Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Tuesday, August 12, 2008

*How long does the Love last?

●「オレオレ詐欺」(なりすまし詐欺)

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いまだにオレオレ詐欺の被害者が、
後を絶たないという。
それについて、こんなことに気づいた。

私のところにも、2、3か月に一度
ほどの割合で、「?」な電話がかかって
くる。

たいてい若い女性の声で、「○○さん
(=息子の名前)は、いますか?」と。

そういうとき私たち夫婦は、きっぱりと、
「どちらさんですか?」
「何の用件ですか?」と聞きかえすように
している。

私のばあい、「こちらから電話をかけなおさせ
ますから、電話番号をどうぞ」と言う。

つまりこうした言い方が、大切では
ないか、と。
つまりこの段階で、相手の詐欺師たちは、
私たちの応答のし方をみながら、
だませる相手かどうかを、即座に判断する。

だからそういう電話を受けたとき、
間の抜けたような言い方で、
「アウ~、息子ですかア~。息子ねエ~」
などと言おうものなら、そのまま詐欺師の
仲間に、電話を引き継がれるかもしれない。

「実は、お宅の息子さんの○○さんがですね、
会社の金を使い込みましてね……。
今、うちの会社に捜査員が来ているところです」
とか、何とか……。

で、私たちのばあい、きっぱりと言い返すと、
向こうの方から、「じゃあ、いいです」(ガチャン)とか
何とか言って、電話を切ってしまう。

しかしこれから先のことはわからない。
いくらがんばっても、脳みその働きは鈍くなっていく。

やがてすぐ私たちも、「アウ~……」という
話し方をするようになるかもしれない。

では、どうするか?

電話番号を変えて、非公開にするしかない。
あるいはナンバー表示付きの電話にする。
常時留守番方式にするのも、ひとつの方法かも
しれない。

……というようなことを、今朝、考えた。
つい先ほども、そういう「?」な電話が
かかってきたので……。


Hiroshi Hayashi++++++++Aug.08++++++++++はやし浩司

●小銭の奴隷たち

私の実家は、昔からの自転車屋だった。
祖父の話では、岐阜県でも、1、2番目に古い自転車屋だった……とか。
(祖父の自慢話は、あまりアテにならない……。)

明治時代には、岐阜県のM町から名古屋まで、歩いて自転車を買いに行ったという。
帰りは、その自転車を、肩にかついでもって帰ったという。

私は子どものときから、そういう環境の中で、商売というのがどういうものか、
それを見ながら育ってきた。
つまりこの世界では、ウソが当たり前。
ウソが当たり前だから、何もかもが、ウソとなる。
「ウソ」という言葉に語弊があるなら、「駆け引き」と言いかえてもよい。
しかし「駆け引き」というのは、基本的には、「だましあい」をいう。

とくに自転車というのは、定価がわからない。
パソコンやカメラなら、カタログを見比べることによって、ある程度の
売値がわかる。
が、自転車には、それがない。

で、そういう点でも、人間の脳みそは、それほど器用にはできていない。
商売のうまい人というのは、口がうまい。
相手に取り入るのが、うまい。
そしてそのつど、相手をだます。
客だけではなく、家族、親類まで。
ついでに友人まで。

それができないと、この世界では、生きていくことができない。
私の父が、そうだった。

私の父は、実直な人で、学者肌の人だった。
まともな教育を受けていたら、まちがいなく学者になっていただろう。
晩年の父は、暇さえあれば、今の私のように、いつもノートに
何かを書いていた。

だから商売は、へただった。
私が高校生になるころには、家計はあってないようなものだった。
そういう父を、当時の私は半ば軽蔑していた。
が、今になってみると、かえってそういう父のほうが、
心の中で光り輝いているから、不思議である。

で、その商人で、いちばん警戒しなければならないこと。
それが「小銭の奴隷」になることである。
みながみな、そうなるわけではないが、商売をしていると、
小銭の奴隷になりやすい。
明けても暮れても、考えることと言えば、小銭を稼ぐことだけ。
小銭を稼ぐことだけに、汲々(きゅうきゅう)としている。
「頼れるのは、マネーだけ」と。
こうなってくると、人間性にまで、影響を与えるようになる。

