Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Sunday, February 03, 2008

*Jealousy often drives men and women crazy

●いじめの陰に嫉妬

Jealousy often drive man and woman crazy and it is the same in the world of children.

 陰湿かつ執拗ないじめには、たいていその裏で嫉妬がからんでいる。この嫉妬というのは、恐らく人間が下等動物の時代からもっていた、いわば原始的な感情の一つと言える。それだけに扱いかたをまちがえると、とんでもない結果を招く。

 市内のある幼稚園でこんなことがあった。その母親は、その幼稚園でPTAの役員をしていた。その立場をよいことに、いつもその幼稚園に出入りしていたのだが、ライバルの母親の娘(年中児)を見つけると、その子どもに執拗ないじめを繰り返していた。手口はこうだ。

その子どもの横を通り過ぎながら、わざとその子どもを足蹴りにして倒す。そして「ごめんなさいね」と作り笑いをしながら、その子どもを抱きかかえて起こす。起こしながら、その勢いで、またその子どもを放り投げて倒す。

以後、その子どもはその母親の姿を見かけただけで、顔を真っ青にしておびえるようになったという。ことのいきさつを子どもから聞いた母親は、相手の母親に、それとなく話をしてみたが、その母親は最後までとぼけて、取りあわなかったという。父親同士が、同じ病院に勤める医師だったということもあった。被害にあった母親はそれ以上に強く、問いただすことができなかった。

似たようなケースだが、ほかにマンションのエレベータの中で、隣人の子ども(三歳男児)を、やはり足蹴りにしていた母親もいた。この話を、八〇歳を過ぎた私の母にすると、母は、こう言って笑った。「昔は、田舎のほうでは、子殺しというものまであったからね」と。

 子どものいじめとて例外ではない。Tさん(小三女児)は、陰湿なもの隠しで悩んでいた。体操着やカバン、スリッパは言うに及ばず、成績表まで隠されてしまった。しかもそれが一年以上も続いた。Tさんは転校まで考えていたが、もの隠しをしていたのは、Tさんの親友と思われていたUという女の子だった。

それがわかったとき、Tさんの母親は言葉を失ってしまった。「いつも最後まで学校に残って、なくなったものを一緒にさがしていてくれたのはUさんでした」と。Tさんは、クラスの人気者。背が高くて、スポーツマンだった。一方、Uは、ずんぐりした体格の、どうみてもできがよい子どもには見えなかった。Uは、親友のふりをしながら、いつもTさんのスキをねらっていた。そして最近でも、こんなことがあった。

 ある母親から、「うちの娘(中二)が、陰湿なもの隠しに悩んでいます。どうしたらいいでしょうか」と。先のTさんの事件のときもそうだったが、こうしたもの隠しが長期にわたって続くときは、身近にいる子どもをまず疑ってみる。

そこで私が、「今一番、身近にいる友人は誰か」と聞くと、その母親は、「そういえば、毎朝、迎えにきてくれる子がいます」と。そこで私は、こうアドバイスした。「朝、その子どもが迎えにきたら、じっとその子どもの目をみつめて、『おばさんは、何でも知っていますからね』とだけ言いなさい」と。その母親は、私のアドバイス通りに、その子どもにそう言った。以後、その日を境に、もの隠しはウソのように消えた。