*Geogia War
●グルジア問題
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グルジアとロシアが、現在、戦争状態に
あるという。
さっそく、グルジアについて調べてみる。
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グルジアは、トルコとロシアの両国境に挟まれた、日本の面積の約5分の1ほどの国(外務省HP)。
人口は440万人(07年)。
グルジア人(70・1%)、アルメニア人(8・1%)、ロシア人(6・3%)、アゼル人(5・7%)他(2005年CIS統計委員会)ということらしい。
以下、外務省の資料をそのまま転載させてもらう。
++++++++++++++以下、外務省の資料より+++++++++++++++
●ガムサフルディア初代大統領は、反政府勢力との武力衝突等により、1992年1月に失脚、3月新しい最高権力機関として国家評議会(約60%で構成、メンバーの大半は反共活動家)が創設。同評議会議長にシェヴァルナッゼ元ソ連外相が就任。10月には最高会議議長に選出された。
●テロ行為などが繰り返されてしばらく情勢は不安定であったが、1995年11月、新憲法のもとで大統領選と議会選挙が同時に行われ、シェヴァルナッゼが圧倒的支持を得て大統領に当選(2000年4月再選)、議会選挙でも同大統領派「グルジア市民同盟」が第一党となった。
●しかし、経済の低迷と政府の腐敗を背景として国民の不満が蓄積、2003年11月には議会選の結果を不服とする野党勢力が議会及び大統領府を占拠、結果としてシェヴァルナッゼ大統領が辞任に追い込まれた(バラ革命)。2004年1月に実施された大統領選挙では、政変の中心人物であるサーカシヴィリ氏が圧倒的支持を得て当選した。同年3月には議会比例区の再選挙で与党ブロック「国民運動・民主党」が圧勝。サーカシヴィリ大統領は汚職根絶など改革を積極的に推進。
●2007年11月、大統領と議会の選挙実施時期を巡って政府と野党側が対立し、野党側デモ隊と治安当局が衝突して多数の負傷者が出た。これを受け政府は非常事態令を発出したが、サーカシヴィリ大統領が、2008年1月5日に大統領選挙を繰り上げ実施し、議会選挙実施時期は国民投票にかける等の方針を発表して事態を収拾し、鎮静化した。
●2008年1月、大統領選が実施され、サーカシヴィリ大統領が野党候補を破り、当選した。また2008年5月、議会選挙が実施され、与党統一国民運動が、150議席中119議席を獲得した。
●アブハジア(アブハズ人はイスラム教徒)、南オセチア(オセット人はイラン系民族、キリスト教徒)の民族紛争を抱え、両地域には中央政府の実効支配が及んでいない。
++++++++++++++以上、外務省の資料より+++++++++++++++
ロシアとしても、グルジアを手放すわけにはいかないのかもしれない。
その向こうは、NATO軍事同盟の一員である、トルコがひかえている。
そこで反ロシア勢力を抑えるため、空爆を含む、軍事行動に出た。
……と私は考えた。
が、外務省の資料を読むと、内情は、かなり複雑なようである。
「アブハジア(アブハズ人はイスラム教徒)、南オセチア(オセット人はイラン系民族、キリスト教徒)の民族紛争を抱え、両地域には中央政府の実効支配が及んでいない」とある。
単純な独立戦争というのでも、なさそうである。
今朝の読売新聞によれば、「グルジアからの分離独立を求める親ロシアの南オセチア自治州に進攻したグルジア軍と、同州で平和維持活動を行うロシア軍の戦闘は9日、グルジア領内各地に拡大した」とのこと。
その一方で、フランスが停戦に向けた動きに出てきた。
時事通信は、つぎのように伝える。
「欧州連合(EU)議長国のフランスは9日、グルジアとロシアの停戦を呼びかけるため、クシュネル外相が至急両国を訪問すると発表した。また事態打開を目指し、EU外相理事会を週明けにパリで開くことを明らかにした。
フランスは同日発表した声明で、ロシアに対してグルジアの主権と領土保全を尊重するよう訴えるとともに、同国への軍事行動はEUとロシアの関係に影響を与えると指摘した」と。
以上の流れからすると、グルジア政府のほうが、親ロシア勢力である南オセチアを抑えこむために、軍を進攻させたことになる。
その進攻に対して、現地で、平和維持活動をしていたロシア軍が反発した。
それでその戦闘が、一気に全土に及んでしまった。
……ということらしい。
人口440万人ということだから、この静岡県(379万人)より、10%ほど多いだけ。
それほどちがわない。
そんな小さな国に、ロシアという大国が、強大な軍隊を送り込んだ!
常識で考えれば、この戦争では、グルジアには勝ち目はない。
が、ロシアにも勝ち目はない。
民族紛争、さらには宗教戦争がからんでいるから、そうは簡単には解決しない。
延々とつづく泥沼戦争になる可能性が高い。
日本から見れば、グルジア人、アルメニア人、ロシア人、アゼル人は、みな、同じ。
区別すらできない。
(向こうの人たちから見れば、日本人、韓国人、北朝鮮人、中国人は、みな、同じ。区別すらできないだろう。)
が、たがいにいがみあっている。
つまりここに人間が本来的にもつ(愚かさ)の原点がある。
日本だって、周辺の国々との摩擦を解決できないでいる。
その日本の日本人である私が、どうして彼らの平和を願うことができるだろうか。
……というようなことを、グルジアについて調べながら、別の心でふと考えた。
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