Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Sunday, March 22, 2009

*Foreign Workers in Japan

●外国人労働者

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日本には不法就労者も含めて、約90万人の
外国労働者がいると推計されている(「朝日キーワード」)。
経済協力開発機構(OECD)によると、
「人口減の進む日本の現状の労働力人口を維持するために
は、年間50万人の外国人労働者の受け入れが必要」
(同)という。

そこで「外国人労働者」について、基礎的な部分から、
学習しなおしてみたい。

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●「朝日キーワード」(2009年→10)より

(1)本来政府は、「単純労働者には外国人の雇用を認めない」という方針を堅持してきた。
しかし実質的な単純労働者である、(1)研修、技能実習生や、(2)日系人へ依存度の
高まりが、「開国」論を後押ししている。

(2)しかし建前はどうであれ、1980年以降、国内の労働者不足を背景に、
いわゆる3K(汚い、危険、きつい)の仕事を中心に、(1)観光ビザや、(2)
学生ビザ、(3)研修ビザによる入国が目立つようになった。

(3)日本経団連の考え方……単純労働者については慎重だが、高度人材や留学生、
看護婦など一定の資格をもつ「中度人材」の活用を提言している。

(4)日本商工会議所の基本的な考え方……単純労働者を認める新たな制度が必要と
提言。それを受けて、自民党内では、(1)3年に限って単純労働者を受け入れ、
再入国は認めない制度の創設、(2)移民庁を新設して、1000万人程度の移民を
目指し、定住を認めるの2つの提言がなされている。

(5)現実問題として、外国人労働者を抜きにして、製造業現場は成りたたない。
劣悪、低賃金の温床となっている、研修・技能実習制度を見直すことの必要性では、
各界の主張は一致している。

(6)しかし外国人労働者が増加すると、(1)社会的コストが増大する。(2)賃金
低下や失業者の増大につながる。(3)将来的には社会保障費の負担も増大するなどの
問題点もある。

(7)欧米諸国では、労働力の不足を補おうと、外国人労働者を積極的に受け入れた
時期もあるが、行動経済成長が終わると、一転、規制に転じている。しかし流入は
つづき、結果として不法滞在者がふえる結果となった。このため外国人労働者に頼る
よりは、(1)女性や、(2)高齢者の活用を優先すべきという意見が根強くある。

(8)移民に関する問題は、国民の合意が必要であるから、性急な結論は出せない。

以上が、「朝日キーワード」の要旨である。

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用語の解説

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外国人労働者の問題を考えるにあたって、専門用語の解説をしておきたい。

●外国人研修制度・技能実習制度

本来は、外国人労働者の技能の研修を目的としたものであった。
当初は大企業を中心に活用されたが、1990年以降は、中小企業へと
ワクが広げられた。
1年目は研修。
2~3年目は、実習生として働く。
実習生については、低賃金で雇用できるため、中小企業を中心に、拡大したが、
その一方で、劣悪な労働環境、賃金の不払いなどの問題が増加した。
短銃労働者を受け入れる、合法的な手段として使われている(以上、同書、参考)。

●実数

2006年度に来日した研修生は、9万3000人
うち中国人が、6万2000人で、7割を占める。
ベトナム、インドネシアからの研修生が、これにつづく(同書)。

●インドネシアからの介護士の受け入れ

07年に調印された、日本・インドネシアの経済連携協定(EPA)により、
インドネシア人の介護福祉士、看護師の約200人が、08年8月に来日。
いずれも、インドネシアの介護士や看護師の有資格者。
東京、大阪など5か所の研修所で、半年間研修を受けたのち、全国の病院や
介護施設で、国家試験合格を目指す。
3年以内に合格すれば、無制限で日本で働くことができる。
不合格のばあいは、帰国が条件となっている。
介護士不足という現状の中で、歓迎するムードもあるが、教育の負担が大きく、
敬遠される傾向もある。

●日系人労働者

1989年に、入管法が改正された。
それによって、日本人移民の子、孫らが取得できる、勤労制限のない「定住者」の
資格が認められた。
定住者は、それまで認められなかった工場作業などへの就労が可能になった。

●日系人労働者の数

06年末、ブラジル国籍者の数……約31万人。
自動車工場が集積する、(1)群馬県太田市、大泉町、(2)静岡県浜松市、
(3)愛知県豊田市などでは、地域に欠かせない労働力となっている。

●不安定な職場

大半は派遣労働者である。
日本語も母国語も両方とも、じゅうぶん取得できない子どもの増加。
生活習慣をめぐる地域社会の人たちとの摩擦。
地方税や社会保険の未納などが、問題となっている。
(以上、「朝日キーワード」を要約)

