*Delusion
●注察妄想(I am watched!)
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「自分の生活は、他人にのぞかれているのではないか」という妄想を
もつことを、注察妄想という。
こんな話を近所の人から、聞いた。
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その家には、70歳くらいの老夫婦が住んでいるが、妻のほうは認知症が
進んで、今は、センターと自宅を行ったり来たりしている。
で、その夫のほうが、様子がおかしいという。
高い塀をへだてて、隣に住んでいるAさん(女性、48歳)が、こう話して
くれた。
「私の家族が、その家をのぞいていると、その人は言うのね。
だからガラス窓は、すべてすりガラスにしたとか、カーテンを厚いものに
したとか、あるいは部屋の中の電気がつけられないとか。
たまにその家のほうを見ることはあるけど、のぞくなんてことはないわよ。
そして自分が庭に出ているときは、わざと大きな咳払いをしたり、
大きな音をたてたりして、『自分はここにいるぞ』というような行動を
してみせるのよ。
気味が悪いから、無視しているけど、それがかえってその人を怒らせている
みたい」と。
注察妄想……被害妄想のひとつで、小さな(こだわり)が、そのまま大きな
(こだわり)に増幅してしまう。
そして自分でもコントロールできなくなってしまう。
この注察妄想に似ているのに、自意識過剰がある、
「私はみなに注目されている」と思うのが、それ。
しかし自意識過剰だからといって、(若い人は、たいていそうだが)、
行為に反社会性が見られなければ、それでよい。
で、注察妄想と自意識過剰のちがいはといえば、注察妄想にかぎらず、
妄想をもつひとは、同時に他人に対して、同じ行為を繰り返す。
「いつものぞかれている」と言う人は、同時に、他人の家をのぞいている。
のぞいているから、自分ものぞかれていると思う。……思い込む。
昔から『泥棒の家は、戸締りが厳重』というが、注察妄想もその延長線上にある。
先の話をしてくれたAさんも、こう言った。
「そのくせ、自分ではよほど私の家が気になるらしく、いつも私の家のほうを
見ているのよ」と。
そこで新しい推論、ゲット!
被害妄想というのは、つねに(ミラー=鏡)になっている。
何かのことで被害妄想をもつ人は、その人自身も、反対の立場で、だれかに
同じような被害を与えているということ。
自分にそういう経験があるから、今度は、同じことを他人もしていると思うように
なる。
それが過剰にふくらんで、被害妄想となる。
こういう現象を、何と呼んだらよいのか。
『ミラー反応』というのは、どうか?
言いかえると、自分自身がした行為が、被害妄想の(こだわり)となるということ。
たとえば被毒妄想にしても、これはふつうの人の発想ではない。
ふつうの人なら、だれかの食べ物に毒をもるなどということは考えない。
そういう発想そのものがない。
だから被毒妄想をもつこともない。
だれかの食べ物に毒をもったことがある人、あるいはそういうことを考えたことが
ある人が、ミラー反応として、被毒妄想をもつ。……もちやすい。
「だれかに追跡されている」という追跡妄想も、同じように考えてよい。
妄想をもつのはその人の勝手だが、妄想をもたれるほうも、困る。
「病気」とはっきりと診断されれば、対処の仕方もあるが、そうでないときは、
まわりの人が、迷惑する。
中には、道をはさんだ隣人に、朝夕、石を投げられ、それが理由で、
引越しを余儀なくさせられた人もいる。
石を投げる人には、その人なりの理由があるのだろう。
何かの被害妄想が疑われるが、そうした分類に属さない被害妄想もある。
●隕石でできた鉄剣(A sword made of Star Dust)
トルコにある、世界最古の鉄剣が、「宇宙から飛来した金属を主成分
とする隕石(隕鉄)を材料にした可能性が高いことが」わかったという
(中日新聞9・6、夕刊)。
「この鉄剣は、1938年、アンカラの東、約200キロにあるアラジャホユック
遺跡の墳墓で出土した」(同紙)という。
が、そのあとの記述が気になる。
「鉄の精錬技術がまだなかった、約4300年前のもので、隕鉄を用いた
という説はあったが、直接の根拠はなかった」(同紙)と。
鉄の精錬技術のなかった時代に生まれた鉄剣であるということ。
分析したのは、「東京理科大などの研究チーム」(同紙)とか。
「(この)鉄剣の刀身部分を詳しく分析したところ、刀身の鉄には、隕鉄
に特徴的なニッケルが約7%含まれていることが判明。コバルトなどの微量
元素の組成も、隕鉄に極めて似ていることがわかった」(同紙)とも。
おもしろい!
たいへん、おもしろい!
