Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Tuesday, May 13, 2008

*A Big Earthquake in Shi-sen

●四川大地震(The Big Earthquake in Shi-sen, China)

NIKKEIニュースは、つぎのように伝える。

『中国・四川大地震で国営の新華社は13日、四川省の震源に近い地区で2万3000人を超える住民が、生き埋めになったと報じた。被災死者数は計1万2000人を超え、負傷者の数は2万6206人』(5月14日)と。

「1万」とか「2万」とか……!
数字だけが、勝手にひとり歩きしているようで、恐ろしい。

つい先日は、ミャンマーをサイクロンが襲い、約3万4000人の人たちが、亡くなっている※。(「3万人」だぞ!)

新聞記事だけを読み流していると、自分の感覚がマヒしていくのが、よくわかる。
恐ろしい。ほんとうに恐ろしい。

そのうち「10万」とか、「100万」とか聞いても、驚かなくなるかもしれない。

しかしそれにしても、いったい、どんな地震だったのか?
インターネットで配信されてくる写真は、ほんの一部。
何10枚と写真をあちこちで見たが、まるで小さな鍵穴から、外の世界をのぞいているよう。
地震の実感は、まったくといってよいほど、伝わってこない。

しかし毎日新聞のつぎの記事を読んで、涙を流さない人はいないと思う。

++++++++++以下、毎日新聞より転載+++++++++++++

大地震で倒壊した中国四川省綿竹市の幼稚園で、教諭が背中にセメント板を受けて倒れながら、抱えた園児の命を守ったことが明らかになった。新華社通信が13日、報じた。園児が無事に救い出された時、教諭はすでに息絶えており、園長は「子供の命を救った先生は、永遠に我々の元を去ってしまった」と涙した。

 幼稚園には地震発生当時、園児80人余りと教諭5人がおり、園児は昼寝の最中だった。

 園舎が倒壊した後、がれきの中から助けを求める園児らの声が聞こえたが、やがてか細くなり、親たちが周囲から懸命に子供たちの名前を呼び続けた。その後、救助隊によって、園児約50人と教諭3人の死亡が確認された。

++++++++++以上、毎日新聞より転載+++++++++++++

で、あえて自分をその世界に置いてみる。

私は今、暗い瓦礫(がれき)に下に閉じこめられている。
あるいはあなたの子どもが、暗い瓦礫の下に閉じこめられている。

想像するだけで、ゾーッと冷たいものが背筋を走る。
思わず、想像するのを、やめてしまう。

……これ以上、言葉がつづかない。
やはり感覚が、マヒしてしまったのか?

「1万人の人が死んだんだぞ」
「2万人の人が生き埋めになっているんだぞ」と、
自分に向かって叫ぶ。

もしここで私が、「2万人……」と他人ごとのように思ってしまったら、私は、この先、どうやって生きていけばよいのか。
いくらものを考えても、また書いても、それ自体、無意味になってしまう。

それこそほんとうに、恐ろしい。

(注※)……先月ミャンマーを襲ったサイクロンによる死者が、5月13日、3万4000人を超えた。被災者の健康状態の悪化が心配されている(TBS i-news)。