Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Sunday, October 26, 2008

*Women's Sex

●女の性(さが)

++++++++++++++++++

久しぶりに実の娘(60歳)が、実家の
母親(83歳)を訪問した。
すると、その母親が
娘に、こう言ったそうだ。

「ああ、イライラする。私に、ひとり男を
あてがってよ!」と。
つまり「セックスをしたいから、男を連れて
来てよ!」と。

その母親は、この10年近く、ひとり住まい。
娘は近くに住んでいて、週に1、2度、実家へ
通っている。
母親の世話をしている。

+++++++++++++++++++

男の性については、私自身が男だから、ある程度、理解もできるし、
どうなるかについても、予想ができる。
しかし当然のことながら、女性については、わからない。
予想もできない。

しかし基本的には、男も女も同じ。
とくに更年期を過ぎてからの男と女は、同じ。
だから80歳を過ぎた女性が、「男が欲しい」と言ったとしても、
おかしくない。
男だって、50歳になっても、60歳になっても、性欲はある。
Sックスに興味をなくすわけではない。

しかしいくらなんでも、実の娘にそんなことを言う母親がいるだろうか。
実の娘に向かって、「男とセックスしたいから、男を連れてきてほしい」と。
私はそれを聞いて、自分の耳を疑った。
「本当ですか?」と、数度繰り返した。

が、そう言われてみて、思い当たるフシがいくつかある。

これはある特別擁護老人ホームで働く職員に聞いた話だが、そのホームでは、
老人たちの第一の関心ごとは、男女関係という。
1人の男性(もしくは女性)を取りあって、女性どうし(男性どうし)が、
血みどろの戦いを繰り返すことも珍しくないそうだ。
この話をワイフに伝えると、「どこでもそうみたいよ」と。

フ~~~ンと感心しているとき、あのフロイトが使った「性的エネルギー」
という言葉を思い出した。
多分フロイトも、どこかでそういう老人たちの姿を見たのかもしれない。
そこで彼は、こう言いだした。
「人間を動かす原動力は、性的エネルギーである」と。

言いかえると、男も女も、死ぬまで、性(さが)から解放されることはないという
ことか?

しかし現実問題として、女性のばあいは知らないが、男性のばあいは、機能の問題
がある。
使い物になるかどうかという問題である。
あれがフニャフニャしていたのでは、使い物にならない。
(これに対して、女性のほうは、袋のようになっているわけだから、機能はあまり
関係ないということになるのか?)

ついでながら、2006年度版、「高齢社会白書」を見てみよう。

++++++++++++++++++

●高齢化率の推移=26.0%(2015年)、35.7%(2050年)
●平均寿命=78.32年(男性)、85.23年(女性)
●平均余命(65歳時)=17.96年(男性)、22.96年(女性)
●65歳以上の世帯数=1,685万世帯(2002年)全世帯の36.6%
●65歳以上の単独世帯=341万世帯(20.2%)
●65歳以上の「夫婦のみの世帯」=482万世帯(28.6%)
●65歳以上の「親と未婚の子のみの世帯」=263万世帯(15.6%)
●65歳以上の「三世代世帯」=400万世帯(23.7%)
●65歳以上の労働力人口=489万人(全労働力人口の7.3%)
●65歳以上世帯の貯蓄現在高=2,420万円(2002年)
●65~69歳男性の就業状況=51.6%
●65~69歳女性の就業状況=28.7%
(「高齢社会白書」2006年度版より)

これらの数字を見てまず感ずることは、「ふつうの生活を送ることのむずかしさ」
である。
もちろん生活には、標準もなければ、基準もない。
(ふつう)についても、定義があるわけではない。
私は私。
あなたはあなた。
人、それぞれ。
(ふつう)など、気にすることはない。

が、それでも、心のどこかで(ふつう)を考えてしまう。
ふつうの家族として、ふつうに生活する……。
その(ふつう)であることは、本当にむずかしい。
そんな印象をもった。

ただ勇気づけられた点は、65~70歳の男性で、働いている人が、50%もいるという
こと。
もちろん中には、「働かざるをえなくて働いている」という人もいるだろう。
それに「働く」といっても、中身もある。
毎日働いている人もいるし、週1~2回程度働いている人もいる。
しかし「元気で働けることこそ財産」と考えるなら、家の中でブラブラしている人
(失礼!)よりは、働けるだけでも、御の字。
田丸謙二先生の言葉を借りるなら、「感謝、感謝、感謝」。

私自身も、最近、大きな目標を立てた。
「満70歳まで、元気で働く」という目標である。
もちろん、フルタイムで働く。
が、このままでは先は、あぶない(?)。

義兄(ワイフの姉の夫)は昨夜、私にこう言った。
「人間というのは、65歳にもなると、やる気が失せてくる。
70歳になると、体がおいつかなくなってくる」と。

私も、薄々だが、それがわかる。
少しずつだが、私自身が、そういう状態になりつつあるのを知る。
そこでそのための体力づくりというか、健康づくりも、始めた。
運動量も、1日2単位。
(1単位=40分のサイクリング。)
それだけは最低でも、確実に実行する。

11月は講演がつづく。
法事もある。
何かと忙しい。
しかし12月からは、月2回の(歩こう会)を兼ねた旅行に参加する。
肉体の健康だけではない。
精神と脳みその健康も大切。

そこで週2回は、劇場で映画を見る。
さらに12月からは、電子マガジンの発行に、さらに本腰を入れる、などなど。

仕事ができる、できないは、その結果として決まる。
仕事をする、しないは、さらにその結果として決まる。

+++++++++++++++++++

話を戻す。

……となると、いくつになっても、性的エネルギーを保つということは、
重要なことかもしれない。
「80歳になったから、男に興味をもつのはおかしい」とか、「Sックスの
話をするのは、まちがっている」と決めつけるほうがおかしい(?)。

その女性(60歳)は、「私の母は、おかしい」と言っていたが、動物としての
人間は、もともとそういうものかもしれない。
つまりその母親だけがおかしいと考えるのではなく、私やあなたもそうである
という前提で考えたほうが、よいということ。
「そんなことを考えてはだめ」と決めつけるのではなく、80歳の女性でも
Sックスを楽しめるような環境というか、場所を用意してやることこそ、
大切ということになる。

この私だって、もしワイフに先立たれてしまったら、そのあとは、どうすれば
よいのか。
そのあとは、聖人のような生活をしなければならないのか。
またそうでなければ、ならないのか。
自分だけがほかの老人たちとちがうと考えるほうが、おかしい。
私もいつか、老人ホームへ入れば、そこで女性を取りあって、血みどろの戦いを
繰り広げるようになるかもしれない。
そういうことはしないという自信は、まったくない。

その女性とその女性の話を聞いて、いろいろと考えさせられた。


(追記)
昨日、田丸先生からメールが届いた。
先生は、直葬を望んでおられるようだ。
「自分が死んだら、そのまま火葬してもらい、葬儀はしてほしくない」と。
「先生が亡くなったら、全国ニュースになりますよ」と返事を書いたが、
都会では、その直葬にする人が、どんどんとふえている。
30%を超えた(中日新聞)とも言われている。