新聞に載っている写真を見ると、刀の柄の部分は、金でできているらしい。
が、刀身のほうはボロボロにさびているといった感じ。
(日本刀のような輝きを期待してはいけない。)
しかし落ちてきた隕石で、どうやって刀を作るのだろうか。
あるいはもともと、この鉄剣は、宇宙のどこかで作られたものではないだろうか。
考えれば考えるほど、頭の中でロマンがふくらむ。
メソポタミア文明や黄河文明は、今から約5500年前に始まった。
紀元前3500年ということになる。
問題の鉄剣が作られた時代は、約4300年前という。
トルコの右下がイラク。
トルコで、こうした鉄剣が見つかったとしても、なんら、おかしくない。
●三浦K事件(K. Miura Case)
三浦K事件について、アメリカで再審裁判が行われるかどうか、この9月
26日に決まるという。
私の予想では、検察側の再審請求は却下され、三浦K氏は、晴れて無罪放免。
これほどまで今までの審理が長引いたということが、その根拠(?)。
アメリカ側の立場で考えれば、こういうこと。
「こういう裁判は、めんどうだから、やめよう」と。
「法的正義」という言葉があるが、今のアメリカに法的正義を求めても、
あまり意味はない。
三浦K氏が有罪になろうが、無罪になろうが、アメリカにしてみれば、関係の
ないこと(?)。
無駄な裁判をつづけて、税金を無駄遣いしたくないという心理も働くかもしれない。
ただ検察側の再審裁判が始まれば、アメリカへの信頼感は、ぐんと高まる。
「やっぱり、アメリカって、民主主義の国だったんだア」と。
あとはアメリカ側の政治的判断ということになる。
●再び、金xx、健康悪化説(Kim Il Jong of North Korea)
今日のニュースによれば、少し前、ピョンヤン入りした中国の医師5人が、
まだ帰国していないという。
韓国の新聞社は、そういう事実をとらえて、金xx、健康悪化説を流し始めて
いる。
持病の糖尿病と肝臓病が、悪化しているらしい、と。
心臓病については、少し前、心臓のバイパス手術を受けたといううわさもある。
どうであるにせよ、何十万人も人を殺したと言われる独裁者でも、自分の命だけは
惜しいらしい。
が、問題は、金xx亡きあとの、K国である。
金xxが死亡したからといって、K国が簡単に変化するとは思われない。
後継者がだれになるかによっても決まるが、むしろ軍部が力を拡張し、
K国は不安定になるかもしれない。
となれば、K国はますます強硬路線を歩むことも考えられる。
反対に金xxの死去とともに、K国が崩壊すれば、そのあとK国は、
韓国ではなく、中国の管理下に入るはず。
そうなれば韓国は、竹島(独島)どころか、朝鮮半島の半分を失うことになる。
私たち日本人の知ったことではないが……。
(ちょっとこの意見は、冷たいかな?)
●子どものページ(Pages for Children)
マガジンのほうで、子どもも楽しめるページを作ってほしいという要望があった。
8月に載せた、「子どもたちへ」という詩集が、好評だったようだ。
よい要望なので、さっそく今夜からでも、実行してみたい。
Hiroshi Hayashi++++++++++++++++++++++はやし浩司
【子どもたちへ】(08年9月)(To: Children)
●よい友だちを選ぼう
よい友だちを選ぼう。
よい友だちは、君を、よいほうに伸ばしてくれる。
そうでない友だちは、そうでない。
そのひとつの方法として、こんなことを知るといいよ。
君によいことを教えてくれるのが、よい友だち。
スポーツの楽しさや、音楽のすばらしさなどをね。
君がその人を見て、「ぼくもやってみよう」「私もがんばろう」と
思うなら、その友だちは、よい友だち。
が、君に悪いことを教えてくれるのが、悪い友だち。
タバコを吸ってみないかとか、夜、遊びに行かないかなどと、ね。
君を誘ったりするよ。
そういう友だちが、悪い友だち。
よい友だちを選ぶためには、ひとつ条件があるよ。
それは君自身が、YES/NOをはっきりと言わなければならない。
またそれができなければならない。
いやだったら、「いやだ」と言う。
それには勇気が必要だけど、もしその勇気がなければ、家で練習をするといいよ。
何かのことを頭の中で想像しながら、「いやだ!」と大声で言ってみる。
あるいは笑顔をつくりながら、言ってみる。
こう考えてみたら、どうかな。
あなたという人は、長い時間をかけて、友だちによってつくられる、と。
●道徳
「道徳」ってむずかしいことだと思っている人は多いね。
でも、そんなにむずかしいことではないよ。
道徳の完成度は、公平性と視野の広さでみるんだって。
「公平性」というのは、いつも、だれに対しても、同じように正しく
接することをいうよ。
視野の広さというのは、いつも高い視点でものを考えることをいうよ。
「人間とは……」とか、「地球は……」とかね。
道徳の完成度の低い人は、そのつどやることなすこと、いいかげん。
相手によって、コロコロと態度が変わったりする。
それにいつも、ささいで、小さな問題で、ザワザワと騒いでいる。
しばらく話していると、窮屈な感じがするから、それがわかるよ。
だから君は、いつも、だれに対しても同じでいようね。
そしていつも、できるだけ大きな問題について、考えよう。
そういうことが平気でできるようになったとき、
君のまわりには、すばらしい友だちが集まってくるよ。
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