Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Sunday, August 24, 2008

*I read the Bible

●聖書を読む

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私も含めてだが、ほとんどの人は、
小銭の奴隷となり、小銭の奴隷のままで死ぬ。

それでよいとはだれも思っていないが、
しかしほかに道を示してくれる人もいない。

そこで久しぶりに、聖書を開く。
Ryrie版「Study Bible」。
友人のJimがくれたもの。

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●Matthew(マタイ)

聖書によれば、マタイ(姓はLevi)は、税官吏(tax collector)だったという。そのため同じユダヤ人たちからは嫌われていたという。が、イエスの呼びかけにすぐ応じ、イエスの弟子となる。12使徒の1人ではあったが、そのため立場は特殊だったらしい。しかしイエスの再臨後、マタイは、パレスチナ(Palestine)で、12年間、布教活動をする。そのあと他の地に移ったと言われているが、確かではない(同書、p1455)。

●マリアの処女懐胎

マタイ伝(1:15)には、こう記述されている。

(1)生誕告知

これがイエス・キリストが生まれたいきさつである。
マリアはヨセフとの結婚が約束されていた。
しかし2人がいっしょになる前に、マリアが聖霊(Holy Spirit)によって、身ごもっていることがわかる。
ヨセフは誠実な人であったから、マリアを辱めないよう、そのことを公にしなかった。
マリアとは静かに離婚するつもりでいた。
が、そう決心したとき、主の天使が現われて、夢の中でヨセフにこう言った。
「ダビドの息子のヨセフよ、マリアを妻として家に連れて帰ることを恐れてはいけない。
なぜならマリアが身ごもっているのは、聖霊の子であるから。
あなたはその子どもを産みなさい。
名前をイエス(JESUS)としなさい。
なぜならその子は、人々を罪(SIN)から救うからです」と。

これはすべて「処女が身ごもり、子どもを産むだろう。
みなは、その子を、“Immanuel”、つまり“神とともの子(God with us)”と呼ぶだろう」という、予言そのものであった。

ヨセフは目覚めたあと、主の天使の命令どおりにした。
そしてマリアを妻として、家に連れて帰った。
しかし子どもが生まれるまで、マリアと関係(union)をもたなかった。
生まれた子どもを、「イエス」と名づけた。

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ここで誤解が一つ、解けた。
ヨセフは、天使から、夢の中で、「生まれてくる子どもは神の子である」という告知を受けていたことになる。

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(2)赤子の崇拝

イエスがJudeaのベツレヘムで生まれたあと、当時はヘロド王の時代であったが、東方から、マギ(Magi)が、エルサレムへやってきて、「ユダヤの王として生まれた赤子はどこにいるか? 私たちは東に彼の星を見た。その赤子を崇拝するためにやってきた」と言った。

注……「Magi」、東方の博士。キリスト降臨のとき、東方から贈り物を携えてやってきた3人の博士(小学館・ランダムハウス辞典)。

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聖書を疑うことはよくないことだが、この話には、小さな矛盾がある。
マギは、東方(東洋)から、東に、彼の星を見たから、イエスのところへ来たという。
もしそうなら、マギは、西方に彼の星を見て、東方から来たというのが正しいのではないか。

また聖書では、「the east」(東方)となっている。
今まで私は、「東洋の聖人」と理解していた。
これは私の誤解だった。

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ヘロド王は、このことを知り、すべてのJerusalemが、(イエスとともに)いることに、心を乱された。
ヘロド王は、主だった僧や教師を呼び集めたとき、どこでその赤子が生まれたかをたずねた。
彼らは「Judiaのベツレヘム」と答えた。
なぜならそのように予言書に書かれていたからである。

『Judahの土地は、あなたがけっして統治するものではない。
(=...by no means least among the rulers of Judah...)なぜならあなたがたの中から、統治者が現われ、イスラエルの人々の羊飼いとなるであろうから』と。

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イエスの誕生の前には、いくつかの予言があったようだ。
その予言に従って……というより、予言のとおりに、イエスは生まれた。

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ヘロド王はひそかにマギを呼びつけ、星が現われた正確な時間を知った。
ヘロド王は部下たちをベツレヘムに送り、「その赤子を注意深くさがせ。見つけ次第、私に報告しろ。私もその赤子を崇拝するため、ベツレヘムへ行くだろう」と言った。

王の言葉を聞いたあと、部下たちは途中で、東に見たその星が、彼らの行く手前方にあり、その赤子のいるところで止まっているのを知った。
その星を見たとき、彼らは歓喜した。
家に着くやいなや、彼らは聖母マリアとともにいる赤子を見た。
彼らはひざまづき、その赤子を崇拝した。
それから宝箱を開け、金と香料とmyrrh(芳香性の樹脂、香料)の贈り物を与えた。
そして夢の中で警告を受けていたように、彼らはヘロド王のところへは戻らず、別の道を通って、彼らの国へと帰っていった。

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またまた疑問が解けた。
3人の聖人は、ヘロド王の命令によって、ベツレヘムへ行き、そこでイエスを見たという。
贈り物を与えたあと、ヘロド王のところへは戻らず、別の道を通って、それぞれの国へ帰ったという。

先ほど、「小さな矛盾」と書いたが、これで謎(?)が解けた。

マギは東からやってきた人物である。
そのときマギは、ヘロデ王のもとにいた。
で、ヘロデ王の命令を受けて、イエスをさがしに行く。
そのとき東の空に、星を見る。
その星についていくと、イエスのところにたどりついた。

これなら矛盾はない。

+++++++++++以上、1461Pまで+++++++++++

なお、某HPには、つぎのようにある。

「キリストがベツレヘムの商隊の旅篭(はたご)で生まれて間もなく、東の国、そうアラブやペルシャ辺りでしょうか。その東の国で見慣れない星が、西の空に輝いたの見た。今で言う占い博士達が見ました」(「星の神殿」)と。

この中では、「西の空に輝いた」と書いてある。

「?」。

ともかくも、重箱の底をほじくりかえすような議論は、あまりよくない。
しかしキリスト教のことで何かわからないことがあったら、聖書にもどるのがいちばんよい。

このつづきは、また別の機会に書いてみたい。
これから朝食。
それがすんだら、母を見舞いに行かねばならない。
昨日、担当のドクターから、「ターミナル・ケア(末期治療)」について話し合いたい」という連絡が入った。
何かの書類に、印鑑を押すように言われている。

「とうとうそのときが来たか」という、ツンとした緊張感を覚える。

● 小銭の奴隷

冒頭で小銭の奴隷について書いた。
わかりやすく言えば、ケチで、小ずるい。
ささいなことに振り回され、大局的なものの見方ができない。
目先の損得勘定はできるが、その先ができない。
つまり思考力が浅い。

小銭の奴隷になると、視野がどんどんと狭くなる。
狭くなりながら、それに気がつかない。
気がつかないまま、自分を基準にしてものを考えるようになる。

とくに私たちの世代、つまり戦後の高度成長期を生きてきた人は、小銭の奴隷になりやすい。
「お金がすべて」「お金だけが信じられる」と。
さらにそれが進むと、「お金がないと不安」とか言い出す。
人やものの価値も、金銭的な基準で判断する。
「金持ちほど、偉い」とか、「この絵は○○万円だから、価値がある」とか、など。

こうなると立派なカルトなのだが、もちろん本人には、その自覚はない。
小銭の奴隷には、じゅうぶん、注意したほうがよい。