Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Tuesday, March 18, 2008

*Swindle Business in Japan

●高額教材を違法販売(中日新聞)(10 million yen =1 million US dollars, for one-year course of lesson!)
Shizuoka Prefectural Government has disposed one “learning center” company in Shizuoka to stop working for three months.

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静岡県は、(3月)18日、高額な学習教材を不適切な
方法で販売したとして、特定商取引法に基づき、
「家庭教師のF」を名乗って営業している家庭教師
派遣業・学習教材販売の「W」をに対し、19日から
3か月の業務停止にすると発表した。

…(中略)…

家庭教師と高額な学習教材をセットにする業者をめぐる
トラブルは、全国各地で相次いでいる。

中には家庭教師が辞めても、解約に応じなかったり、
高額な解約料を求めたり、つぎつぎと学習指導と称する
教材購入をもちかけられ、中には、1000万円以上に
金額がふくらんだケースもある
(以上、中日新聞、3月19日、朝刊より)

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あのね、こういうトラブルは、もう15~20年前から、あったの。
私が直接、見聞きしたのは、こういうケース。
このケースとて、20年近くも、前の話。

浜松市内に、K・スタディ(仮称)という教材販売会社があった。
(現在も、どこかにあるかもしれない。)
家庭教師と教材を、セット販売するという会社だった。

契約料は、年間120万円弱(当時)。
「月4回、家庭教師を派遣して、子どもを指導する」というものだった。

が、その教材たるものが、スゴイ!
ダンボール箱、一箱分もあった。

それを見ただけで、その子ども(小6男子)は、おじけづいてしまった。
そこで解約、ということになったが、そのとき、その子どもの母親が
私に相談してきた。「解約できないが、どうしたらいいか?」と。

K・スタディは、こう説明したという。

「教材は、一度、封を開けられたら、商品価値がなくなる。
家庭教師は、あくまでも、教材の指導員として、会社のほうから
無料で、派遣するもの。だから解約はできない」と。

たまたま同じころ、別の親から、そのK・スタディについて相談があった。
やはり「解約したいが、解約に応じてくれない」と。
その親を、Bさんとしておく。

話を聞くと、こうだ。

「2、3か月、家庭教師に来てもらったが、子ども(中1男子)との相性が悪かった。
そこで家庭教師をかえてもらった。が、それでもうまくいかなかった。
で、解約しようと、K・スタディに行ったが、解約に応じてもらえなかった」と。

私は、そのK・スタディに電話を入れた。

担当者は、私に、こう説明した。

「私の方では、1年契約で、家庭教師と雇用契約を結んでいます。子どもとの
相性が悪いときには、教師をかえていますが、中途で解約はできません。

Bさんの件では、うちの家庭教師に問題があったというよりは、お子さん自身の
ほうに問題があるように思います。

当然、1年分の家庭教師料金は、払ってもらいます」と。

また教材については、こう言った。

「うちは家庭教師の派遣が、主な仕事です。教材は、あくまでも、そのための
ものです。費用の大半は、家庭教師代と考えてください」と。

つまり教材をつつけば、家庭教師を理由にして、解約に応じない。
家庭教師をつつけば、教材を理由にして、解約に応じない。

彼らの常套手段である。

そののち、K・スタディは、事務所を別のところに移した。
最近は名前を耳にしていない。恐らく、名前を変えて、どこかで営業
しているのだろう。

で、今朝の新聞。

今回営業停止処分をくだされたのは、静岡市に本社(?)を置く、
「W」だったという。
中日新聞の報道記事によれば、「2003年以降に保護者から、
県民生活センターに寄せられた苦情が、計135件に達した」
「それで処分に踏み切った」と。

しかしこんなことをしても、モグラ叩きのモグラのようになるだけ。
彼らは、所在地を変え、名前を変えるだけ。
教材にしても、表紙の1枚を取り替えるだけで、すむ。
(中規模クラスの進学塾では、どこでもやっていることだが……。)

要するに、親のほうが賢くならないと、この問題は、解決しないということ。

そうそう先の、K・スタディの件のときは、私は、親たちからの相談を
受けながら、こう思ったのを覚えている。

「月額8000円の月謝で教えている私は、バカみたい」と。

しかも私のばあい、今でも、毎月、月割りの月謝として、親たちから、直接、
手渡しで受け取っている。

(毎月だぞ! こんな良心的な教室が、ほかにどこにある?
どこの教室でも、3~6か月分の前納式が常識。教材費、テスト代、講習費は
銀行からの自動引き落とし。途中で退会しても、そうした費用は、いっさい、
返してくれない!)

最近になって、私の教室でも、やっと、「退会届は、前月の3週目まで」
という規約を作ったが、当時は、月末の最後の週になって、
「今日でやめます」式の、やめ方をする親も珍しくなかった。

それを、前納で、120万円も払うとは!
私は、むしろ、そちらのほうに驚いた。

親の気持ちもわからなくもないが、こうした教材会社には、じゅうぶん注意した
ほうがよい。