ケチで計算高く、小ずるい。

が、それだけではすまない。
人生そのものを、棒に振る。

キリスト教でも、「奴隷」という言葉を使って、そうした生き方を、強く戒める。
つまり何かの奴隷になればなるほど、真理(自由、叡智)から遠ざかる、と。
人間は、努力しだいでは、神のような人間にもなれる。
しかしその努力を怠ると、畜生以下の人間になってしまう。

では、どうするか……、という問題よりも、今、全国の街角から、
その商店が姿を消しつつある。
中小都市の駅前の商店街などといったものは、今は、どこも、見る影もない。
この世界ほど、弱肉強食の論理が、露骨に現われる世界はない。

たとえば自転車屋にしても、今どき、20~30台の自転車を並べて
いたのでは、商売にならない。
最低でも、50~60台……と、少し前まで言われていたが、それが今では100台
単位になっている。

で、浜松市程度(人口82万人)の大都市ともなると、200~300台も
並べる自転車屋が、いくつかある。
しかしその自転車屋も、さらに大型のショッピングセンターには、かなわない。
内情はわからないが、客の出入りを見るかぎり、経営はきびしいのではないか?

つまり近代ビジネスというのは、「ウソ」を排除したところから始まる。
「ウソ」が残るところには、近代ビジネスは、その居場所すら、ない。

話がそれたが、こまかいウソを重ねていると、いつの間にか、「小銭の奴隷」になる。
いくら商売をしていても、それだけには、警戒したほうがよい。


●認知的不協和

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HP2133を買って、1か月あまりが過ぎた。
で、今のところ、何となく使っているが、どうも使いにくい。

英語式キーボードというのは、あくまでも英文を
打つ人用にできている。
たとえば日本語式キーボードでよく使う、「Enter」
キーが、小さい。

それにワードで作業するばあい、キー上の記号と、打ち出される
記号が一致しない。

文字をカタカナになおすには、「F7」キーを押せばよい……
というようなことにしても、説明書には、どこにも、
書いてない、などなど。

「やっぱりU100にすればよかった……」とか、
「K社のミニ・パソコンにすればよかった……」とか、など考える。

こういう心理状態を、「認知的不協和」という。

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認知的不協和……「個人のもつ認知に、矛盾やアンバランスが生ずること」(「心理学」・
ナツメ社、P172)とある。

で、その解決方法には、4つあるそうだ。

(1) 使いこなせば、そのうち、慣れてくるだろうと慰める。
(2) 買い換えるのは無理なので、がまんして使う。
(3) できるだけほかのパソコンを使って、緊急のばあいのみ使うようにする。
(4) HP2133について、評判のよい記事を読みあさる(以上、同書、応用)。

もっとも、相手がパソコンだから、それほど深刻に考える必要はない。
私のばあい、すでに次期デスクトップパソコンの選定に入っている。
気に入らなかったら、つぎのを買えばよい。

が、これが結婚だったら、どうなるのか?

相思相愛で、すべてメデタシ、メデタシという結婚であれば、問題はない。
が、しばらく生活をつづけるうちに、認知的不協和が起きたとしたら……?

(1) 共同生活をしていれば、そのうち、慣れてくるだろうと慰める。
(2) 離婚するのは無理なので、がまんしてつきあう。
(3) 適当に浮気でもして、ストレスを解消する。
(4) 自分の配偶者のよいところを懸命にさがして、それを信ずる(以上、同書、応用)。

私たち夫婦も、常に、認知的不協和と闘ってきたような気がする。
もともと他人なのだから、しかたない。
生まれも、育ちもちがう。
おまけに岐阜県人(私)と静岡県人(ワイフ)とでは、何かと考え方もちがう。

今から思うと、それほど相思相愛でなかったのが、かえって幸いしたのかもしれない。
たがいに、ほどほどのところで満足し、ほどほどのところで納得した。
どんな大恋愛をしても、それを司る脳内ホルモン(フェニルエチルアミン)は、
3~4年で寿命が尽きる。
(私の経験では、2年程度。他人の話では、長くても、4年程度。)
つまり遅かれ早かれ、どんな夫婦でも、私たちのようになる。

が、それを(終わり)と考える必要はない。
そこを(出発点)として考えればよい。

さて、再び、パソコンの話。

言うなれば、私たち夫婦は、巨大な「認知的不協和」にさらされていることになる。
だからというわけでもないが、パソコン程度の「認知的不協和」など、何でもない。
むしろ、それを楽しむことさえできる。

……ということで、この話は、おしまい!

