*Efficiency of the Brain
● 10月21日
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4、5年前に、『マズローの欲望段階論』について
書いた。
その原稿を読みなおしながら、今日、自分で「なるほど」と
思った。
しかし自分で書いた原稿を読みなおして、「なるほど」は、ない。
つまりそれだけ記憶力が弱くなったということか。
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●「愚か」になる人たち
同年代以上の人たちを見ていて、ときどき、こう感ずることがある。
「この人たちは、日々に愚かになっているのに、それに気づいているのだろうか」と。
「愚かになる」というのは、知的能力の総合的な低下を、いう。
知識や経験のみならず、知恵や思考力そのものを失うことをいう。
しかしこれは脳のCPU(中央演算装置)の問題。
脳みそ全体の機能が衰えてくれば、知的能力の低下そのものも、わからなくなる。
自分が愚かになりつつあることすら、わからなくなる。
わからないならまだしも、知的能力が低下していても、「自分は、まとも」と誤解
する人もいる。
私の知人に、今年、85歳になる男性がいる。
軽い脳梗塞を繰り返していることもあり、話し方そのものが、かなり、おかしい。
ろれつが回らない。
そんな男性でも、あちこちに電話をかけて、説教がましいことを言う。
私のところにも、かかってきた。
「親のめんどうは、最後まで、しっかり見ろよな」とか、何とか。
一応言っていることは(まとも)だから、それなりの会話はできるが、繊細な
話しあいは、できない。
深い話もできない。
そのため私のほうは、適当に話を聞いて、適当に合わせるということになる。
が、これはそのまま、私自身の問題ということになる。
遠い未来の話ではない。
5年とか、10年とか、それくらい程度の、先の話ということになる。
●愚かさの確認
どうすれば、自分の(愚かさ)を、自分で知ることができるか。
あるいはどうすれば、(愚かになっていく程度)を、自分で知ることができるか。
肉体的な衰えは、たとえば体力テストなどで、かなり正確に知ることができる。
同じように、知的能力の衰えも、たとえば知能テストなどで、かなり正確に知ることが
できる。
しかしそれを知ったところで、自分では、けっして、そうは思わないだろう。
たとえば昨夜も、こんなことがあった。
たまたま帰省している三男がパソコンをいじっていた。
音楽を、二男のインターネット・ストーレッジ(倉庫)から、ダウンロードしていた。
私もキー操作に関しては、かなり速いほうだ。
そう思っていたが、三男は、それこそ目にも止まらぬ速さで、キー操作をしていた。
私が、パチパチ……なら、三男は、その間に、パパパ……と、キーをたたく。
「この画面は何だ?」と質問している間に、すでに数枚先の画面を表示してしまう。
脳みそのクロック数そのものが、ちがう。
私のは、たとえて言うなら、1・0GH(ギガヘルツ)。
三男のは、たとえて言うなら、3・1GH(ギガヘルツ)。
クロック数そのものがちがうから、自分で自分の(愚かさ)を知ることはない。
しかし三男には、それがわかる。
もたもたしている私の指先を見つめながら、「イーxxx」と。
使っているソフトが、「イーxxx」という意味らしい。
では、自分の脳みそのクロック数を知るためには、どうしたらよいのか。
●子どもとの競争
ひとつの方法としては、知能テストもある。
しかしこの方法では、思考力のある・なしはわかるが、クロック数まではわからない。
そこでもうひとつの方法として、子どもと競争するという方法がある。
実のところ、私はいつも、この方法で自分のクロック数を確かめさせてもらっている。
レベル的には、中学生~高校受験用の問題がよい。
そういった問題で、子どもと競争する。
ただし私のように、仕事上、毎回訓練しているほうが、有利。
問題を見ただけで、解答の道筋が見えてしまう。
(子どものほうは、最初、手さぐり状態になる。)
……ウ~~ン……
何かよい方法はないものか。
たとえば脳みその中を走る電気信号を、計数的にとらえることはできないものか?
たとえば右脳のA点から出た信号が、左脳のB点に達するまでの時間を計測する、とか。
「あなたは、0・03秒かかりました」「あなたは、0・13秒かかりました」とか、など。
そこであなたの脳みそのクロック数は、「0・02GH」「0・003GH」と。
家庭でできる方法としては、(1)速算、(2)早読みなどでもわかるかもしれない。
(これも訓練で、速くなるだろうが……。早読みにしても、声の大きさによっても、変化
するにちがいない。)
脳みそのクロック数が落ちてくると、「アウ~~」「エ~~ト」という言葉が多くなり、
話し方も、かったるくなる。
昔、大平総理大臣という人がいたが、ああなる。
が、結論から先に言えば、脳みそも、肉体の健康と同じ。
鍛練してこそ、能力を維持できる。
……ということで、今日は、これから仕事に行く。
もちろん自転車で。
夜は、ワイフとデート。
楽しみ。
(はやし浩司 家庭教育 育児 育児評論 教育評論 幼児教育 子育て はやし浩司
Hiroshi Hayashi 脳のクロック数)
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