Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Sunday, August 31, 2008

*Eagerness

●物欲

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物欲のメカニズムについては、前にも
書いた。
何かの刺激が与えられると、脳の視床下部というところから、
強力なシグナルが発せられる。
このシグナルに応じて、ドーパミンという
ホルモンが分泌される。
このドーパミンが、線条体というところを
刺激する。
すると、「欲望」が、ググッと湧き起こってくる。

この欲望について、最終的には、大脳の前頭前野
がコントロールすることになるが、理性だけの
力でコントロールするのは、不可能と考えてよい。

よい例に、アルコール中毒やニコチン中毒がある。
過食症もそのひとつと言われている。

中身はちがうが、脳内で起こるメカニズムは同じ。

で、今夜その物欲の恐ろしさを経験した。
理性を超えた、物欲の恐ろしさ、である。
ということで、ハハハ、何を隠そう、
新しいパソコンを買ってしまった。
「買ってしまった」というくらい、まったくの衝動買い。

FAXの印字リボンを買いに行ったのだが、そこで、
「エイサー」のミニ・パソコンが目についた。
「ASPIRE ONE」。
思わず手にとってみた。
キーボードを軽く叩いてみた。
とたん、あの物欲。

ガガーンと脳みそを刺激した。
とたん、がまんできなくなった。

で、買ってしまった。

では、少し前に買った、HP社の2133は、どうなったか?
どちらも今、流行のミニ・パソコン。

が、HP社の2133は、英字式キーボード。
ワープロ中心に使う私にしてみれば、どこか使いにくい。

ということで、買ってしまった。
キーサイズは、やや狭いかなというところだが、私の指は、平均的な人より細い。
あとは「慣れ」の問題。

で、今、そのパソコンを使って、この文章を書いている。
デスクトップのようなわけにはいかないが、サクサクと文章が
打つことができる。
気持ちよい。

しかしそれにしても、物欲には、ものすごい力がある。
で、ワイフにこう言った。

「浮気性の男というのがいるだろ。そういう男は、『女性の肉体』
を見ると、あるいは想像すると、物欲と同じメカニズムが
脳内で働くのではないか。『欲しい』と思ったとたん、ブレーキが
きかなくなる。ぼくのばあいは、電気製品だが、電気製品で
ほんとうによかったね」と。

ワイフは「何、言っているの!」というような顔で、私を見つめ返したが、
無言のままだった。

言い忘れたが、HPの2133は、しばらく書斎のサブノートとして
使うことにする。
現在、書斎では、大型のデスクトップパソコンを2台使っているが、
XPパソコンのほうは、どうも調子がよくない。
ときどき、予期しないところで、フリーズしてしまう。
マザーボードに故障があると思われるが、よくわからない。

そのXPパソコンのかわりに、しばらく使う。
しかし2台は、いらない。
たぶん、そのあとは、息子たちのだれかに、払い下げることになる。
いつものことだが……。

(補記)

ほしいものを手に入れたとき、ほっとしたような安堵感を覚える。
心地よい満足感である。
この満足感を冷静に観察してみると、何かの試合で勝ったときに感ずる
満足感に似ている。
甘い陶酔感もともなっているから、きっと脳内で、モルヒネ系のホルモンが分泌
されているにちがいない。

この陶酔感が、新しい受容体を形成する。
あるいはそれまでにあった受容体を補強する。
そのため、こうした欲望には、反復性が生まれる。
ちょうどアルコール中毒の人が、酒のコマーシャルを見ただけで、酒を
飲みたくなるのと同じように、新しいパソコンを見ただけで、それが
ほしくなる。

今日、新しいパソコンを買ったからといって、ここで終わるわけではない。
しばらくすると、また新しいパソコンがほしくなる。
あとは、この繰り返し。

では、こうした受容体が「悪」かといえば、そうでもない。
サッカーボールを見ただけで、足がウズウズする人だっているはず。
欲望は、よい方向に導けば、その人を前向きに伸ばしていく。
スポーツ選手などが、そのよい例ということになる。
が、導き方が悪いと、多くのばあい、その人をかえって後退させてしまう。

欲望は、つねに両刃の剣であることを忘れてはいけない。