Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Monday, February 11, 2008

*Sub-prime Loan Problem *H5N1

●底なしのサブプライム・ローン問題
The sub-prime loan problem is becoming serious without the bottom.

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さらに底なしの様相を見せ始めている、
アメリカのサブプライム・ローン問題。
金額を言われてもピンとこないが、金融機関
や証券業界がかかえる損失は、株価の暴落
という副次的被害も含めて、当初の予想の
10倍以上とも言われている※。

日本円にして、1000兆円以上(某
経済誌)。

日本の国家予算が、50~60兆円の幅だから、
その額は、まさに天文学的数字。

「当初から日本の比ではない……」とは、
思っていた。そのことは、アメリカの大都市の
郊外を散歩してみれば、わかる。

日本でいう、大邸宅が、当たり前のように
並んでいる。そしてそれほどたいした仕事を
していない人たちまで、日本では考えられ
ないほど、リッチな生活を楽しんでいる。

土地や住宅価格が上昇しつづけている間は、
そうした生活の可能だったかもしれない。
しかしひとたび、下落に転じたとたん、
この始末。

銀行は、サブプライム・ローンを債権化して
証券業界や金融機関に売りつけた。その債権に
世界中の証券業界や金融機関が、高金利につら
れて、群がった。

が、今や、その債権は、10分の1の値段でも
買い手がつかないという(同誌)。

今朝のニュースによれば、またまたアメリカの
株価は、100ドル近くも値をさげたという
(2月11日)。

アメリカ発の大激震は、この日本の土台まで
揺るがしている。「だいじょうぶか、日本?」と
書きたいが、本当は、「いつまでもちかたえる
ことができるか?」というところかもしれない。

(注※)
08年2月、アメリカの投資情報会社・スタンダード&プアーズ社の統計によると、今年1月世界各国の証券市場の株価は下落、時価総額は合計で5兆2000億ドル(559兆円)減少したという。

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●高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)
The death rate is 64%~82%. H5N1 has been spreading out without doubt.

昨日も書いたが、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1)
が、じわじわと、不気味な広がりを見せつつある。
年を追うごとに、「臨床症状は激烈となり」(ヤフー・
ヘルスケア)とある。

WHOの報告では、死亡率は、64%。
(359人が感染、229人が死亡。)

日本の保健省の報告によれば、126人が
感染し、死亡者は、103人とか(2月4日)。

保健省の数字で計算すると、死亡率は、
82%ということになる。

82%といえば、がんによる死亡率を
はるかに超える。

しかしこの不気味な静けさは、いったい、
何なのか?

だれもがそこにある脅威を肌で感じつつ、
だれも、何ごともないかのような顔をして、
生活している。

が、ここで待ったア!

仮にこの日本で1人の感染者が出たとすると、
その感染者の潜伏期間のうちだけで、すでに
数万人から数10万人の人に、H5N1は
広がっているとみる。

そしてそれらの人がH5N1を発症するころ
には、さらにその数万倍の人たちにH5N1が
広がっていることになる。

感染力は、従来のインフルエンザどころでは
ない。

だからこの日本で感染者が出てから対策を
考えても遅い。

ただ今のところ、「家禽(かきん)と、濃密な
接触のあった人だけが感染している」という
ことだから、それほどあわてる必要はない
かもしれない。

しかしそれも「時間の問題」とか。
「鳥インフルエンザが、人インフルエンザに
変異するのは、時間の問題」(WHO)と。

こんな恐ろしい病気が流行したら、世界は
どうなるか。経済活動そのものが崩壊する。
医療機関そのものも崩壊するかもしれない。

私たちの健康は、私たち自身が守るしかない。
私も今日から、外出するときは、マスクがけを
励行する。
February 12, 2008

(補注)

こうした問題がつぎからつぎへと起こると、
悲観的な見方から、一気に、自滅的な見方に
拡大する人が出てくるかもしれない。

「世界は、これでもう、おしまい」とか何とか。
あるいは人の不安につけこんで、わけの
わからないことを言う人が出てくるかもしれない。
すでにその種のカルト教団が、動き出している。
「天罰」「神の裁き」とか、何とか。

しかしそれは、まちがっている。

たしかに今、私たちは大きな問題をかかえて
いる。が、どれも解決できない問題ではない。
私たちがやるべきこと、できることは、山の
ようにある。

けっして自暴自棄になってはいけない。
また自暴自棄になっている人に、耳を傾けて
はいけない。

私たちは戦う。その戦うところに、生きる
意味がある!


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●人獣共通感染症(ズーノーシス)

「人獣共通感染症」というのがある。何もH5N1だけが
人獣共通感染症というわけではない。

ざっと並べてみる。

ニパウィルス
ハンタウィルス
SARSコロナウィルス
西ナイル熱
ラッサ熱
エボラ・マールブルグ・出血熱
出血性大腸菌症
肺ペスト
レプトスピラ病、ほか。

現在1709種類の感染症が確認されているが、
そのうちの約半数が、人獣共通感染症と言われている。

もともとは自然宿主である、特定の獣とだけに共存していた
ウィルスが、地球温暖化や環境の変化により、変異して、
人間を襲うようになったと考えるとわかりやすい。

SARSコロナウィルスもそのひとつだが、今ではあの
ときの騒動を覚えている人は、少ない。

しかしこれで驚いてはいけない。

この自然界には、「生きていて代謝機能を維持しているが、
培養できない状態の菌」(藤田紘一郎・日本の論点08)が、
まだ「いっぱい、いる」という。

「これらの中には、よく知られた病原性大腸菌O157や
コレラ菌」がある、と。

こうした菌が、ひとたび人類を襲い始めたら、人類は
どうなるか。「まさに絶滅の危機に迎えるという」(同氏)。

地球温暖化は、何も、環境だけの問題ではすまないと
いうことらしい。