘のこと。
その中で、こんな話も出た。
●離婚
いとこは、こう言った。
「そう言えば、浩司くん(=私)、浩司君が離婚するかもしれないという話を聞いたよ」と。
私「だれから?」
い「あのxxさんだよ」
私「ああ、あいつね。あの人はいつもぼくのホームページをのぞいている」
い「離婚するのか?」
私「ハハハ、離婚騒動は、日常茶飯事だからね。
夫婦喧嘩になると、いつもその話をする」
い「それならいいけど……」と。
私自身も、ほかのいとこたちの間では、結構、陰口の対象になっているらしい。
私「じゃあさあ、今度xxさんと何か話す機会があったら、こう言っておいてよ。
あの浩司君は、この6月に離婚すると言っていたよとね。
きっとxxさん、喜ぶよ」
い「ハハハ……」
私「ハハハ……」と。
いとこが60数名もいると、いろいろないとこがいる。
みながみな、私に好意的とはいうわけではない。
中には、用もないのに、(さぐりの電話)をかけてきては、私の家の内情を知りたがる
のもいる。
イヤ~ナいとこ!
が、それも人生。
言いたいように言わせておけばよい。
したいようにさせておけばよい。
つまり、相手にしない。
とはいえ、同年齢のいとこたちとは、みな、仲がよい。
みな、同じような人生を歩んできた。
同じような苦労をしてきた。
生きてきた舞台は同じ。
で、今は、そのしめくくりのとき。
私「ボケるのだけは、いやだなア」
い「ぼくもいやだなア」
私「最近、ヒヤッとすることが多いよ」
い「ぼくも、そうだな」と。
……ということで、この話はここまで。
今朝の私の精神状態は、あまりよくないようだ。
何かにつけ、どこか愚痴ぽい。
平和や愛の話を書きたい。
おだやかで、呼んだ人が安らぐような話を書きたい。
つぎはそうする。
では、みなさん、おはようございます。
今日も、始まりました。
Hiroshi Hayashi+++++++MAY 2011++++++はやし浩司・林浩司
***********以上、2011年05月03日まで************
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