Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Thursday, March 19, 2009

*Was my Daughter wrong?

【ある相談より】

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京都市に住んでいる、KHさん(母親)から、
こんなメールが届いています。
掲載の許可がもらえましたので、掲載します。
学校の先生とのトラブルに悩んでいる人たちの
ために、参考になれば、うれしいです。

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【KHさんより、はやし浩司へ】

先日、いつものように、STさんが、私の家に長女(小5)を迎えに来ました。
STさんとは、転勤で近くに越してきてから、もう3年のつきあいになります。
見ると、私の家の玄関先で熱があると言って、ふらふらしていました。
長女が、「大丈夫? 帰ったほうがいいんじゃないの? それに、もしインフルエンザだったら、みんなに移すから、帰ったほうがいいよ」と言っていましたが、そのままSTさんは、登校していきました。

すると、そういうやり取りをしながら、お互いヒートアップし、学校に着くころには、長女も、「みんなに移ったら、責任取れるの?」と強い口調になり、その友達は「うるっせー!うちが、インフルエンザでも、みんなに移したって、かまわんやんか!!」と言い放ち、長女とけんかになってしまいました。

周りにいた子は、「帰れよ、みんなに移ったらどうするんだよ」「帰ったほうがいいよ、今日は新入生を迎えるための準備集会があるから、余計みんなに広がるから」と、それぞれに、言いだして大騒ぎになってしまいました。

そこへ、やってきた担任の先生(40歳、女性)が、「なに、やってるんですか? みんなでSTさんをいじめて」と、長女だけ残され、説教されて、集会にも遅れて参加となりました。

集会の間も、長女は担任にずっと、にらまれて、楽しいだしものも、全く楽しめなかったそうです。

その日の放課後、長女たちは、友達数人と、公園に遊びに行きましたが、その時点で私はそんなことがあったなどと全く知りませんでした。

翌日、学校の帰りがすごく遅かったので、聞いてみると「先生に、ずっと叱られていた。今日電話がある」と言うのです。

聞くと、昨日、STさんに、長女がみんなでいじめをしたから、先生がクラス皆の前で立たせて、叱られたと言います。

しかも、今までのつきあいの中で、今まで、うちの長女にされて嫌だったこと、傷つけられたことを、紙に書き出させて、レポート1枚ほどを、みんなの前で読み上げさせられたといいます。

長女とSTさんは、お互い勝ち気で激しい喧嘩もよくしますが、毎日のように約束もして遊んだり、うちにもよくあそびにきていました。
STさんの家族もよく知っています。
さっぱりと仲直りをするところが、とてもいい関係だと、私も長女も、思っていました。
STさんのお母さんも、いつもそうおっしゃっていました。

ですから、その時は、腹が立ったり、傷つくことがあったとしても、そのつど切り捨てて、割り切ってつき合ってきたつもりです。

でも、長女が覚えていない過去のけんかを、長々と書いてあり、しかも「こう言われたので傷ついた」「こういわれて、いやだった」と、結果だけを書いてあるので、長女も全く、理不尽で、自分の意見を述べようとしても、「言いわけがましい!」と、全く聞き入れてもらえなかったとのことです。

言い争いは、星の数ほどしていますから、長女も言い分があったのだと思います。
でも、一言も聞き入れられず、帰ってきたようです。

先生は、その手紙を読み「あなたは、そんなことをして楽しいんですか?」「皆の圧力を使って、そこまでして、STさんを家に帰らせたかったんですか? 新入生を祝う会に出させたくなかったんですか?」と、言ったそうです。

STさんは、声をあげて泣きわめき、長女にいじめられていたと、答えたそうです。
それを見て、長女はものすごく・・ショックを受けてきたようです。

完全に、一方的な展開で、長女が加害者で、STさんは被害者みたいな図式になり、周りのクラスメイトも親しい子は、理解して支えてくれましたが、よく事情を知らない子は、長女を白い目で見たり、無視をするようになりました。

これを聞き、すぐSTさんの家に電話し、言葉で傷つけていたことは、こちらにも非があると思い、お詫びをしました。
すると、「みんな今学期も最後だし、別にね、移したっていいと思って、最後の集会だったから本人も行きたがったので、行かせたのよ」とのこと。

結局、過去のけんかのことまで全部書かせていたのは、このお母さんだったということがわかりました。

しかも、仲良く公園で遊んだ日の夜に、です。

STさんは、どんな気持ちで長女の悪口をあれだけ書いたのかと思いました。

そのあと、先生に電話して事情を聞くと、みんなでよってたかって、STさんに帰れといって、いじめていたということでした。

今回のことと、過去のけんかと何が関係ありますか?、と聞いたら、担任は黙っていました。

その後、いつもは、精神的に強い長女もあまりにショックが大きく、何を聞いても、激しく怒鳴られた時のことはあまり覚えておらず、ただみんなの前で「私は人間として最低なことをしてしまいました。ごめんなさい」と、詫びさせられたそうです。
「私がぜんぶ、悪者でいいんだよ、もう・・おかあさんと・・」と、うちで、泣きじゃくりました。

翌日、主人と校長先生と担任に話を聞きに行きました

どうしてこういうことになっているのか、本当にことが知りたかったからです。
あくまで、感情を抜いて冷静に・・・気持ちを保って行きました。
すると、校長先生は、担任の言葉に絶句されました。
「あなた、そんなことを言ったのですか?」と・・。