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●教育現場より

教育現場では、外国人労働者の子弟への評価は、たいへん悪い。
「教育」に対する基本的な認識のちがいがある。
外国人労働者は、ある日、突然、子どもを学校へ連れてくる。
「日本語を教えてやってほしい」というのが、その理由である。

しかしどんなに急いでも、各種手続きで、1週間ほどかかる。
また外国人労働者の子弟用のカリキュラムは用意されていない。
特別教室を組むなどの予算も用意されていない。

したがって、現状の教育システムの中に、混入させるという方法で
対処している。
が、静岡県の菊川町などでは、約8~10%の児童が、外国人労働者の
子弟である。
こうなると、「授業そのものが、成りたたなくなる」(K小学校校長談)。

が、「やめるのも早い」と。
ある日突然、生徒が消えることも珍しくない。
そこで担任があれこれ連絡を取ってみると、「新潟へ引っ越した」とか、など。

こうした無神経な編入、転向は、日本の教育的風土になじまない。
またそれによって受ける、教師の負担感、挫折感には、相当なものがある。

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2年ほど前(2007)に書いた
原稿を、再掲載する。

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●8~10%が、外国人の子ども(Foreign Workers in Japan)

 先日、静岡県のK町にある小学校で、講演をさせてもらった。そこで聞いた話だが、その小学校では、8~10%の子どもが、外国人という。

The school master of the school, where I made a speech, told me that 8~10% of its school children are foreigners.

 現在、この日本には、80万人(04年、厚生労働省)の外国人がいるという。これ以外に、相当数の、不法入国者がいると言われている。が、こうした労働者を、責めることはできない。

Now we have 800 thousand foreign workers in Japan according to the government statistics, and more we have so-called illegal immigrants.

 2020年には、日本の労働者は、12%前後、減少すると言われている(OECD)。日本の産業構造そのものが、大きく変化する。つまり日本は、こうした外国からの労働者を必要とする。またそういう前提で、外国労働者を考えなければならない。

By the year of 2020, we would have lost 12% workers and suffer from the lack of workers, which might cause a serious social problem. We need foreign workers and we have no choice but welcome them for us.

 が、問題がないわけではない。

But there are some problems.

 多くは「研修生」の名目で日本へやってくるが、実際には、さらに安い賃金で、働かされている。検定試験に合格すれば、今度は「実習生」となるが、その段階で、会社をクビになるというケースもある。

In most cases the come to Japan as “trainees students” but as a matter of fact they are forced to work as a labor with less (in most cases, half) payment. After one year course of training, they meet a test and if the can pass it, they are admitted as a “Worker”, but some of them are fired and forced to go back to their countries.

 彼らの間では、「日本人はずるい」と、言われている。ちなみに、「人身売買報告書」(アメリカ国務省発行、07年度版)によれば、日本だけが先進国の中で、上から2番目の「Tiel2」になっているそうだ(「日本の論点08」)。外国人に対する法整備や対策が、それだけ遅れているということ。

They say “Japanese are sneaky”. According to the Tiel Standard, issued by USA government, Japan is ranked as a second. Japan is only one country among leading countries of the world because of the lack of legal services and etc.

 一方、学校教育という現場での対応も、後手後手に回っている。外国人専用の指導者を置いている学校は、大規模校にかぎられている。そのほかは、特別なカリキュラムすら用意していない。

Also at schools there are few schools which prepares them with special teaching programs for those children. (Only some big schools with a big number of children have special trainers for those children.)

 講演をさせてもらったK町の小学校にしても、「何ら対策をとっていません」とのことだった。つまり日本語を話せない外国人を、そのまま普通学級に編入させている。外国人の子どもにしても不幸なことだが、同時に、教育レベルの低下は、避けられない。

As to the school where I made a speech last time, there is no such a program for those children. Foreign childrens who have no knowledge of the Japanese language are also being taught as a normal children at usual classes. This may cause a kind of teaching troubles as well as to cause to lower the level of education.

 これから先、日本の少子高齢化は加速する。それが是か非かと、論じているヒマはない。私たちは、外国人労働者を必要とする。また外国人労働者がいなければ、日本そのものの存在が、おびやかされる。

We would have more and more aged people together with less and less young people in the near future. We need therefore more and more foreign workers soom and without them Japan would meet the crisis of collapse.

 2020年まで、あと12年。間に合うか、日本!

We have only 12 years before the year of 2020. Are we ready?

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【現状の把握】

浜松市における外国人労働者の現状については、把握していない。

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Hiroshi Hayashi++++++++March. 09+++++++++はやし浩司