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ついでに恋愛の寿命について

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●恋愛の寿命

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心ときめかす、恋心。しかしその恋心
にも、寿命がある。

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 その人のことを思うと、心がときめく。すべてが華やいで見える。体まで宙に浮いたようになる……。恋をすると、人は、そうなる。

 こうした現象は、脳内で分泌される、フェニルエチルアミンという物質の作用によるものだということが、最近の研究で、わかってきた。恋をしたときに感ずる、あの身を焦がすような甘い陶酔感は、そのフェニルエチルアミンの作用によるもの、というのだ。

その陶酔感は、麻薬を得たときの陶酔感に似ているという人もいる。(私自身は、もちろん、麻薬の作用がどういうものか、知らない。)しかしこのフェニルエチルアミン効果の寿命は、それほど長くない。短い。

 ふつう脳内で何らかの物質が分泌されると、フィードバックといって、しばらくすると今度は、それを打ち消す物質によって、その効果は、打ち消される。この打ち消す物質が分泌されるからこそ、脳の中は、しばらくすると、再び、カラの状態になる。体が、その物質に慣れてしまったら、つぎから、その物質が分泌されても、その効果が、なくなってしまう。

しかしフェニルエチルアミンは、それが分泌されても、それを打ち消す物質は、分泌されない。脳内に残ったままの状態になる。こうしてフェニルエチルアミン効果は、比較的長くつづくことになる。が、いつまでも、つづくというわけではない。やがて脳のほうが、それに慣れてしまう。

 つまりフェニルエチルアミン効果は、「比較的長くつづく」といっても、限度がある。もって、3年とか4年。あるいはそれ以下。当初の恋愛の度合にもよる。「死んでも悔いはない」というような、猛烈な恋愛であれば、4年くらい(?)。適当に、好きになったというような恋愛であれば、半年くらい(?)。

 その3年から4年が、恋愛の寿命ということにもなる。言いかえると、どんな熱烈な恋愛をしても、3年から4年もすると、心のときめきも消え、あれほど華やいで見えた世界も、やがて色あせて見えるようになる。もちろん、ウキウキした気分も消える。

 ……と考えると、では、結婚生活も、4年程度が限度かというと、それは正しくない。恋愛と、結婚生活は、別。その4年の間に、その2人は、熱烈な恋愛を繰りかえし、つぎのステップへ進むための、心の準備を始める。

 それが出産であり、育児ということになる。一連のこうした変化をとおして、今度は、別の新しい人間関係をつくりあげていく。それが結婚生活へとつながっていく。

 が、中には、そのフェニルエチルアミン効果による、甘い陶酔感が忘れられず、繰りかえし、恋愛関係を結ぶ人もいる。たとえばそれが原因かどうかは別にして、よく4~5年ごとに、離婚、再婚を繰りかえす人がいる。

 そういう人は、相手をかえることによって、そのつど甘い陶酔感を楽しんでいるのかもしれない。

 ただここで注意しなければならないのは、このフェニルエチルアミンには、先にも書いたように麻薬性があるということ。繰りかえせば繰りかえすほど、その効果は鈍麻し、ますますはげしい刺激を求めるようになる。

 男と女の関係について言うなら、ますますはげしい恋愛をもとめて、さ迷い歩くということにもなりかねない。あるいは、体がそれに慣れるまでの期間が、より短くなる。はじめての恋のときは、フェニルエチルアミン効果が、4年間、つづいたとしても、2度目の恋のときは、1年間。3度目の恋のときは、数か月……というようになる。

 まあ、そんなわけで、恋愛は、ふつうは、若いときの一時期だけで、じゅうぶん。しかも、はげしければはげしいほど、よい。二度も、三度も、恋愛を経験する必要はない。回を重ねれ重ねるほど、恋も色あせてくる。

が、中には、「死ぬまで恋を繰りかえしたい」と言う人もいるが、そういう人は、このフェニルエチルアミン中毒にかかっている人とも考えられる。あるいはフェニルエチルアミンという麻薬様の物質の虜(とりこ)になっているだけ。

 このことを私のワイフに説明すると、ワイフは、こう言った。

 「私なんか、半年くらいで、フェニルエチルアミン効果は消えたわ」と。私はそれを横で聞きながら、「フ~ン、そんなものか」と思った。さて、みなさんは、どうか?
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