主人が、「長女が言ったことが間違いならば、熱があるとわかって学校に来ていた子供への対応の仕方を教えて下さい。熱がある人に、帰ったほうがいいよということが、間違いだったと長女はとらえています。
私は、長女の言葉の使い方は、間違いがあったかもしれませんが、方向として正しかったのではないかと思います」と。

そのあと、担任からは、本人の前でと、みんなの前で謝罪がありましたが、なぜここまでのことになったのか、理解できないです

ただ、長女に関して、先生は、最初から否定的な目で見ていたということなのでしょうか。

ちなみに、今は元気に学校に通っていますが
STさんは、何もなかったように話しかけてくるそうです。
長女は、「STさんにすぐ殴られたり、乱暴なことを言われたりも、今まで通りあるけど、言い返すと先生にまた怒られるし、STさんにも、またあとから何か言われるから我慢している、もう本当は、しゃべりたくないけど、しゃべらないとまた言われるから」と、話しています。
でも、プライベートでは、完全に距離を置くようになってしまったようです。

とはいえ、長女も反省すべき点は多々あり、主人と3人で何日も話し合いを重ね、なにを気をつけていかねばならないかと・・話しあい、これを学びととらえ、前向きにやっと元気を取り戻しました

周りに、「おまえは間違ってないぞ」と言ってくれる男の子がいたことも、心強かったと言っています。

この担任の先生は、京都でも一番の大学を出ていて、プライドが高いことで有名でしたが、過去にも何度か失言でトラブルを起こしていると聞きました。

こんな先生が担任になったのも、なにか意味があるのだろうと、前向きにとらえ、学びにつなげたいと思いましたが、他のクラスにまで、学級崩壊したとうわさが飛んで、長女が白い目で見られるのが少し心配です。

【はやし浩司より、KHさんへ】

担任の先生の、(思い込み)(独断)(偏見)(過剰反応)(一人芝居)などなど。
そればかりが目立ち、たいへん残念な事件ですね。
担任の先生に、もう少し思慮深さがあったら……と、つい考えてしまいます。

ただ、あえて擁護するなら、この時期、学校の教師は、たいへん忙しい。
目が回るどころか、あたふたするだけで、息つく暇もないといった状況です。
その忙しさは、たぶん、親たちはもちろん、外部の人たちには、理解しがたいものです。
そういう中、今回のような事件が起きた。
担任の先生は、「いじめ!」と、身を固めてしまったのかもしれません。
(どこの学校でも、いじめ問題、体罰問題については、みな、過剰反応する傾向が
あります。)
「一人ひとりの児童の心を大切に」と思っていても、現実にはむずかしい……というより、
不可能と考えてもよいのではないでしょうか。
このあたりでも、文科省の指導通りに教育をしたら、一週間の間に、(空き時間=休める
時間)は、2~3時間しかないというのが、現状です。

言いかえると、子どもの心を守るのは親と考えて、今回、KHさんが取られた行動は、
適切だったということになります。
冷静に校長と話し合いができた点が、何よりもすばらしいです。
また問題そのものは解決したと考えて、あとは(時の流れ)に任すことです。
ジタバタしたり、騒いでも、この種の問題は、どうにもなりません。
KHさんとしては、納得のいかない点や、不快な思いもあると思いますが、
ここはひたすら、(がまん)。

「白い目で見られること」についても、(時の流れ)に任すことです。
こういうケースでは、騒いだ人ほど一見、得をするように見えますが、実際には、
それを判断するのは、周囲の人たちです。
私も、母の介護をしているとき、あれこれと私を批判している人もいましたが、
結果としてみると、かえってそういう人のほうが、今は、だれにも相手にされて
いません。
やるべきことを、淡々とやって、あとは(時の流れ)に任す、です。

またSTさんや、STさんの母親との関係についても、同じようなことが言えます。
私もこういった仕事をしている関係上、そのつど、いろいろなトラブルに巻き込まれます。
こちらにそのつもりはなくても、向こうから、トラブルが襲いかかってくることも
あります。

ですから、いつも「如水淡交」。
水のようにサラサラと、淡く交際するという意味です。
みながみなというわけではありませんが、一部に、そういった親がいるのも事実です。
表では親しくしていても、裏では、足を引っ張るような親です。
そういう意味では、親というより、教育の底流では、ドス黒い人間の欲望が、渦を
巻いている(?)。
その渦に巻き込まれてしまうと、とんでもないことになります。
子どもはともかくも、あなたがSTさんと距離を置くようになったことについても、
当然の結果かと思います。
私なら、そういう親とは、つきあいません。

大切なことは、娘さんが、これから先も、楽しく学校へ通うことです。
そのためにも、ここは一度、身を引いて、(がまん)。
静かに、(時の流れ)に身を任せます。

が、あえて言えば、KHさんには、大事件だったかもしれませんが、この種の事件は、
まさに日常茶飯事。
近くの学校でも、言ったの、言わないのがこじれて、裁判沙汰になった事件もあります。
その裁判が数年もつづいたといいます。
どちらが正しいとか、正しくないとかということではなく、そうした騒動の中で、
いかに子どもたちの心に傷がついたことか。
それを思うと、やはりとても残念な事件だったということになります。

あとは娘さんとおいしいものでも食べて、早く忘れましょう!
「みなにいい顔はできない」(イギリスの教育格言)と。

(追記、KHさんより)

原稿を読ませていただきました。
お忙しいのに、本当にありがとうございます。
感謝いたします。

載せていただいても、結構です
どなたかの、役に立てれば幸いに思います。

はやしさんの、アドバイスも、大変ありがたいです。
本当にうれしかったです。
心から感謝しています。