Education in Front-Line and Essays by Hiroshi Hayashi (はやし浩司)

(Mr.) Hiroshi Hayashi, a professional writer who has written more than 30 his own books on Education, Chinese Medical science and Religion in Japan. My web-site is: http://www2.wbs.ne.jp/~hhayashi/ Please don't hesitate to visit my web-site, which is always welcome!!

Thursday, February 21, 2008

*A long trip after the retirement (Part 2)

●大人旅(2)(A long journey after the retirement)

Those who have lived in the same generation as mine have felt some kind of burdens on our shoulders all the time while we were working. It is a kind of freedom in a water tank. We mistake it for the freedom. But it is a fake freedom. A man started a long journey after he retired from his job. I can understand why he did it.

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私たちの世代は、いつも何かを
犠牲にしながら生きてきた。

「自由」と言いながら、その自由
というのは、「しくまれた自由」(尾崎豊)
でしかなかった。

まじめに(?)生きることが美徳とされ、
そのワクの中だけで生きてきた。

「会社人間」「組織人間」と呼ばれた
人ほど、そうではなかったか。

だから定年退職とともに、社会の外に
放り出された人の衝撃も、これまた
大きい。

昨日、ある男性の話を書いた。
月刊GDに載っていた記事である。
元警視だったその男性は、こう
言ったという。

「……退職後の無為徒食の日々にうんざり
しながらも、八方ふさがりの状態から抜け
出せないでいた。
しだいに気力も失われ、屍(しかばね)の
ようになっていく……」と。

しかし程度の差こそあれ、それは私やあなた
の現実の姿でもある。

だからその男性は、ある日、突然の長旅
に出る。
それまでの呪縛から、自らを解き放つかのように……。

誤解があるといけないので、もう一度
確認しておく。

私はそういう大人旅が、無駄だとか、
意味がないとか、そんなことを書いたの
ではない。

その男性はその男性なりの方法で、自分を
取り戻そうとした。「私」の再発見といって
もよい。それを目指した。

ただ私とは立場が大きくちがうのは、
私は、20代のはじめから、自由に生きて
きたということ。
呪縛そのものを受けつけなかった。
組織とも肩書きとも、無縁の世界を生きてきた。

したいことをした。
20代のうちに、世界中のほとんどの国を
見て回った。
「旅」というよりは、「仕事」でそうしたが、
立場は、あくまでもフリーターだった。

一方、その男性は、元警視。
警察機構の中で、順当に仕事をこなし、それ
なりの地位についた人である。
つまりその分だけ、組織の中で、がんじがらめに
なっていたにちがいない。

だから爆発力も大きかった(?)。
だからそのような大人旅ができた。

一方、私には、その爆発力は、あまりない。
「私にはできないな」と思った理由は、
そんなところにある。

決して、大人旅を、どうこう批判するために
そう書いたのではない。

どうか、どうか、誤解のないように!